書籍カテゴリー:循環器学

心電図と不整脈の手びき
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心電図と不整脈の手びき

第4版

  • 湘南東部総合病院臨床教育部長 村松 準 監修
  • 町田市民病院循環器科部長 黒澤利郎 著
  • 北里大学医学部循環器内科学診療准教授 青山直善 著

定価:5,616円(本体5,200円+税8%)

  • 四六倍判 280頁
  • 2013年8月 発行
  • ISBN978-4-525-22184-3

概要

心電図と不整脈を学ぶための入門書として最適の1冊! 正常・異常心電図,不整脈心電図を理解するために,必要かつ十分な知識を各項目ごとに数ページでまとめ,読み切り形式で簡潔に解説している.改訂4版では,多数の新しい知見ならびにガイドラインの改訂をふまえ,解説内容および心電図波形など全面的にアップデートした.

序文

 心電図および不整脈を学ぼうとしている人々にとって,勉強しやすい参考書・入門書をと考えて,心電図と不整脈に関する重要項目をできるだけ網羅し,各項目について臨床との関連性の上にたって1頁または2頁(できれば見開き)にまとめ,“読み切り”になるように配慮して編集した本書の初版は1981年(昭和56年)に出版されました.
 本書は思いがけなく,多くの先生方,医学生,看護師の方々から受け入れられ,貴重なご意見やご忠告を多数いただきました.その後,項目の取捨選択と本文の修正・追補を行い,1993年に改訂2版,2000年に改訂3版が出版されました.
 私は2000年4月に北里大学医学部診療教授・健康管理センター長を定年退職後,茅ヶ崎市の湘南東部総合病院循環器科に勤務するようになりましたが,その後,南山堂から本書の出版を今後も継続したいので,後継の著者を推薦してほしいというお話があり,町田市民病院循環器科部長 黒澤利郎博士ならびに北里大学医学部循環器内科学診療准教授 青山直善博士を推薦させていただきました.お二人は現在それぞれの臨床の場で診療・教育・研究に従事されている実力派の臨床医かつ研究者であり,ともに学生時代に本書で心電図を学ばれたことがあるいわゆる“教え子”でもあります.
 今回,新たな“助っ人”を得て,新時代にマッチしたup-to-dateな著書を目指して大改訂を行うこととなり,黒澤先生に前半の正常・異常心電図など第1〜5章,青山先生に後半の不整脈心電図など第6〜7章を担当していただきました.
 初版からの編集方針である簡潔な読み切り形式を維持しつつ,急速な医学の進歩,多数の新知見ならびにガイドラインの改訂を十分に考慮して,項目および心電図波形や図表の更新が行われ,記述内容も一新されて,このたび見事な改訂版が完成するに至りました.現時点における心電図の教科書として必要かつ十分な内容が平易に,明快に,簡潔に,しかも高レベルで記載されています.
 私は両先生からこのような素晴らしいプレゼントをいただいた幸せをかみしめています.この気持ちをこれから心電図を勉強しようとされている皆様にも素直にお伝えし,多くの皆様に本書をご紹介し,ご利用をお薦めしたいと思います.
 多忙な日常業務中にもかかわらず,このような立派な改訂版の完成にご尽力いただいた黒澤利郎先生と青山直善先生に心から御礼を申し上げます.また,終始,緊密な連絡を取合い,きめ細かいご配慮で改訂版作成に当たられた南山堂編集部 熊倉倫穂氏に衷心より謝意を表します.

2013年6月
村松 準

目次

第1章 正常心電図

1—1 心電図と電気現象
1—2 心電図をきれいに記録するには
1—3 心臓の刺激伝導系
1—4 心電図の誘導法─標準肢誘導
1—5 心電図の誘導法─(増高)単極肢誘導
1—6 心電図の誘導法─単極胸部誘導
1—7 12誘導以外の補助的誘導法
1—8 心電図の記録紙と基線のひきかた
1—9 心電図における各棘波の計測
1—10 心電図の基本波形とその意味
1—11 心室興奮時間
1—12 QRS波形のパターン
1—13 移行帯
1—14 心臓の位置
1—15 刺激伝導系における時間経過(PQ間隔)と心電図波形の構成
1—16 QT間隔
1—17 電気軸
1—18 平均電気軸の求めかた
1—19 心臓の自動能
1—20 不応期
1—21 His 束心電図
1—22 正常12誘導心電図のパターン

第2章 異常心電図

2—1 P波とその異常
2—2 右心性P
2—3 左心性P
2—4 両心性P
2—5 P-terminal force
2—6 PQ部分の下降と上昇
2—7 PQ間隔(時間)とその異常
2—8 QRS波の振幅と幅の異常
2—9 ST-Tの異常
2—10 虚血性ST下降
2—11 T波の異常
2—12 巨大陰性T波
2—13 U波の異常
2—14 SI,SII,SIII パターン
2—15 SI,QIII,TIII パターン
2—16 poor R-wave progression
2—17 低電位差心電図
2—18 右胸心
2—19 右室の肥大(右室の圧負荷)
2—20 右室の拡大(右室の容量負荷)
2—21 左室の肥大(左室の圧負荷)
2—22 左室の拡大(左室の容量負荷)
2—23 両心室の肥大と拡大
2—24 左室肥大のpoint score system
2—25 WPW症候群
2—26 早期興奮症候群
2—27 WPW症候群に伴う不整脈
2—28 LGL症候群と不整脈
2—29 遺伝性QT延長症候群
2—30 ジギタリス効果と中毒
2—31 電気的交互脈
2—32 カリウム(K)の異常
2—33 カルシウム(Ca)の異常
2—34 内分泌および代謝の異常

第3章 心筋梗塞の心電図

3—1 心筋梗塞とは
3—2 冠状動脈とその血液分布
3—3 心筋梗塞の定型的な心電図パターン
3—4 心電図の鏡像変化
3—5 心筋梗塞の病期と心電図変化
3—6 心筋梗塞の病理学的部位と誘導部位による心電図の変化
3—7 心筋梗塞が生じた解剖学的位置と名称
3—8 前壁梗塞
3—9 前壁中隔梗塞
3—10 広範囲前壁梗塞
3—11 前壁側壁梗塞
3—12 高位側壁梗塞
3—13 下壁梗塞
3—14 後壁梗塞
3—15 下後壁梗塞
3—16 右室梗塞
3—17 心内膜下梗塞
3—18 心室瘤
3—19 微小梗塞
3—20 急性広範囲前壁梗塞の心電図経過
3—21 急性下壁梗塞の心電図経過
3—22 マッピング心電図
3—23 心筋梗塞とまぎらわしい心電図,見逃されやすい心電図
3—24a 早期再灌流療法による心電図変化
3—24b 早期再灌流療法による心電図長期経過
3—25 血栓溶解薬(t-PA)の経静脈的投与後の心電図変化

第4章 狭心症の心電図

4—1 労作狭心症
4—2 異型狭心症
4—3a 安静狭心症
4—3b アセチルコリンによる冠動脈攣縮誘発試験時の心電図変化
4—4 不安定狭心症

第5章 運動負荷心電図

5—1 運動負荷試験とは
5—2 マスター二階段試験のしかた
5—3 マスター二階段試験の判定基準
5—4 マスター負荷試験陽性の心電図─水平型ST下降
5—5 マスター負荷試験陽性の心電図─ST上昇
5—6 運動負荷試験の禁忌と中止徴候

第6章 心電図モニター

6—1 心電図モニターとは
6—2 心電図モニター用電極の貼付部位
6—3 モニター心電図の不良性および偽性警報の原因
6—4 モニター心電図におけるアーチファクト

第7章 不整脈心電図

7—1 不整脈の分類
7—2 不整脈の診断のしかたと分析図の書きかた
7—3 正常洞調律の心電図
7—4 洞頻脈
7—5 洞徐脈
7—6 洞停止
7—7 洞不整脈
7—8 ペースメーカの移動
7—9 異所性上室調律
7—10 左房調律
7—11 心房期外収縮
7—12 いろいろな心房期外収縮の心電図
7—13 頻脈性不整脈の発生機序
7—14a 心房頻拍
7—14b 房室結節リエントリー性頻拍
7—14c 房室リエントリー性頻拍
7—15 心房粗動
7—16a 心房細動
7—16b 心房細動の治療;抗凝固療法
7—16c 心房細動の治療;レート・コントロール/リズム・コントロール
7—17 特殊な形の心房細動
7—18 房室接合部期外収縮
7—19 房室接合部調律
7—20 心室期外収縮の種類と心電図パターン
7—21 心室期外収縮
7—22 心室期外収縮・単形性非持続性心室頻拍の治療
7—23 多発性心室期外収縮
7—24 移動連結性心室期外収縮
7—25 多源(巣)性心室期外収縮
7—26 連発性心室期外収縮
7—27 R on T型心室期外収縮
7—28 副調律
7—29a 心室頻拍─分類と臨床
7—29b 非持続性心室頻拍
7—29c 特発性持続性心室頻拍
7—29d 持続性心室頻拍の治療
7—30 多形性心室頻拍(TdP)
7—31 心室細動
7—32 頻脈性心室固有調律
7—33 二方向性心室頻拍
7—34 洞房ブロック
7—35 房室ブロック
7—36 第1度房室ブロック
7—37 (第2度)Wenckebach型(Mobitz I型)房室ブロック
7—38 (第2度)Mobitz II型房室ブロック
7—39 第3度房室ブロック(完全房室ブロック)
7—40 房室解離
7—41 右脚ブロック
7—42 左脚ブロック
7—43 ヘミブロック
7—44 二枝ブロック
7—45 三枝ブロック
7—46 融合収縮
7—47 回帰収縮
7—48 洞不全症候群の心電図
7—49 洞結節機能検査法
7—50 徐脈性不整脈の治療
7—51a 人工ペーシングと心電図
7—51b 植込み型ペースメーカの適応
7—52 ペースメーカコードと心電図
7—53 各種ペーシング様式
7—54 ペースメーカ不全と心電図
7—55 電気的除細動と心電図
7—56 頻脈性不整脈の循環動態
7—57 徐脈性不整脈の循環動態
7—58 Adams-Stokes症候群
7—59 Holter心電図とその適応
7—60 Holter心電図の評価(レポート)
7—61 心電図検査からみた突然死の予知
7—62 Brugada症候群
7—63 QT延長症候群
7—64 QT延長症候群の診断・予防・治療
7—65 不整脈の診断手順
7—66 不整脈の鑑別診断
7—67 抗不整脈薬の分類
7—68 各種抗不整脈薬の適用,用法・用量
7—69 抗不整脈薬の特徴と使用時の注意点および副作用(Vaughan Williamsによる分類)
参考文献

付.主要な心疾患の心電図変化

索 引