ここが知りたい職場のメンタルヘルスケア
精神医学の知識&精神医療との連携法
改訂2版
日本産業精神保健学会 編集
定価
4,950円(本体 4,500円 +税10%)
- B5判 340頁
- 2016年3月 発行
- ISBN 978-4-525-38212-4
職場のメンタルヘルス対策,この1冊で全網羅!
メンタルヘルス不調をきたす勤労者が増加する昨今,職場のメンタルヘルスケア対策は産業医や産業保健職にとって喫緊の重要課題である.そこで現場のニーズに合致した実践書として作られたのが本書である.今改訂では内容の刷新のみならず,今話題のストレス・チェック制度についての項目と,働く女性のメンタルヘルスについての項目を追加した.
- 序文
- 目次
序文
厚生労働省が実施した労働安全衛生に関する調査によれば,「仕事や職業生活に関する強い不安,悩み,ストレスを感じる労働者」の割合は,2013年の調査でも6割を超える状況にある.さらに,業務における強い心理的負荷による精神障害の労災支給決定件数は2014年度に497件と過去最多となっており,事業場における適切かつ有効なメンタルヘルス対策の実践が喫緊の課題となっていることは言うまでもない.
一方,厚生労働省から2006年に「労働者の心の健康の保持増進のための指針」が出され,この指針に基づいて各事業場の実態に即したメンタルヘルス対策の推進が期待されており,2013年の調査ではメンタルヘルス対策に取り組んでいる事業場の割合は約60%まで上昇してきている.しかし,厚生労働省では第12次労働災害防止計画において2017年までにメンタルヘルス対策に取り組んでいる事業場の割合を80%以上とする目標を掲げている.
そこで,労働安全衛生法の一部改正により2015年12月に施行された「ストレスチェック制度」の活用や職場環境などの改善を通じてメンタルヘルス不調を未然に防止する「一次予防」,メンタルヘルス不調を早期に発見し,適切な措置を行う「二次予防」およびメンタルヘルス不調となった労働者の職場復帰支援などを行う「三次予防」が円滑に行われるように事業場におけるメンタルヘルス対策のより一層の積極的な取組みが求められている.
本書は,職場のメンタルヘルス対策に日々奔走されている産業医や産業看護職などの産業保健スタッフが実際の現場ですぐに活用できるように,日本産業精神保健学会の産業医部会が中心となり,産業精神医学の知識と経験が豊富な諸先生方に疫学データ,精神疾患の診断・治療法,メンタルヘルス不調への対応のポイント,復職支援,事業場外資源の活用法,さらに職場のメンタルヘルスに関わる法規・制度などの要点を分かりやすく解説していただき,2011年に刊行された.この度,初版の刊行から4年以上を経過したことから,新たに導入された「ストレスチェック制度」や「女性活躍推進法」の成立によりますます注目される女性労働者のメンタルヘルス対策などに関する項目を追加して充実を図り,さらに最新の情報への更新を行った改訂2版を刊行することとなった.
本書が,産業保健の第一線で活躍する産業医,産業看護職などの皆様に広く活用され,日常の職場のメンタルヘルス活動の一助になることを期待するところである.
2016年2月
日本産業精神保健学会 理事長
北里大学 名誉教授
髙田 勗
一方,厚生労働省から2006年に「労働者の心の健康の保持増進のための指針」が出され,この指針に基づいて各事業場の実態に即したメンタルヘルス対策の推進が期待されており,2013年の調査ではメンタルヘルス対策に取り組んでいる事業場の割合は約60%まで上昇してきている.しかし,厚生労働省では第12次労働災害防止計画において2017年までにメンタルヘルス対策に取り組んでいる事業場の割合を80%以上とする目標を掲げている.
そこで,労働安全衛生法の一部改正により2015年12月に施行された「ストレスチェック制度」の活用や職場環境などの改善を通じてメンタルヘルス不調を未然に防止する「一次予防」,メンタルヘルス不調を早期に発見し,適切な措置を行う「二次予防」およびメンタルヘルス不調となった労働者の職場復帰支援などを行う「三次予防」が円滑に行われるように事業場におけるメンタルヘルス対策のより一層の積極的な取組みが求められている.
本書は,職場のメンタルヘルス対策に日々奔走されている産業医や産業看護職などの産業保健スタッフが実際の現場ですぐに活用できるように,日本産業精神保健学会の産業医部会が中心となり,産業精神医学の知識と経験が豊富な諸先生方に疫学データ,精神疾患の診断・治療法,メンタルヘルス不調への対応のポイント,復職支援,事業場外資源の活用法,さらに職場のメンタルヘルスに関わる法規・制度などの要点を分かりやすく解説していただき,2011年に刊行された.この度,初版の刊行から4年以上を経過したことから,新たに導入された「ストレスチェック制度」や「女性活躍推進法」の成立によりますます注目される女性労働者のメンタルヘルス対策などに関する項目を追加して充実を図り,さらに最新の情報への更新を行った改訂2版を刊行することとなった.
本書が,産業保健の第一線で活躍する産業医,産業看護職などの皆様に広く活用され,日常の職場のメンタルヘルス活動の一助になることを期待するところである.
2016年2月
日本産業精神保健学会 理事長
北里大学 名誉教授
髙田 勗
目次
本書の趣旨
chapter1 おさえておきたい疫学データ
A 主な精神疾患の罹患率・有病率を知りたい (土屋政雄/川上憲人)
1 不安障害,気分障害,衝動統制障害,物質使用障害
2 統合失調症
3 パーソナリティ障害
4 成人発達障害
B 精神疾患は自殺の原因となり得るか? (高橋祥友)
1 自殺と精神疾患
2 自殺の危険因子
C 仕事のストレスによって精神疾患は発症するか? (井上彰臣/川上憲人)
1 職業性ストレスの疫学研究で用いられている理論モデル
2 職業性ストレスと精神疾患との関連
D 生活習慣病と精神疾患は関連するか? (寺尾 岳)
1 生活習慣とうつ病
2 メタボリックシンドロームとうつ病
E 労災認定・行政訴訟の動向が知りたい (黒木宣夫)
1 精神障害の労災補償の動向
2 労災訴訟までの経緯と行政処分の取消訴訟件数
3 労災認定の判断基準をめぐる動向
F 産業医に関する裁判例と産業精神保健 (三柴丈典)
1 判例
chapter2 精神科医による精神疾患の診かた
A 精神障害のアセスメント法を知りたい (鎌田直樹/宮岡 等)
1 各精神障害について
2 精神症状と鑑別診断
3 精神症状の把握のしかた
4 産業医による精神疾患が疑われる患者への診療情報提供
5 精神科主治医による企業への診療情報提供
B 従来からの精神障害の診断と操作的診断基準の違いを知りたい
1 従来からの精神障害の診断
2 操作的診断基準
3 診断名ごとの対応のしかた
C 自記式質問票によるスクリーニング法を知りたい (岩田 昇)
1 メンタルヘルスのスクリーニングとは
2 自記式質問票に求められる心理測定法的特性
3 スクリーニングの特性指標
4 スクリーニングに用いられる代表的自記式質問票の概要
5 自記式質問票によるスクリーニングにおける問題
D 構造化面接法を知りたい (岩田 昇)
1 構造化面接法開発の歴史
2 主な簡易構造化面接法の概要
3 産業保健スタッフによる面接
4 職場のメンタルヘルスにおけるスクリーニングの課題
E 代表的な治療法を知りたい
1 薬物治療 (山寺博史)
2 カウンセリング,心理(精神)療法,力動的心理療法 (白波瀬丈一郎)
3 認知行動療法 (大野 裕)
4 森田療法 (大西 守)
F 主な精神障害の診断・鑑別・治療法を知りたい
1 精神病性障害 (井上幸紀)
2 気分障害(非定型うつなどを含む) (内藤 宏)
3 神経症性障害 (津久井 要)
4 ASR(ASD),PTSD (黒木宣夫)
5 摂食障害 (井上幸紀)
6 睡眠障害 (山寺博史)
7 パーソナリティ障害 (白波瀬丈一郎)
8 発達障害 (生地 新)
9 アルコール使用障害 (辻本士郎)
10 てんかん (岩波 明)
11 若年性認知症 (中嶋義文)
12 高次脳機能障害 (田渕 肇)
G 精神疾患の併存例へどう対応するか? (松原良次)
1 精神疾患における併存とは
2 うつ病と不安障害の併存
3 うつ病とアルコール使用障害の併存
4 うつ病とパーソナリティ障害の併存
chapter3 こんなときどうする? 職場におけるメンタルヘルス不調への対応
A アセスメントのポイントを知りたい (吉村靖司)
1 相談者から情報を得る際のポイント
2 相談者の問題を整理する際のポイント
3 アセスメントに臨む前に
4 よりよいアセスメントのためのポイント
B 主な精神障害の対応において気をつけたいこと (塚本浩二)
1 精神障害発症に関する要因
2 緊急時対応
3 受診勧奨
4 休業の診断書が提出されたとき
C 睡眠指導で気をつけたいこと (山寺 亘)
1 勤労者の睡眠障害
2 睡眠障害の鑑別診断
3 睡眠衛生指導
4 産業精神衛生と睡眠時無呼吸症候群
D 飲酒指導で気をつけたいこと (辻本士郎)
1 職場での有害なアルコール使用障害
2 産業医や産業看護職が起こしやすいアルコール使用障害への誤解や誤り
3 飲酒指導の行い方
E 専門医紹介で気をつけたいこと (髙野知樹)
1 産業医業務の現状
2 専門医の現状
3 専門医紹介で気をつけるポイント
F 労働遂行能力へはどのように影響するか? (吉田契造/尾崎紀夫)
1 absenteeismとpresenteeism
2 absenteeismよりpresenteeismの労働損失が大きい
3 うつ病を治療すると労働遂行能力は改善するか?
G 病態によって労働遂行能力に違いが出るか?
1 うつ病および不安障害による影響の差異
2 双極性障害およびうつ病における気分エピソードによる影響の差異
H 治療の副作用によって労働遂行能力は落ちるか?
1 従来型抗うつ薬による影響
2 新規抗うつ薬は従来型抗うつ薬より優れるか?
3 ベンゾジアゼピンおよびその類似薬による影響
I 事例からみる不調への対応法 (塚本浩二)
1 専門医受診までの対応
2 本人の訴えに対する初期の対応
3 復職時の対応
J 働く女性のメンタルヘルスケアの留意点 (丸山総一郎)
1 女性雇用の現状
2 働く女性のメンタルヘルスに関係のある法律の概要
3 働く女性のストレスとメンタルヘルス
4 働く女性のメンタルヘルスケア
chapter4 再発・再燃の予防と職場再適応へのフォローアップ
A 再発・再燃の危険因子を知りたい (五十嵐良雄)
1 ストレスだけで精神疾患は再発・再燃するか?
2 精神疾患の発症因子としてのストレッサー
3 再発・再燃予防のためのリハビリテーションとしてのリワークプログラム
4 職業性ストレスモデルの中での危険因子
5 職場と関連する自殺事例から学ぶ危険因子
6 ストレスチェック制度とその基本的考え方
column 自殺予防に関する最新の知見 (高橋祥友)
B 早期発見の手がかりとは? (松崎一葉/宇佐見和哉/梅田忠敬)
1 ストレス反応への気づき
2 再発・再燃への予兆
C 生活習慣と精神疾患との関連性を知りたい (有馬秀晃/秋山 剛)
1 食生活との関連性
2 外出・運動習慣との関連性
3 飲酒・喫煙習慣との関連性
4 内分泌代謝的なメカニズム?糖尿病とうつ病の関連性?
D 職場関連の知見を知りたい
1 再発・再燃の可能性
2 復職支援
3 職場復帰後のフォローアップ
E 障害者雇用と障害認定を知りたい (加賀信寛/荒井 稔)
1 障害者雇用の近況
2 障害者雇用にかかわる法的制度の概要
3 精神障害者の職業リハビリテーションの歴史的経緯
4 障害認定について
5 精神障害者雇用の課題と展望
chapter5 知っておきたい!外的資源の有効活用法
A 公的機関の現状と有効性は? (數川 悟)
1 厚生労働省ホームページ
2 産業保健総合支援センター
3 地域産業保健センター
4 労働基準協会
5 労災病院
6 中央労働災害防止協会
7 障害者職業センター
8 精神保健福祉センター
9 保健所
10 市町村・保健センター
11 その他の相談機関
B 公的機関の活用法を知りたい
1 メンタルヘルス専門家の面接・診察を望む場合
2 精神科医療機関受診に抵抗がある場合
3 家族が相談を望んでいる場合
4 家族に精神保健の問題がある場合
5 復職支援を希望する場合
6 自傷他害のおそれがある場合
7 公的機関活用に当たって
C リワークプログラムを知りたい
1 地域障害者職業センターにおけるリワーク支援 (荒井 稔/加賀信寛)
2 医療機関におけるリワークプログラム (五十嵐良雄)
D 精神科医との連携法を知りたい (渡辺洋一郎)
1 連携の原則
2 連携の具体的方法
3 事業場との連携において,精神科主治医側から事業場に望むこと
E セカンドオピニオンの求め方を知りたい (髙野知樹)
1 狭義のセカンドオピニオン
2 今後広がると予想される広義のセカンドオピニオン
3 セカンドオピニオンの現状
4 セカンドオピニオンの課題
5 産業保健の場でのセカンドオピニオンの可能性
F EAPについて知りたい (長見まき子)
1 EAPとは
2 EAPの機能
3 サービスの提供
4 EAPの活用に当たって
chapter6 職場のメンタルヘルスにかかわる法規や制度
A 労働安全衛生法とメンタルヘルス (廣 尚典)
1 労働安全衛生法と労働災害防止計画
2 メンタルヘルス指針
B 法 規 (熊谷直樹)
1 障害者雇用促進法
2 障害者総合支援法
3 精神保健福祉法
4 ストレスチェック制度 (川上憲人/廣 尚典)
C 年金,保険制度など (熊谷直樹)
1 障害年金
2 精神障害者保健福祉手帳
3 介護保険
4 健康保険と労働者災害補償保険
索 引
chapter1 おさえておきたい疫学データ
A 主な精神疾患の罹患率・有病率を知りたい (土屋政雄/川上憲人)
1 不安障害,気分障害,衝動統制障害,物質使用障害
2 統合失調症
3 パーソナリティ障害
4 成人発達障害
B 精神疾患は自殺の原因となり得るか? (高橋祥友)
1 自殺と精神疾患
2 自殺の危険因子
C 仕事のストレスによって精神疾患は発症するか? (井上彰臣/川上憲人)
1 職業性ストレスの疫学研究で用いられている理論モデル
2 職業性ストレスと精神疾患との関連
D 生活習慣病と精神疾患は関連するか? (寺尾 岳)
1 生活習慣とうつ病
2 メタボリックシンドロームとうつ病
E 労災認定・行政訴訟の動向が知りたい (黒木宣夫)
1 精神障害の労災補償の動向
2 労災訴訟までの経緯と行政処分の取消訴訟件数
3 労災認定の判断基準をめぐる動向
F 産業医に関する裁判例と産業精神保健 (三柴丈典)
1 判例
chapter2 精神科医による精神疾患の診かた
A 精神障害のアセスメント法を知りたい (鎌田直樹/宮岡 等)
1 各精神障害について
2 精神症状と鑑別診断
3 精神症状の把握のしかた
4 産業医による精神疾患が疑われる患者への診療情報提供
5 精神科主治医による企業への診療情報提供
B 従来からの精神障害の診断と操作的診断基準の違いを知りたい
1 従来からの精神障害の診断
2 操作的診断基準
3 診断名ごとの対応のしかた
C 自記式質問票によるスクリーニング法を知りたい (岩田 昇)
1 メンタルヘルスのスクリーニングとは
2 自記式質問票に求められる心理測定法的特性
3 スクリーニングの特性指標
4 スクリーニングに用いられる代表的自記式質問票の概要
5 自記式質問票によるスクリーニングにおける問題
D 構造化面接法を知りたい (岩田 昇)
1 構造化面接法開発の歴史
2 主な簡易構造化面接法の概要
3 産業保健スタッフによる面接
4 職場のメンタルヘルスにおけるスクリーニングの課題
E 代表的な治療法を知りたい
1 薬物治療 (山寺博史)
2 カウンセリング,心理(精神)療法,力動的心理療法 (白波瀬丈一郎)
3 認知行動療法 (大野 裕)
4 森田療法 (大西 守)
F 主な精神障害の診断・鑑別・治療法を知りたい
1 精神病性障害 (井上幸紀)
2 気分障害(非定型うつなどを含む) (内藤 宏)
3 神経症性障害 (津久井 要)
4 ASR(ASD),PTSD (黒木宣夫)
5 摂食障害 (井上幸紀)
6 睡眠障害 (山寺博史)
7 パーソナリティ障害 (白波瀬丈一郎)
8 発達障害 (生地 新)
9 アルコール使用障害 (辻本士郎)
10 てんかん (岩波 明)
11 若年性認知症 (中嶋義文)
12 高次脳機能障害 (田渕 肇)
G 精神疾患の併存例へどう対応するか? (松原良次)
1 精神疾患における併存とは
2 うつ病と不安障害の併存
3 うつ病とアルコール使用障害の併存
4 うつ病とパーソナリティ障害の併存
chapter3 こんなときどうする? 職場におけるメンタルヘルス不調への対応
A アセスメントのポイントを知りたい (吉村靖司)
1 相談者から情報を得る際のポイント
2 相談者の問題を整理する際のポイント
3 アセスメントに臨む前に
4 よりよいアセスメントのためのポイント
B 主な精神障害の対応において気をつけたいこと (塚本浩二)
1 精神障害発症に関する要因
2 緊急時対応
3 受診勧奨
4 休業の診断書が提出されたとき
C 睡眠指導で気をつけたいこと (山寺 亘)
1 勤労者の睡眠障害
2 睡眠障害の鑑別診断
3 睡眠衛生指導
4 産業精神衛生と睡眠時無呼吸症候群
D 飲酒指導で気をつけたいこと (辻本士郎)
1 職場での有害なアルコール使用障害
2 産業医や産業看護職が起こしやすいアルコール使用障害への誤解や誤り
3 飲酒指導の行い方
E 専門医紹介で気をつけたいこと (髙野知樹)
1 産業医業務の現状
2 専門医の現状
3 専門医紹介で気をつけるポイント
F 労働遂行能力へはどのように影響するか? (吉田契造/尾崎紀夫)
1 absenteeismとpresenteeism
2 absenteeismよりpresenteeismの労働損失が大きい
3 うつ病を治療すると労働遂行能力は改善するか?
G 病態によって労働遂行能力に違いが出るか?
1 うつ病および不安障害による影響の差異
2 双極性障害およびうつ病における気分エピソードによる影響の差異
H 治療の副作用によって労働遂行能力は落ちるか?
1 従来型抗うつ薬による影響
2 新規抗うつ薬は従来型抗うつ薬より優れるか?
3 ベンゾジアゼピンおよびその類似薬による影響
I 事例からみる不調への対応法 (塚本浩二)
1 専門医受診までの対応
2 本人の訴えに対する初期の対応
3 復職時の対応
J 働く女性のメンタルヘルスケアの留意点 (丸山総一郎)
1 女性雇用の現状
2 働く女性のメンタルヘルスに関係のある法律の概要
3 働く女性のストレスとメンタルヘルス
4 働く女性のメンタルヘルスケア
chapter4 再発・再燃の予防と職場再適応へのフォローアップ
A 再発・再燃の危険因子を知りたい (五十嵐良雄)
1 ストレスだけで精神疾患は再発・再燃するか?
2 精神疾患の発症因子としてのストレッサー
3 再発・再燃予防のためのリハビリテーションとしてのリワークプログラム
4 職業性ストレスモデルの中での危険因子
5 職場と関連する自殺事例から学ぶ危険因子
6 ストレスチェック制度とその基本的考え方
column 自殺予防に関する最新の知見 (高橋祥友)
B 早期発見の手がかりとは? (松崎一葉/宇佐見和哉/梅田忠敬)
1 ストレス反応への気づき
2 再発・再燃への予兆
C 生活習慣と精神疾患との関連性を知りたい (有馬秀晃/秋山 剛)
1 食生活との関連性
2 外出・運動習慣との関連性
3 飲酒・喫煙習慣との関連性
4 内分泌代謝的なメカニズム?糖尿病とうつ病の関連性?
D 職場関連の知見を知りたい
1 再発・再燃の可能性
2 復職支援
3 職場復帰後のフォローアップ
E 障害者雇用と障害認定を知りたい (加賀信寛/荒井 稔)
1 障害者雇用の近況
2 障害者雇用にかかわる法的制度の概要
3 精神障害者の職業リハビリテーションの歴史的経緯
4 障害認定について
5 精神障害者雇用の課題と展望
chapter5 知っておきたい!外的資源の有効活用法
A 公的機関の現状と有効性は? (數川 悟)
1 厚生労働省ホームページ
2 産業保健総合支援センター
3 地域産業保健センター
4 労働基準協会
5 労災病院
6 中央労働災害防止協会
7 障害者職業センター
8 精神保健福祉センター
9 保健所
10 市町村・保健センター
11 その他の相談機関
B 公的機関の活用法を知りたい
1 メンタルヘルス専門家の面接・診察を望む場合
2 精神科医療機関受診に抵抗がある場合
3 家族が相談を望んでいる場合
4 家族に精神保健の問題がある場合
5 復職支援を希望する場合
6 自傷他害のおそれがある場合
7 公的機関活用に当たって
C リワークプログラムを知りたい
1 地域障害者職業センターにおけるリワーク支援 (荒井 稔/加賀信寛)
2 医療機関におけるリワークプログラム (五十嵐良雄)
D 精神科医との連携法を知りたい (渡辺洋一郎)
1 連携の原則
2 連携の具体的方法
3 事業場との連携において,精神科主治医側から事業場に望むこと
E セカンドオピニオンの求め方を知りたい (髙野知樹)
1 狭義のセカンドオピニオン
2 今後広がると予想される広義のセカンドオピニオン
3 セカンドオピニオンの現状
4 セカンドオピニオンの課題
5 産業保健の場でのセカンドオピニオンの可能性
F EAPについて知りたい (長見まき子)
1 EAPとは
2 EAPの機能
3 サービスの提供
4 EAPの活用に当たって
chapter6 職場のメンタルヘルスにかかわる法規や制度
A 労働安全衛生法とメンタルヘルス (廣 尚典)
1 労働安全衛生法と労働災害防止計画
2 メンタルヘルス指針
B 法 規 (熊谷直樹)
1 障害者雇用促進法
2 障害者総合支援法
3 精神保健福祉法
4 ストレスチェック制度 (川上憲人/廣 尚典)
C 年金,保険制度など (熊谷直樹)
1 障害年金
2 精神障害者保健福祉手帳
3 介護保険
4 健康保険と労働者災害補償保険
索 引