書籍カテゴリー:耳鼻咽喉科学

聴覚検査の実際
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聴覚検査の実際

第4版

  • 日本聴覚医学会 編集
  • 筑波大学医学医療系耳鼻咽喉科教授 原 晃  監修
  • 東京大学大学院医学系研究科耳鼻咽喉科学教授 山岨達也 編集委員
  • 北里大学名誉教授 岡本牧人 編集委員

定価:3,672円(本体3,400円+税8%)

  • B5判 232頁
  • 2017年3月 発行
  • ISBN978-4-525-37044-2

概要

新進気鋭の著者も加わり,8年ぶりの大幅改訂

学会主催の聴力測定技術講習会に準じた聴力検査の手引き書.聴覚検査に携わる耳鼻科専門医,言語聴覚士,臨床検査技師,看護師必携の一冊.

序文

本書は「聴覚検査に携わる人を対象に,その具体的方法を,できるだけやさしくわかりやすく記述した聴覚検査の手引き書」として1999年に初版が発行された.さらに,2003年に改訂2版が,2009年には改訂3版が発行されている.それらいずれも故立木 孝元聴覚医学会理事長が序文を書かれていた.
 
1949年に聴覚検査の元ともいうべきオージオメータが国産され,1956年にはすでに検査基準が定められた.その後,国際基準の変化やそれに伴うJISの改訂などがあり,1990年に「聴覚検査法1990」としてその内容を更新,充実させて上梓した.その後,ABR,OAEなどの新しい検査法を加え,用語も統一し,2003年に改訂2版が,2009年に改訂3版が出版された.その内容は極めて完成度も高く,聴覚検査法の手引きとしてわが国の聴覚検査を主導してきた.しかしながら,改訂3版からもすでに8年が過ぎ,この間にASSRなどの検査機器の進歩と診断の有効性のエビデンスを積み重ねてきた.一方で,初版から変わることのない正当性を保持している分野も当然ある.著者の中にはすでに鬼籍に入られた方もおり,変更・加筆の必要性のないものは故人のご家族の同意も得て,改訂3版と同様の記載内容,著者名を使わせていただいている章もあるが,変更すべきところは新進気鋭の著者により,まさに改訂させていただいた.日本聴覚医学会難聴対策委員会で検討した「聴覚障害の程度分類」についても反映させた内容となっている.
 
聴覚検査に関わる医師,言語聴覚士,臨床検査技師,看護師など多くの方々が,本書によりさまざまな聴覚検査の本質を理解し,本書がこうした方々の座右の書とならんことを切に願うものである.

2017年1月1日
原 晃

目次

第Ⅰ部聴覚検査の予備知識

1.耳の構造と機能
 A.外 耳
 B.中 耳
 C.内 耳
 D.蝸牛神経,神経伝導路,神経核,聴皮質
 E.耳の血液循環

2.難 聴
 A.難聴とは
 B.伝音難聴
 C.感音難聴
 D.混合性難聴
 E.後迷路性難聴

3.音の基礎知識
 A.物理的な音
 B.聴覚により知覚される音

4.オージオメータ
 A.オージオメータの構成
 B.オージオメータの保守,点検,整備
 C.オージオメータの取り扱い上の注意

第Ⅱ部聴覚検査の実際

聴覚検査を行うに際して ─検査する人の心構え

1.純音聴力検査
 A.オージオグラム
 B.気導聴力検査
 C.骨導聴力検査
 D.マスキング

2.自記オージオメトリー
 A.自記オージオメータの機構
 B.検査方法
 C.連続周波数記録と固定周波数記録
 D.波形の振幅
 E.振幅の縮小と補充現象
 F.一過性閾値上昇
 G.Jerger分類と臨床的意義

3.閾値上聴力検査
 A.補充現象
 B.補充現象の検査

4.語音聴力検
 A.目的と原理
 B.検査の準備
 C.検査用語表
 D.検査法の実際
 E.検査の意義
 F.その他の重要事項

5.インピーダンス・オージオメトリー
 A.インピーダンス・オージオメトリー
 B.インピーダンス・オージオメトリーの臨床応用
 C.検査施行前の注意
 D.機器の構造と検査上の注意
 E.ティンパノメトリー
 F.静的コンプライアンス
 G.Multifrequency Tympanometry
 H.音響性耳小骨筋反射検査
 I.幼小児難聴に対する応用
 J.顔面神経麻痺の部位診断・予後判定

6.耳管機能検査
 A.音響耳管法
 B.耳管鼓室気流動態法
 C.加圧・減圧法
 D.耳管機能の判定にあたっての注意

7.選別聴力検査
 A.総 論
 B.新生児・乳幼児・学童選別検査
 C.成人の選別検査

8.聴性誘発反応 ─他覚的聴力検査
 A.聴性誘発反応の種類
 B.蝸電図
 C.頭頂部反応
 D.聴性定常反応
 E.各反応の特徴(利点と欠点)
 F.注意事項

9.耳音響放射
 A.耳音響放射の発生原理
 B.OAEの記録法
 C.誘発耳音響放射
 D.歪成分(結合音)耳音響放射
 E.自発耳音響放射
 F.臨床検査

10.乳幼児聴力検査
 A.乳幼児聴力検査総論
 B.聴性行動反応聴力検査
 C.条件詮索反応聴力検査
 D.遊戯聴力検査
 E.検査結果の記録
 F.幼児の語音聴力検査
 G.他覚的聴力検査
 H.新生児聴覚スクリーニング検査および乳幼児健康診査

11.後迷路障害の検査
 A.後迷路障害の検査とは
 B.純音聴力を用いる検査
 C.語音聴力を用いる検査
 D.両耳聴,方向感検査
 E.他覚的聴力検査などその他の検査
 F.留意事項

12.機能性難聴の検査
 A.機能性難聴とは何か
 B.心因性難聴の検査
 C.心因性難聴の診断
 D.詐聴とその診断
 付:いわゆる「学校健診難聴」について

13.耳鳴検査
 A.自覚的表現の検査
 B.ピッチ・マッチ検査
 C.ラウドネス・バランス検査
 D.遮蔽検査
 E.TR

14.補聴器装用のための検査
 A.補聴器の構造,種類
 B.適応判定,選択,調節のための検査
 C.不快・快適レベルの検査方法
 D.補聴器適合検査

15.人工内耳のための検査
 A.成人の場合
 B.小児の場合


付 録
聴覚検査にかかわる法令
日本聴覚医学会聴覚検査法

文献
索引