書籍カテゴリー:辞典/用語集|病原微生物学

微生物学用語集 英和・和英
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微生物学用語集 英和・和英

1版

  • 日本細菌学会用語委員会 編

定価:6,264円(本体5,800円+税8%)

  • A5変型判 520頁
  • 2007年1月 発行
  • ISBN978-4-525-01501-5

概要

日本細菌学会選定.英和編・和英編それぞれ約9,500語を収録.後半は便覧として,細菌・真菌・ウイルス・寄生虫名のリスト,主要培地一覧を掲載した充実した内容となっている.微生物学関連用語を1冊に集約したバイブルとなる用語集.

序文

「微生物学用語集」は,1973年に日本細菌学会用語委員会により初版が刊行され,これまで5版の改訂を重ねてきた.今回,新興・再興感染症の出現,病原微生物学の進歩とそれを取り巻く社会状況の変化に対応すべく,櫻井 純委員長のもとで全面改訂が行われ,本年南山堂より新たに初版として刊行されることになった.微生物学用語集の改訂は,日本細菌学会の重要な任務の一つであり,内山前理事会において,櫻井 純理事のもとで用語委員会が改訂に向け活動を再開したが,この間の微生物学および関連学問領域の進展は著しく,改訂には当初の予想をはるかに超えた時間と労力が要求された.幸いなことに,櫻井理事が2期におよぶ用語委員会委員長として用語委員会の総力を結集し,また南山堂編集部の全面的なご協力をいただき,ここに刊行することができたことは感無量である.
学術用語といえども社会の一般言語と同様に不変ではなく,絶えず新たな用語が造られるとともに,死語となって忘れ去られるものも少なくない.今日の情報技術革新の時代にあって,本の情報媒体としての比重は少なくなりつつある.しかし,これまで受け継がれ今後も必要とされるべき学術用語を次世代へ継承するとともに,新たな用語を適宜取り入れ,現代の微生物学の教育・研究に必要な用語を資するという使命を担うという点では,本用語集の重要性は変わらないであろう.このような困難な状況で,多くの時間を費やし刊行へ努力された歴代の用語委員会委員各位にあらためて感謝の意を表するとともに,多くのご尽力を賜った関連諸学会の方々,さらに教育・研究の第一線を退かれながらも適切な助言をされた本学会諸兄にも,日本細菌学会を代表して深謝する.
今回,伝統ある「微生物学用語集」は,装いも新たに初版として刊行された.我々はこれまでの伝統を引き継ぎ,今後も日本細菌学会のもとで定期的に改訂を重ねてゆく所存である.したがって,今回の刊行が行われた日から,次なる改訂へ向けて再び歩みを開始しなければならない.そのためにも,今回の用語集に対して,日本細菌学会会員のみならず一般読者各位にも,ぜひ忌憚のないご意見を用語委員会によせていただければ幸甚である.
平成19年1月
日本細菌学会理事長 笹川千尋




日本細菌学会が責任を持って刊行してきた「英和・和英 微生物学用語集」(日本細菌学会選定/日本細菌学会用語委員会 編,初版〜第5版)は,これまで出版してきた会社の事情により廃版となった.その結果,わが国において,細菌学用語に関するバイブルとなる用語集が存在しない問題と直面することになった.そこで,日本細菌学会としては,医学,医療,さらに食品衛生などの領域に加えて,医師,歯科医師,薬剤師および獣医師等の国家試験の観点から細菌学関連の用語統一の必要性を痛感し,新しく微生物学用語集を発刊することが社会的責任と考え,平成15年4月,新たに日本細菌学会用語委員会を設立した.ここに,3年を超える年月を経て,多くの方々の協力の下,新しく用語集が発刊される運びとなったことは大変喜ばしいことである.
発刊にあたり歴史を顧みると,用語委員会による用語の選定は細菌学とその関連領域の発展および流れを注視し,さらに,時代を先取りし,改訂を繰り返すことによって用語集の刊行が行われてきた.その結果,日本細菌学会刊行の用語集は常に時代のニーズに適合してきたことは明らかである.そこで,「故きを温ねて新しきを知る」ことこそ基本と考え,以下にこれまでの用語集の歴史についてふれておきたい.
用語集の刊行の歴史は,昭和22年4月,学会改組を機に細菌分類と用語に関する委員会が立ち上げられ,用語の選定から始まった.その日本細菌学会用語委員会は,最初,秋葉朝一郎,緒方富雄,川喜田愛郎,後藤正勝の諸博士で構成されたが,その後,小島三郎,四方敬一,清水文彦諸博士も加わり,用語の選定作業が開始された.昭和23年の日本細菌学雑誌第3巻第1号に,主に菌名に関する細菌学用語改訂試案が発表され,その一部は,既刊の医学用語集(第一次選定)のなかに収録された.さらに,昭和26年に一般学術用語も含まれた細菌学用語改訂試案が発表された.この試案においては,前回発表されたものとは異なり,一般学術用語も選定された.昭和35年,工藤正四郎博士,続いて昭和38年,藤野恒三郎博士を委員長に,藤原留造,石田名香雄,岩田和夫,川喜田愛郎,小谷尚三,西田尚紀,尾形 学,武谷健二,常松之典,山根 績,米沢和一の諸博士で委員会が組織され,昭和42年(1967年)度選定微生物学用語集(42年度用語集)が昭和43年の日本細菌学雑誌第23巻第1号に発表された.その後,川俣順一博士が委員長で,川名林治,桐谷和文,小谷尚三,三輪谷俊夫,武谷健二,藤原公策,山根 績,米沢和一の諸博士から構成される用語委員会によって用語集出版の方向が打ち出され,42年度用語集を基本とし,広く関連学会からの協力も得て,昭和48年3月,(株)菜根出版から「英和・和英 微生物学用語集」の初版が発行された.
昭和51年,「英和・和英 微生物学用語集」増補のため,小谷尚三博士を委員長として,委員には岩田和夫,大谷 明,川田十三夫,小松信彦,中谷林太郎,藤原公策,松橋 直,右田俊介,三輪谷俊夫,藪内英子の諸博士が委嘱された.その結果,ウイルス学用語と免疫学用語が充実されて,昭和53年4月に第2版が発刊された.昭和58年,学問の進展に加え言語の変遷に対応して,第2版を増補・改訂するため,小谷尚三博士を委員長として,新井 正,大谷 明,金政泰弘,川田十三夫,斎藤和久,阪口玄二,善養寺 浩,高添一郎,野本亀久雄,三輪谷俊夫,藪内英子,吉川昌之介の諸博士が用語委員に委嘱された.特に,著しく発展している免疫学,免疫薬理学,微生物遺伝学,細胞工学に関連する用語の充実と整理が行われ,昭和60年3月に第3版が発刊された.第4版は,病原微生物以外の分野に関わる用語の充実とバイオテクノロジーや分析用機器に関する用語にも配慮し,微生物学を研究する他の領域にも広く利用できることを目的として用語委員会が立ち上げられた.最初の委員会(昭和60年3月〜62年12月)は,新井 正博士を委員長に,委員は 加藤 巌,川田十三夫,木村貞夫,小谷尚三,阪口玄二,高添一郎,野本亀久雄,深沢義村,光岡知足,藪内英子の諸博士で構成され,次の委員会(昭和63年1月〜平成2年12月)は,委員長に新井 正博士,そして,天児和暢,大谷 明,加藤 巌,加藤慶二郎,木村貞夫,澤井哲夫,高添一郎,野本亀久雄,深沢義村,梁川 良,藪内英子の諸博士で構成された.したがって,第4版は2代の委員会によって用語集の充実と整理が行われ,平成4年2月に発刊された.さらに,第5版刊行に際しては,松田守弘博士を委員長とし,本田武司,江崎孝行,浜田茂幸,山西弘一,西野武志,小崎俊司,長谷川 徹,木下タロウ,土肥義胤,品川日出夫諸博士から構成される委員会が立ち上げられた.改訂には,生命科学の進歩と学際化に従い,免疫学,分子生物学の増補に重点が置かれ,その考えのもとで平成11年10月に第5版が発刊された.その後,本田武司委員長の下,飯田哲也,今西二郎,江崎孝行,小崎俊司,佐野浩一,杉本 央,那須正夫,浜田茂幸,堀井俊宏,山口進康,岡橋暢夫,堀田 博,三上 襄,神尾好是諸博士の用語委員によって第5版の再検討作業が開始され,用語の点検と修正が行われ,用語集としてブラッシュアップされた.
以上,日本細菌学会の事業として刊行されてきた用語集は,多くの方々,関連学会,さらには,出版社の方々の努力により,わが国における微生物学用語のバイブルとして進化し,社会的に貢献してきたことが明確である.この新しい用語集は,基本的にはこれまで築かれてきたコンセプトを引き継ぎ,これまでの用語集の方針を踏襲し,時代のニーズを十分に考慮し刊行された.今回の改訂作業は旧版の用語集の歴史抜きには考えられず,ここに,これまで刊行に関わってこられた関係各位に感謝するとともに,心から敬意を払うものである.
最後に,本書の刊行にあたりご協力いただいた日本ウイルス学会,日本医真菌学会に深く謝意を表する.また,各委員より提案された用語の追加・修正・削除,さらにその整理といった事務処理等については徳島文理大学薬学部 小林敬子助手,原稿のフロッピーディスクの作成は徳島文理大学薬学部 田中正己講師,そして,菌種名リスト作成にあたっては,独立行政法人 理化学研究所 バイオリソースセンター・微生物材料開発室(JCM)の坂本光央,林 秀謙,北原真樹,坂田慎治 各氏に多大な協力をいただいたことを記して,ここに謝意を表する.

平成19年1月
日本細菌学会用語委員長 櫻井 純
日本細菌学会用語委員会
 櫻井 純(委員長) 徳島文理大学薬学部微生物学教室
 辨野義己  理化学研究所バイオリソースセンター・微生物材料開発室
 神谷 茂  杏林大学医学部感染症学教室
 加藤哲男  東京歯科大学微生物学講座
 吉村文信  愛知学院大学歯学部微生物学講座
 平井義一  自治医科大学感染・免疫学講座細菌学部門
 岡本敬の介 岡山大学大学院医歯薬学総合研究科・薬学系
 西山彌生  帝京大学医真菌研究センター

用語の選定にあたっては主に下記の辞典を参考したことを付記しておく.
 1)日本医学会医学用語管理委員会編:日本医学会医学用語辞典 英和 第2版,南山堂,2001.
 2)南山堂医学大辞典 第18版,南山堂,1998.
 3)南山堂医学大辞典 第19版,南山堂,2006.