書籍カテゴリー:神経学/脳神経外科学|精神医学/心身医学

神経・精神疾患診療マニュアル
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日本医師会生涯教育シリーズ
神経・精神疾患診療マニュアル

1版

  • 東海大学医学部神経内科/教授,付属八王子病院/院長 北川泰久 監修
  • 東京労災病院/院長,日本医科大学/名誉教授 寺本 明 監修
  • 慶應義塾大学医学部精神・神経科/教授 三村 將 監修
  • 東京医科大学精神医学/主任教授 飯森眞喜雄 編集
  • 東京女子医科大学神経内科学/主任教授 内山真一郎 編集
  • 日本大学医学部脳神経外科/主任教授 片山容一 編集
  • 奈良県立医科大学精神医学/教授 岸本年史 編集
  • 東京医科歯科大学脳神経病態学/主任教授 水澤英洋 編集

定価:5,940円(本体5,500円+税8%)

  • B5判 362頁
  • 2013年11月 発行
  • ISBN978-4-525-24831-4

概要

神経疾患と精神疾患は,医療的にも社会的にも密接に関連する疾患である.
また近年,脳・神経やこころの病態の解明・治療法の開発が積極的に行われており,本書ではcommonな神経・精神疾患を総合的に取り上げた.これからの時代は神経・精神症候を複数有する高齢患者が増えるため,実地医家の先生方には本マニュアルを広く活用していただきたい.

序文

 わが国は超高齢社会を迎え,認知症,脳卒中などの神経疾患で介護を必要とする患者が増え,また社会への不安やストレスなど,脳やこころの健康を脅かす要因の増加によって,うつ病などで通院,入院している患者も多い.こうした認知症やうつ病の患者数の著しい増加は,大きな社会的問題となっている.
 その一方で,近年,脳・神経やこころの病態の解明,診断・治療法の開発が積極的に行われており,医療関係者のみにとどまらず,国民の関心は今後ますます高まるであろうと考えられる.
 このように神経疾患と精神疾患は,医療的にも社会的にも密接に関連する疾患領域である.本特別号では,それぞれの学問としての垣根を越えて,臨床面より common な“神経・精神疾患”を総合的に取り上げ,神経内科,脳神経外科,精神科などさまざまな分野の先生方にご執筆いただき,多様性に富んだ,今の時代に即した一冊となった.
 神経・精神という多岐にわたる症候や疾患をもつ患者やその家族が,医療相談に訪れる最初の場は,かかりつけ医であることが多い.本特別号が実地医家の先生方の日常診療での一助となり,広く活用していただけることを願う次第である.
 最後に,本特別号の企画から刊行までご尽力いただいた監修の北川泰久先生,寺本明先生,三村將先生,編集の飯森眞喜雄先生,内山真一郎先生,片山容一先生,岸本年史先生,水澤英洋先生,そしてご執筆者いただいた諸先生方に心より御礼申し上げる.

平成 25 年 10 月
日本医師会会長
横倉義武

目次

カラー口絵
  神経路の MRI 画像
  脳血管の分布と領域
  神経内視鏡による脳室内画像
  目でみる特異な神経症候?まだら模様症候群〜
  危険な頭痛を見逃さないための鑑別診断
  脳血管障害の画像
  脳動脈瘤のコイリング
  神経変性疾患の画像診断
  認知症の画像診断
  精神科領域における MRI 画像
  精神科領域における NIRS 画像
  精神科領域における機能的 MRI
  神経生理学的検査(脳波・筋電図)

Ⅰ.神経・精神疾患の動向
  神経疾患の疫学,頻度
  精神疾患の疫学,頻度
  神経疾患の画像診断の進歩
  精神疾患の画像診断の進歩
  精神疾患とストレス
  神経疾患と遺伝子
  脳卒中地域連携クリティカルパス

Ⅱ.外来診療の進め方
  神経所見の取り方
  精神疾患の診察のポイント
  脳卒中患者に対する神経のみかたのポイント
  頭部外傷のみかた

Ⅲ.神経・精神疾患で行われる検査
  神経心理学的検査
  精神機能評価尺度
  脳脊髄液検査
  神経免疫学的検査
  神経画像診断
  電気生理学的検査
  神経耳科学的検査
  神経病理学的検査

Ⅳ.神経・精神症候からのアプローチ ─ 主要神経・精神症候と鑑別診断 ─
  意識障害(呼びかけても答えない)
  失 神(意識を失って倒れた)
  認知機能障害(軽度認知障害)(物忘れが目立ってきた)
  遂行機能障害(特定の行動ができない)
  失語/失認/失行(会話ができない,ものを認知したり,使ったりできない)
  頭 痛(頭が痛い)
  めまい(眼がまわる,ふらついて動けない)
  けいれん(手足が勝手に動く)
  不随意運動(自分の意志とかかわりなく身体の一部が動く)
  運動麻痺(手足に力がはいらない)
  運動失調(体のバランスがとれず,倒れやすい)
  感覚障害(鈍い,しびれる,痛い)
  視力障害/視野障害(物がみえにくい)
  複視/眼球運動障害(物が二重にみえる)
  聴覚障害(聴こえない,聴こえにくい)
  構音障害(ろれつがまわらない)
  嚥下障害(飲み込みにくい)
  歩行障害(歩きづらい)
  排尿障害(尿が出にくい)
  うつ状態(気分が落ち込む)
  躁状態(気分が高まり,活動し続ける)
  せん妄(意識が混濁し,幻覚や錯覚がみられる)
  妄 想(ありえないことを思い込み,訂正不能である)
  幻 聴(人がいないのに声が聞こえる)
  幻 視(みえないものがみえる)
  強 迫(こだわりが強く,頭から離れない)
  睡眠障害(眠れないなどの訴え)
  不定愁訴(身体のあちこちに漠然とした不調がでる)
  不安/パニック発作(漠然とした不安や強い恐怖を感じる)
  ひきこもり(家から出たくない,出られない)
  自殺念慮/自殺企図

Ⅴ.よくみられる神経疾患
 A.血管障害
  アテローム血栓性脳梗塞
  心原性脳塞栓症
  ラクナ梗塞
  TIA(一過性脳虚血発作)
  脳出血
  くも膜下出血
  未破裂脳動脈瘤
  側頭動脈炎
  脳動脈解離
  脳静脈血栓症
  脊髄血管障害
 B.感染性・炎症性疾患
  髄膜炎
  脳 炎
  プリオン病
  神経梅毒
 C.脳腫瘍/脊髄腫瘍
  グリオーマ
  良性脳腫瘍
  転移性脳腫瘍
  脊髄腫瘍
 D.脊椎疾患
  変形性頸椎症/頸椎椎間板ヘルニア
  腰椎椎間板ヘルニア
  腰部脊柱管狭窄症
 E.認知症性疾患
  アルツハイマー病
  血管性認知症
  レビー小体型認知症
  前頭側頭型認知症
  特発性正常圧水頭症
  認知症に対する対応
 F.基底核・小脳系の変性疾患
  パーキンソン病
  脊髄小脳変性症
  多系統萎縮症
  本態性振戦
  ウィルソン病
 G.運動ニューロン疾患
  筋萎縮性側索硬化症
 H.脱髄性疾患
  多発性硬化症
  視神経脊髄炎関連疾患
 I.末梢神経疾患
  ギラン・バレー症候群
  慢性炎症性脱髄性多発ニューロパチー
  末梢性顔面神経麻痺(ベル麻痺)
  三叉神経痛
  圧迫性/絞扼性ニューロパチー
 J.筋肉疾患
  筋ジストロフィー
  多発筋炎/皮膚筋炎
  周期性四肢麻痺
  重症筋無力症
  ミトコンドリア脳筋症
 K.内科疾患に伴う神経疾患
  糖尿病
  肝性脳症
  肺性脳症
  尿毒症
  甲状腺疾患
  ビタミン欠乏症
  膠原病
  血液疾患
  傍腫瘍性神経症候群
 L.機能性疾患
  片頭痛/群発頭痛
  緊張型頭痛
  薬物乱用頭痛
  てんかん
  てんかんの精神症状
 M.外 傷
  頭蓋骨骨折
  急性硬膜外血腫
  急性硬膜下血腫
  慢性硬膜下血腫
  脊椎・脊髄損傷

Ⅵ.よくみられる精神疾患
  うつ病
  双極性障害
  気分変調症
  いわゆる「現代型うつ病」
  身体表現性障害
  PTSD
  適応障害
  解離性(転換性)障害
  パニック障害
  社交(社会)不安障害
  統合失調症
  不眠症
  薬剤性精神障害
  アルコール・薬物依存症
  パーソナリティ障害(境界性/自己愛性)
  摂食障害
  チック/トゥレット症候群
  自閉症スペクトラム障害
  ADHD

Ⅶ.神経・精神疾患の治療の進歩
  虚血性脳血管障害に対する血栓溶解療法
  脳血管障害に対する血管内治療
  神経内視鏡手術
  最新の抗血小板療法と抗凝固療法
  パーキンソン病の治療の進歩
  免疫性神経疾患の治療の進歩
  認知症の治療の新たなる展開
  てんかん治療の進歩
  精神科薬物療法
  修正型電気けいれん療法
  認知行動療法
  神経再生医療の現状
  遺伝子治療の現状