書籍カテゴリー:癌・腫瘍学|分子医学

がんの分子標的治療
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がんの分子標的治療

1版

  • 財団法人 癌研究会 癌化学療法センター所長 鶴尾 隆 編

定価:10,260円(本体9,500円+税8%)

  • B5判 441頁
  • 2008年9月 発行
  • ISBN978-4-525-42041-3

概要

臨床現場で奏効率の上昇がみられるがんの分子標的治療は今後さらに活発になることが期待されている.本テーマについてその基礎となる研究手法,がんの生命現象,分子標的治療薬の開発の最前線から臓器別がんのトランスレーショナルリサーチまで網羅し新たな視点を提供する5部構成全52章.基礎知識から最新の知見まで基礎と臨床の両面から各分野の第一人者が図表を用い,わかりやすく解説した待望の1冊!

序文

がん化学療法は,1960年代以降新たな抗がん剤が臨床導入されるに伴い徐々に進歩し,治癒が期待できるがんが増えてきた.しかし,がん細胞に対する細胞毒性を指標にランダムスリーニングによって見いだされてきた従来の抗がん剤を用いる標準的治療法では,未だ満足できる治療効果を得られていないものも多い.
近年のがんのベーシックサイエンスの発展に伴い,がん細胞の特性を規定する分子機構が明らかになり,それらの機構に関与する分子標的を明確にし,その機能を制御することによって治療に結びつけようとする分子標的研究が盛んに行われるようになっている.また,ゲノム研究の進展に伴い,ゲノム全体を対象として解析するような新しい技術が開発され,その結果,個々のがんで生じている遺伝子異常・変異や遺伝子発現変化を包括的に解析し治療に結びつけるといった,“がんの個性診断”というべき新しいコンセプトによる研究が始まっている.
毎年開催される日本癌学会学術総会は,日本全国よりがん研究者が集まり,最先端のがん研究の成果が発表・討議される.2007年10月に横浜で開催された第66回日本癌学会学術総会では,会長としてプログラム作成に関わった.そのようななかで総会全体を俯瞰すると,近年のイマチニブやトラスツマブに代表される分子標的治療薬による数多くの成功を追い風に,この総会では新たながん治療薬の標的となる“がんの生命現象”を扱った基礎研究,分子標的治療薬を用いた臨床研究の成果の発表が例年より質・量ともに増加していることが実感された.この日本発のがん研究の最先端および今後期待されるがん治療の未来像について,がん研究者のみならずがんにかかわる臨床医・臨床研究者,関連領域の基礎研究者,がん専門薬剤師など医療関係者にも広く理解いただき,新たながん治療の開発・発展に協力願えたらと考え,本書を企画した.
本書では,分子標的治療の基礎となる手法から標的候補となるさまざまな生命現象,分子標的治療薬の基礎と開発状況,さらには臨床への橋渡し研究まで,国内を代表するすべての研究を網羅する形で,最先端の研究成果を各々の第一線の研究者にまとめていただいた.がんの分子標的治療薬研究は,従来の抗がん剤研究とは異なり,薬の有効性と副作用といった薬剤感受性をゲノムレベルで解析することで,オーダーメイドに近づいた治療が可能になり,このことはがん化学療法で長年問題となってきた副作用の低減に大きな効果をもたらすものと期待されている.
現在の日本人の死亡原因の第1位を占め,日本の国民病と呼ばれるがんの撲滅のためにも,多くの医学研究者,診療従事者,創薬研究者のがん研究がより一層発展し,真にがん患者に有益な薬剤が開発される将来に,本書が少しでも役に立つことを期待したい.


2008年7月 財団法人 癌研究会
癌化学療法センター 所長
鶴尾 隆



目次

第I部  総 論
1 総 論  鶴尾 隆
1-1  はじめに
1-2  がんの分子標的
1-3  分子標的治療薬開発のためのトランスレーショナルリサーチ
1-4  分子標的薬剤からオーダーメイド治療へ

第II部  分子標的治療の基礎
2 薬物動態・薬力学  藤原 豊 南 博信
2-1  はじめに
2-2  リツキシマブ
2-3  セツキシマブ
2-4  EGFRチロシンキナーゼ阻害剤(EGFR-TKI)
2-5  まとめ

3 Cancer Cell Informaticsと分子標的薬剤  矢守隆夫 旦 慎吾
3-1  はじめに
3-2  抗がん剤スクリーニングにおけるがん細胞パネルの位置づけ
3-3  Cancer Cell Informaticsとは
3-4  抗がん剤スクリーニングへの応用
3-5  抗がん剤感受性に関わる遺伝子の解析への応用
3-6  おわりに

4 DDS  松村保広
4-1  EPR効果
4-2  国外でのDDS製剤の臨床開発
4-3  国内にかけるDDS製剤の開発
4-4  第2世代のDDS

5 ナノテクノロジーを利用したDDS  西山伸宏 片岡一則
5-1  はじめに
5-2  難治がんの治療のための高機能化ナノDDSの設計
5-3  物理エネルギーを利用した診断・治療のためのナノDDS
5-4  おわりに

6 人工ペプチドの分子標的化への利用  芝 清隆
6-1  アプタマー:人工結合バイオ分子
6-2  マイクロ抗体としてのペプチドアプタマー
6-3  アプタマー標的対象の拡張
6-4  ペプチドアプタマーの特異的結合能力を移植する
6-5  おわりに

7 バイオマーカー  西尾和人
7-1  がん治療とバイオマーカー
7-2  血管新生阻害剤とバイオマーカー

8 イメージング  今村健志 羽生亜紀
8-1  はじめに
8-2  基礎研究におけるin vivoイメージング法の活用
8-3  in vivo発光イメージングを用いた乳がん骨転移の可視化
8-4  in vivo蛍光イメージングを用いた血管の可視化
8-5  プロテアーゼ活性の可視化
8-6  細胞周期の可視化
8-7  おわりに

9 プロテオミクスによる治療標的分子の探索 佐藤礼子 下重美紀 本田一文 山田哲司
9-1  はじめに
9-2  プロテオーム解析技術
9-3  プロテオミクス技術を用いた大腸がん分子標的因子の探索
9-4  おわりに

10 オンコゲノミクス  稲澤譲治
10-1  はじめに
10-2  がんゲノムアトラスプロジェクト(The Cancer Genome Atlas, TCGA)
10-3  Oncogene addiction(がん遺伝子中毒)
10-4  がんの遺伝子変異:ドライバーdriverと乗客passenger
10-5  Non-oncogene addiction(非がん遺伝子中毒)
10-6  おわりに

11 遺伝子多型解析  磯村 実 三木義男
11-1  はじめに
11-2  遺伝子多型と疾患との関係
11-3  抗がん剤の副作用と関連する遺伝子多型
11-4  おわりに

12 遺伝子発現解析に基づいた分子標的治療の開発  片桐豊雅 中村祐輔
12-1  はじめに
12-2  分子標的治療薬の開発
12-3  発現情報解析の有用性
12-4  cDNAマイクロアレイを用いた乳がんにおける遺伝子発現解析
12-5  遺伝子発現情報解析による乳がん分子標的候補遺伝子の選抜方法
12-6  新規治療標的分子PBK/TOPKの同定とその機能解析
12-7  PBK/TOPKキナーゼ阻害剤のスクリーニングおよび今後の展望
12-8  おわりに

13 ケミカルゲノミクス  長田裕之
13-1  ゲノミクスとケミカルゲノミクス
13-2  ケミカルゲノミクスの興隆
13-3  化合物ライブラリー
13-4  理化学研究所天然化合物バンク(NPDepo)
13-5  スクリーニング
13-6  まとめ

14 がん幹細胞とそのニッチ  須田年生 岩崎博子
14-1  はじめに
14-2  幹細胞とニッチ
14-3  造血幹細胞にみるニッチとの相互作用
14-4  がん幹細胞のニッチは存在するか
14-5  がんの発生,維持,増殖へのニッチのかかわり
14-6  ニッチによるがん転移のメカニズム
14-7  がん幹細胞とニッチをターゲットとした新しいがん治療
14-8  おわりに

15 がん治療へ向けたRNA創薬  二見和伸 古市泰宏
15-1  医薬品候補としてのRNA
15-2  siRNA
15-3  siRNAによるRNAiの分子メカニズム
15-4  siRNAのデザイン
15-5  細胞での評価
15-6  モデル動物での評価
15-7  がん治療への応用
15-8  siRNAの微量測定
15-9  今後への期待


第III部  分子標的となるがんの生命現象
16 総 論  藤田直也
16-1  はじめに
16-2  がん細胞の無秩序な増殖・生存とそれを支える微小環境
16-3  がんの浸潤・転移
16-4  がん幹細胞仮説とその意義
16-5  おわりに

17 シグナル伝達系-1 MAPキナーゼ経路  河野通明
17-1  はじめに
17-2  ERK-MAPキナーゼ経路の概要
17-3  ERK-MAPキナーゼ経路の恒常的活性化と細胞がん化
17-4  ERK-MAPキナーゼ経路の選択的遮断
17-5  ERK-MAPキナーゼ経路の選択的遮断による制がん
17-6  ERK-MAPキナーゼ経路遮断剤のがん治療への応用

シグナル伝達系-2 キナーゼを介した生存と死のシグナル  藤野悟央 野口拓也 武田弘資 一條秀憲
17-7  はじめに
17-8  アポトーシス誘導の分子機構
17-9  キナーゼを介したアポトーシス誘導シグナル
17-10  キナーゼを介した生存シグナル
17-11  おわりに

シグナル伝達系-3 Wntシグナル  八尾良司
17-12  はじめに
17-13  Wntシグナル
17-14  ヒトがんにおけるWntシグナルの活性化
17-15  発がんモデルマウス
17-16  治療標的としてのWntシグナル

シグナル伝達系-4 NF-κBの役割と阻害剤の抗がん活性  鈴木絵里子 梅澤一夫
17-17  はじめに
17-18  NF-κBの構造
17-19  NF-κBの活性化
17-20  NF-κBの細胞内での役割
17-21  NF-κB阻害剤DHMEQの発見と抗炎症・抗がん作用
17-22  NF-κB阻害剤による薬剤耐性の克服
17-23  おわりに

シグナル伝達系-5 TGF-βシグナル伝達とがん治療  鈴木裕之 中条友香 加藤光保
17-24  TGF-βのシグナル伝達の基礎
17-25  TGF-βの標的遺伝子とがんにおける役割
17-26  TGF-βシグナルを標的としたがん治療
17-27  おわりに

18 細胞周期――CDKとその阻害剤  後藤孝明 佐谷秀行
18-1  細胞周期制御
18-2  G1チェックポイント制御の分子機構
18-3  G2 チェックポイント
18-4  CDK阻害剤の作用機序と臨床開発状況
18-5  フラボピリドールの臨床応用
18-6  おわりに

19 エピジェネティクス――メチル化とヒストン修飾  今井浩三 豊田 実
19-1  はじめに
19-2  遺伝子サイレンシングにおけるDNAメチル化の役割
19-3  がんにおけるエピジェネティックな異常
19-4  DNAメチルトランスフェラーゼ(DNMT)阻害剤
19-5  ヒストン脱アセチル化酵素(HDAC)阻害剤
19-6  がんにおけるエピジェネティックな異常を分子標的とした治療法の可能性
19-7  おわりに

20 アポトーシス-1 細胞社会におけるアポトーシス制御とがん   野々村恵子 山口良文 三浦正幸
20-1  がん形成抑制機構としてのアポトーシス
20-2  細胞社会というコンテクストに置くことでみえてきたアポトーシスとがん形成の絡み

アポトーシス-2 IAPとIAPアンタゴニスト  内藤幹彦
20-3  はじめに
20-4  XIAP
20-5  cIAP1
20-6  おわりに

アポトーシス-3 p53,アポトソームなど  馬島哲夫
20-7  はじめに
20-8  p53,アポトソームを介したミトコンドリア依存性アポトーシス誘導経路
20-9  ミトコンドリア依存性アポトーシス誘導経路の細胞のがん化抑制における役割とがんにおけるその失活
20-10  p53およびミトコンドリア依存性アポトーシス誘導経路を標的としたがん治療ストラテジー

21 核内受容体・増殖因子受容体-1 核内ステロイド受容体と性ホルモン依存性がん   加藤茂明 上田 崇
21-1  はじめに
21-2  核内受容体を介したステロイドホルモンの作用機序
21-3  ステロイド受容体スーパーファミリー
21-4  ステロイド受容体群構造と機能
21-5  ステロイド受容体群による転写制御の分子機構
21-6  エピジェネティックを規定するヒストン修飾酵素因子群
21-7  性ホルモン依存性がんと受容体遺伝子変異
21-8  エピジェネティック制御因子とがんの増悪
21-9  制がん剤の標的分子としての核内受容体

核内受容体・増殖因子受容体-2 増殖因子受容体  鶴谷純司 岡本 勇 福岡正博
21-10  はじめに
21-11  受容体型チロシンキナーゼ活性のメカニズム
21-12  上皮増殖因子受容体ファミリー
21-13  血小板由来増殖因子受容体ファミリー
21-14  インスリン受容体ファミリー
21-15  肝細胞増殖因子ファミリー
21-16  その他の増殖因子受容体の異常
21-17  おわりに

22 ABCトランスポーターと阻害剤  齊藤 光 石川智久
22-1  はじめに
22-2  がんの多剤耐性に関与するABCトランスポーター
22-3  多剤耐性を克服するためのABCトランスポーター阻害剤
22-4  新規ABCG2阻害剤の探索:高速スクリーニングシステムと構造活性相関解析
22-5  おわりに

23 テロメア・テロメラーゼ-1 テロメア長制御と末端保護機能:shelterin複合体  石川冬木
23-1  テロメア構造
23-2  テロメアの機能
23-3  POT1とTPP1
23-4  shelterin複合体
23-5  分裂酵母shelterin
23-6  分子標的としてのテロメア

テロメア・テロメラーゼ-2 テロメア・テロメラーゼを標的としたがんの治療  大石智一
23-7  はじめに
23-8  テロメア・テロメラーゼとは
23-9  テロメラーゼを標的とした制がんアプローチ
23-10  今後の課題

24 がんの微小環境――微小環境ストレスとストレス応答  築茂由則 冨田章弘
24-1  腫瘍内微小環境
24-2  低酸素ストレス応答
24-3  小胞体ストレス応答
24-4  がん治療標的としてのUPR
24-5  おわりに

25 浸潤と転移-1 タンパク質分解酵素と糖分解酵素  清水史郎 長田裕之
25-1  はじめに
25-2  がん転移に関与するプロテアーゼ群
25-3  がん転移に関与するグリコシダーゼ群

浸潤と転移-2 細胞運動  山崎大輔 竹縄忠臣
25-4  はじめに
25-5  細胞運動の制御機構
25-6  がん細胞の運動
25-7  最近のトピック
25-8  おわりに

浸潤と転移-3 宿主による転移の制御  矢野聖二
25-9  はじめに
25-10  NK細胞による制御
25-11  マクロファージによる制御
25-12  骨転移における破骨細胞
25-13  おわりに

26 血管新生とリンパ管新生-1 血管新生  高倉伸幸
26-1  血管形成の概説
26-2  血管リモデリング
26-3  血管形成の分子機序
26-4  おわりに

血管新生とリンパ管新生-2 リンパ管新生  久森重夫 久保 肇
26-5  はじめに
26-6  リンパ管研究の分子生物学
26-7  がん組織におけるリンパ管新生の誘導
26-8  抗リンパ管新生療法
26-9  リンパ節内のリンパ管新生の意味
26-10  転移リンパ節は治療ターゲットとなりうるか――基礎と臨床の両側面から――
26-11  おわりに

27 腫瘍免疫とその制御のための分子標的  河上 裕
27-1  はじめに
27-2  抗腫瘍免疫応答にかかわるT細胞群
27-3  抗腫瘍T細胞が認識するヒト腫瘍抗原
27-4  抗腫瘍T細胞の誘導とその増強
27-5  樹状細胞に対する分子標的とアジュバント
27-6  抗腫瘍免疫に関与するその他の免疫細胞
27-7  担がん生体で誘導される免疫抑制分子や免疫抑制細胞
27-8  おわりに

28 光イメージング  三嶋雄二
28-1  はじめに
28-2  光イメージングの長所と短所
28-3  がん研究に用いられる光イメージング
28-4  おわりに

29 がん幹細胞-1 がん幹細胞マーカーと分子標的  仲 一仁 平尾 敦
29-1  はじめに
29-2  急性骨髄性白血病の白血病幹細胞
29-3  慢性骨髄性白血病の白血病幹細胞
29-4  乳がん幹細胞
29-5  脳腫瘍におけるがん幹細胞
29-6  結腸がん幹細胞
29-7  肝がん,および膵がんのがん幹細胞
29-8  悪性黒色腫のがん幹細胞
29-9  おわりに

がん幹細胞-2 抗がん剤耐性とがん幹細胞  片山量平
29-10  がん幹細胞
29-11  幹細胞における薬剤排出機構
29-12  SP細胞
29-13  がん細胞における抗がん剤耐性
29-14  がん幹細胞を標的とした治療
29-15  おわりに


第IV部  分子標的治療各論
30 抗悪性腫瘍薬と分子標的治療薬  清宮啓之
30-1  抗悪性腫瘍薬および分子標的治療薬の特徴
30-2  抗悪性腫瘍薬の分類と代表例
30-3  分子標的治療薬の分類と代表例
30-4  今後の展望

31 抗悪性腫瘍薬  野口耕司 杉本芳一
31-1  DNA トポイソメラーゼ阻害薬
31-2  白金錯体化合物
31-3  代謝拮抗薬
31-4  微小管作用薬
31-5  アルキル化薬
31-6  抗腫瘍性抗生物質

32 シグナル伝達系阻害剤  前川 平 芦原英司 木村晋也
32-1  はじめに
32-2  シグナル伝達系における分子標的治療
32-3  おわりに

33 血管新生阻害剤  小野眞弓
33-1  はじめに
33-2  血管新生阻害剤の現状
33-3  血管新生阻害剤の展望
33-4  おわりに

34 細胞周期阻害剤  二村友史 井本正哉
34-1  はじめに
34-2  G1期制御因子
34-3  M期制御因子
34-4  チェックポイント制御因子
34-5  おわりに

35 プロテアソーム阻害剤  長谷川 慎 水上民夫
35-1  プロテアソームの役割
35-2  プロテアソーム阻害剤のがん細胞増殖抑制効果
35-3  プロテアソーム阻害剤の分子レベルでの作用
35-4  天然物に由来するプロテアソーム阻害剤
35-5  おわりに

36 HDAC阻害剤  坂尻さくら
36-1  エピジェネティクスとHDAC阻害剤
36-2  HDAC阻害剤の作用部位
36-3  がんにおけるアセチル化の異常
36-4  HDACの種類とサブクラス
36-5  HDAC阻害剤の作用機序
36-6  臨床試験進行中のHDAC阻害剤

37 新たな分子標的としてのスプライシング反応とその阻害剤  甲斐田大輔 吉田 稔
37-1  スプライシングの分子機構とSF3b複合体
37-2  スプライソスタチンA
37-3  プラジエノライド
37-4  スプライシング阻害はなぜ抗腫瘍作用を示すのか
37-5  今後の課題と展望

38 放射免疫療法:RI標識抗体を用いた治療  花岡宏史 遠藤啓吾
38-1  はじめに
38-2  放射免疫療法
38-3  B細胞悪性リンパ腫に対する放射免疫療法
38-4  固形がんに対する放射免疫療法
38-5  おわりに

39 新規抗体療法  地主将久 田原秀晃
39-1  はじめに
39-2  抗体開発法の変遷
39-3  抗体による抗腫瘍効果のメカニズム
39-4  適応承認をすでに受けたがん抗体療法
39-5  臨床,前臨床試験段階で有用性が示唆される抗体療法
39-6  抗体療法を基盤とした新規併用療法
39-7  おわりに

40 ホルモン療法  林 慎一
40-1  はじめに
40-2  現在ホルモン療法が施行されているがん
40-3  乳がんのホルモン療法
40-4  ホルモン療法の感受性予測と効果判定
40-5  子宮内膜がんに対するホルモン療法の可能性
40-6  ホルモン療法の展望

41 IFN,サイトカイン-1 がん治療の分子標的となるデス受容体のシグナル伝達分子   藤倉大輔 岩井 淳 佐藤昇志 宮崎忠昭
41-1  デス受容体ファミリー
41-2  デス受容体を介したアポトーシス誘導制御メカニズム

IFN,サイトカイン-2 がん治療の分子標的となるIFN-IRF系のシグナル伝達分子   高岡晃教 佐藤昇志 宮崎忠昭
41-3  I型インターフェロンシグナル
41-4  IRFファミリー転写因子


第V部  がんの分子標的治療薬のトランスレーショナルリサーチ
42 がんのトランスレーショナルリサーチとは  冨田章弘
42-1  はじめに
42-2  日本のトランスレーショナルリサーチの現状
42-3  分子標的治療薬とトランスレーショナルリサーチ
42-4  分子標的治療薬の効果予測と個別化医療
42-5  トランスレーショナルリサーチによる創薬過程の革新
42-6  おわりに

43 乳がん  山城大泰 戸井雅和
43-1  はじめに
43-2  トラスツズマブ(ハーセプチンィ)の作用機序
43-3  トラスツズマブの抵抗性
43-4  トラスツズマブ抵抗性とその克服
43-5  抗VEGF療法

44 肺がんの治療薬開発に向けたトランスレーショナルリサーチ   曽根三郎 矢野聖二 柿内聡司 西岡安彦
44-1  はじめに
44-2  肺がん転移モデルとその有用性
44-3  肺がん転移と臓器微小環境因子
44-4  肺がんの分子標的治療と個別化医療
44-5  おわりに

45 消化器がん  荒尾徳三 山田康秀 西尾和人
45-1  バイオマーカー研究の意義
45-2  チロシンキナーゼ阻害薬におけるバイオマーカー
45-3  血管新生阻害薬のバイオマーカー
5-4  抗体治療のバイオマーカー
45-5  消化器がんとマイクロアレイ
45-6  おわりに

46 造血器腫瘍  照井康仁 畠 清彦
46-1  はじめに
46-2  癌研有明病院血液腫瘍科,病理部,がん化学療法センター臨床部との連携によるトランスレーショナルリサーチ
46-3  CD20分子
46-4  リツキシマブの作用と抵抗性
46-5  リツキシマブ耐性克服
46-6  おわりに

47 新しいがんペプチドワクチン療法の試み  高山卓也
47-1  はじめに
47-2  がんペプチドワクチンの背景
47-3  がんペプチドワクチンの作用機序
47-4  腫瘍抗原の決定方法
47-5  ヒトゲノム解析と新しい腫瘍抗原の同定
47-6  腫瘍抗原ペプチドを用いたペプチドワクチン療法の問題点
47-7  腫瘍新生血管を標的としたペプチドワクチン
47-8  腫瘍と腫瘍新生血管を標的としたペプチドワクチンの臨床試験
47-9  今後の展望
47-10  おわりに

48 多価性がんワクチン  珠玖 洋
48-1  はじめに
48-2  タンパク質ワクチン
48-3  DNAワクチン
48-4  腫瘍細胞ワクチン
48-5  樹状細胞によるがんワクチン
48-6  おわりに

49 膵臓がん  堀井 明
49-1  はじめに
49-2  膵がんにおける遺伝子コピー数変化
49-3  がん遺伝子の活性化
49-4  がん抑制遺伝子の不活性化
49-5  がん幹細胞
49-6  おわりに

50 前立腺がん  執印太郎 田村賢司
50-1  はじめに
50-2  前立腺がんのCAB療法
50-3  ホルモン抵抗性前立腺がんで起こっているタンパク質群のおもな変化
50-4  ホルモン抵抗性前立腺がんのcDNAマイクロアレイ解析について
50-5  検討されている分子標的薬剤の候補
50-6  おわりに

51 肝臓がんの予防  新津洋司郎 加藤淳二
51-1  はじめに
51-2  肝がんの原因と1次予防
51-3  肝がんの1.5次予防
51-4  肝線維化と肝がんの発生
51-5  おわりに

52 抗体免疫療法  矢野寛樹 石田高司 上田龍三
52-1  はじめに
52-2  マウスモノクローナル抗体の作製
52-3  マウス-ヒトキメラモノクローナル抗体の開発
52-4  ヒト化モノクローナル抗体の開発
52-5  ヒトモノクローナル抗体の開発
52-6  抱合型抗体の開発
52-7  ADCC活性を向上させる試み
52-8  抗CCR4抗体
52-9  おわりに

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