書籍カテゴリー:循環器学|内科学一般

循環器薬物治療の極意
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循環器薬物治療の極意
エキスパートが秘訣を語る

1版

  • 公益財団法人 心臓血管研究所 所長/CVI ARO Chairman 山下武志 編

定価:3,888円(本体3,600円+税8%)

  • B5判 179頁
  • 2018年4月 発行
  • ISBN978-4-525-24911-3

概要

循環器疾患治療薬の力を最大限に引き出すコツ,知りたくありませんか?

循環器疾患を診るとき,ガイドラインや添付文書に示された治療方針・処方をすべての患者にあてはめれば,十分な治療を行ったといえるのだろうか? ときに標準的治療のみでは進まない臨床のなかで,解決のヒントや専門家ならではの視点を伝えるべく,循環器内科のスペシャリストが,循環器薬物治療における「とっておきの極意」を紹介!

序文

 多くの循環器疾患に対する薬物療法について,ここ十数年の間に数多くの大規模臨床試験がなされ,その結果,得られたクリニカルエビデンスがガイドラインをより充実したものにしています.非薬物療法に関するエビデンスも徐々に集積され,各種の疾患に対して定型的な治療方針や治療法が確立したようにみえます.加えて,保険データベースを用いたリアルワールドデータが洪水のように世に出され,循環器内科の薬物治療はある意味で成熟した形となりました.

 しかし,多様な患者を一括して集団として扱い,確率として統計解析するという手法は,ただ一人の患者を診るという意味においては非力なことも多いものです.ただ一人の医師が,ただ一人の患者を前にしたとき,集団としてのデータに加えて,患者の個性,医師の個性が表現されることが本来の診療に必要であり,将来仮想される人工知能(AI)による診療ではまかなえない重要な部分だと思います.そして,この個性の重視こそが,医師・患者・患者家族間の信頼関係の基礎となるものなのではないでしょうか.

 本書は,ガイドラインや一般的なテキストとは異なり,それぞれの領域のスペシャリストのもつ「個性」を出発点としています.また,エキスパートが本音を語る,「極意」シリーズとしては,「不整脈」「心不全」「心電図」に続き4冊目となります.これまでのシリーズにも負けない内容となり,ご執筆いただいた先生がたに厚く感謝いたします.読者のかたには,ありふれたテキストとは一味違う内容を楽しんでいただき,毎日の診療に少しでもお役立ていただければ,この上ない幸せです.

2018年3月
公益財団法人 心臓血管研究所 所長
CVI ARO Chairman
山下武志

目次

総 論

 薬物治療を行う前に知っておきたいこと(山下武志)


I.高血圧に対する薬物治療

 1.Ca拮抗薬の効果はどれも同じか?(藤原健史  苅尾七臣)
 2.ミネラルコルチコイド受容体拮抗薬をいつ,どう使う?(藤野貴行  長谷部直幸)
 3.α遮断薬,β遮断薬は降圧薬ではないの?(平光伸也)
 4.降圧薬を選択するときに,何か抜けていませんか?(大西勝也)


II.心不全に対する薬物治療

 5.RAS阻害薬の使用に工夫は必要なのか?(樋口義治)
 6.HFrEFへのβ遮断薬投与に禁忌はあるのか?(山本一博)
 7.心不全治療におけるループ利尿薬とミネラルコルチコイド受容体拮抗薬の使いかたは?(西村晃一  朝倉正紀  増山 理)
 8.作用機序から理解するhANPの上手な使いかたとは?(桑原宏一郎  元木博彦)
 9.トルバプタンの外来継続投与が真に必要な患者とは?(絹川弘一郎)
 10.静注強心薬はいつ,どう使うのか?(猪又孝元)


III.虚血性心疾患に対する薬物治療

 11.抗血小板薬をどのように使用する?(興野寛幸  上妻 謙)
 12.虚血性心疾患に対するスタチンの有用性と適切な使用法とは?(船水岳大  宮内克己)
 13.フィブラート:安全に使うために,何に気をつけたらよいか?(林 愛子  横手幸太郎)
 14.虚血性心疾患へのとりあえず硝酸薬は正解か?(七里 守)


IV.不整脈に対する薬物治療

 15.不整脈薬物治療におけるI群抗不整脈薬の役割は何か?(志賀 剛)
 16.アミオダロンは高齢者心房細動に使える?(髙橋尚彦)
 17.ワルファリンのメリットと使用時の注意点とは?(奥山裕司)
 18.DOAC処方後に定期的な血液検査は不要?(宮本康二  草野研吾)
 19.頻脈性不整脈のためのβ遮断薬,Ca拮抗薬,ジギタリスの使用法は?(渡邉英一)


V.関連疾患に対する薬物治療

 20.DPP-4阻害薬は,糖尿病血管症の成因の1つであるAGE-RAGE系に作用するか?(山岸昌一)
 21.SGLT2阻害薬は2型糖尿病を合併した循環器疾患患者の救世主になれるか?(田中敦史  野出孝一)
 22.肺動脈性肺高血圧症治療における皮下注/静注プロスタサイクリン製剤導入のタイミングは?(波多野将)
 23.急性肺血栓塞栓症に対してDOACをいかに活用するか?(山田典一)
 24.高尿酸血症の治療は必要か?(桑原政成  久留一郎)


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