書籍カテゴリー:放射線医学/核医学

医用画像検査技術学
立ち読み

在庫状況:在庫あり

診療放射線技術選書
医用画像検査技術学

第4版

  • 九州大学大学院医学研究院保健学部門 医用量子線科学分野 教授 杜下淳次 編
  • 九州大学病院 医療技術部放射線部門 診療放射線技師長 加藤豊幸 編

定価:4,400円(本体4,000円+税10%)

  • A5判 402頁
  • 2020年10月 発行
  • ISBN978-4-525-27924-0

概要

全面大改訂でより分かりやすく、使いやすくなった画像検査技術の決定版!

X線写真はフィルムからデジタル画像化されるなど,画像検査機器の技術革新により環境が大きく移り変わった.13年ぶりの大改訂で,基礎的概論の大幅な見直し,CTやMRIの項目を充実させ,全面的に書きなおした.簡潔明解な教科書として,放射線技師を目指す学生におすすめする.

序文

 本書の初版は1971年にX線撮影のための入門書として出版された「X線撮影技術学」江副正輔,田島聖正,森山有相の3先生による書に遡る.その後,診療放射線技師法の一部改正に伴う診療放射線技師の業務内容の拡大もあり1999年に「医用画像検査技術学」に改名し発刊された.しかし放射線医学・技術学の進歩はそのスピードと範囲を拡大してきた.2007年の第3版では,X線CTやMRIなどの検査内容と,造影剤に関する情報が盛り込まれている.その後も放射線医学・技術学の進歩はとどまることなく現在に至っている.長年,一般撮影検査で重要な役割を担ってきた増感紙フィルムシステムによるX線撮影もその役目を終え,これに替わってディジタルX線撮影(コンピューテッドラジオグラフィ(CR)と平面検出器(FPD))が用いられるようになった.
 このような背景のもと,前版を纏められた新開英秀・加藤 誠・東田善治の3先生から引き継いだ第4版では,放射線診療で検査件数が増加し続けているX線CT,MRI,超音波検査,骨塩定量検査の内容を充実させる一方で,一般撮影については学生が最低限理解して欲しい内容を現状の画像検査に合わせて見直しを行った.本書では,病態の把握のための知識や画像の解析と理解に必要な知識については紙面の関係上盛り込んでいない.これらに関しては診療放射線技師の業務内容の変化に合わせて今後の改訂時に加えたいと考えている.本書が,学生の学習の理解を深めると同時に,医療現場に出た後も見返される初学者の手引き書として活用されることを願っている.
 今回の改訂は九州大学病院で診療放射線検査を担当する診療放射線技師と保健学科の教員との協働作業で実現した.本改訂にご尽力いただいたすべての執筆者と九州大学病院医療技術部放射部門の皆様と,南山堂の秡川 亮氏に感謝申し上げる.

2020年9月
杜下 淳次・加藤 豊幸

目次

1章 概 論 
 A X線診断に必要な物理
  1 X線の種類
  2 X線スペクトルの変化
  3 X線の発生効率
  4 X線管焦点
  5 ヒール効果
  6 X線束の減弱
  7 物質との相互作用
 B X線像の形成過程における不鋭
  1 被写体の形による不鋭
  2 拡大による不鋭
  3 焦点による半影
  4 X線像の歪みと被写体の動きによる不鋭
  5 受像器による不鋭
 C 散乱現象
  1 散乱線の発生に影響を与える因子
  2 散乱線除去
 D 患者対応から患者移乗
 E 患者移乗
 F 撮影用関連物品
 G 撮影に必要な基本事項
  1 基準となる点,線,面
  2 撮影体位
  3 主な部位の運動方向と基本軸
  4 撮影方向と斜位
  
2章 放射線管理と安全
 A 放射線管理
  1 放射線検査を実施するための2つの大原則
  2 医療法による放射線安全管理体制
 B 医療安全
  1 医療事故と医療過誤,インシデントとアクシデントの違いについて
  2 画像検査における事例
 C 感染防止
  1 病院感染予防策
  2 診療放射線技師のための感染予防技術
 D 救命処置
  1 BLS
  2 ACLS
  
3章 一般撮影検査
 A 胸部等
  1 咽頭・喉頭,気管および気管支
  2 肺
 B 腹部概観
 C 頭 部
 D 脊 椎
 E 骨 盤
 F 上 肢
 G 下 肢
 H 小児・乳幼児撮影
  1 特 徴
  2 撮影室
  3 安全性
  4 乳幼児の被ばくと生殖腺防護
  5 介助者の被ばく
  6 代表的な撮影
 I 歯 科
  1 口内法
  2 口外法
  3 歯科用コーンビームCT(CBCT)
 J 乳房撮影
 K 造影検査
  1 血管造影
  2 上部消化管・下部消化管
  3 胆・膵臓系造影
  4 泌尿器・産婦人科
  5 その他
 L 骨塩定量

4章 CT検査 
 A 装置の構造と働き
  1 CT開発の歴史
  2 最新CTの内部構造
 B 画像再構成
  1 CT画像再構成法
  2 逐次近似再構成法
  3 360°補間と180°補間
  4 マルチスライスCTの再構成とデータ補間
  5 ピッチ
  6 実効スライス厚
  7 パーシャルボリウム効果 
 C CT画像表示
  1 CT値とウインドウ幅/ウインドウレベル
  2 FOV(field of view:撮像視野)とマトリックス
  3 CT画像のノイズ
 D CT撮影の実際と造影CT検査
  1 頭 部
  2 胸 部
  3 腹 部
  4 CT colonography(CTC)
  5 心 臓
 E 3次元画像表示(3D-CT)
  1 多断面再構成法
  2 最大値投影法
  3 3DCT-angiography:3DCTA
  4 仮想内視鏡
 F アーチファクト障害陰影

5章 MR検査 
 A MRI検査法
  1 原 理
  2 装置構成
  3 撮像法
  4 MRI造影剤
  5 MR検査の手順
  6 撮像法の臨床応用
  7 アーチファクト
  8 安全性
  9 3T-MRI装置について

6章 超音波検査
 A 一般的事項
  1 超音波検査
  2 超音波装置の概要
  3 超音波検査に必要な基本事項
  4 アーチファクト
 B 超音波検査の実際
  1 検査の実際
  2 上腹部
  3 甲状腺
  4 頸動脈
  5 乳 房
  6 下肢血管
 C 超音波用造影剤
  1 超音波造影剤の組成と構造
  2 超音波造影剤の動態と安全性
  
7章 眼底撮影検査
 A 眼底写真検査の意義
  1 眼球の構造
  2 眼底撮影で何がわかるか
 B 眼底カメラの構造
  1 眼底カメラの原理
  2 無散瞳眼底カメラ
 C 眼底撮影の実際
  1 無散瞳眼底カメラの使い方

付表 放射線診療で必要な医療用語
日本語索引
外国語索引