カテゴリー: 病理学
病態病理学
改訂17版
札幌医科大学 名誉教授 菊地浩吉 監修
北海道大学大学院 教授 吉木 敬 編集
札幌医科大学 教授 佐藤昇志 編集
千葉大学大学院 教授 石倉 浩 編集
定価
12,100円(本体 11,000円 +税10%)
- 四六倍判 714頁
- 2004年4月 発行
- ISBN 978-4-525-15147-8
伝統と実績を誇る「新病理学総論」を書名,装丁も一新した改訂版.疾患のメカニズム,分子病理学の進歩により大きく変貌してきた最新情報を,分子模型を理解しやすいシェーマで解説.また,医学教育モデル・コアカリキュラムの到達目標内容とその解説部分がひと目でわかるガイド付き.
- 序文
- 目次
序文
本書の出版に際し,あらためてその長い歴史と病理学の急激な進歩を思い,感慨深いものがある.本書の前身は,菊地浩吉・吉木 敬編「新病理学総論」第16版である.その前身は武田勝男編「新病理学総論」であり,更に源流は,今 裕著「近世病理学総論」に辿り着く.「近世病理学総論」は,日本病理学会が発足した明治43年(1910年)に刊行された.したがって本書は日本病理学会の歴史とともに,日本の医学生のスタンダードな病理学教科書として,実に95年の歩みを続けてきたと言える.その間,編者や執筆者を頻繁に交代して改訂を重ね,常にその時代の先端的な方法論を取り入れ,新しい知見を加えてきた.これが,世代を越えて本書が日本の医学生に広く受け入れられて来た理由と考えられる.
このたび書名を「新病理学総論」より「病態病理学」と変えたのは,内容を具体的に示すためである.病理学は伝統的に形態学を主な手段としてきたが,決してそれのみではない.その研究には様々な方法論が駆使され,総合されて疾病の機序を明らかにしてきた.その成果は病気の診断,治療に応用されている.特にここ十数年の間に遺伝子操作技術やプロテオミクスをはじめとする新しい方法が導入され,病理学は著しく進歩し変化した.今や遺伝子機序,広く言えば分子機序を除いて病理学を論ずることは出来ない.これに対応して本書は,編者および執筆者を大幅に交代し,膨大な情報を整理し,図,表に工夫を加え,疾病のメカニズムの最新の知見を解り易く述べていただいた.また学生の理解のために,医学教育モデル・コア・カリキュラムの到達目標に該当する解説範囲を明示し,紙質や装幀なども学生に扱い易くすることを心掛けた.学生諸君には試験のためだけではなく,医学全般を幅広く理解するために是非一度は通読することをお勧めする.本書の内容は臨床医学の課程でますます役にたつことは疑いない.編者らはまた,第一線の臨床医師の皆さんに本書を読んでいただきたいと熱望している.皆さんが学生時代に学んだ病理学が大きな変貌を遂げたことに一驚されるに違いない.そして日常診療している患者さんの症状の機序が,本書により最新の知識をもって鮮明に理解されると信じている.
本書の長い光輝ある歴史に貢献された故今 裕先生,故武田勝男先生,故相沢 幹先生はじめ同門諸先輩に深甚なる感謝の意を表し,本書を捧げるものである.また南山堂各位の多年に亘る援助と協力に心からの敬意と謝意を表する次第である.
2004年3月 菊地浩吉
このたび書名を「新病理学総論」より「病態病理学」と変えたのは,内容を具体的に示すためである.病理学は伝統的に形態学を主な手段としてきたが,決してそれのみではない.その研究には様々な方法論が駆使され,総合されて疾病の機序を明らかにしてきた.その成果は病気の診断,治療に応用されている.特にここ十数年の間に遺伝子操作技術やプロテオミクスをはじめとする新しい方法が導入され,病理学は著しく進歩し変化した.今や遺伝子機序,広く言えば分子機序を除いて病理学を論ずることは出来ない.これに対応して本書は,編者および執筆者を大幅に交代し,膨大な情報を整理し,図,表に工夫を加え,疾病のメカニズムの最新の知見を解り易く述べていただいた.また学生の理解のために,医学教育モデル・コア・カリキュラムの到達目標に該当する解説範囲を明示し,紙質や装幀なども学生に扱い易くすることを心掛けた.学生諸君には試験のためだけではなく,医学全般を幅広く理解するために是非一度は通読することをお勧めする.本書の内容は臨床医学の課程でますます役にたつことは疑いない.編者らはまた,第一線の臨床医師の皆さんに本書を読んでいただきたいと熱望している.皆さんが学生時代に学んだ病理学が大きな変貌を遂げたことに一驚されるに違いない.そして日常診療している患者さんの症状の機序が,本書により最新の知識をもって鮮明に理解されると信じている.
本書の長い光輝ある歴史に貢献された故今 裕先生,故武田勝男先生,故相沢 幹先生はじめ同門諸先輩に深甚なる感謝の意を表し,本書を捧げるものである.また南山堂各位の多年に亘る援助と協力に心からの敬意と謝意を表する次第である.
2004年3月 菊地浩吉
目次
序 論
病理学の歴史
1.古代の疾病観,病理観
2.ギリシャ,ローマ時代の病理観
3.中世の病理学
4.ルネッサンス以後の病理学――実証的病理学
5.細胞病理学
6.日本の病理学
現代病理学の確立と発展
1.方法論の進歩と病理学の分化
2.動的な病理学研究と臨床応用
3.病理形態学の進歩
4.分子病理学の進歩
病理学の医学における位置づけ
1.病理学の領域
2.病理学教育
3.医学,医療と病理学
病理学の将来
1.病理学の方向
2.病理学の性格と将来
第1章 細胞とその基本病変
A.細胞―構造と機能
生物の基本的単位の細胞
細胞膜
1.細胞間接着装置
2.接着分子
3.レセプター
4.イオンチャネル
小胞体
小胞体の病変
Golgi装置
Golgi装置の病変
ミトコンドリア
ミトコンドリアの基本病変
リソソーム
ペルオキシソーム
細胞質基質
細胞外基質
核
1.核 質
2.核小体
3.核 膜
4.核の病変
B.細胞傷害
細胞傷害と細胞の死
1.細胞傷害
2.壊死の型
死と死後変化
1.死
2.死後変化
第2章 物質代謝障害
蛋白質および核酸代謝障害
1.アミロイドーシス
2.α1アンチトリプシン欠損症
3.角 化
4.尿酸代謝障害
脂質代謝障害
1.脂質の生化学
2.脂肪症の形態学
糖質代謝障害
1.炭水化物の代謝
2.糖 原
3.糖尿病
4.糖原病
無機質代謝障害
1.痕跡元素
2.カルシウム代謝障害
3.結石形成
色素代謝障害
1.体内性色素
2.体外性色素
第3章 増殖と修復
A.細胞の増殖と分化
幹細胞と細胞増殖・分化
細胞外基質による細胞増殖・分化の制御
細胞間接触による増殖抑制
増殖因子カスケードによる細胞増殖の制御
1.上皮細胞増殖因子
2.血小板由来増殖因子
3.線維芽細胞増殖因子
4.transforming growth factors(TGFα,TGFβ)
5.インターロイキン 1(IL-1)とtumor necrosis factor(TNF)
6.肝細胞増殖因子
増殖因子・サイトカインレセプター
癌原遺伝子と増殖因子・レセプター
細胞増殖・分化とアポトーシス
B.肥大と増生
肥大(広義)の原因別分類
1.労働性肥大
2.慢性刺激による肥大
3.ホルモン性肥大
4.機械的抑制の排除による肥大
5.血液供給の増加
6.特発性肥大
C.萎 縮
萎縮の所見
萎縮の種類
1.全身萎縮
2.局所萎縮
D.化生と分化異常
化 生
1.間葉性組織の化生
2.上皮の化生
異形成
退形成(脱分化)
E.再 生
表皮,上皮,粘膜の再生
結合組織の再生
血管の再生
骨の再生
軟骨の再生
血液および造血臓器の再生
筋肉の再生
神経組織の再生
実質細胞の再生
F.肉芽組織と器質化
肉芽組織
創傷の治癒
器質化
1.異 物
2.炎症性滲出物
3.血 栓
4.膿 瘍
5.壊死,梗塞
第4章 遺伝子異常と疾患
A.ヒトゲノムの分子遺伝学
基本概念
1.ゲノムとは何か
2.DNA・遺伝子の物理化学的基礎
3.ゲノム・染色体の概要
4.ゲノム遺伝情報の発現
ヒトゲノム計画
1.計画進展の流れ
2.ヒトゲノム構造の全体像
ポストゲノム研究
1.マイクロアレイの応用
2.プロテオミクスの応用
3.蛋白質のフォールディングとその異常による疾患
4.バイオインフォーマティクス
5.高次構造予測と機能
B.遺伝子異常と疾患 総論
遺伝性疾患
1.染色体異常に基づく疾患
2.染色体異常を伴わない遺伝性疾患
遺伝性疾患の診断
1.サザンブロット解析法
2.オリゴヌクレオチドによる検出
3.ポリメラーゼ鎖反応(PCR)法
4.連鎖を利用する方法
遺伝性疾患の予防と治療
C.遺伝子異常と疾患 各論
機能喪失型変異
1.フェニルケトン尿症
2.Duchenne型およびBecker型筋ジストロフィー
3.癌抑制遺伝子
機能獲得型変異
1.軟骨形成不全症
2.家族性アミロイドポリニューロパチー
3.癌遺伝子
優性阻害効果
1.下垂体性小人症
2.Marfan症候群
3.プロコラーゲンの分子自殺
ハプロ不全
復帰変異
高発癌性遺伝病
1.常染色体優性高発癌性遺伝病
2.常染色体劣性高発癌性遺伝病
三塩基リピート病
1.表現促進
2.三塩基反復配列の存在部位による分類
インプリンティング
ミトコンドリア遺伝子の変異と疾患
1.酵素複合体サブユニット遺伝子の塩基置換(ミスセンス変異)
2.ミトコンドリアのrRNAとtRNA遺伝子の塩基置換
3.再構成変異
4.加齢に伴う変化
生存に不利にならない遺伝子変異
生存に有利な遺伝子変異
第5章 環境と疾患,栄養障害
A.大気汚染
喫 煙
1.active smoking
2.passive smoking
産業による汚染
1.シリカ(ケイ酸SiO2)
2.アスベスト(石綿)
3.その他
B.化学物質・薬物による障害
化学物質による障害
1.エチルアルコール(エタノール)
2.鉛
3.水銀
4.カドミウム
5.クロミウム
6.麻薬
7.ヒ素
8.サリン
9.ダイオキシン
10.内分泌かく乱物質
薬物による障害
1.抗癌剤
2.免疫抑制剤
3.抗生物質
4.ハロタン
5.アスピリン
6.アセトアミノフェン
7.エストロゲンと経口避妊薬
C.物理的原因による障害
放射線による傷害
1.放射線の作用機序
2.生物学的効果の決定因子
3.急性の形態学的変化
4.全身照射
機械的作用による傷害
温度の変動による傷害
1.高温による傷害
2.低温による傷害
気圧の変動による障害
1.減圧病,潜函病
2.高山病
電気による傷害
D.栄養障害
蛋白・カロリーの栄養失調
1.クワシオーカー
2.マラスムス
ビタミン欠乏症
1.ビタミンA
2.ビタミンD
3.ビタミンE
4.ビタミンK
5.ビタミンB複合体
6.ビタミンC(アスコルビン酸)
栄養過多
第6章 内分泌障害
ホルモンの働き
ホルモンの合成と分泌
1.ペプチドおよび蛋白ホルモン
2.アミンホルモン
3.ステロイドホルモン
ホルモンレセプター
1.レセプターの構造
2.レセプターへのホルモン結合
3.レセプターの機能調節
ホルモン作用のメカニズム
1.核・細胞質内レセプター
2.膜結合型レセプター
フィードバック
ホルモンと神経系
1.視床下部ホルモン
2.視床下部ホルモンの分泌調節
3.消化管産生ホルモン
4.脳-腸管ペプチドとAPUD細胞系
内分泌系の疾患
1.機能亢進症
2.機能低下症
第7章 循環障害
A.充血とうっ血
充 血
うっ血
1.うっ血の原因
2.うっ血の形態と経過
その他の血行障害
1.末梢性充血
2.血行停止
3.sludge現象
B.虚血(乏血)
1.虚血の原因と機序
2.虚血による組織傷害と関係する因子
C.出 血
正常の止血
1.止血の過程
2.血管内皮
3.血小板
4.凝固系
止血系の異常
1.血管壁の異常
2.血小板の異常
3.凝固系因子の欠損による異常
出血の種類
D.血栓症
血栓形成の条件
1.内皮の傷害
2.血流の変化
3.血液成分の変化
血栓の性状と形成過程
血栓の二次的変化と転帰
DIC(播種性血管内凝固)
E.塞栓症
塞栓の運ばれる経路と塞栓症の発生部位
1.静脈性塞栓症
2.動脈性塞栓症
3.逆行性塞栓症
4.逆説的塞栓症
5.その他
塞栓の種類
1.血栓塞栓症
2.細胞および組織片による塞栓症
3.脂肪塞栓症
4.空気などによる塞栓症
5.細菌,寄生虫による塞栓
6.その他の塞栓症
塞栓症の結果
1.塞栓の種類による差異
2.血管の種類,部位,臓器の種類による差異
F.梗塞
1.梗塞の原因
2.梗塞の種類と機序
3.梗塞の経過
4.梗塞の影響
G.水および電解質代謝異常
水腫
1.水腫の成因と種類
2.水腫の発生部位
3.水腫の徴候と変化
脱水症
H.ショックと失神
ショック
1.ショックの病態生理
2.ショックの原因
3.ショック臓器の病理と形態
失神
I.高血圧と低血圧
高血圧
1.本態性高血圧症
2.症候性高血圧症
3.高血圧による臓器障害
低血圧
1.本態性低血圧症
2.症候性低血圧症
第8章 免疫反応と免疫異常
A.免疫反応
免疫応答の始動
2種の免疫応答――液性免疫と細胞性免疫
1.液性免疫
2.細胞性免疫
免疫応答の主役
1.T細胞とB細胞
2.T細胞の分化とT細胞サブセット
3.B細胞の分化
中枢リンパ組織と末梢リンパ組織
リンパ球の再循環
T細胞とB細胞の抗原レセプター
1.免疫グロブリン
2.免疫グロブリンの多様性創造のメカニズム
3.T細胞抗原レセプターとその多様性創造のメカニズム
4.T細胞の抗原認識における自己MHCの役割
B.感染防御免疫
細菌感染症と免疫
1.免疫食菌
2.抗毒素免疫
3.免疫殺菌,免疫溶菌
4.細胞性免疫
ウイルス感染症と免疫
1.ウイルス感染症と液性免疫
2.ウイルス感染症と細胞性免疫
プリオン病と免疫
真菌感染症と免疫
寄生虫感染症と免疫
C.アレルギー
アレルギー研究のあらまし
型アレルギー,アナフィラキシー反応
1.型アレルギーの機序
2.型アレルギー発現に関与する要因
3.型アレルギーと疾患
型アレルギー,細胞傷害型反応
1.型アレルギーの機序
2.型アレルギーと疾患
型アレルギー,免疫複合体病
1.型アレルギーの機序
2.実験的型アレルギー
3.型アレルギーと疾患
型アレルギー,遅延型反応,細胞性免疫
1.型アレルギーの機序
2.型アレルギーと疾患
D.自己免疫疾患
自己免疫疾患の定義と概念
自己免疫疾患の分類
自己免疫疾患発症のメカニズム
1.自己寛容の成立機序
2.自己免疫の要因
各種の自己免疫疾患
1.甲状腺
2.血球成分
3.腎 臓
4.中枢神経系
5.骨格筋
6.胃・腸管
7.肝 臓
8.膵 臓
9.副 腎
10.眼 球
11.精 巣
12.皮 膚
13.全身性エリテマトーデス
14.関節リウマチ
15.リウマチ熱
16.結節性多発動脈炎
17. 汎発性強皮症,進行性全身性硬化症
18.炎症性筋疾患,多発性筋炎,皮膚筋炎,封入体筋炎
19.シューグレン症候群
20.ベーチェット症候群
E.免疫不全症候群
原発性免疫不全症候群
1.原発性免疫不全症
2.原発性食機能異常症
3.原発性補体異常症
4.免疫不全症を伴う先天性または遺伝性疾患
続発性免疫不全症候群
AIDS
F.免疫細胞増殖症候群
免疫細胞増殖と細胞表面抗原
染色体異常と癌遺伝子と免疫細胞増殖
免疫増殖症候群とアポトーシス
免疫増殖症候群とウイルス
1.B細胞系増殖
2.NK/T細胞系増殖
3.網内系由来細胞増殖
G.主要組織適合系と移植・疾患感受性
主要組織適合遺伝子複合体(MHC)
1.MHC分子の構造と機能
2.MHC分子による抗原提示
3.MHCの集団遺伝学
4.MHC分子とペプチドの結合
5.MHC分子の高次構造
6.ヒトMHCの遺伝子構成
7.MHCクラス分子によるNK細胞活性の制御
HLAと臓器移植
1.移植免疫の基礎
2.ヒトの臓器移植
HLAと疾患感受性
H.多臓器不全症候群
1.SIRSの病態
2.エンドトキシンとスーパー抗原
3.敗血症性ショックの分子機序
第9章 炎 症
炎症と炎症性疾患
炎症性疾患の名称
炎症の歴史的展望
炎症の原因
1.物理的因子
2.化学的因子
3.病原微生物
4.アレルギー反応
炎症反応の宿主要因
1.遺伝的要因
2.獲得性要因
炎症に関与する細胞
1.好中球
2.好酸球
3.好塩基球とマスト細胞
4.単球-マクロファージ系
5.リンパ球
6.血小板
7.血管内皮細胞
炎症の分類
急性炎と滲出炎
1.急性炎
2.滲出炎の経過と発症機構
急性炎の組織変化
1.滲出炎の組織学的分類
2.急性増殖炎
慢性炎と増殖炎
1.慢性炎
2.増殖炎の発症機構
慢性炎の組織変化
1.慢性増殖炎
2.肉芽腫炎
炎症の全身への影響
第10章 感染症
A.感染症 総論
感染症による炎症の特徴
感染症の種類
感染症の成立と発症
1.病原微生物の侵入門戸と伝播経路
2.病原微生物の体内蔓延
3.病巣形成
4.感染症の発病
微生物の病原性
1.細胞外寄生細菌の病原性
2.細胞内寄生細菌の病原性
3.細菌由来の侵襲性促進物質
感染に対する宿主の抵抗性
1.自然(先天)免疫
2.獲得免疫
3.感染抵抗性に影響する因子
感染症の治癒と悪化
感染症と全身の組織反応
B.感染症 各論
細菌感染による疾患
1.ブドウ球菌感染症
2.レンサ球菌感染症
3.髄膜炎菌感染症,髄膜炎菌髄膜炎
4.淋菌感染症,淋疾
5.腸内細菌感染症
6.ヘモフィルス感染症
7.野兎病
8.レジオネラ感染症
9.ボルデテラ感染症(百日咳)
10.ブルセラ症
11.炭疽症(脾脱疽)
12.クロストリジウム感染症
13.コリネバクテリウム感染症
14.マイコバクテリウム感染症
15.マレオミセス感染症(馬鼻疽)
16.類馬鼻疽
17.放線菌症
18.ノカルジア症
真菌症
1.皮膚および皮下真菌症
2.深在性真菌症
3.ニューモシスチスカリニ症
マイコプラズマ感染症
スピロヘータ感染症
1.トレポネーマ属の感染症
2.ボレリア属の感染症
3.レプトスピラ属の感染症
4.スピリムル属の感染症
リケッチアによる疾患
1.発疹チフス
2.ツツガムシ病
3.ロッキー山紅斑熱
4.Q熱
クラミジア感染症
1.C. trachomatis感染症
2.オウム病
3.C. pneumoniae感染症
ウイルス感染症
ウイルス感染症 総論
1.ウイルスの一般的性状と分類
2.ウイルスの感染・増殖・放出
3.ウイルスの感染指向性
4.ウイルスの伝播
5.ウイルスの細胞傷害性と持続感染性
6.ウイルス感染細胞の変化
7.ウイルス感染の組織変化
8.ウイルス感染に対する抵抗性
9.ウイルス感染と免疫異常
ウイルス感染症 各論
1.免疫系ウイルス感染症
2.消化器系ウイルス感染症
3.皮膚ウイルス感染症
4.呼吸器系ウイルス感染症
5.中枢神経系ウイルス感染症
6.性器ウイルス感染症
7.その他のウイルス感染症
感染症と考えられる肉芽腫性疾患
サルコイドーシス(類肉芽腫)
プリオン病
1.クールー
2.Creutzfeldt Jakob病(CJD)
第11章 寄生虫病
寄生虫の免疫
寄生虫の病害作用
1.物理的作用
2.化学的作用
3.催炎作用
寄生虫の分類
A.原虫類
根足虫類
1.赤痢アメーバ
2.大腸アメーバ
3.自由生活アメーバ
4.ヒトブラストシスチス
鞭毛虫類
1.ランブル鞭毛虫
2.トリコモナス
3.トリパノソーマ
4.リーシュマニア
胞子虫類
1.戦争イソスポーラ
2.クリプトスポリジウム
3.トキソプラズマ
4.マラリア原虫
有毛虫類
大腸バランチジウム
B.蠕虫類
線形動物(線虫類)
1.回 虫
2.イヌ回虫,ネコ回虫
3.アニサキス亜科幼線虫
4.蟯 虫
5.鉤 虫
6.鞭 虫
7.旋毛虫
8.糞線虫
9.有棘顎口虫
10.バンクロフト糸状虫
11.イヌ糸状虫
扁形動物・吸虫類
1.日本住血吸虫
2.ビルハルツ住血吸虫
3.マンソン住血吸虫
4.ムクドリ住血吸虫
5.肝吸虫(肝ジストマ)
6.肝蛭,巨大肝蛭
7.肥大吸虫
8.異形吸虫
9.横川吸虫
10.ウェステルマン肺吸虫
条虫類
1.擬葉類
2.円葉類
C.節足動物
ダニ類
1.ヒゼンダニ(疥癬虫)
2.ニキビダニ
3.マダニ
4.ツツガムシ類
5.その他のダニ類
昆虫綱
1.ヒトジラミ
2.ケジラミ
3.トコジラミ
4.ノミ類
5.カ(蚊)類
6.ハエ類
7.その他の昆虫
第12章 新生児・小児の病理
A.新生児の病理
出生直後の異常
胎児発育曲線,SFD児,IUGR
B.周産期・新生児期・乳児期における死亡原因
乳幼児突然死症候群
C.先天奇形・染色体異常・遺伝性疾患
D.低出生体重児
低出生体重児の頻度と死因
低出生体重児・未熟児の主要臓器所見
1.肺
2.腎
3.肝
4.中枢神経系
5.副 腎
E.胎盤異常と分娩時障害
胎盤・臍帯・羊水などの異常
分娩損傷
新生児仮死と無酸素症
胎児水腫
F.周産期および小児における免疫能の発達と感染防御
G.感染症
胎児・新生児の感染症
1.感染経路
2.原虫・ウイルスによる感染症
3.細菌感染症
乳幼児感染症
1.ウイルス性胃腸炎
2.ウイルス性発疹症
H.呼吸器系疾患
先天異常
1.頸部嚢胞性疾患
2.肺低形成
3.先天性肺嚢胞性疾患
4.その他
新生児の呼吸器疾患
1.胎便吸引症候群
2.呼吸窮迫症候群
3.大量新生児肺出血
4.Wilson-Mikity症候群
5.気管支肺異形成
I.消化器系疾患
先天性消化管閉鎖症
1.先天性食道閉鎖症
2.先天性腸閉鎖症
3.鎖 肛
新生児の消化器疾患
1.新生児胃穿孔
2.新生児壊死性腸炎
3.Hirschsprung病
乳幼児の消化器疾患
1.乳児肥厚性幽門狭窄症
2.腸重積症
3.遺伝性消化管ポリポーシス
J.新生児の血液疾患
新生児の出血性疾患
新生児の貧血症
K.新生児の黄疸および小児の肝疾患
生理的黄疸
病的黄疸
1.溶血性黄疸
2.体質性黄疸
3.核黄疸
4.新生児肝炎
5.先天性胆道閉鎖症
6.先天性胆道拡張症
7.肝内胆管減少症
8.Reye症候群
9.その他
L.小児の内分泌系疾患
膵島細胞過形成
その他
M.小児の腫瘍
小児がんの種類と発生頻度
小児がんの発生と特徴
小児がん 各論
1.神経芽腫
2.網膜芽腫
3.腎芽腫
4.肝芽腫
5.膵芽腫
6.肺腫瘍
7.胚細胞腫瘍(奇形腫群腫瘍)
8.骨・軟部悪性腫瘍
9.小児白血病と悪性リンパ腫
第13章 老化と疾患
老化学説
個体の老化
1.寿 命
2.老化のモデル
3.発 癌
4.感染症
5.自己免疫病変
6.アミロイドーシス
加齢による生体成分の変化
主要臓器の加齢変化
1.心・血管系
2.呼吸器
3.消化器
4.泌尿器
5.骨
6.生殖器
7.神経系
8.免疫系
9.感覚器
第14章 腫 瘍
A.腫瘍 総論
腫瘍の概念と定義
腫瘍の分類と命名
腫瘍発生のメカニズム
1.細胞癌化に関連する遺伝子
2.癌抑制遺伝子
3.癌関連遺伝子の活性化/不活化機構
4.細胞癌化の統一的理解
5.多段階発癌
6.ゲノム不安定性と発癌
7.癌発生の要因
8.癌-宿主間相互作用
腫瘍の形態
1.腫瘍の肉眼的性状
2.腫瘍の組織学的構造
腫瘍細胞の特徴
1.腫瘍細胞の核
2.腫瘍細胞の染色体異常
3.腫瘍細胞の細胞質
4.腫瘍細胞の細胞骨格
5.腫瘍細胞の細胞膜
腫瘍細胞の生化学
1.増殖因子とそのレセプター
2.腫瘍マーカー
3.接着分子
4.基質分解酵素
5.腫瘍血管新生因子
腫瘍の生物学的性状
1.腫瘍の移植
2.腫瘍細胞の培養
腫瘍の増殖,転移
1.膨張性増殖と浸潤性増殖
2.浸潤と転移
3.腫瘍の病期分類
4.腫瘍における二次的変化と腫瘍の自然退縮
腫瘍の疫学
1.癌の総死亡数
2.臓器別死亡率
3.年齢別死亡率
4.性別死亡率
腫瘍の分類
B.腫瘍 各論
A)上皮性腫瘍
良性上皮性腫瘍
1.乳頭腫
2.腺 腫
悪性上皮性腫瘍(癌腫)
1.扁平上皮癌
2.腺 癌
3.未分化癌
4.特殊な癌腫
B)非上皮性腫瘍
骨組織の腫瘍および腫瘍様病変
1.骨原性軟骨腫瘍
2.骨原性骨腫瘍
3.その他の原発性骨腫瘍
軟部組織の腫瘍および腫瘍様病変
1.線維組織の腫瘍および腫瘍様病変
2.脂肪組織の腫瘍および腫瘍様病変
3.筋組織の腫瘍
4.血管またはリンパ管の腫瘍および腫瘍様病変
5.滑膜の腫瘍
6.中皮組織の腫瘍
7.末梢神経の腫瘍および腫瘍様病変
8.交感神経節の腫瘍
9.傍神経節構造を有する腫瘍
10.多潜能性間葉の腫瘍および腫瘍様病変
造血組織の腫瘍
1.白血病
2.悪性リンパ腫
3.組織球系細胞の腫瘍
4.悪性リンパ腫類縁疾患
メラニン産生組織の腫瘍
1.メラニン増生症
2.色素性母斑
3.悪性黒色腫
神経系組織の腫瘍
1.神経上皮性腫瘍
2.髄膜の腫瘍
3.間葉性腫瘍
4.形成異常に基づく腫瘍
5.転移性腫瘍
C)混合腫瘍
間葉性混合腫瘍
類臓器性混合腫瘍
1.腎芽腫(Wilms腫瘍)
2.肝芽腫
3.肺芽腫,膵芽腫,髄芽腫
4.癌肉腫
奇形腫,胚細胞腫瘍
1.奇形腫(テラトーマ)
2.胚細胞腫瘍
第15章 奇 形
A.先天異常と奇形
先天異常
1.遺伝子病
2.配偶子病
3.胎芽病
4.胎児病
奇 形
1.奇形の連鎖
2.奇形の連合
奇形の頻度
B.奇形の原因
遺伝学的要因
1.遺伝子病
2.染色体異常
環境因子
1.化学的因子
2.病原性微生物
3.物理的因子
4.母体因子
C.奇形の成り立ち方(形成原因)
発生の時期
奇形発生の機序
奇形発生とアポトーシス
D.奇形の出生前診断
羊水穿刺
1.胎児の性判定
2.胎児染色体核型分析
3.DNA診断
4.羊水の生化学検査
絨毛膜生検
画像診断
E.奇形の各型
単体奇形
1.全 身
2.頭 部
3.顔 面
4.頸 部
5.背 部
6.胸 部
7.腹 部
8.性 器
9.四 肢
重複奇形(二重体)
1.分離している二重体
2.連結している二重体
病理学の歴史
1.古代の疾病観,病理観
2.ギリシャ,ローマ時代の病理観
3.中世の病理学
4.ルネッサンス以後の病理学――実証的病理学
5.細胞病理学
6.日本の病理学
現代病理学の確立と発展
1.方法論の進歩と病理学の分化
2.動的な病理学研究と臨床応用
3.病理形態学の進歩
4.分子病理学の進歩
病理学の医学における位置づけ
1.病理学の領域
2.病理学教育
3.医学,医療と病理学
病理学の将来
1.病理学の方向
2.病理学の性格と将来
第1章 細胞とその基本病変
A.細胞―構造と機能
生物の基本的単位の細胞
細胞膜
1.細胞間接着装置
2.接着分子
3.レセプター
4.イオンチャネル
小胞体
小胞体の病変
Golgi装置
Golgi装置の病変
ミトコンドリア
ミトコンドリアの基本病変
リソソーム
ペルオキシソーム
細胞質基質
細胞外基質
核
1.核 質
2.核小体
3.核 膜
4.核の病変
B.細胞傷害
細胞傷害と細胞の死
1.細胞傷害
2.壊死の型
死と死後変化
1.死
2.死後変化
第2章 物質代謝障害
蛋白質および核酸代謝障害
1.アミロイドーシス
2.α1アンチトリプシン欠損症
3.角 化
4.尿酸代謝障害
脂質代謝障害
1.脂質の生化学
2.脂肪症の形態学
糖質代謝障害
1.炭水化物の代謝
2.糖 原
3.糖尿病
4.糖原病
無機質代謝障害
1.痕跡元素
2.カルシウム代謝障害
3.結石形成
色素代謝障害
1.体内性色素
2.体外性色素
第3章 増殖と修復
A.細胞の増殖と分化
幹細胞と細胞増殖・分化
細胞外基質による細胞増殖・分化の制御
細胞間接触による増殖抑制
増殖因子カスケードによる細胞増殖の制御
1.上皮細胞増殖因子
2.血小板由来増殖因子
3.線維芽細胞増殖因子
4.transforming growth factors(TGFα,TGFβ)
5.インターロイキン 1(IL-1)とtumor necrosis factor(TNF)
6.肝細胞増殖因子
増殖因子・サイトカインレセプター
癌原遺伝子と増殖因子・レセプター
細胞増殖・分化とアポトーシス
B.肥大と増生
肥大(広義)の原因別分類
1.労働性肥大
2.慢性刺激による肥大
3.ホルモン性肥大
4.機械的抑制の排除による肥大
5.血液供給の増加
6.特発性肥大
C.萎 縮
萎縮の所見
萎縮の種類
1.全身萎縮
2.局所萎縮
D.化生と分化異常
化 生
1.間葉性組織の化生
2.上皮の化生
異形成
退形成(脱分化)
E.再 生
表皮,上皮,粘膜の再生
結合組織の再生
血管の再生
骨の再生
軟骨の再生
血液および造血臓器の再生
筋肉の再生
神経組織の再生
実質細胞の再生
F.肉芽組織と器質化
肉芽組織
創傷の治癒
器質化
1.異 物
2.炎症性滲出物
3.血 栓
4.膿 瘍
5.壊死,梗塞
第4章 遺伝子異常と疾患
A.ヒトゲノムの分子遺伝学
基本概念
1.ゲノムとは何か
2.DNA・遺伝子の物理化学的基礎
3.ゲノム・染色体の概要
4.ゲノム遺伝情報の発現
ヒトゲノム計画
1.計画進展の流れ
2.ヒトゲノム構造の全体像
ポストゲノム研究
1.マイクロアレイの応用
2.プロテオミクスの応用
3.蛋白質のフォールディングとその異常による疾患
4.バイオインフォーマティクス
5.高次構造予測と機能
B.遺伝子異常と疾患 総論
遺伝性疾患
1.染色体異常に基づく疾患
2.染色体異常を伴わない遺伝性疾患
遺伝性疾患の診断
1.サザンブロット解析法
2.オリゴヌクレオチドによる検出
3.ポリメラーゼ鎖反応(PCR)法
4.連鎖を利用する方法
遺伝性疾患の予防と治療
C.遺伝子異常と疾患 各論
機能喪失型変異
1.フェニルケトン尿症
2.Duchenne型およびBecker型筋ジストロフィー
3.癌抑制遺伝子
機能獲得型変異
1.軟骨形成不全症
2.家族性アミロイドポリニューロパチー
3.癌遺伝子
優性阻害効果
1.下垂体性小人症
2.Marfan症候群
3.プロコラーゲンの分子自殺
ハプロ不全
復帰変異
高発癌性遺伝病
1.常染色体優性高発癌性遺伝病
2.常染色体劣性高発癌性遺伝病
三塩基リピート病
1.表現促進
2.三塩基反復配列の存在部位による分類
インプリンティング
ミトコンドリア遺伝子の変異と疾患
1.酵素複合体サブユニット遺伝子の塩基置換(ミスセンス変異)
2.ミトコンドリアのrRNAとtRNA遺伝子の塩基置換
3.再構成変異
4.加齢に伴う変化
生存に不利にならない遺伝子変異
生存に有利な遺伝子変異
第5章 環境と疾患,栄養障害
A.大気汚染
喫 煙
1.active smoking
2.passive smoking
産業による汚染
1.シリカ(ケイ酸SiO2)
2.アスベスト(石綿)
3.その他
B.化学物質・薬物による障害
化学物質による障害
1.エチルアルコール(エタノール)
2.鉛
3.水銀
4.カドミウム
5.クロミウム
6.麻薬
7.ヒ素
8.サリン
9.ダイオキシン
10.内分泌かく乱物質
薬物による障害
1.抗癌剤
2.免疫抑制剤
3.抗生物質
4.ハロタン
5.アスピリン
6.アセトアミノフェン
7.エストロゲンと経口避妊薬
C.物理的原因による障害
放射線による傷害
1.放射線の作用機序
2.生物学的効果の決定因子
3.急性の形態学的変化
4.全身照射
機械的作用による傷害
温度の変動による傷害
1.高温による傷害
2.低温による傷害
気圧の変動による障害
1.減圧病,潜函病
2.高山病
電気による傷害
D.栄養障害
蛋白・カロリーの栄養失調
1.クワシオーカー
2.マラスムス
ビタミン欠乏症
1.ビタミンA
2.ビタミンD
3.ビタミンE
4.ビタミンK
5.ビタミンB複合体
6.ビタミンC(アスコルビン酸)
栄養過多
第6章 内分泌障害
ホルモンの働き
ホルモンの合成と分泌
1.ペプチドおよび蛋白ホルモン
2.アミンホルモン
3.ステロイドホルモン
ホルモンレセプター
1.レセプターの構造
2.レセプターへのホルモン結合
3.レセプターの機能調節
ホルモン作用のメカニズム
1.核・細胞質内レセプター
2.膜結合型レセプター
フィードバック
ホルモンと神経系
1.視床下部ホルモン
2.視床下部ホルモンの分泌調節
3.消化管産生ホルモン
4.脳-腸管ペプチドとAPUD細胞系
内分泌系の疾患
1.機能亢進症
2.機能低下症
第7章 循環障害
A.充血とうっ血
充 血
うっ血
1.うっ血の原因
2.うっ血の形態と経過
その他の血行障害
1.末梢性充血
2.血行停止
3.sludge現象
B.虚血(乏血)
1.虚血の原因と機序
2.虚血による組織傷害と関係する因子
C.出 血
正常の止血
1.止血の過程
2.血管内皮
3.血小板
4.凝固系
止血系の異常
1.血管壁の異常
2.血小板の異常
3.凝固系因子の欠損による異常
出血の種類
D.血栓症
血栓形成の条件
1.内皮の傷害
2.血流の変化
3.血液成分の変化
血栓の性状と形成過程
血栓の二次的変化と転帰
DIC(播種性血管内凝固)
E.塞栓症
塞栓の運ばれる経路と塞栓症の発生部位
1.静脈性塞栓症
2.動脈性塞栓症
3.逆行性塞栓症
4.逆説的塞栓症
5.その他
塞栓の種類
1.血栓塞栓症
2.細胞および組織片による塞栓症
3.脂肪塞栓症
4.空気などによる塞栓症
5.細菌,寄生虫による塞栓
6.その他の塞栓症
塞栓症の結果
1.塞栓の種類による差異
2.血管の種類,部位,臓器の種類による差異
F.梗塞
1.梗塞の原因
2.梗塞の種類と機序
3.梗塞の経過
4.梗塞の影響
G.水および電解質代謝異常
水腫
1.水腫の成因と種類
2.水腫の発生部位
3.水腫の徴候と変化
脱水症
H.ショックと失神
ショック
1.ショックの病態生理
2.ショックの原因
3.ショック臓器の病理と形態
失神
I.高血圧と低血圧
高血圧
1.本態性高血圧症
2.症候性高血圧症
3.高血圧による臓器障害
低血圧
1.本態性低血圧症
2.症候性低血圧症
第8章 免疫反応と免疫異常
A.免疫反応
免疫応答の始動
2種の免疫応答――液性免疫と細胞性免疫
1.液性免疫
2.細胞性免疫
免疫応答の主役
1.T細胞とB細胞
2.T細胞の分化とT細胞サブセット
3.B細胞の分化
中枢リンパ組織と末梢リンパ組織
リンパ球の再循環
T細胞とB細胞の抗原レセプター
1.免疫グロブリン
2.免疫グロブリンの多様性創造のメカニズム
3.T細胞抗原レセプターとその多様性創造のメカニズム
4.T細胞の抗原認識における自己MHCの役割
B.感染防御免疫
細菌感染症と免疫
1.免疫食菌
2.抗毒素免疫
3.免疫殺菌,免疫溶菌
4.細胞性免疫
ウイルス感染症と免疫
1.ウイルス感染症と液性免疫
2.ウイルス感染症と細胞性免疫
プリオン病と免疫
真菌感染症と免疫
寄生虫感染症と免疫
C.アレルギー
アレルギー研究のあらまし
型アレルギー,アナフィラキシー反応
1.型アレルギーの機序
2.型アレルギー発現に関与する要因
3.型アレルギーと疾患
型アレルギー,細胞傷害型反応
1.型アレルギーの機序
2.型アレルギーと疾患
型アレルギー,免疫複合体病
1.型アレルギーの機序
2.実験的型アレルギー
3.型アレルギーと疾患
型アレルギー,遅延型反応,細胞性免疫
1.型アレルギーの機序
2.型アレルギーと疾患
D.自己免疫疾患
自己免疫疾患の定義と概念
自己免疫疾患の分類
自己免疫疾患発症のメカニズム
1.自己寛容の成立機序
2.自己免疫の要因
各種の自己免疫疾患
1.甲状腺
2.血球成分
3.腎 臓
4.中枢神経系
5.骨格筋
6.胃・腸管
7.肝 臓
8.膵 臓
9.副 腎
10.眼 球
11.精 巣
12.皮 膚
13.全身性エリテマトーデス
14.関節リウマチ
15.リウマチ熱
16.結節性多発動脈炎
17. 汎発性強皮症,進行性全身性硬化症
18.炎症性筋疾患,多発性筋炎,皮膚筋炎,封入体筋炎
19.シューグレン症候群
20.ベーチェット症候群
E.免疫不全症候群
原発性免疫不全症候群
1.原発性免疫不全症
2.原発性食機能異常症
3.原発性補体異常症
4.免疫不全症を伴う先天性または遺伝性疾患
続発性免疫不全症候群
AIDS
F.免疫細胞増殖症候群
免疫細胞増殖と細胞表面抗原
染色体異常と癌遺伝子と免疫細胞増殖
免疫増殖症候群とアポトーシス
免疫増殖症候群とウイルス
1.B細胞系増殖
2.NK/T細胞系増殖
3.網内系由来細胞増殖
G.主要組織適合系と移植・疾患感受性
主要組織適合遺伝子複合体(MHC)
1.MHC分子の構造と機能
2.MHC分子による抗原提示
3.MHCの集団遺伝学
4.MHC分子とペプチドの結合
5.MHC分子の高次構造
6.ヒトMHCの遺伝子構成
7.MHCクラス分子によるNK細胞活性の制御
HLAと臓器移植
1.移植免疫の基礎
2.ヒトの臓器移植
HLAと疾患感受性
H.多臓器不全症候群
1.SIRSの病態
2.エンドトキシンとスーパー抗原
3.敗血症性ショックの分子機序
第9章 炎 症
炎症と炎症性疾患
炎症性疾患の名称
炎症の歴史的展望
炎症の原因
1.物理的因子
2.化学的因子
3.病原微生物
4.アレルギー反応
炎症反応の宿主要因
1.遺伝的要因
2.獲得性要因
炎症に関与する細胞
1.好中球
2.好酸球
3.好塩基球とマスト細胞
4.単球-マクロファージ系
5.リンパ球
6.血小板
7.血管内皮細胞
炎症の分類
急性炎と滲出炎
1.急性炎
2.滲出炎の経過と発症機構
急性炎の組織変化
1.滲出炎の組織学的分類
2.急性増殖炎
慢性炎と増殖炎
1.慢性炎
2.増殖炎の発症機構
慢性炎の組織変化
1.慢性増殖炎
2.肉芽腫炎
炎症の全身への影響
第10章 感染症
A.感染症 総論
感染症による炎症の特徴
感染症の種類
感染症の成立と発症
1.病原微生物の侵入門戸と伝播経路
2.病原微生物の体内蔓延
3.病巣形成
4.感染症の発病
微生物の病原性
1.細胞外寄生細菌の病原性
2.細胞内寄生細菌の病原性
3.細菌由来の侵襲性促進物質
感染に対する宿主の抵抗性
1.自然(先天)免疫
2.獲得免疫
3.感染抵抗性に影響する因子
感染症の治癒と悪化
感染症と全身の組織反応
B.感染症 各論
細菌感染による疾患
1.ブドウ球菌感染症
2.レンサ球菌感染症
3.髄膜炎菌感染症,髄膜炎菌髄膜炎
4.淋菌感染症,淋疾
5.腸内細菌感染症
6.ヘモフィルス感染症
7.野兎病
8.レジオネラ感染症
9.ボルデテラ感染症(百日咳)
10.ブルセラ症
11.炭疽症(脾脱疽)
12.クロストリジウム感染症
13.コリネバクテリウム感染症
14.マイコバクテリウム感染症
15.マレオミセス感染症(馬鼻疽)
16.類馬鼻疽
17.放線菌症
18.ノカルジア症
真菌症
1.皮膚および皮下真菌症
2.深在性真菌症
3.ニューモシスチスカリニ症
マイコプラズマ感染症
スピロヘータ感染症
1.トレポネーマ属の感染症
2.ボレリア属の感染症
3.レプトスピラ属の感染症
4.スピリムル属の感染症
リケッチアによる疾患
1.発疹チフス
2.ツツガムシ病
3.ロッキー山紅斑熱
4.Q熱
クラミジア感染症
1.C. trachomatis感染症
2.オウム病
3.C. pneumoniae感染症
ウイルス感染症
ウイルス感染症 総論
1.ウイルスの一般的性状と分類
2.ウイルスの感染・増殖・放出
3.ウイルスの感染指向性
4.ウイルスの伝播
5.ウイルスの細胞傷害性と持続感染性
6.ウイルス感染細胞の変化
7.ウイルス感染の組織変化
8.ウイルス感染に対する抵抗性
9.ウイルス感染と免疫異常
ウイルス感染症 各論
1.免疫系ウイルス感染症
2.消化器系ウイルス感染症
3.皮膚ウイルス感染症
4.呼吸器系ウイルス感染症
5.中枢神経系ウイルス感染症
6.性器ウイルス感染症
7.その他のウイルス感染症
感染症と考えられる肉芽腫性疾患
サルコイドーシス(類肉芽腫)
プリオン病
1.クールー
2.Creutzfeldt Jakob病(CJD)
第11章 寄生虫病
寄生虫の免疫
寄生虫の病害作用
1.物理的作用
2.化学的作用
3.催炎作用
寄生虫の分類
A.原虫類
根足虫類
1.赤痢アメーバ
2.大腸アメーバ
3.自由生活アメーバ
4.ヒトブラストシスチス
鞭毛虫類
1.ランブル鞭毛虫
2.トリコモナス
3.トリパノソーマ
4.リーシュマニア
胞子虫類
1.戦争イソスポーラ
2.クリプトスポリジウム
3.トキソプラズマ
4.マラリア原虫
有毛虫類
大腸バランチジウム
B.蠕虫類
線形動物(線虫類)
1.回 虫
2.イヌ回虫,ネコ回虫
3.アニサキス亜科幼線虫
4.蟯 虫
5.鉤 虫
6.鞭 虫
7.旋毛虫
8.糞線虫
9.有棘顎口虫
10.バンクロフト糸状虫
11.イヌ糸状虫
扁形動物・吸虫類
1.日本住血吸虫
2.ビルハルツ住血吸虫
3.マンソン住血吸虫
4.ムクドリ住血吸虫
5.肝吸虫(肝ジストマ)
6.肝蛭,巨大肝蛭
7.肥大吸虫
8.異形吸虫
9.横川吸虫
10.ウェステルマン肺吸虫
条虫類
1.擬葉類
2.円葉類
C.節足動物
ダニ類
1.ヒゼンダニ(疥癬虫)
2.ニキビダニ
3.マダニ
4.ツツガムシ類
5.その他のダニ類
昆虫綱
1.ヒトジラミ
2.ケジラミ
3.トコジラミ
4.ノミ類
5.カ(蚊)類
6.ハエ類
7.その他の昆虫
第12章 新生児・小児の病理
A.新生児の病理
出生直後の異常
胎児発育曲線,SFD児,IUGR
B.周産期・新生児期・乳児期における死亡原因
乳幼児突然死症候群
C.先天奇形・染色体異常・遺伝性疾患
D.低出生体重児
低出生体重児の頻度と死因
低出生体重児・未熟児の主要臓器所見
1.肺
2.腎
3.肝
4.中枢神経系
5.副 腎
E.胎盤異常と分娩時障害
胎盤・臍帯・羊水などの異常
分娩損傷
新生児仮死と無酸素症
胎児水腫
F.周産期および小児における免疫能の発達と感染防御
G.感染症
胎児・新生児の感染症
1.感染経路
2.原虫・ウイルスによる感染症
3.細菌感染症
乳幼児感染症
1.ウイルス性胃腸炎
2.ウイルス性発疹症
H.呼吸器系疾患
先天異常
1.頸部嚢胞性疾患
2.肺低形成
3.先天性肺嚢胞性疾患
4.その他
新生児の呼吸器疾患
1.胎便吸引症候群
2.呼吸窮迫症候群
3.大量新生児肺出血
4.Wilson-Mikity症候群
5.気管支肺異形成
I.消化器系疾患
先天性消化管閉鎖症
1.先天性食道閉鎖症
2.先天性腸閉鎖症
3.鎖 肛
新生児の消化器疾患
1.新生児胃穿孔
2.新生児壊死性腸炎
3.Hirschsprung病
乳幼児の消化器疾患
1.乳児肥厚性幽門狭窄症
2.腸重積症
3.遺伝性消化管ポリポーシス
J.新生児の血液疾患
新生児の出血性疾患
新生児の貧血症
K.新生児の黄疸および小児の肝疾患
生理的黄疸
病的黄疸
1.溶血性黄疸
2.体質性黄疸
3.核黄疸
4.新生児肝炎
5.先天性胆道閉鎖症
6.先天性胆道拡張症
7.肝内胆管減少症
8.Reye症候群
9.その他
L.小児の内分泌系疾患
膵島細胞過形成
その他
M.小児の腫瘍
小児がんの種類と発生頻度
小児がんの発生と特徴
小児がん 各論
1.神経芽腫
2.網膜芽腫
3.腎芽腫
4.肝芽腫
5.膵芽腫
6.肺腫瘍
7.胚細胞腫瘍(奇形腫群腫瘍)
8.骨・軟部悪性腫瘍
9.小児白血病と悪性リンパ腫
第13章 老化と疾患
老化学説
個体の老化
1.寿 命
2.老化のモデル
3.発 癌
4.感染症
5.自己免疫病変
6.アミロイドーシス
加齢による生体成分の変化
主要臓器の加齢変化
1.心・血管系
2.呼吸器
3.消化器
4.泌尿器
5.骨
6.生殖器
7.神経系
8.免疫系
9.感覚器
第14章 腫 瘍
A.腫瘍 総論
腫瘍の概念と定義
腫瘍の分類と命名
腫瘍発生のメカニズム
1.細胞癌化に関連する遺伝子
2.癌抑制遺伝子
3.癌関連遺伝子の活性化/不活化機構
4.細胞癌化の統一的理解
5.多段階発癌
6.ゲノム不安定性と発癌
7.癌発生の要因
8.癌-宿主間相互作用
腫瘍の形態
1.腫瘍の肉眼的性状
2.腫瘍の組織学的構造
腫瘍細胞の特徴
1.腫瘍細胞の核
2.腫瘍細胞の染色体異常
3.腫瘍細胞の細胞質
4.腫瘍細胞の細胞骨格
5.腫瘍細胞の細胞膜
腫瘍細胞の生化学
1.増殖因子とそのレセプター
2.腫瘍マーカー
3.接着分子
4.基質分解酵素
5.腫瘍血管新生因子
腫瘍の生物学的性状
1.腫瘍の移植
2.腫瘍細胞の培養
腫瘍の増殖,転移
1.膨張性増殖と浸潤性増殖
2.浸潤と転移
3.腫瘍の病期分類
4.腫瘍における二次的変化と腫瘍の自然退縮
腫瘍の疫学
1.癌の総死亡数
2.臓器別死亡率
3.年齢別死亡率
4.性別死亡率
腫瘍の分類
B.腫瘍 各論
A)上皮性腫瘍
良性上皮性腫瘍
1.乳頭腫
2.腺 腫
悪性上皮性腫瘍(癌腫)
1.扁平上皮癌
2.腺 癌
3.未分化癌
4.特殊な癌腫
B)非上皮性腫瘍
骨組織の腫瘍および腫瘍様病変
1.骨原性軟骨腫瘍
2.骨原性骨腫瘍
3.その他の原発性骨腫瘍
軟部組織の腫瘍および腫瘍様病変
1.線維組織の腫瘍および腫瘍様病変
2.脂肪組織の腫瘍および腫瘍様病変
3.筋組織の腫瘍
4.血管またはリンパ管の腫瘍および腫瘍様病変
5.滑膜の腫瘍
6.中皮組織の腫瘍
7.末梢神経の腫瘍および腫瘍様病変
8.交感神経節の腫瘍
9.傍神経節構造を有する腫瘍
10.多潜能性間葉の腫瘍および腫瘍様病変
造血組織の腫瘍
1.白血病
2.悪性リンパ腫
3.組織球系細胞の腫瘍
4.悪性リンパ腫類縁疾患
メラニン産生組織の腫瘍
1.メラニン増生症
2.色素性母斑
3.悪性黒色腫
神経系組織の腫瘍
1.神経上皮性腫瘍
2.髄膜の腫瘍
3.間葉性腫瘍
4.形成異常に基づく腫瘍
5.転移性腫瘍
C)混合腫瘍
間葉性混合腫瘍
類臓器性混合腫瘍
1.腎芽腫(Wilms腫瘍)
2.肝芽腫
3.肺芽腫,膵芽腫,髄芽腫
4.癌肉腫
奇形腫,胚細胞腫瘍
1.奇形腫(テラトーマ)
2.胚細胞腫瘍
第15章 奇 形
A.先天異常と奇形
先天異常
1.遺伝子病
2.配偶子病
3.胎芽病
4.胎児病
奇 形
1.奇形の連鎖
2.奇形の連合
奇形の頻度
B.奇形の原因
遺伝学的要因
1.遺伝子病
2.染色体異常
環境因子
1.化学的因子
2.病原性微生物
3.物理的因子
4.母体因子
C.奇形の成り立ち方(形成原因)
発生の時期
奇形発生の機序
奇形発生とアポトーシス
D.奇形の出生前診断
羊水穿刺
1.胎児の性判定
2.胎児染色体核型分析
3.DNA診断
4.羊水の生化学検査
絨毛膜生検
画像診断
E.奇形の各型
単体奇形
1.全 身
2.頭 部
3.顔 面
4.頸 部
5.背 部
6.胸 部
7.腹 部
8.性 器
9.四 肢
重複奇形(二重体)
1.分離している二重体
2.連結している二重体