書籍カテゴリー:皮膚科学|形成外科学

光老化皮膚

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光老化皮膚

1版

  • 近畿大学皮膚科教授 川田 暁 編

定価:10,800円(本体10,000円+税8%)

  • B5判 258頁
  • 2005年5月 発行
  • ISBN978-4-525-34551-8
  • ISBN4-525-34551-9

概要

老化の80%は紫外線による「光老化」.光老化の主な皮膚症状である,しみ,しわ,開大毛孔などに的を絞り,最新の治療と予防の実際を,写真を多用し,限りなく具体的に公開.
光老化皮膚を治療する際に必要とされる総論的な知識(メカニズムなど)から,実際的な施術方法,さらには光老化皮膚の予防までを余すところなく解説した1冊です.

序文

ここ最近「光老化」という言葉がサンスクリーン剤のテレビコマーシャルに使用されるようになった.また最近流行のキーワードは「皮膚のアンチエイジング」であり,新聞・雑誌・テレビなどでとりあげられ,老若男女を問わずの関心事であるという.Kligman先生がphotoaging(光老化)という言葉を発表したのが1986年,私自身が近畿大学医学部附属病院皮膚科で光老化(しみ)外来を始めたのが1999年であることを考えると,時代の流れの速さを痛感する.皮膚疾患の診療に携わる医師にとって,光老化はきわめて重要な分野になりつつあるといえよう.
本書では光老化皮膚を治療する際に必要とされる総論的な知識(メカニズムなど)から,実践的な治療方法,さらには光老化皮膚の予防までを余すところなく解説することを目標とした.特に,従来の成書にあまり書かれていない,しみ・しわ・開大毛孔などの治療方法を中心においた.それらの諸症状に対する最新の治療方法と予防の実際を具体的かつ平易に記述していただいた.著者には実地においてその機器の使用経験の豊富な先生にお願いした.カラーの臨床写真を多用し,著者独自のノウハウを公開していただいた.したがってこれらを読んでいただければ,すでに導入している先生方にはすぐに役立つものと思われる.また各機器の特徴を本書の上で比較することが可能であり,どの機器を導入しようか悩んでいらっしゃる臨床家の先生方にも役立つものと信じている.また予防やサプリメントなどは日本の第一線で研究されている先生にお願いし,最新の情報をあまねく提供していただいた.本書がわが国における光老化の診療の一助になれば幸いである.

2005年3月 川田 暁


目次

総 論
I.光老化皮膚の諸症状の診断と鑑別診断
[1]光老化にみられる色素性病変
 1.日光黒子
 2.光線性花弁状色素斑
 3.鑑別すべき疾患
[2]光老化にみられる皮膚腫瘍
 1.脂漏性角化症
 2.日光角化症
 3.基底細胞癌
 4.有棘細胞癌
 5.悪性黒色腫
[3]光老化にみられるその他の症状
 1.しわとたるみ
 2.毛細血管拡張
 3.開大毛孔
 4.開大毛孔と鑑別すべき疾患:座瘡瘢痕
II.光老化のメカニズム
[1]老化の一般的病因論
 1.プログラム説
 2.フリーラジカル説
[2]皮膚の老化
 1.自然老化
 2.光老化
[3]光老化のメカニズム
 1.紫外線によるシグナルトランスダクションの影響
 2.皮膚の酸化ストレス
 3.DNA障害
 4.NF-κBと紫外線誘導アポトーシス
[4]色素異常症

各 論
1.Qスイッチルビーレーザー
[1]Qスイッチルビーレーザーとは
[2]Qスイッチ発振について
[3]Qスイッチルビーレーザー治療の適応疾患と保険適応
[4]治療前における注意点
 1.患者に対するインフォームドコンセント
 2.レーザー光の注意点,安全対策
[5]レーザー照射における前処置
[6]RD-1200(R)の性能と照射手技
[7]実際の照射(症例)
 1.太田母斑
 2.日光黒子
 3.雀卵斑
 4.光線性花弁状色素斑
[8]照射後の処置と注意,副作用について
 1.照射直後の変化
 2.処置と注意
 3.副作用
[9]効果の判定と治療間隔について
[10]Qスイッチルビーレーザーと他のレーザーとの比較
[11]しみに対するQスイッチルビーレーザー治療の今後の展望
2.Intense Pulsed Light(NatuLight(R))を使用した光治療
[1]IPL治療のメカニズム
 1.表皮角層におけるピーリング効果
 2.表皮基底部におけるリモデリング促進効果
 3.真皮浅層への効果
[2]外来診療の実際
 1.NatuLight(R)(日本ルミナス)のプログラム設定
 2.対象除外患者
 3.施術の手順
 4.臨床画像の記録
 5.NatuLightの二つのオプショナルヘッドの使用について
[3]施術のコツ
 1.顔面色素斑の治療
 2.しわの治療
 3.開大毛孔の治療
 4.座瘡,脂漏性皮膚炎の治療
[4]副作用とリスクマネージメント
 1.いわゆる「隠れ肝斑」による色素沈着の症例
 2.日焼けによるインシデントの症例
 3.ヘッドのクリスタルの破損によるインシデント
 4.「効果がない」と言われる
 5.悪性腫瘍の問題
[5]まとめ
3.I2PL
[1]I2PLとは
[2]I2PL光線治療器
[3]I2PL治療の実際
[4]カウンセリング
[5]I2PL施術例の供覧
 1.雀卵斑,日光黒子および脂漏性角化症
 2.黒色小色素斑
 3.単純性血管腫(ポートワイン血管腫)
 4.にきび(尋常性座瘡)
 5.脱 毛
 6.I2PLの副作用
4.RF:radio frequency
[1]RFについて
 1.RFとは
 2.RF治療の歴史
 3.RF治療のしくみ
 4.RF治療の特徴
 5.RF治療機器の種類
 6.RFの安全性,副作用
 7.RFの治療禁忌
 8.治療効果発現機序
[2]RF治療機器の解説
 1.オーロラ
 2.ポラリス
 3.サーマクール
[3]施術方法
 1.オーロラ
 2.サーマクール
5.MediLuxTM systemおよびMediLux PlusTM systemについて
[1]MediLuxTM systemおよびMediLux PlusTM systemについて
 1.多様なハンドピース
 2.スムースロングパルス
 3.フォトン・リサイクリングTM
 4.フルエンス
 5.コンタクトクーリング
 6.照射面積
[2]しみの治療
[3]毛細血管拡張の治療
[4]しわおよび毛穴の治療
[5]副作用および限界
6.超ロングパルスダイレーザーVbeamによるskin rejuvenation
[1]Vbeamの特徴
[2]単純性血管腫に対するパルスダイレーザー効果
[3]血管拡張性疾患治療とskin rejuvenation目的による照射条件の違い
[4]Vbeamによるskin remodeling:創傷,しわ,開大毛孔
 1.Vbeamによる創傷治癒促進効果
 2.Vbeamによるしわ,開大毛孔治療
[5]色素斑に対するVbeam治療
[6]rejuvenationを惹起する創傷治癒カスケード
[7]rejuvenation効果が期待できる医療機器
7.GentleLASEによるしみ,開大毛孔の治療
[1]GentleLASEについて
[2]ロボスキンアナライザーについて
[3]GentleLASEによる治療の実際
[4]GentleLASEによるレーザー脱毛の実際
8.LED
[1]LEDとは
[2]高輝度LEDについて
 1.Omnilux blueの作用と有効な疾患
 2.Omnilux reviveの作用
 3.Omnilux reviveが有効な疾患
 4.Photodynamic therapyへの応用
 5.Omnilux reviveの使用方法
 6.Omnilux revive使用上の注意点
 7.Omnilux reviveの使用例
 8.Omnilux reviveの効果判定
9.ケミカルピーリング
[1]一般的作用機序
[2]ケミカルピーリングの深さと薬剤
 1.レベルI(角層を剥離)
 2.レベルII〜IV(表皮から真皮に至る組織剥離
[3]奏効機序
 1.グリコール酸
 2.サリチル酸マクロゴール
 3.レチノイン酸
 4.トリクロロ酢酸(TCA)とフェノール
[4]適応疾患
[5]手 技
[6]効果と限界
 1.色素沈着(炎症後色素沈着,日光性色素斑,肝斑,雀卵斑などのいわゆる“しみ”)
 2.し わ
 3.開大毛孔
[7]注意点
10.トレチノインとレチノール
[1]トレチノインとレチノール
[2]外用剤としてのトレチノインとレチノール
[3]トレチノインの光老化皮膚に対する効果およびその作用機序
[4]トレチノインによるしみ治療の原理
[5]レチノイドによる耐性の獲得
[6]副作用
[7]トレチノイン療法の適応と実際
 1.メラニン色素疾患(しみ)
 2.skin rejuvenation(小じわ,皮膚の張りの改善)
 3.開大毛孔
11.美白剤3
[1]美白剤の種類と作用機序
 1.メラノサイトに作用してメラニン生成を制御する美白剤
 2.メラノサイト刺激物質を調節することによりメラニン生成を制御する美白剤
 3.メラニン排泄の促進による美白
 4.メラノソームのケラチノサイトへの転送促進による美白剤
[2]美白剤使用の対象となる色素沈着症・ならない色素沈着症
 1.肝斑,雀卵斑
 2.老人性色素斑(日光黒子)
 3.後天性対称性真皮メラノサイトーシス
 4.太田母斑
[3]実際の製品
12.ビタミンCの外用・イオントフォレーシス
[1]ビタミンC
[2]ビタミンCイオントフォレーシス
 1.方 法
 2.治療効果
 3.検討点
[3]ビタミンCの主な作用
13.ボツリヌス毒素注入療法
[1]ボツリヌス毒素について
[2]適応について
 1.しわの成因とBOTOXの適応
 2.各適応部位と注意点
[3]注入の実際
 1.治療効果の予測と説明
 2.薬剤の準備
 3.注入部位の決定
 4.注入手技
 5.注入後の経過
 6.合併症
14.ヒアルロン酸注入療法
[1]ヒアルロン酸製剤について
[2]ヒアルロン酸注入前の注意事項
[3]治療の実際
[4]症 例
[5]ロボスキンアナライザーによるしわの定量的評価
[6]治療後のケア
[7]ヒアルロン酸注入の特徴
15.コラーゲン注入療法
[1]コラーゲン注入療法の基礎知識
 1.コラーゲン(膠原線維)
 2.適応疾患
 3.作用機序
 4.実際の注入剤
 5.禁 忌
[2]施術前の準備
 1.用意するもの
 2.注意点
 3.患者説明の方法
 4.私費診療と保険
[3]手技の実際
 1.準 備
 2.デザイン
 3.麻酔法
 4.注入手技
 5.各部位の症例
 6.注入後の処置
 7.合併症,副作用
[4]施術後の患者へのアドバイス

予 防
I.サンスクリーン剤
[1]光老化の予防における遮光の重要性と方法
[2]理想的なサンスクリーン剤
[3]UVAおよびUVBの遮光と効果
[4]外用サンスクリーン剤の有効成分
 1.無機系素材と有機系素材
 2.有機系素材
 3.無機系素材
[5]カプセル化と分散技術
[6]保湿剤添加サンスクリーン剤
[7]外用サンスクリーン剤と光接触皮膚炎
[8]外用サンスクリーン剤の選択と使用法
II.ビタミン類(A,C,E)の内服
[1]ビタミンA
 1.ビタミンAとは
 2.カロテノイドとは
 3.ビタミンAの欠乏症と過剰症,治療効果,皮膚への作用
[2]ビタミンC
 1.ビタミンCとは
 2.ビタミンCの皮膚に対する作用
 3.ビタミンCの食餌性の摂取
[3]ビタミンE
 1.ビタミンEとは 228
 2.ビタミンEの皮膚に対する作用 229
 3.ビタミンEの経口投与後の動態および欠乏症 229
[4]欠乏時の補給
III.Herbal Therapy
[1]herbal medicine
[2]herbal medicineと免疫増強作用
[3]herbal medicineと抗酸化作用
[4]植物成長ホルモンと線維芽細胞活性化
[5]アルコール飲料の薬理作用とワイン
[6]green teaと皮膚
[7]化粧品に用いられるherbal medicine
 1.乾燥肌ケア
 2.皮膚疾患ケア(湿疹病変)
 3.皮膚疾患ケア(座瘡,開大毛孔)
 4.皮膚の加齢ケア
 5.抗炎症作用によるケア
 6.皮膚の保護作用
[8]サプリメントの現状
 1.サプリメントとは
 2.海外におけるサプリメント
 3.日本における法規制
 4.「食品」としてのサプリメント
[9]Herbal Therapyの実際の臨床結果
 1.レヴィフェイス(R)
 2.QS Eye Cream(R)(Devancier)
[10]Herbal Therapyの問題点と将来

索 引