書籍カテゴリー:小児科学

小児の薬の選び方・使い方
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小児の薬の選び方・使い方
小児科専門医の手の内を公開!

第4版

  • 横浜市立大学名誉教授 横田俊平 編
  • たはらクリニック院長 田原卓浩 編
  • はしもと小児科クリニック院長 橋本剛太郎 編

定価:5,832円(本体5,400円+税8%)

  • B5判 360頁
  • 2015年8月 発行
  • ISBN978-4-525-28444-2

概要

小児の日常診療で頻繁に遭遇する23症状・48疾患について,薬を選び使うまでのステップを経験豊かな小児科専門医がその手の内を公開.いつ何をどう使えばよいか使うべきでないか,わかりやすく解説.改訂4版は,薬用量の表にジェネリックを盛り込むなど役立つ情報の充実度が大幅アップ,ビジュアルも進化.小児を診るすべての医師,薬剤師必携..

序文

 小児医療の最前線に位置する「プライマリ・ケア」の現場では,日常の診療の流れのなかで対処してよいものか,それとも緊急に高次医療機関へ転送すべきか,常に瞬時の判断が求められています.そのため,プライマリ・ケア医は自己の臨床経験を日々磨くことを繰り返していますが,最近の小児医療は専門分化への道を間違いなく辿っており,「子どもの総合診療」を達成することはなかなか困難な時代になってきています.
 一方で,専門医療への分化は必至のことであり,多くの難病も確実な診断法が樹立され,解明された病態生理に基づいた新規の治療法,治療薬の開発が進められています.しかし,ふと振り返ると,そこには病を負った子どもが,人為的に分けられた専門医療の合間に立ち尽くしている様に出会うことがまれではなくなっています.
 もう一度,子どもをトータルに診る小児医療が求められている,そういう時代がやってきているのだと思います.また,少子化が音をたてて進んでいる昨今,子どもは大切な存在であるとの認識が広がりつつあることは大変良いことですが,その一方で,父母や大人は先回りして子どもに十分以上の“もの”と“言葉”を与えていないでしょうか.子ども同士,あるいは,学校・家庭で,お互いの葛藤のなかから子どもが自ら気付き,自己を律していくチャンスを奪ってはいないだろうか…,と不安になります.
 本書は,小児医療の第一線でプライマリ・ケア医として切磋琢磨されている小児科医によって2003年に初版が上梓され,幸いにも好評のうちに版を重ねてきました.そしてこの度,このような時代の背景のなかで,本書が従来より踏襲してきた,小児科医にとっての薬剤処方の基本,症状からみた鑑別診断と対処法の実際,外来でみる頻度の高い疾患の具体的な考え方や処方の実際といった基本的な構成はそのままに,初版の刊行から12年間の進歩を取り入れた改訂4版を刊行することになりました.
 この間の医学・医療の大きな変革は,基礎医学の進歩が臨床医学に大きな影響を与えたこと(例えば,「炎症」のメカニズムに関する膨大な知見が集積したこと,新種のウイルスが発見されたことなど),いくつもの専門学会が「診療ガイドライン」を作成したこと,流行性感染症の発生動向が明確に示されるようになったことなどによってもたらされました.本書はこれらの進歩を取り入れるべく,すべての著者と何度も議論を重ね,ようやく完成いたしました.本書が,子どもをトータルに診る医療に携わりたいと願う医師ならびに医療スタッフ,さらには医学生の座右の書として役に立つことを願っています.
 今回も,貴重なお時間を割いて原稿の推敲をいただいた執筆者の先生方,共同編集者として寝食を忘れて原稿をお読みいただいた,橋本剛太郎先生,田原卓浩先生に感謝の意を表します.また,私たち編集委員の運命共同体的構成員である南山堂の松村みどり氏,熊倉倫穂氏,関係各位に心より深謝したいと思います.

2015年7月
編集者代表
横田俊平

目次

総 論
はじめに 子どもと薬
 1 小児の処方の心構え
 2 小児の処方箋の書き方
 3 小児の薬のいろいろな形
 4 上手に飲ませるための工夫
 5 薬の特性と相互作用
 6 薬のトラブルを防ぐために

各論Ⅰ:小児プライマリ・ケアのコアとなる薬の選び方・使い方
 1 外来で小児に使う抗菌薬
 2 抗ヒスタミン薬の使い方
 3 鎮咳去痰薬の使い方
 4 解熱薬の使い方
 5 小児の輸液の基本
 6 小児の経口補液療法

各論Ⅱ:よくみる症状と薬の選び方・使い方
 1 けいれん
 2 黄疸
 3 貧血
 4 紫斑,出血傾向
 5 頭が痛い
 6 耳が痛い
 7 のど・口の中が痛い
 8 胸が痛い
 9 おなかが痛い
 10 手足が痛い
 11 鼻水,鼻づまり
 12 鼻出血
 13 かすれ声(嗄声)
 14 喘鳴,呼吸困難
 15 嘔吐
 16 下痢
 17 血便
 18 便秘
 19 頻尿,排尿痛
 20 夜尿
 21 血尿,蛋白尿
 22 むくみ(浮腫)
 23 リンパ節腫脹

各論Ⅲ:よくみる疾患と薬の選び方・使い方
【ウイルス感染症】
 1 かぜ症候群
 2 インフルエンザ
 3 流行性耳下腺炎(おたふくかぜ)
 4 水痘
 5 麻疹
 6 風疹
 7 伝染性紅斑
 8 突発性発疹
 9 手足口病
 10 ヘルパンギーナ
 11 ヘルペス性歯肉口内炎
 12 アデノウイルス咽頭炎・咽頭結膜熱

【細菌感染症】
 13 溶連菌性咽頭炎
 14 百日咳

【呼吸器疾患】
 15 急性扁桃炎
 16 クループ
 17 気管支炎,肺炎
 18 急性細気管支炎
 19 気管支喘息
 20 喘息性気管支炎

【消化器疾患】
 21 感染性胃腸炎
 22 鵞口瘡
 23 蟯虫症

【泌尿器疾患】
 24 尿路感染症
 25 亀頭包皮炎
 26 外陰腟炎

【眼・耳・鼻の疾患】
 27 結膜炎
 28 麦粒腫,霰粒腫
 29 急性中耳炎
 30 外耳道炎
 31 鼻・副鼻腔炎
 32 アレルギー性鼻炎

【皮膚疾患】
 33 アトピー性皮膚炎
 34 乳児湿疹,乳児脂漏性湿疹
 35 おむつかぶれ
 36 接触皮膚炎
 37 じんましん
 38 伝染性膿痂疹(とびひ)
 39 伝染性軟属腫(水いぼ)
 40 アタマジラミ(しらみ)
 41 虫さされ
 42 犬による咬傷
 43 やけど,日焼け
 44 しもやけ
 45 にきび(痤瘡)

【その他】
 46 周期性嘔吐症(自家中毒)
 47 乗物酔い
 48 起立性調節障害

薬品索引
用語索引