書籍カテゴリー:消化器学|検査・診断学

胃がんリスク検診(ABC検診)マニュアル
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胃がんリスク検診(ABC検診)マニュアル
胃がんを予知して,予防するために

第2版

  • 認定NPO法人日本胃がん予知・診断・治療研究機構 編

定価:2,592円(本体2,400円+税8%)

  • B5判 233頁
  • 2014年11月 発行
  • ISBN978-4-525-42062-8

概要

これからの胃がん対策『ABC検診→画像診断→ピロリ菌除菌』へのすすめ!H.pylori IgG抗体価と血清ペプシノゲン値によるABC分類を一次スクリーニングとする,胃がんリスクを層別化する胃がん対策検診の唯一のマニュアル.新たな知見や問題対策など,ABC検診の最新情報を提供する.WHOでもピロリ菌を考慮した胃がん対策をとるよう勧めている.

序文

 胃がんリスク検診(ABC検診)マニュアル2009年度版を発刊して5年が経過し,胃がんリスク検診を導入する自治体や健保組合は大幅に増えています.
 そして2013年2月,ヘリコバクター・ピロリ感染胃炎に対する除菌療法が保険適用になるという,胃がん対策の大進展がありました.
 胃がんはピロリ菌感染症由来の疾患であることがわかったいま,胃がん対策の中心は,がんをみつける胃がん検診から,胃がんを予知・予防する胃がんリスク検診とピロリ菌除菌に移行すべきであるとわれわれは信じます.
 初版の序文で予告したとおり,胃がんリスク検診から画像診断,そしてピロリ菌除菌を一貫した胃がん対策として本マニュアルを改訂いたしました.
 ピロリ菌除菌の普及に伴い,A群に除菌後などの有リスク者が混入してしまう問題が無視できなくなっています.今回の改訂ではABC分類の原点に戻り,検査値を正しく解釈し,画像検査による背景胃粘膜診断との対比を重視することで,このA群問題の解決案を示しています.胃がんリスク検診の普及には,精度の高い画像診断の後ろ盾が必要です.
 胃がんリスク検診には未解決の問題もありますが,胃がん対策の過渡期のいまを乗り切る有用な手法であることは間違いありません.
 初版に寄せられたたくさんのご意見やご批判を踏まえ,本書には胃がんリスク検診の最前線の情報を収載しています.
 本マニュアルが胃がん対策のあらゆる現場でお役に立つことを願っています.

2014年10月
認定NPO法人 日本胃がん予知・診断・治療研究機構
理事長 三木一正

目次

・胃がんリスク検診(ABC検診)マニュアル2014
・マニュアル2014改訂のポイント

第1章 胃がんリスク分類(ABC分類)を理解する
 ①ペプシノゲン(PG)法
 ②胃がんとピロリ菌感染
 ③ピロリ菌はいかにして胃の細胞をがん化させるのか?
 ④ABC分類による胃がんリスクの層別化
 ⑤PG値,HP抗体価は何を反映しているのか? ─ABC(D)E各群の解釈,E群設定の重要性について─
 ⑥ABC分類に影響を与える要因 ─薬剤,腎機能,手術など─
 ⑦ピロリ菌除菌がABC分類に与える影響および除菌判定における血清PGの応用
 ⑧年齢,地域性がABC分類に与える影響
 ⑨胃がん症例からみたABC分類の妥当性
 ⑩ピロリ菌未感染群からの胃がん発生
 ⑪ペプシノゲン測定キットの特性
 ⑫H.pylori(HP)IgG抗体測定キットの特性

第2章 胃がんリスク検診の実際
 ①胃がんリスク検診の運用 ─リスク検診から内視鏡検査,ピロリ菌除菌へ─
 ②ABC分類による胃がん検診システムの構築と効率化
 ③住民検診への導入
 ④特定健診への導入
 ⑤職域検診への導入 ─新たな胃検診の取り組み─
 ⑥人間ドックにおけるABCリスク評価
 ⑦自己採血キットによる胃がんリスク検診(郵送による検診)
 ⑧日常診療において胃がんリスク検診の結果をどう使うか ?─実地医家の立場から─
 ⑨胃がんリスク検診の現状での問題点
 ⑩A群問題の現状と対策 ─有識者の提言─
 ⑪D群の問題と対応 ─有識者の提言─

第3章 胃がんリスク検診と画像診断・内視鏡治療
 ①内視鏡診断による胃がんリスク評価 ─胃炎の京都分類から─
 ②胃X線検査による胃がんリスク診断とABC検診
 ③胃がんリスク評価のための内視鏡所見 ─内視鏡ABC分類の提唱─
 ④胃がんリスク検診と経鼻内視鏡を組み合わせた新しい胃がん検診
 ⑤内視鏡検診の現状
 ⑥世界初の経鼻内視鏡専用検診車の活動報告 ─ 一次検診から胃がんリスク検診後の二次検査まで─
 ⑦内視鏡治療の現状

第4章 胃がんリスク検診からピロリ菌除菌へ
 ①ピロリ菌感染診断と除菌療法
 ②ピロリ菌対策によりわが国から胃がんを撲滅するための戦略
 ③ピロリ菌除菌後の胃がん,その特徴と対策
 ④胃がんリスク検診からピロリ菌診療 ─保険診療上の注意点─
 ⑤ピロリ菌除菌と逆流性食道炎,バレット食道がん
 ⑥プロバイオティクスと胃がんリスク検診,ピロリ菌除菌
 ⑦若年層へのピロリ菌検診と除菌 ─これからの胃がん対策─

第5章 ピロリ菌感染と胃がんリスク検診の疫学
 ①わが国におけるピロリ菌の感染率
 ②ピロリ菌感染の分子疫学
 ③胃がんの死亡統計から考える胃がん対策
 ④ペプシノゲン法の疫学的評価
 ⑤胃がんリスク検診の疫学的評価
 ⑥胃がんリスク検診の経済性
 ⑦胃がんを遠ざける生活習慣

第6章 食道がん対策
 ①食道がんリスク検診 ─フラッシングと飲酒・喫煙の問診によるリスク評価─

第7章 胃がんリスク検診実施例
 ①胃がんリスク検診の実施状況
 ②群馬県 高崎市
 ③東京都 目黒区
 ④東京都 西東京市
 ⑤神奈川県 横須賀市
 ⑥静岡県 藤枝市
 ⑦滋賀県 大津市
 ⑧岡山県 真庭市
 ⑨三菱診療所
 ⑩北里大学病院,北里大学東病院
 ⑪ヤマトグループ健康保険組合

第8章 胃がんリスク検診Q&A集
 ①胃がんリスク検診(ABC検診)Q&A

・付 録
・認定NPO法人 日本胃がん予知・診断・治療研究機構の活動について