カテゴリー: 小児科学
ベッドサイドの新生児の診かた
改訂3版
山王病院 副院長(小児科部長) 河野寿夫 編著
国立成育医療研究センター周産期・母性診療センター 副センター長/新生児科 医長 伊藤裕司 編著
定価
14,300円(本体 13,000円 +税10%)
- B5変型判 420頁
- 2016年5月 発行
- ISBN 978-4-525-28843-3
日常的な新生児の診療はこの一冊でOK!
日常的な新生児医療の担い手である一般の小児科医,産科医,助産師,看護師のために,新生児医療の現場で役立つ基本的な知識や,新生児の診察法・観察法を写真や図表を豊富に用いて,わかりやすく実践的に解説.改訂3版では,「日本版新生児蘇生法2015」をはじめとする最新の情報も多数掲載.
- 序文
- 目次
序文
改訂3版をお届けします.初版以来,おかげさまで好評を得て今回の改訂に至りました.
前回の改訂2版はできるだけ初版の内容を生かし,ほとんどが初版と同一の執筆者で大幅な変更を控える方向で行いました.しかし,初版から10年以上経過した現在,新生児医療も大幅に進歩しており,項目によっては内容を改める,あるいは大幅に追加する必要性も出てきています.そこで今回の改訂にあたり項目や内容の追加,変更などを行いましたが,編集については初版以来の方針を守って行いました.すなわち,「日常,新生児を取り扱っている方々に役立つように,現場で役立つように」という基本方針を重視し,今までと同様特殊な検査や治療法に関しては省略しています.また,通常,改訂に際してはより新しい,より詳しい内容を心がけるため記述量が多くなりがちですが,今回の改訂では頁数をできるだけ増やさず,しかも今まで通り図や写真を多く載せたわかりやすい内容を目指したつもりです.
また,いくつかの項目については新たな執筆者にお願いし,前版の内容にとらわれず書いていただきました.私自身,少しずつ新生児医療から遠ざかってきていることもあり,今回から国立成育医療研究センター周産期・母性診療センター副センター長の伊藤裕司先生に編集に加わっていただき,現在,新生児医療の現場で活躍されている先生方を中心に新たな執筆者を推薦してもらい,新しい内容や編集方針の提言をいただきました.
今までの版で見慣れた図や写真に加え,新しい感覚で書かれた頁も多くみられる魅力的な本が出来上がったと自賛しています.今までと同様あるいはそれ以上に本書が皆様のもとで日々の診療のお役に立つことを願っています.
最後に忙しい中執筆していただいた先生方,南山堂の松村みどり氏,熊倉倫穂氏をはじめとしたスタッフの方々に感謝の意をささげます.
2016年3月
河野寿夫
前回の改訂2版はできるだけ初版の内容を生かし,ほとんどが初版と同一の執筆者で大幅な変更を控える方向で行いました.しかし,初版から10年以上経過した現在,新生児医療も大幅に進歩しており,項目によっては内容を改める,あるいは大幅に追加する必要性も出てきています.そこで今回の改訂にあたり項目や内容の追加,変更などを行いましたが,編集については初版以来の方針を守って行いました.すなわち,「日常,新生児を取り扱っている方々に役立つように,現場で役立つように」という基本方針を重視し,今までと同様特殊な検査や治療法に関しては省略しています.また,通常,改訂に際してはより新しい,より詳しい内容を心がけるため記述量が多くなりがちですが,今回の改訂では頁数をできるだけ増やさず,しかも今まで通り図や写真を多く載せたわかりやすい内容を目指したつもりです.
また,いくつかの項目については新たな執筆者にお願いし,前版の内容にとらわれず書いていただきました.私自身,少しずつ新生児医療から遠ざかってきていることもあり,今回から国立成育医療研究センター周産期・母性診療センター副センター長の伊藤裕司先生に編集に加わっていただき,現在,新生児医療の現場で活躍されている先生方を中心に新たな執筆者を推薦してもらい,新しい内容や編集方針の提言をいただきました.
今までの版で見慣れた図や写真に加え,新しい感覚で書かれた頁も多くみられる魅力的な本が出来上がったと自賛しています.今までと同様あるいはそれ以上に本書が皆様のもとで日々の診療のお役に立つことを願っています.
最後に忙しい中執筆していただいた先生方,南山堂の松村みどり氏,熊倉倫穂氏をはじめとしたスタッフの方々に感謝の意をささげます.
2016年3月
河野寿夫
目次
第Ⅰ章 出生前の胎児情報
Ⅰ 胎児診断
1.超音波断層法による検査
2.超音波ドプラ法による検査
3.3次元超音波による検査
4.遺伝学的検査
5.特殊検査
Ⅱ 分娩時の胎児心拍数モニタリング
1.胎児心拍数の調節
2.胎児が健全な証拠
3.一過性徐脈の原因
4.CTGの判読ポイント
5.低酸素環境に対する胎児心拍数所見の変化
6.胎児心拍数波形のレベル分類
Ⅲ 母体の検査と評価金子政時
1.胎児の状態把握のための母体生化学的検査
2.母子感染に対する母体検査とその評価
3.出生前診断
Ⅳ 母体合併症の新生児への影響
1.高血圧
2.耐糖能異常
3.膠原病
4.特発性血小板減少性紫斑病(idiopathic thrombocytopenic purpura:ITP)
5.甲状腺疾患
第Ⅱ章 新生児の観察と処置
A 正常編
Ⅰ 分娩室での観察と処置
1.分娩立ち会いに際して
2.出生直後の新生児の観察
3.新生児蘇生の実際
4.新生児蘇生後の新生児の観察
Ⅱ 出生時のチェックポイント
1.新生児の診察
2.皮膚の診察
3.頭部の診察
4.顔面の診察
5.頸部の診察
6.胸部の診察
7.腹部の診察
8.背部の診察
9.四肢の診察
10.外陰部の診察
11.肛門の診察
12.呼吸器系の診察
13.循環器系の診察
14.消化器系の診察
15.尿路系の診察
16.体温の調節
17.神経系の機能
Ⅲ 生後2日以内の問題点
1.皮膚の異常
2.呼吸の異常
3.循環の異常
4.消化器系の異常
5.血液の異常
6.感染症
7.黄疸
8.神経系の異常
Ⅳ 生後2日以降退院までの問題点
1.呼吸の異常
2.循環の異常
3.消化管の異常
4.血液の異常
5.黄疸
6.体重増加
7.感染症
Ⅴ 処 置
1.母児標識
2.臍処置
3.点眼
4.沐浴
5.ビタミンK製剤の投与
6.黄疸のスクリーニング
7.先天代謝異常症等マススクリーニング
8.聴覚スクリーニング
9.感染予防
10.B型肝炎母子感染予防
11.RSウイルス感染症の重症化予防
Ⅵ 検 査
1.採血法
2.一般血液検査
3.血糖
4.CRP(C?reactive protein)
5.血液型判定
6.経皮的ビリルビン測定
7.先天代謝異常症マススクリーニング
8.聴覚スクリーニング
Ⅶ 入院中の管理
1.産科病棟での新生児の環境
2.早期母子接触中の管理
3.母子同室と母子異室
4.リスクマネージメント
Ⅷ 栄養法
1.新生児の栄養
2.母乳栄養
3.人工栄養
Ⅸ 退院時のチェックポイントと退院時指導
1.退院時のチェックポイント
2.退院前に確認すべき事と退院指導
B 異常編
Ⅰ 低出生体重児中村友彦
1.低出生体重児の蘇生
2.低出生体重児の出生時の診察
3.低出生体重児の新生児室入室基準
4.保育器設定環境の目安
5.新生児室入室時の検査とモニター
6.低出生体重児の呼吸管理
7.低出生体重児の循環管理
8.低出生体重児の栄養輸液管理
9.低出生体重児の神経学的管理
10.低出生体重児の感染管理
11.低出生体重児の黄疸管理
12.低出生体重児の退院の目安
Ⅱ 新生児によくみられる異常(診断,処置)
1.呼吸の異常
2.循環の異常
3.黄疸
4.腹部膨満(腹満),嘔吐
5.なんとなく元気がない(not doing well)
6.痙攣,振戦
7.出血
8.発熱
9.皮膚の異常,腫瘤
Ⅲ 新生児の主な疾患 出生直後の異常―緊急事態
1.新生児仮死
2.胎便吸引症候群(meconium aspiration syndrome:MAS)
3.気胸
4.新生児一過性多呼吸(transient tachypnea of newborn:TTN)
5.細菌感染症
6.先天性心疾患
7.新生児の低血糖
8.新生児痙攣
9.新生児期の高ビリルビン血症
10.新生児出血性疾患
Ⅳ 新生児搬送
1.新生児搬送と現状
2.搬送の適応
3.搬送依頼時,搬送先への情報提供
4.搬送の具体的方法(搬送を行い,児を受け入れる施設の立場から)
第Ⅲ章 退院後1ヵ月健診までにみられる異常
1.退院後1ヵ月健診までの特徴
2.異常所見
3.育児支援
第Ⅳ章 母体の疾病に関連した治療,処置
1.内科合併疾患,妊娠合併症と新生児
2.母体感染症と母子感染
第Ⅴ章 先天異常・遺伝性疾患
1.先天異常の考え方
2.先天異常の分類用語
3.先天異常の診察法
4.疾患の診断方法
5.先天異常一般の説明および両親への対応
6.新生児期によくみる先天異常
7.新生児期における遺伝カウンセリング
第Ⅵ章 母子健康手帳の見かた,記載法
1.母子健康手帳についての予備知識
2.母子健康手帳の情報と記載法
資 料
1.周産期用語の定義と統計
2.新生児を分類する用語
3.バイタルサインの目安範囲
4.血液検査
5.その他の検査値,臨床データ等
6.在胎期間別出生時体格基準
略語表
Ⅰ 胎児診断
1.超音波断層法による検査
2.超音波ドプラ法による検査
3.3次元超音波による検査
4.遺伝学的検査
5.特殊検査
Ⅱ 分娩時の胎児心拍数モニタリング
1.胎児心拍数の調節
2.胎児が健全な証拠
3.一過性徐脈の原因
4.CTGの判読ポイント
5.低酸素環境に対する胎児心拍数所見の変化
6.胎児心拍数波形のレベル分類
Ⅲ 母体の検査と評価金子政時
1.胎児の状態把握のための母体生化学的検査
2.母子感染に対する母体検査とその評価
3.出生前診断
Ⅳ 母体合併症の新生児への影響
1.高血圧
2.耐糖能異常
3.膠原病
4.特発性血小板減少性紫斑病(idiopathic thrombocytopenic purpura:ITP)
5.甲状腺疾患
第Ⅱ章 新生児の観察と処置
A 正常編
Ⅰ 分娩室での観察と処置
1.分娩立ち会いに際して
2.出生直後の新生児の観察
3.新生児蘇生の実際
4.新生児蘇生後の新生児の観察
Ⅱ 出生時のチェックポイント
1.新生児の診察
2.皮膚の診察
3.頭部の診察
4.顔面の診察
5.頸部の診察
6.胸部の診察
7.腹部の診察
8.背部の診察
9.四肢の診察
10.外陰部の診察
11.肛門の診察
12.呼吸器系の診察
13.循環器系の診察
14.消化器系の診察
15.尿路系の診察
16.体温の調節
17.神経系の機能
Ⅲ 生後2日以内の問題点
1.皮膚の異常
2.呼吸の異常
3.循環の異常
4.消化器系の異常
5.血液の異常
6.感染症
7.黄疸
8.神経系の異常
Ⅳ 生後2日以降退院までの問題点
1.呼吸の異常
2.循環の異常
3.消化管の異常
4.血液の異常
5.黄疸
6.体重増加
7.感染症
Ⅴ 処 置
1.母児標識
2.臍処置
3.点眼
4.沐浴
5.ビタミンK製剤の投与
6.黄疸のスクリーニング
7.先天代謝異常症等マススクリーニング
8.聴覚スクリーニング
9.感染予防
10.B型肝炎母子感染予防
11.RSウイルス感染症の重症化予防
Ⅵ 検 査
1.採血法
2.一般血液検査
3.血糖
4.CRP(C?reactive protein)
5.血液型判定
6.経皮的ビリルビン測定
7.先天代謝異常症マススクリーニング
8.聴覚スクリーニング
Ⅶ 入院中の管理
1.産科病棟での新生児の環境
2.早期母子接触中の管理
3.母子同室と母子異室
4.リスクマネージメント
Ⅷ 栄養法
1.新生児の栄養
2.母乳栄養
3.人工栄養
Ⅸ 退院時のチェックポイントと退院時指導
1.退院時のチェックポイント
2.退院前に確認すべき事と退院指導
B 異常編
Ⅰ 低出生体重児中村友彦
1.低出生体重児の蘇生
2.低出生体重児の出生時の診察
3.低出生体重児の新生児室入室基準
4.保育器設定環境の目安
5.新生児室入室時の検査とモニター
6.低出生体重児の呼吸管理
7.低出生体重児の循環管理
8.低出生体重児の栄養輸液管理
9.低出生体重児の神経学的管理
10.低出生体重児の感染管理
11.低出生体重児の黄疸管理
12.低出生体重児の退院の目安
Ⅱ 新生児によくみられる異常(診断,処置)
1.呼吸の異常
2.循環の異常
3.黄疸
4.腹部膨満(腹満),嘔吐
5.なんとなく元気がない(not doing well)
6.痙攣,振戦
7.出血
8.発熱
9.皮膚の異常,腫瘤
Ⅲ 新生児の主な疾患 出生直後の異常―緊急事態
1.新生児仮死
2.胎便吸引症候群(meconium aspiration syndrome:MAS)
3.気胸
4.新生児一過性多呼吸(transient tachypnea of newborn:TTN)
5.細菌感染症
6.先天性心疾患
7.新生児の低血糖
8.新生児痙攣
9.新生児期の高ビリルビン血症
10.新生児出血性疾患
Ⅳ 新生児搬送
1.新生児搬送と現状
2.搬送の適応
3.搬送依頼時,搬送先への情報提供
4.搬送の具体的方法(搬送を行い,児を受け入れる施設の立場から)
第Ⅲ章 退院後1ヵ月健診までにみられる異常
1.退院後1ヵ月健診までの特徴
2.異常所見
3.育児支援
第Ⅳ章 母体の疾病に関連した治療,処置
1.内科合併疾患,妊娠合併症と新生児
2.母体感染症と母子感染
第Ⅴ章 先天異常・遺伝性疾患
1.先天異常の考え方
2.先天異常の分類用語
3.先天異常の診察法
4.疾患の診断方法
5.先天異常一般の説明および両親への対応
6.新生児期によくみる先天異常
7.新生児期における遺伝カウンセリング
第Ⅵ章 母子健康手帳の見かた,記載法
1.母子健康手帳についての予備知識
2.母子健康手帳の情報と記載法
資 料
1.周産期用語の定義と統計
2.新生児を分類する用語
3.バイタルサインの目安範囲
4.血液検査
5.その他の検査値,臨床データ等
6.在胎期間別出生時体格基準
略語表