書籍カテゴリー:神経学/脳神経外科学|小児科学

てんかん

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医学教養新書
知られざる万人の病
てんかん

第2版

  • 国立西新潟中央病院 医長 金澤 治 著

定価:1,404円(本体1,300円+税8%)

  • 新書判 244頁
  • 2006年2月 発行
  • ISBN978-4-525-38142-4
  • ISBN4-525-38142-6

概要

てんかんの8割以上は,治癒可能にもかかわらず,この疾患には未だに誤解と偏見がつきまとっている.日本の患者だけで百万人ともいわれる万人の病てんかんの正しい知識を多くの方に知って欲しいという,著者の熱い想いから生まれた一冊.2版では法律改正や治療の進歩などに関わる情報を更新した.挿絵も著者による.

序文

☆日本にはてんかんの患者が百万人もいます.
☆主に子供と若者の病気です.
☆八割は治ります.
☆早期発見,早期治療が合併障害を防ぐ決め手です.
☆古い誤解と偏見を捨てましょう.
☆21世紀“脳の世紀”のキー・ワード<てんかん>
<てんかん>という病気は,泡を吹いて倒れる,一生治らない,知恵遅れになる,など暗いイメージに覆われ,長い間隠され続けていました.しかし,今や近代科学と医療の進歩により,より明るいイメージを持った新しい病気として,生まれ変わりつつあります.
最近,一部は日本も含め,欧米では十数種類もの新しい抗てんかん薬が開発され,空前のラッシュになっています.近い将来,てんかんの治療も大きな変革を遂げることが期待されます.
二十一世紀は脳の世紀とも言われます.てんかんという病気の解明と治療は,人の脳の謎を解く鍵を握っているのです.
近年,医療の現場では,患者のQOL(Quality of Life)すなわち“生活の質(の向上)”ということが大きな課題になっています.筆者は長年のてんかんの専門診療の中で常日頃感じていることがありました.それはてんかんに対する無知,あるいは誤解と偏見とが,いかに患者のQOLの向上を阻んでいるか,ということです.この意味で,てんかんはいまだに<万人の病>と言わざるを得ません.
この本は,古い誤解と偏見に満ちた万人の病気てんかんを,一般の人にも正しく知ってもらうために書かれました.
この本は,大きく二部に分かれています.第一部「てんかんだった偉人達の話」で,てんかんに対する興味を深めていただき,第二部「てんかんを見直そう」で,てんかん全般について基本的な知識を得ていただきたいと思います.この本によって,てんかんに対する誤解と偏見が少しでも解かれ,より深い理解が得られることを願って止みません.

2005年師走 著者


目次

第一部 てんかんだった偉人達の話
  0.てんかんだった偉人達にはどんな人がいたのか?
  1.古代ローマの英雄ジュリアス・シーザー
  2.フランスを救ったオルレアンの聖女ジャンヌ・ダルク
  3.ロシアの文豪ドストエフスキー
  4.フランスの文学作家フローベル
  5.オランダの天才画家ゴッホ
  6.日本の天才博物学者南方熊楠
  7.ガリバー旅行記の作者ジョナサン・スウィフト
  8.不思議の国のアリスの作者ルイス・キャロル
  9.セント・バレンタインはてんかんの守護神

第二部 てんかんを見直そう
  0.てんかんとは何か?
  1.てんかんの人はたくさんいるのか?
  2.てんかんの原因は何か?
  3.てんかんの起こりやすい年齢は?
  4.てんかんはどこで診ているのか?
  5.てんかんに種類があるのか?
  6.てんかんの症状はどんなものか?
  7.てんかんの検査とはどんなものか
  8.てんかんの診断はどうやってするのか?
  9.てんかんの治療とはどんなものか?
 10.難治てんかんとはどんなものか?
 11.難治てんかんにはどう対処するのか?
 12.てんかんにまつわるいろいろな問題について
 13.てんかんに似た病気にはどんなものがあるのか?
 14.てんかんの過去と未来

おわりに
参考文献

付録 表1 全国のてんかんセンターとてんかん専門病院
付録 表2 てんかん、てんかん症候群および関連発作性疾患の分類
付録 表3 20001年改訂版てんかん症候群分類
付録 表4 てんかん発作の分類
付録 表5 主な抗てんかん薬の商品名と副作用