書籍カテゴリー:分子生物学|癌・腫瘍学

がん基盤生物学 
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次世代がん戦略研究Update
がん基盤生物学 
革新的シーズ育成に向けて

1版

  • 高知大学医学部附属病院 次世代医療創造推進センター特任教授 清木元治 総編集
  • 東京大学 分子細胞生物学研究所 教授 秋山 徹 編集
  • 京都大学大学院 生命科学研究科 教授 石川冬木 編集
  • 公益財団法人がん研究会 がん研究所 知財戦略担当部長 内海 潤 編集
  • 愛知県がんセンター研究所 ゲノム制御研究部 部長 近藤 豊 編集
  • 九州大学生体防御医学研究所 主幹教授 中山敬一 編集
  • 金沢大学 がん進展制御研究所 教授 平尾 敦 編集

定価:7,776円(本体7,200円+税8%)

  • B5判 336頁
  • 2013年10月 発行
  • ISBN978-4-525-42091-8

概要

がんの治療標的として注目を集めるがん幹細胞,がん微小環境,がん染色体・分裂期チェックポイント,がんエピゲノム,がん関連遺伝子産物の転写後調節の5分野に加え,医薬品開発を見すえた知財戦略を含む全6部構成.次世代がん研究シーズ戦略的育成プログラムの革新的がん医療シーズ育成グループの第一線研究者が各分野の研究動向から最新成果,臨床応用への展開までをわかりやすく解説.

序文

 厚生労働省の人口動態統計によると,わが国の死因別死亡者数の第1位は1981年から,がん(悪性新生物)であり,その数は年々増加の一途にある.2012年には全死因の約30%にあたる357,185人ががんによって亡くなり,がんに対する対策の強化が希求されている.
 しかし,わが国には優れたがん研究の成果があるにもかかわらず,がん治療薬開発では欧米の製薬企業に大きく遅れを取っている.その結果として,高価な新薬の輸入増大による国民の医療費負担増が続いている.医薬品の輸入超過を抑制し,国民の医療費負担増を食い止めるには,研究と医薬品開発のギャップを埋めることにより,わが国の創薬力を強化する必要がある.こういった背景から近年,大学などの公的研究機関の研究力をわが国の創薬に生かそうというアカデミア創薬が注目を集めている.このような時期,文部科学省のプログラムとして「次世代がん研究シーズ戦略的育成プログラム」(P-DIRECT. Project for Development of Innovative Research on Cancer Therapeutics)が2011年度(平成23年度)より始まり,アカデミア創薬の一翼を担うこととなった.P-DIRECTの「革新的がん医療シーズ育成グループ」における課題推進者は,これまで科学研究費による支援によって独創的ながんの基礎研究を展開してきたわが国を代表する研究者たちであり,そこで得られた研究シーズを本プログラムによる支援によって企業に導出が可能なレベルにまで育成することを目論んでいる.一方で,これらの研究シーズは独創的ながん研究の新しい知見に立脚するものであり,その背景となる研究の流れと情報を理解することは最新のがん研究とその展望を知るうえでも有益である.本書では,第一線の研究者によって,それぞれの創薬研究のバックグラウンドとなる,これまでの研究の流れと最新の知見を執筆していただくことにより,医療への出口を視野においた新しいがん研究の潮流の一端を紹介する.
 このような旨意で刊行される本書が,日本国内で取り組まれているがん基礎研究の最新の成果を広く知らしめること,また関連領域の研究者や関係企業などに将来性のあるシーズが広く認識・共有され,がん研究の進展ならびにがん医療の発展のための共通基盤の形成に大いに役立つことを願っている.
 2013年9月

高知大学医学部附属病院 次世代医療創造センター
清木 元治

目次

はじめに

□ 序 論・・・・・・清木元治
●がん分子標的の同定と薬物療法の進歩
●わが国におけるがんの基礎研究と創薬研究
●次世代がん研究シーズ戦略的育成プログラム(P-DIRECT)

第Ⅰ部 がん幹細胞を標的とした根治療法の開発
1.総 論・・・・・・平尾 敦
 1-1 がん幹細胞とは
 1-2 がん幹細胞をめぐる議論と研究意義
 1-3 治療開発に向けたがん幹細胞研究

2.栄養センサーシグナルによる幹細胞制御とがん治療・・・・・・平尾 敦
 2-1 栄養センサーシグナル
 2-2 幹細胞制御
 2-3 がん治療

3.TGF-βファミリーとがん幹細胞・・・・・・鯉沼代造
 3-1 TGF-βファミリーのシグナル伝達機構
 3-2 グリオーマ
 3-3 スキルス胃がん
 3-4 その他のがん

4.酸化ストレス回避機構を標的としたがん幹細胞治療戦略の考案・・・・・・永野 修
 4-1 がん幹細胞マーカーCD44
 4-2 がん幹細胞と酸化ストレス
 4-3 CD44によるがん細胞のレドックス制御
 4-4 CD44による腫瘍組織不均一性の意義
 4-5 CD44選択的スプライシング機構による不均一性の構築
 4-6 がん幹細胞のレドックス制御を標的にした治療戦略の考案

5.グリオーマ幹細胞特異的因子群を標的とした新規治療法の開発・・・・・・近藤 亨
 5-1 神経幹細胞の性質を利用したグリオーマ幹細胞研究
 5-2 がん細胞の性質を利用したグリオーマ幹細胞研究
 5-3 人工グリオーマ幹細胞の作製と治療標的の検索
 5-4 分子イメージング技術によるグリオーマ幹細胞の動態観察

6.造血器腫瘍におけるがん幹細胞を標的とした抗体医薬の開発・・・・・・保仙直毅
 6-1 急性骨髄性白血病幹細胞の同定およびそれを標的とした抗体療法の開発
 6-2 急性骨髄性白血病幹細胞システムと多発性骨髄腫幹細胞システムの大きな違い
 6-3 終末分化細胞である骨髄腫形質細胞中にmyeloma-initiating cellが存在する
 6-4 新規抗骨髄腫抗体としてのCD48抗体の開発
 6-5 今後の展開

7.大腸がん幹細胞の機能解析法・・・・・・股野麻未 佐藤俊朗
 7-1 腸管上皮幹細胞と大腸がん幹細胞
 7-2 腸管上皮幹細胞の機能解析法
 7-3 大腸がん幹細胞の同定

8.肝がん幹・前駆細胞抗原の同定と治療抗体の開発・・・・・・宮島 篤 田中 稔 中村康司
 8-1 肝臓の構造と肝幹細胞
 8-2 肝がんの発生と肝幹・前駆細胞
 8-3 胎児期の肝幹細胞
 8-4 成体肝臓の幹細胞
 8-5 肝がんの発生と肝幹・前駆細胞
 8-6 がん治療抗体の標的分子

9 .Hes1とDclk1を標的とする大腸がん幹細胞治療の可能性・・・・・・妹尾 浩 上尾太郎 中西祐貴 千葉 勉
 9-1 Hes1を標的とする分化誘導療法の可能性
 9-2 Dclk1を目印とするがん幹細胞治療の可能性


第Ⅱ部 がん微小環境を標的とした革新的治療法の実現

1.総 論・・・・・・越前佳奈恵 秋山 徹
 1-1 がん関連線維芽細胞(CAF)
 1-2 免疫細胞
 1-3 血管新生
 1-4 細胞外マトリックス
 1-5 転 移

2.APC結合タンパク質Asefを標的としたがん微小環境の制御・・・・・・古川史織 川崎善博 秋山 徹
 2-1 大腸がんの発症機構
 2-2 がん抑制遺伝子Apc
 2-3 グアニンヌクレオチド交換因子 Asef/Asef2
 2-4 大腸がんにおけるAsefの発現亢進

3.MT1-MMPおよび周辺分子を標的としたがん組織制御薬剤の開発・・・・・・坂本毅治
 3-1 MT1-MMPによるがんの悪性化機構
 3-2 MT1-MMP/Mint3系によるHIF-1活性化メカニズム
 3-3 MT1-MMP/Mint3系のがん細胞における役割
 3-4 MT1-MMP/Mint3系のマクロファージにおける役割

4.Vasohibinファミリーを応用したがんの発育・転移の制御・・・・・・佐藤靖史
 4-1 VASH1とVASH2の単離・同定
 4-2 VASHファミリーの発現と機能
 4-3 病態への関与と治療への応用

5.がん特異的な環境標的である低酸素誘導転写因子HIF活性に対する抗がん剤の開発・・・・・・近藤科江
 5-1 がん微小環境
 5-2 治療標的としての低酸素誘導転写因子HIF
 5-3 HIF活性を標的とした抗がん剤の開発

6.がん細胞と貪食細胞間の相互作用の制御による新たながん治療法の開発・・・・・・村田陽二 小谷武徳 的崎 尚
 6-1 膜型分子SIRPαと細胞間シグナルCD47-SIRPα系
 6-2 CD47-SIRPα系による貪食作用の制御
 6-3 CD47-SIRPα系による貪食細胞のADCC活性制御

7.がん細胞の低酸素・低栄養耐性を利用した抗がん剤の開発:栄養飢餓耐性を標的として・・・・・・江角浩安
 7-1 低酸素・低栄養のヒトのがんとのかかわり
 7-2 がん細胞はいかにして栄養飢餓を認識しているのか
 7-3 栄養飢餓状態でどのように生存しているのか
 7-4 がん組織の低酸素・低栄養の治療へのかかわり
 7-5 栄養飢餓耐性解除薬のこれから

8.がん微小環境を制御する核内受容体と創薬応用の可能性・・・・・・仲島由佳 和久 剛 柳澤 純
 8-1 核内受容体の構造と転写制御機構
 8-2 核内受容体とがん微小環境
 8-3 核内受容体と創薬

9.がん発症・進展を促進する慢性炎症病態におけるANGPTL2の役割・・・・・・遠藤元誉 尾池雄一
 9-1 ANGPTL2による炎症惹起
 9-2 ANGPTL2と発がん
 9-3 ANGPTL2とがん転移
 9-4 ANGPTL2とがん微小環境
 9-5 ANGPTL2をターゲットとした治療戦略

10.細胞外ドメインシェディング活性化因子を標的とする抗がん療法・・・・・・西 英一郎
 10-1 細胞外ドメインシェディングとがん
 10-2 ナルディライジンによる細胞外ドメインシェディング活性化機構
 10-3 ナルディライジンとがん
 10-4 ナルディライジンを標的とする抗がん療法開発に向けて

11.HGF-Met系を標的とするがん創薬の意義と開発・・・・・・足立恵理 酒井克也 木下誉富 松本邦夫
 11-1 HGFとMet受容体
 11-2 がん微小環境を介したがんの浸潤・転移,幹細胞,薬剤耐性
 11-3 HGF-Met系を介したがん幹細胞維持・浸潤と薬剤耐性
 11-4 HGF-Met系阻害剤のアプローチと開発

12.がんにおけるEph/Ephrinファミリーの機能と創薬標的としての可能性・・・・・・角田慎一
 12-1 Eph/Ephrinファミリーの特性と機能
 12-2 Eph/Ephrinファミリーのがん治療標的としての可能性

13.ケモカインから受容体シグナル制御分子フロント(FROUNT)へのパラダイムシフト・・・・・・寺島裕也 遠田悦子 松島綱治
 13-1 ケモカインとその受容体
 13-2 抗がん剤開発の現状と新しい展開
 13-3 ケモカインからのパラダイムシフトを目指して

14.生体イメージングによるがん研究と展望・・・・・・賀川義規 前田 栄 内藤 敦 森 正樹 石井 優
 14-1 がん細胞のin vivoイメージング
 14-2 生体イメージング
 14-3 未知の現象から関連分子へ(imaging guided molecular analysis)
 14-4 生体内での分子イメージング

15.がん微小環境を制御するRas/Rap標的タンパク質PLCεの選択的阻害剤の開発・・・・・・枝松裕紀 片岡 徹
 15-1 哺乳動物細胞に存在するPLCεとそのホモログ
 15-2 遺伝子改変動物の解析により明らかになったがんにおけるPLCεの機能
 15-3 ゲノムワイド解析により示唆されたヒトのがんへのPLCεの関与
 15-4 PLCεを標的とした薬剤によるがん医療の可能性


第Ⅲ部 がん染色体・分裂期チェックポイントを標的とした治療法の確立

1.総 論・・・・・・石川冬木
 1-1 殺細胞性抗がん剤
 1-2 DNA複製
 1-3 染色体分配
 1-4 細胞周期進入
 1-5 細胞周期チェックポイント

2.がん細胞に特徴的なテロメア動態・・・・・・石川冬木
 2-1 がん細胞におけるテロメア
 2-2 テロメラーゼ阻害剤
 2-3 テロメラーゼ非依存的テロメア維持機構

3.紡錘体を標的としたがん治療法の新展開・・・・・・八尾良司
 3-1 紡錘体の構造
 3-2 微小管を標的とした抗がん剤
 3-3 分裂キナーゼを標的とした抗がん剤の開発
 3-4 TACC3を標的としたがん治療法の開発
 3-5 今後の展望

4.がん分子標的治療薬シーズとしてのタンキラーゼ阻害剤・・・・・・清宮啓之
 4-1 テロメア伸長を促進するPARP,タンキラーゼ
 4-2 タンキラーゼの分子構造と結合タンパク質
 4-3 タンキラーゼの細胞分裂・染色体分配への関与
 4-4 Wnt/βカテニンシグナル増強因子としてのタンキラーゼ
 4-5 次世代がん創薬シーズとしてのタンキラーゼ阻害剤

5.MAPキナーゼシグナルを標的とした新たながん治療法の探索—分子標的治療薬から経路標的治療へ—・・・・・・久能 樹 杉浦麗子
 5-1 ERK-MAPKシグナル伝達経路
 5-2 がんゲノム異常とERK-MAPK経路
 5-3 ERK-MAPK経路を標的とした分子標的治療薬
 5-4 酵母モデル生物を利用したERK-MAPK経路を標的とした抗がん剤シーズ化合物の探索
 5-5 ERK-MAPKシグナル阻害薬の今後の課題と展望

6.相同組換え関連因子を標的にしたがん治療薬研究・・・・・・高久誉大 町田晋一 胡桃坂仁志
 6-1 DNA損傷
 6-2 DNA二本鎖切断
 6-3 相同組換え
 6-4 相同組換え関連タンパク質を標的とした抗がん剤開発の可能性
 6-5 Rad51とがん細胞
 6-6 Rad51活性制御化合物
 6-7 今後の展望

7.G2/M期チェックポイントを標的としたがん細胞特異的抗がん療法増強剤の開発・・・・・・廣川高久 島田 緑 竹山廣光 中西 真
 7-1 DNA損傷認識機構
 7-2 DNA損傷チェックポイント機構
 7-3 抗がん治療増強剤としての可能性

8.分裂期チェックポイントアダプテーション阻害による抗がん剤耐性克服・・・・・・田中耕三
 8-1 有糸分裂阻害剤の作用機序と新たな薬剤の開発
 8-2 紡錘体チェックポイントのアダプテーションによる抗がん剤耐性とその克服

9.Hippo経路分子MOB1によるがん発症・進展制御とがん治療戦略・・・・・・西尾美希 三森功士 森 正樹 板見 智 鈴木 聡
 9-1 Hippo経路概説
 9-2 Hippo経路制御機構
 9-3 MOB1遺伝子概要
 9-4 MOB1遺伝子欠損マウス
 9-5 Hippo経路を標的としたがん治療戦略


第Ⅳ部 がんエピゲノム異常を標的とした治療・診断法の開発

1.総論—がん細胞のエピゲノム異常—・・・・・・近藤 豊
 1-1 がんエピゲノム概論
 1-2 エピゲノムを決定する因子
 1-3 がんエピゲノムの診断・治療への応用

2.がんエピゲノム可塑性を標的とした治療法の開発・・・・・・近藤 豊
 2-1 ヒストン修飾のwriter,reader,eraserによる制御機序
 2-2 ヒストンメチル化酵素EZH2とがん
 2-3 がんの組織多様性の形成にかかわるEZH2
 2-4 ヒストンメチル化酵素EZH2の制御
 2-5 エピゲノム制御とがん —今後の進展—

3.発がんにかかわるヒストン修飾酵素を標的とした抗がん剤の開発・・・・・・伊藤昭博 吉田 稔
 3-1 ヒストン翻訳後修飾とがん
 3-2 ヒストンアセチル化修飾酵素を標的とした化合物の開発
 3-3 ヒストンメチル化酵素(HMT)を標的とした化合物の開発

4.テロメアおよびmicroRNAを標的にした抗がん剤の開発・・・・・・宮城 徹 福永早央里 田原栄俊
 4-1 テロメアを標的にした低分子抗がん剤の開発
 4-2 老化誘導型核酸医薬品の開発

5.がん細胞におけるmicroRNA異常メカニズムの解析と診断への応用・・・・・・鈴木 拓
 5-1 がんにおけるmiRNA遺伝子のエピジェネティックな異常
 5-2 エピゲノム解析によるがん関連miRNAの同定
 5-3 診断マーカーとしてのmiRNA遺伝子メチル化

6.エピジェネティクス異常を標的とする新規抗がん剤の開発・・・・・・松田 彰
 6-1 グローバルなメチル化阻害剤
 6-2 非選択的DNAメチル化阻害剤
 6-3 ヒストンリジンメチル化阻害剤

7.Srcがん形質におけるmicroRNA異常とmTORシグナル・・・・・・小根山千歳
 7-1 Srcとがん形質
 7-2 miRNAによるSrcがん形質制御

8.長鎖ノンコーディングRNAを標的とした前立腺がん治療法の開発・・・・・・井上 聡
 8-1 CTBP1-ASの発見とその分子作用メカニズムの解明
 8-2 lncRNAであるCTBP1-ASを標的としたsiRNA核酸製剤による治療効果


第Ⅴ部 がん関連遺伝子産物の転写後発現調節を標的とした治療法の開発

1.総 論・・・・・・中山敬一
 1-1 転写産物安定性
 1-2 翻訳効率
 1-3 タンパク質安定性
 1-4 翻訳後修飾

2.がん関連遺伝子産物の転写後発現調節を標的とした治療法の開発・・・・・・武石昭一郎 中山敬一
 2-1 ボルテゾミブ
 2-2 ラパマイシン誘導体
 2-3 c-Mycの翻訳後調節を標的とした治療法の開発

3.タンパク質メチル化を標的としたがんの新規分子標的治療薬の開発・・・・・・浜本隆二
 3-1 タンパク質メチル化の生理的機能
 3-2 がん治療標的としてのタンパク質メチル化酵素および脱メチル化酵素
 3-3 分子標的治療薬開発の戦略および現状

4.ナンセンスmRNA分解経路を標的とした創薬開発の意義と現状・・・・・・大野茂男
 4-1 ナンセンスmRNA分解経路(NMD)
 4-2 ナンセンスmRNAの認識は最初の翻訳過程で行われる
 4-3 NMDの分子機構
 4-4 NMDは遺伝性疾患の臨床症状に決定的に重要な役割を果たしている
 4-5 NMDの阻害はがんの抑制につながる可能性がある
 4-6 NMDを標的とした創薬開発

5.がん抑制遺伝子mRNAの制御を標的とした核酸医薬の開発・・・・・・夏目 徹
 5-1 USO技術の説明
 5-2 USOストラテジーのがん研究への応用
 5-3 現在の問題点,展望

6.ユビキチン関連酵素を標的としたがん治療シーズの開発・・・・・・畠山鎮次
 6-1 ユビキチン-プロテアソーム系
 6-2 プロテアソーム阻害剤の開発と進歩
 6-3 E1阻害剤の可能性
 6-4 E2阻害剤の可能性
 6-5 E3阻害剤の現状と可能性
 6-6 Nedd8-E1阻害剤の可能性

7.ユビキチン系を制御する選択的NF-κB活性化阻害剤の開発・・・・・・坂本裕樹 岩井一宏
 7-1 ユビキチンの種々の機能
 7-2 NF-κB活性化経路とユビキチン
 7-3 ユビキチン系阻害剤

8.乳がんにおけるがん特異的O-結合型糖転移酵素標的治療薬の開発・・・・・・片桐豊雅
 8-1 O-結合型糖転移酵素BCGT2の同定
 8-2 治療標的としてのBCGT2の評価
 8-3 BCGT2糖転移酵素活性の検証
 8-4 乳がん細胞におけるBCGT2の役割
 8-5 BCGT2活性阻害剤の開発および今後の展望

9.リン酸化依存性タンパク質間相互作用阻害物質の探索と抗がん剤への展開・・・・・・渡邉信元 長田裕之
 9-1 リン酸化に依存した相互作用を行うタンパク質ドメイン
 9-2 リン酸化依存性結合阻害剤探索系

10.FRETバイオセンサーを用いた培養細胞からマウスまでのシームレスな新規抗がん剤開発・・・・・・松田道行
 10-1 FRETバイオセンサー
 10-2 「いま,なぜFRETバイオセンサーか」


第Ⅵ部 次世代がん研究の研究支援基盤

□創薬の知財戦略・・・・・・内海 潤

●「研究を守り,研究を活かす」ための知財
●医薬品事業における特許の重要性
●創薬におけるアカデミア特許創出のポイント
●知財戦略と薬事戦略の連結性
●使えるアカデミア特許の創出へ

日本語索引
外国語索引