書籍カテゴリー:小児科学

開業医の外来小児科学
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開業医の外来小児科学

第6版

  • 元 豊原小児科医院 豊原清臣 監修
  • 中尾小児科医院 中尾 弘 監修
  • 松本小児科医院 松本壽通 監修
  • 下村小児科医院院長 下村国寿 編集
  • ふかざわ小児科医院院長 深澤 満 編集
  • たはらクリニック院長 田原卓浩 編集
  • こどもクリニックもりた理事長 森田 潤 編集
  • いなみつこどもクリニック院長 稲光 毅 編集

定価:23,760円(本体22,000円+税8%)

  • B5判 1020頁
  • 2013年4月 発行
  • ISBN978-4-525-28126-7

概要

小児を診る開業医,プライマリ・ケア医の診察室に必携の書!第一線で活躍中の小児科医が外来診療で実践している独自のノウハウやコツをわかりやすく解説.改訂6版は初版からの編集方針を踏襲しつつも全面的に内容をアップデート.成長と発達,育児支援などのケアに関する章を新設,症候・疾患・検査・薬用量の各項目も大幅に改訂・充実させた.

序文

 わが国で初めて一次医療を担う小児科医が外来小児科学について著述した本書が,豊原清臣,中尾弘,梁井昇,松本壽通,出口雅経,徳丸実の大いなる苦労の末,1984年に上梓されて30年近くが経過しました.このたび第6版が出版される運びになりましたのは,外来小児医療において本書の必要性が高く評価されていることであると考えますと,今回の編集に際してひとしお身が引き締まる思いでありました.
 本書の第1版を発刊され,第5版まで第一線で編集に携わってこられた豊原清臣,中尾弘,松本壽通は第6版からは監修という立場で大所高所からご意見をいただくようになりました.このため,編集委員として新たに田原卓浩,森田潤,稲光毅を迎え,この3名の参加により新しい考え方が導入され,編集に新しい息吹が吹き込まれました.
 近年の医学の進歩とともに外来小児科学の守備範囲は極めて広くなってきました.ごく少量の血液で行える血液検査,多くの迅速抗原検査,気管支喘息における吸入ステロイドや新しい抗菌薬などの開発で,従来は入院医療を必要としていた子どもたちが外来で診療できるようになりました.また,予防接種で予防できる疾患の拡大とともに外来小児科が感染症などの急性疾患中心の医療から,乳幼児健診や学校検診,育児支援,事故予防,在宅医療,perinatal visit などのケアや慢性疾患に関わる機会が増加してきました.
 今回の編集では,これまで混在していた「ケアに関する項目」と「疾患に関する項目」を分けて,ケアに関する項目を「第Ⅱ章 Pediatric care」として新たな項目も加え,より充実したものにまとめ直しました.また,本書は理念よりも実践と熱意の書であるとの基本に則り,著者として外来小児科学の研究や教育,臨床で活躍している新進気鋭の多くの小児科医に新たに加わってもらいました.外来診療に関わる先生方にとって十分に満足していただける内容にまとまったと考えていますが,読者の方々の厳しい評価をお待ちしています.
 最後になりましたが,本書のために貴重な時間を割いていただいた執筆者の皆さまに心から感謝申し上げます.

2013年3月
編集者一同

目次

目 次

第Ⅰ章 わが国における外来小児科学の成り立ちと発展


第Ⅱ章 Pediatric care

総 論
A.プライマリ・ケア
B.医学教育と医療との融合

各 論
A.ペリネイタルビジット指導による育児支援
B.マス・スクリーニング
C.育児支援
D.開業医外来における乳幼児健診
E.予防接種
F.事故による傷害の予防
G.保育所・幼稚園と学校保健
H.思春期医療
Ⅰ.在宅医療
J.養護を必要とする子どもの支援
K.子どもと家族のサポート~チャイルド・ライフの理論と手法を用いて
L.家族による小児医療支援


第Ⅲ章 外来診療のABC
A.診療の進め方・手技
 1.小児プライマリ・ケアでのトリアージ
 2.初期印象診断
B.医療事故を防ぐために
C.発達の評価
 1.神経学的異常児の早期発見法
 2.ことばの遅れ


第Ⅳ章 症候よりみた子どもの病気
A.発 熱
B.胸 痛
C.咳嗽・喘鳴
D.鼻汁・鼻閉
E.嘔 吐
F.下 痢
G.腹 痛
H.発 疹
Ⅰ.出血傾向
J.リンパ節腫大
K.頭 痛
L.けいれん
M.意識障害


第Ⅴ章 外来でみる主要疾患
A.呼吸器疾患
 1.かぜ症候群, 急性気道感染症
 2.咽頭炎・扁桃炎
 3.肺 炎
 4.マイコプラズマ感染症
 5.クラミジア感染症
 6.百日咳
 7.その他の気道疾患

B.消化器疾患
 1.口腔内疾患
 2.唾液腺疾患
 3.下痢症
 4.脱水症
 5.周期性嘔吐症候群
 6.胃・十二指腸潰瘍
 7.過敏性腸症候群

C.感染症
1)細菌感染症
 総論:細菌感染症の変貌
 1.外来での抗菌薬
 2.溶連菌感染症
 3.肺炎球菌とインフルエンザ菌感染症
 4.細菌性髄膜炎
 5.結 核
2)ウイルス感染症
 総論:小児のウイルス感染症
 1.麻疹(はしか)
 2.風 疹
 3.突発性発疹
 4.伝染性紅斑
 5.単純ヘルペスウイルス感染症
 6.水痘, 帯状疱疹
 7.流行性耳下腺炎(ムンプス)
 8.インフルエンザ
 9.エンテロウイルス感染症(手足口病,ヘルパンギーナなど)
10.アデノウイルス感染症
11.伝染性単核症
12.無菌性髄膜炎
13.RSV,hMPV感染症
14.ウイルス関連脳炎および脳症
15.肝 炎
16.HTLV-1感染症
3)寄生虫感染症
4)ペット感染症

D.免疫・アレルギー疾患
 総論:子どものアレルギーの診かた
 1.食物アレルギー
 2.気管支喘息
 3.じんま疹
 4.川崎病(皮膚粘膜リンパ節症候群)

E.循環器疾患
 総論:循環器疾患の診かた
 1.先天性心疾患
 2.後天性心疾患
 3.不整脈
 4.学校心臓検診
 5.小児期の心臓系突然死
 6.心疾患児の日常管理
 7.起立性調節障害

F.腎尿路系疾患
 総論:子どもの腎尿路系疾患の診かた
 1.検尿でわかること(検尿のピットホール)
 2.尿路感染症
 3.糸球体腎炎およびネフローゼ症候群
 4.スクリーニングで発見される腎尿路疾患

G.血液疾患および腫瘍
 1.鉄欠乏性貧血
 2.紫斑病
 3.小児がん
 4.播種性血管内凝固症候群(DIC)

H.神経疾患
 総論:子どもの神経疾患
 1.熱性けいれん
 2.てんかん
 3.脳性麻痺
 4.ダウン症候群

Ⅰ.心の問題と発達障害
 総論:心の問題と発達障害
 1.広汎性発達障害(自閉性障害,アスペルガー障害を中心に)
 2.注意欠陥多動性障害,学習障害(ADHD,LD)
 3.不登校
 4.摂食障害
 5.夜尿症

J.子ども虐待

K.内分泌および代謝性疾患
 総論:子どもの内分泌・代謝性疾患の特徴
 1.糖尿病
 2.成長ホルモン分泌不全性低身長症
 3.先天性甲状腺機能低下症
 4.肥 満

L.外科疾患
 総論:小児の外科疾患
 1.肥厚性幽門狭窄症
 2.腸重積症
 3.急性虫垂炎
 4.肛門疾患
 5.鼠径ヘルニア
 6.臍ヘルニア
 7.体表面の腫瘤
 8.胆道閉鎖症
 9.先天性胆道拡張症
10.漏斗胸,鳩胸

M.外陰・性器疾患
 1.精巣・精索水瘤
 2.停留精巣
 3.急性陰症
 4.亀頭包皮炎
 5.外陰腟炎
 6.包茎とその周辺疾患
 7.尿道下裂

N.運動器疾患
 総論:小児の運動器疾患
 1.筋性斜頸
 2.先天性股関節脱臼,臼蓋形成不全
 3.単純性股関節炎
 4.ペルテス病
 5.O脚,X脚
 6.肘内障
 7.骨 折
 8.スポーツ障害
 9.脊柱側彎症

O.皮膚疾患
 総論:小児皮膚疾患の診かた
 1.新生児一過性皮膚変化
 2.アトピー性皮膚炎
 3.おむつ皮膚炎
   付:乳児寄生(分芽)菌性紅斑
 4.あせも(紅色汗疹)
 5.とびひ(伝染性膿痂疹)
   付:ブドウ球菌性熱傷様皮膚症候群(SSSS)
 6.みずいぼ(伝染性軟属腫)
   付:尋常性疣贅
 7.血管腫,母斑
 8.皮膚外傷の処置

P.耳鼻科疾患
 1.中耳炎の診療方法
 2.急性中耳炎
 3.滲出性中耳炎
 4.難 聴
 5.鼻副鼻腔炎
 6.扁桃摘出術の適応
 7.鼻出血
 8.アレルギー性鼻炎
 9.気道食道異物

Q.眼科疾患
 1.屈折異常,斜視および弱視
 2.外眼部疾患

R.口腔・歯科疾患
 総論:口腔・歯科疾患
 1.硬組織疾患
 2.軟組織疾患
 3.歯列の成長と咬合の発育
 4.う蝕とその管理
 5.ハンディキャップをもつ小児の歯科管理
 6.歯科の受診について
 7.口の外傷

S.救急医療
 1.救急を要する傷病, 子どもの事故
 2.薬物の誤飲および中毒
 3.頭部外傷
 4.動物咬傷と刺傷
 5.乳幼児突然死症候群
 6.開業医に必要な救急の実際


第Ⅵ章 検 査
A.外来検査
B.迅速検査
C.X線検査
D.超音波検査
E.心理テスト


第Ⅶ章 子どもと薬
A.小児への投薬の基本的考え方
B.小児薬用量の考え方と算出法
C.薬の飲ませ方
D.薬と母乳
E.妊婦と薬
F.新生児・幼若乳児と薬
G.薬用量表


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