書籍カテゴリー:整形外科学|外科学一般

骨折・脱臼
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骨折・脱臼

第3版

  • 前防衛医科大学校教授 冨士川恭輔 編
  • 九州労災病院名誉院長 鳥巣岳彦 編

定価:34,560円(本体32,000円+税8%)

  • 四六倍判 1154頁
  • 2012年11月 発行
  • ISBN978-4-525-32003-4

概要

骨折と脱臼に焦点を当て,オーソドックスな手術法を中心に,最新の知見・手術法までを網羅して解説したスタンダードな専門書.今改訂では,最小侵襲手術や新しい固定材料などの最新情報を盛り込むとともに,高齢者骨折の章を新設,さらにシェーマを統一的に修正し見やすくするなど大幅改訂となった.
“骨折・脱臼”を究める成書である.

序文

 整形外科分野で最も重要な疾患である骨折・脱臼に関しては,古くから優れた教科書がありますが,その多くは海外で出版されたり,あるいは海外の文献や教科書を引用したものが少なくありません.本書は独自の経験を基にし,日本の“定番”となる骨折・脱臼の教科書を作りたいという意気込みで,第一線でご活躍されている先生方のご協力を得て,ご自身の豊富な経験を基にご執筆頂き,2000年に初版を,2005年に改訂2版を上梓し,幸いご好評を頂きました.しかし近年の骨折・脱臼分野における進歩は著しく,本書もそれに対応するために,この度改訂3版を刊行することになりました.
 改訂3版では,一部執筆陣が入れ替わりましたが,優れた治療成績を得るためには基礎的知識は不可欠であるという基本的理念を守りつつ,多くの新しい知見を加えさらなる充実をはかりました.
 分担執筆には多くの優れた点がある反面,各分担部分の構成,文章,表現法,用語などが不統一のために読みにくい,理解しにくいなどの大きな短所もあります.本書では初版と同様に編者が読者の目線に立ち,挿図を含めすべての原稿の一言一句を繰り返して読み,読者が内容を理解しやすく,全編を通して違和感なく読めるように,ご執筆頂いた先生方と議論を重ね,何度も校正をお願いし編集しました.一方,議論の結果,執筆者のお考えの尊重すべき所は受け入れましたので,章によっては構成が多少異なる点もございます.それが分担執筆の長所となるようにし,本書の特徴ともなっております.
 毎日の臨床,研究あるいは教育にご多忙であるにも拘わらず,編者のこれらの要望を聞き入れて,多大なるご協力を下さったご執筆の先生方には衷心より感謝申し上げます.
 また,今まで以上に読者の皆様からのご意見,ご助言をお待ちしております.貴重なご指摘を基にさらに改訂を重ねて,本書を一歩でも“定番”に近づけたいと思います.
 今回の改訂に足掛け2年という長い期間が掛かりました.編者と執筆の先生方との間に立ち,改訂3版の発刊にご尽力下さった南山堂編集部?秡川 亮 氏を始め編集部の皆様に心より感謝致します.

2012年9月
冨士川恭輔
鳥巣岳彦

目次

総  論

第1章 骨の構造と機能
 1 骨の構造と分類
 2 骨の組織学
 3 骨の発生・成長
 4 骨の生化学,骨の代謝
 5 骨の再生医療?tissue engineering, iPS細胞

第2章 骨折の定義と分類
 1 骨折の定義
 2 骨折の分類
 3 遷延治癒,偽関節・骨癒合不全の定義
 4 偽関節の分類
 5 脱臼の定義と分類

第3章 骨折の治癒過程
 1 骨折治癒過程の種類
 2 組織学的骨折治癒過程
 3 仮骨形成のきっかけ
 4 仮骨形成にかかわる細胞の由来
 5 仮骨形成における細胞増殖と細胞分化
 6 治癒過程における血行回復
 7 治癒過程に影響する因子
 8 細胞レベルにおいて治癒過程を制御する因子

第4章 骨折に用いる内固定材料
 1 骨折に用いる内固定材料の歴史
 2 金属性内固定材料の素材
 3 金属性内固定材料の種類と適応
 4 金属性内固定材料の問題点
 5 可撓性内固定材料
 6 吸収性内固定材料
 7 その他の内固定材料

第5章 骨 移 植
 1 骨折治療における骨移植の目的
 2 移植材料(移植骨)の機能
 3 骨移植の種類
 4 移植骨の自然経過
 5 自家骨組織採取方法
 6 骨移植の形状の種類
 7 骨バンク

第6章 骨折の症候
 1 全身症候
 2 局所症候

第7章 骨折の診断
 1 病歴聴取
 2 診 察
 3 単純X線写真
 4 断層撮影検査
 5 CT
 6 超音波検査
 7 骨シンチグラフィー
 8 磁気共鳴画像
 9 血管造影検査

第8章 骨折の合併症
 1 急性期合併症
 2 遅発性合併症

第9章 骨折の治療総論
 1 新鮮骨折患者の全身管理
 2 出血性ショックの処置
 3 新鮮皮下骨折の治療
 4 新鮮開放骨折の治療
 5 変形癒合の治療
 6 遷延治癒と偽関節・骨癒合不全の治療
 7 創外固定術の歴史

第10章 小児の骨折と骨端線損傷
 A.小児の骨折
  1 小児の骨の特徴と骨折様式
  2 小児骨折の統計
  3 診  断
  4 治  療
 B.骨端線損傷
  1 骨端線の形態と機能
  2 病  態
  3 骨端線損傷の統計
  4 分  類
  5 診  断
  6 治  療

第11章 高齢者骨折の特殊性
 1 高齢者骨折の疫学と発生部位
 2 背景となる病態
 3 高齢者骨折の特殊性
 4 骨粗鬆症による術後局所で発生する諸問題
 5 人工関節周囲骨折の統計
 6 リハビリテーションでの注意点
 7 骨折・再骨折を防ぐ運動器不安定症対策
 8 大腿骨近位部骨折と死因との関係


各  論

第12章 上肢の骨折
 1 上腕骨近位部骨折
 2 肩関節脱臼・脱臼骨折
 3 上腕骨骨幹部骨折
 4 上腕骨遠位部・前腕骨近位部骨折
 5 前腕骨(橈骨・尺骨)骨幹部骨折
 6 橈骨遠位端(部)骨折
 7 手根骨骨折
 8 中手骨・手指骨骨折
  
第13章 肩甲帯・胸郭部の骨折
 1 肩甲骨骨折
 2 肩鎖関節脱臼
 3 鎖骨骨折
 4 胸骨骨折
 5 肋骨骨折

第14章 脊椎骨折
 1 頚椎骨折
 2 胸椎・腰椎骨折
 3 仙骨・尾骨骨折

第15章 骨盤・股関節骨折
 1 骨盤骨折
 2 寛骨臼骨折
 3 外傷性股関節脱臼

第16章 下肢の骨折
 1 大腿骨近位部骨折
 2 大腿骨骨幹部骨折
 3 大腿骨遠位部骨折
 4 膝蓋骨骨折
 5 脛骨近位部骨折
 6 腓骨頭骨折
 7 脛骨骨幹部骨折
 8 腓骨骨幹部骨折
 9 足関節部骨折(脱臼)
10 足部骨折