書籍カテゴリー:小児科学

イラストによるお母さんへの病気の説明と小児の診療

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イラストによるお母さんへの病気の説明と小児の診療

第3版

  • 順天堂大学名誉教授 大塚 親哉 監修
  • 順天堂大学教授 金子 堅一郎 編集

定価:11,000円(本体10,000円+税10%)

  • 四六倍 2分冊判 イラスト編311頁/解説編422頁頁
  • 2004年5月 発行
  • ISBN978-4-525-28353-7
  • ISBN4-525-28353-X

概要

小児科診療のインフォームド・コンセントを強力に手助けする実用書.子供の病気を親に説明する際に,専門的な内容を豊富なイラストを見せながらわかりやすく解説できるように工夫されている.3版では24の症候と113の疾患を取り上げ,より一層充実した内容となった.小児科医,内科医ばかりでなく看護師,保健師の方にもお奨めしたい一冊.

序文

今では当たり前になったインフォームドコンセントであるが,初版が発行された1992年頃は,まだ十分にこの言葉が医療現場に浸透しているとはいえなかった.イラストを用いて子ども達の病気を説明し,母親に納得,協力をしていただいた上で,医療は進められてゆく.そのような時に役立つ本ということで本書は企画された.それは当時の社会情勢を踏まえたものであった.
皆様のご支援のお陰で,本書は初版以来12年を数えることになったが,今やインフォームドコンセントは社会の常識になった.当時と異なることは,私たちの身の回りに医学情報が溢れ,一般の人々も容易にそれを手に入れることができるようになったことである.しかし,インフォームドコンセントが不要になったわけではない.
このような社会の変化で,診療時のインフォームドコンセントは更に重要性を増したといってもよいのではないか.溢れる情報の中で人々の不安は却って募ることがあるからだ.このような時こそ,医師と患者の間の人間関係を基盤にしたインフォームドコンセントが重要な意味をもつ.そして,その時本書が役立つに違いない.
医学の進歩は著しい.医学書は10年を超せば,新知見を加えざるをえなくなり,大幅な改訂が必要になる.本書も当然改訂の時を迎えていた.改訂版の執筆者は,新しい医学の情報をもち,臨床の現場で活躍している人が望ましいと考え,編集を順天堂大学浦安病院小児科の金子堅一郎教授にお願いをし,条件を満たす執筆者を推薦して頂いた.幸い新進気鋭の執筆者を集めることができて,第3版発行に漕ぎ着けた.
本書は子ども達の診療に関わる医師のみならず,研修医,看護師,保健師,養護教諭などのお役にも立つと思う.本書によって諸先生方のインフォームドコンセントのお手伝いができれば,こんなに嬉しいことはない.
終りに本書の改訂製作に尽力をされた南山堂関係諸氏に深甚の謝意を表する.

2004年3月 大塚 親哉


目次

I.章 症 候

1.発 熱
2.頭 痛
3.意識障害
4.けいれん
5.食欲不振・体重減少
6. 腹 痛
7.嘔 吐
8.下 痢
9.血 便
10.便 秘
11.黄 疸
12.咳・喘鳴
13.呼吸困難(呼吸不全)
14.心不全,チアノーゼ
15.貧 血
16.出血傾向
17.頸部腫瘤
18.浮 腫
19.血 尿
20.蛋白尿
21.脱水症
22.関節痛・四肢痛
23.発達の遅れ
24.精神症状


II.章 疾 患

1節 先天異常・新生児疾患
 1.先天性代謝異常症,遺伝子病
 2.染色体異常
 3.先天奇形症候群(胎芽病を含む)
 4.母親の病気と出生児
 5.新生児の特徴とその異常
 6.低出生体重児の疾患

2節 消化器疾患
 1.口内炎・鵞口瘡
 2.乳幼児下痢症・難治性下痢症
 3.虫垂炎
 4.腸重積
 5.腸閉塞
 6.巨大結腸症
 7.肥厚性幽門狭窄症
 8.胃・十二指腸潰瘍
 9.先天性胆道閉鎖症・拡張症
10.肝 炎
11.膵 炎

3節 呼吸器・胸部疾患
 1.先天性喘鳴
 2.かぜ症候群
 3.急性扁桃炎,扁桃肥大
 4.喉頭炎(クループ)
 5.中耳炎
 6.気管支炎・細気管支炎
 7.喘息性(様)気管支炎
 8.肺炎,膿胸
 9.気管内異物
10.気胸・皮下気腫

4節 循環器疾患
 1.先天性心疾患
 2.不整脈・発作性頻拍症
 3.心炎(感染性心内膜炎の予防を含む)
 4.起立性調節障害

5節 感染症
 1.麻 疹
 2.風 疹
 3.突発性発疹
 4.水痘,帯状疱疹
 5.単純ヘルペスウイルス感染症
 6.EBウイルス感染症(伝染性単核球症)
 7.伝染性紅斑
 8.流行性耳下腺炎,反復性・化膿性耳下腺炎
 9.インフルエンザ
10.夏の流行性疾患(プール熱,ヘルパンギーナ,手足口病)
11.ブドウ球菌感染症
12.A群溶連菌感染症
13.百日咳
14.ジフテリア,破傷風
15.サルモネラ腸炎,カンピロバクター腸炎
16.病原大腸菌性腸炎(特に腸管出血性大腸菌)
17.敗血症
18.髄膜炎(無菌性・化膿性)
19.結核症
20.寄生虫症

6節 免疫・アレルギー疾患
 1.気管支喘息
 2.アレルギー性鼻炎・花粉症
 3.食物アレルギー,じんま疹
 4.アトピー性皮膚炎
 5.免疫不全症候群と反復感染
 6.若年性特発性関節炎(若年性関節リウマチ)
 7.リウマチ熱
 8.全身性エリテマトーデス
 9.アレルギー性紫斑病
10.川崎病

7節 血液・腫瘍性疾患
 1.白血病
 2.血小板減少性紫斑病
 3.鉄欠乏性貧血
 4.造血器障害
 5.血友病
 6.悪性リンパ腫,ヒスチオサイトーシス
 7.腹部腫瘍,縦隔腫瘍,網膜芽腫

8節 腎尿路系疾患
 1.微少血尿
 2.急性腎炎
 3.慢性腎炎
 4.ネフローゼ症候群
 5.尿路感染症
 6.水腎症・膀胱尿管逆流症
 7.夜間遺尿症

9節 代謝・内分泌疾患
 1.肥満(単純性・症候性)
 2.ケトン性低血糖症
 3.糖尿病
 4.甲状腺機能低下症
 5.甲状腺機能亢進症
 6.低身長
 7.思春期早発症

10節  神経・筋疾患
 1.小頭症
 2.水頭症
 3.脳性麻痺
 4.神経皮膚症候群−母斑症
 5.脳腫瘍
 6.脳炎・脳症
 7.ギラン・バレー症候群,ポリオ
 8.急性小脳失調症
 9.熱性けいれん
10.てんかん
11.モヤモヤ病
12.筋ジストロフィー
13.重症筋無力症

11節 発達障害・行動異常
 1.自閉性障害
 2.注意欠陥多動障害(ADHD)
 3.学習障害
 4.チック,トゥレット症候群
 5.泣き入りひきつけ
 6.睡眠障害(夜泣き,夜驚症,夢中遊行症)
 7.摂食障害
 8.不登校
 9.ヒステリー

12節  小児保健
 1.包茎,小陰茎
 2.脊柱側弯症
 3.日射病,熱射病,悪性過高熱症
 4.乳幼児突然死症候群
 5.骨粗鬆症
 6.中毒,異物誤飲
 7.頭部外傷
 8.小児熱傷
 9.小児虐待,ゆさぶられっ子