書籍カテゴリー:小児科学

ベッドサイドの小児神経の診かた

在庫状況:絶版

※「ベッドサイドの小児神経・発達の診かた」と改題し、改訂されました

ベッドサイドシリーズ
ベッドサイドの小児神経の診かた

第2版

  • 賛育会病院院長 鴨下 重彦 編
  • 国立成育医療センター医長 二瓶 健次 編
  • 国立成育医療センター医長 宮尾 益知 編
  • 自治医科大学小児科教授 桃井真里子 編

定価:10,260円(本体9,500円+税8%)

  • B5変型判 386頁
  • 2003年6月 発行
  • ISBN978-4-525-28702-3
  • ISBN4-525-28702-0

概要

神経学的に未完成で,発達・成長途上にある小児の診察では患者の協力が得られず,本人からの事情の聴取が出来ないのが特徴である.メディカルインタビュー・身体診察法など,学生・研修医・専門以外の医師の方に身につけていただきたい小児神経の具体的診察法を専門医がわかりやすく解説した.今改訂では精神症状の診かたも追加された.

序文

本書は「ベッドサイドの診かた」シリーズの一つとして,1993年の春に出版されたが,小児神経学の領域では類書がなかったこともあり,幸い好評のうちに迎えられ,版を重ねて今日に至った.一般に臨床の診かたは年月を経ても,本質的な変化はないようにも思われるが,しかし初版から10年近くが過ぎ,EBMの時代を経て,新たな世紀に入り,ヒトゲノムの解析も終わった今,もう一度項目や内容を検討し直す必要を感じ,出版社の意向もあり,大改訂を行うこととなった.
初版の序にもある通り,本書の出発点は自治医大小児科における抄読会であったので,編集陣に新たに桃井真里子現教授を加え,執筆者も新たに育った人たちと適宜交代し,章立ては原則として維持しつつ内容は全面的に書き直す方針とした.
特に今回充実を図ったのは,心の時代を反映して,精神医学の領域であった.かつてのMBDはいまやADHDとして広く社会の注目を浴びるに到っている.もともと筆者は健全な小児精神医学は小児神経学との密接な関係の上に成立する,と考えてきた.小児の精神医学的診断には神経や発達の知識・技法が必須であり,特に年齢の低い層では,身体症状と精神症状は密接に相関しており,子どもの診察に当たってはこの点に留意することが特に重要である.
その他,小児の脳死の項も設けられたのも時代の背景である.初版で好評であった「症候群」も残すこととし,新たな症候群も積極的に収載し,遺伝子に関する記載も出来るだけup-to-dateなものを記入した.
本書が小児神経学を志す若き医師や学生諸兄姉に広く利用され,診療や教育の現場で役立つことを期待すると同時に,多くの方々から忌憚のないご意見を頂くことをお願いする次第である.

2003年4月 編者代表  鴨下 重彦


目次

第1章   診察の手順
 A.外来
 B.病棟
 C.診察の順序
 D.必要器具
第2章   病歴・家族歴の取り方
 A.小児神経疾患病歴聴取の基本姿勢
 B.聴取すべき情報
 C.家族歴の取り方
第3章   主要な主訴と問診の進め方
 A.頭痛
 B.けいれん
 C.意識障害
 D.精神発達の遅れ
 E.ことばの遅れ
 F.運動発達の遅れ
 G.頭と顔つきの異常
 H.筋緊張の異常
 I.歩行異常
 J.行動異常
第4章   一般現症の取り方
 A.全身所見
 B.局所所見
第5章   運動発達と機能の診かた
I.運動発達の診かた
 A.粗大運動の発達
 B.微細運動の発達
II.運動障害の診かた
 A.運動機能の障害とは
 B.運動障害の診察の進め方
 C.運動障害を克服するために
 D.重症心身障害児,超重症児
第6章   精神発達と機能の診かた
 A.精神発達の診かた
 B.精神発達障害の診かた
 (A)総論
 (B)各論
 C.精神症状の診かた
第7章   神経学的微徴候の診かた
 A.神経学的徴候とは
 B.どのような疾患の診断に用いるか
 C.学習基礎能力(学習レディネス)
 D.Touwenによる検査方法
 E.Garfieldによる検査
 F.日本版ミラー幼児発達スクリーニング検査
第8章   反射の診かた
 A.原始反応
 B.姿勢反射
 C.乳児摂食反射
 D.深部反射と表在反射
 E.病的反射
第9章   感覚の診かた
 A.感覚の分類と経路
 B.感覚の異常とその診察
第10章   脳神経の診かた
 A.嗅神経
 B.視神経
 C.動眼,滑車,外転神経
 D.三叉神経
 E.顔面神経
 F.聴神経
 G.舌咽神経,迷走神経
 H.副神経
 I.舌下神経
第11章   意識障害の診かた
 A.意識障害の重症度と関連する状態
 B.意識障害の原因診断
第12章   小脳障害の診かた
第13章   脊髄障害の診かた
 A.脊髄の解剖と機能
 B.脊髄障害の症状
 C.脊髄障害の原因
 D.脊髄障害の高位診断
 E.脊髄損傷合併症の管理
第14章   末梢神経障害の診かた
第15章   自律神経障害の診かた
第16章   筋の診かた
 A.筋緊張(筋トーヌス)の診かた
 B.筋萎縮・肥大の診かた
 C.筋力の診かた
第17章   特異症候の診かた
I.けいれん
 A.けいれんとてんかん
II.髄膜刺激症状・脳圧亢進症状・脳ヘルニア
 A.髄膜刺激症状
 B.頭蓋内圧亢進症候
 C.脳ヘルニア
III.発達の退行
IV.不随意運動
 A.小児の不随意運動
 B.不随意運動の分類
第18章   新生児の神経学所見の取り方
 A.検査の際の注意事項
 B.検査の実際
第19章   小児の脳死判定
 A.脳死の判定基準
 B.判定上の注意点