書籍カテゴリー:癌・腫瘍学|外科学一般

消化器癌化学療法
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オンコロジークリニカルガイド
消化器癌化学療法

第4版

  • 上尾総合中央病院腫瘍内科 顧問 大村健二 編

定価:5,940円(本体5,500円+税8%)

  • B5判 462頁
  • 2014年11月 発行
  • ISBN978-4-525-42054-3

概要

消化器癌のKey Drugs やエビデンスレベルの高い化学療法の最新知見を,コンパクトに解説.また,国内外の大規模臨床試験や米国臨床腫瘍学会ASCOなどの情報もアップデートしている.各項目のポイントを箇条書きで解説してあるため,簡潔でわかりやすい.消化器癌領域のプロフェッショナルを目指す医療従事者に必携の書.

序文

 2007年11月に初版が発行された本書はその後版を重ね,多くの読者から温かい支持を頂戴してきた.そしてここに,改訂4版を上梓できるに至った.著者の先生方,ならびに関係各位に心から御礼を申し上げる.
 消化器癌の化学療法は,今世紀に入ってからも著しい進歩を遂げた.治療成績はもちろん,特筆すべきことの1つに薬理学的支持療法の進歩とそれを駆使する医師および医療体制の充実がある.これによってわが国の隅々で,世界の標準治療と考えられる癌化学療法の施行が可能となった.まさに,この分野での医療の均霑化が実現しているのである.
 初版から一貫している本書の特徴として,最新エビデンスの漏れのない網羅がある.今回も著者の先生方には,発表されて間もない臨床試験の成績に丁寧な解説を加えていただいた.また,最新の臨床試験に至るまでの経緯,背景についても詳しい記述を頂戴した.一足飛びにここまで来たのではないことを知って先人の苦労を伺うことは,後進にとって決して無駄ではない.それどころか,未来に向けてのさまざまなヒントが散りばめられているとさえ思う.
 TAS-102やレゴラフェニブなどの新薬については,作用機序などについて基礎的な解説を加えたうえで紹介いただいた.EBM全盛の感がある癌化学療法ではあるが,基礎的な知識をもって臨む必要があることは医学の他の分野と何ら変わることはない.さらに,新薬の使用経験が重ねられて新たな有害事象が明らかになり,それへの対処も求められている.第4版では副作用対策も充実させた.
 7年前に産声を上げた本書の初版とこの改訂4版を比較すると,その間の消化器癌化学療法の進歩に改めて驚きの念を禁じえない.消化器癌化学療法の進歩とともに充実,成長する本書を謹んで皆様にお届けする.

2014年秋
上尾中央総合病院外科・腫瘍内科 顧問
大村健二

目次

第I章 消化器癌化学療法と腫瘍学
癌細胞動態から考える化学療法の基礎的理論

第II章 消化器癌化学療法の実際
消化器癌化学療法の Key Drugs
 1 フルオロピリミジン
 2 イリノテカン(CPT-11)
 3 プラチナ製剤
 4 タキサン
 5 ゲムシタビン
 6 TAS-102
 7 消化器癌化学療法時に注意すべき薬物相互作用

消化器癌に対する多剤併用療法
 1 S-1/CDDP
 2 LV/5-FU,LV/UFT
 3 5-FU/CDDP
 4 LV/5-FU/ L-OHP
 5 LV/5-FU/CPT-11
 6 ゲムシタビン+α
 7 CPT-11/5-FU/L-OHP

わが国における大規模無作為化比較試験
 1 JCOG9912,SPIRITS,GC0301/TOP-002,JACCRO GC-03など
 2 START(JACCRO GC-03)
 3 ACTS-GC
 4 JCOG9204,JCOG9907,JCOG1109
 5 NSAS-GC,JCOG8801,JCOG9206-1,JCOG9206-2
 6 FIRIS,SOFT
 7 NSAS-CC01,ACTS-CC,ACTS-CC02,ACTS-RC
 8 切除不能進行・再発膵癌に対する化学療法(GEST)
 9 膵癌に対する術後補助化学療法(JASPAC01)
 10 現在進行中の大規模臨床試験—消化管
 11 現在進行中の大規模臨床試験—肝・胆・膵

消化器癌に対する分子標的薬と大規模臨床試験
 1 ベバシズマブ(bevacizumab)
 2 セツキシマブ(cetuximab)
 3 パニツムマブ(panitumumab)
 4 トラスツズマブ(trastuzumab)
 5 イマチニブ(imatinib)
 6 スニチニブ(sunitinib)
 7 ソラフェニブ(sorafenib)
 8 エベロリムス(everolimus)
 9 レゴラフェニブ(regorafenib)
 10 分子標的薬投与の順序
 11 わが国における大規模臨床試験
 12 現在進行中の大規模臨床試験

消化器癌化学療法の癌種別治療戦略
 1 食道癌に対する化学(放射線)療法
  ・切除不能転移・再発食道癌における化学療法
  ・食道癌の術前・術後補助化学療法
 2 胃癌に対する化学(放射線)療法
  ・切除不能・再発胃癌における化学療法
  ・胃癌の術前・術後補助化学療法
 3 大腸癌に対する化学(放射線)療法
  ・切除不能・再発大腸癌における化学療法
  ・大腸癌の術後補助化学療法
  ・大腸癌肝転移に対する術前・術後化学療法
 4 GISTに対する化学療法
  ・切除不能転移・再発消化管間質腫瘍における化学療法
  ・消化管間質腫瘍の術後補助化学療法
 5 原発性肝癌に対する化学療法
 6 胆道癌に対する化学療法
 7 膵臓癌に対する化学療法
  ・手術不能進行膵臓癌における化学(放射線)療法
  ・膵臓癌の術後補助化学療法

消化器癌化学療法の副作用対策
 1 血液毒性
 2 消化管毒性
 3 腎毒性
 4 神経毒性
 5 アレルギー反応
 6 皮膚傷害
 7 高血圧
 8 電解質異常

消化器癌化学療法後のサーベイランス

消化器癌化学療法施行時の栄養管理と消化器癌患者の緩和医療
 1 癌化学療法施行時の栄養管理
 2 消化器癌患者に対する緩和医療

第III章 Tailor-made chemotherapyの現状

消化器癌の抗癌剤感受性試験の現状と展望

消化器癌化学療法と分子生物学
 1 遺伝子変異・遺伝子多型による癌化学療法の効果予測
 2 遺伝子変異・遺伝子多型による癌化学療法の副作用予測

第IV章 抗癌剤の臨床試験

抗癌剤の臨床第I相試験

抗癌剤の臨床第II・III相試験