書籍カテゴリー:臨床看護学

より良い生と死を求めて

在庫状況:絶版

より良い生と死を求めて
現代におけるターミナルケアのあり方

1版

  • 札幌医科大学医学部教授 形浦昭克 編
  • 朋佑会札幌産科婦人科院長 郷久鉞二 編

定価:4,104円(本体3,800円+税8%)

  • A5判 404頁
  • 1999年3月 発行
  • ISBN978-4-525-42531-9
  • ISBN4-525-42531-8

概要

大学病院におけるターミナルケアの先駆けである札幌医科大学と関連病院の多くの医療人がまとめた1冊である.今後強く求められるターミナルケアにおける救急医療,リハビリテーション医学,服薬指導を含めた臨床薬剤師の病棟への参加,さらに新しく生まれ変わる病院のボランティアの導入と,21世紀に向けての医療の進展を考察している.

目次

§1.ターミナルケアのあり方

§2.ターミナルケアに関する医学生・看護学生の意識
   I 調査対象および方法
  II 結果および考察
   1.ターミナルケアへの関心
   2.ターミナルケアと教育
   3.ターミナル期に希望する治療
   4.ターミナル期に求められる医療(ケア)

§3.これまでのターミナルケアの活動
   I 学生の立場から緩和ケアについて考える
   1.医学教育に 「死の準備教育 death education」 を!
   2.学生からみた医学教育における緩和ケアの位置づけ
   3.チーム教育の充実を!
   4.大学病院に ICU があって,
    なぜ PCU がないのであろうか?
   5.HCU を!
    (地域社会での PCU, HCU の役割と在宅医療の展開)
   6.具体的な提案と学生の役割
  II 大学病院における緩和ケアを考える

§4.市民公開セミナー
   I 病名
   II 同じ目の高さ
   III 小舟会
   IV 裏の言葉
   V あなた死ぬ人
   VI 中年の医師
   VII 怒り
  VIII 抑うつ
   IX 殺されて死ぬ
   X 死刑囚
   XI 死の受容
   XII 死後の世界
  XIII 断食
   XIV 産み方,死に方
   XV 教育

§5.哲学および倫理学からみたターミナルケア
   I 今日の医学とターミナルケア
   II 生と死のはざまで
   III ターミナルケアの展望

§6.看護婦からみたターミナルケアの事例
   I 鎮静時期になって妻が病名告知をした
    肺小細胞がん患者T氏の看護
   II QOL の向上を目標にケアするということ
    ―ターミナルステージにある患者の外出を通して
   III 告知における看護の一考察
    ―告知における支援態勢が整えられなかった一事例を通して
   IV がん告知を受け最後まで自分らしく闘った事例を通して
    ターミナルケアを考える
   V その人らしい生を支えるとは―親族に迷惑をかけたくないと
    火葬・収骨・遺骨郵送の契約をしていた患者の看護を通して

§7.頭頸部がん患者のターミナルケア
   I 頭頸部がん治療法の現状
   1.上顎がん
   2.喉頭がん
   3.下咽頭がん
   4.口腔がん (舌がん,口腔底がん)
   5.中咽頭がん
   II 頭頸部がんターミナルケアにおける疼痛管理
   III 頭頸部がん患者のターミナルケアの特殊性
   1.外見上の問題
   2.音声機能障害 (コミュニケーションの問題)
   3.嚥下機能の障害
   4.その他

§8.婦人科におけるがん患者のターミナルケア
   I 研究方法
   II 研究成果
  III 考察

§9.がんの痛み治療
   I WHO によるがん性疼痛の鎮痛法
   II 抗炎症薬
   III リン酸コデイン
   IV モルヒネ
   V オピオイド投与の注意点
   VI 鎮痛補助薬
   VII モルヒネ抵抗性のがん性疼痛
  VIII 神経ブロック療法

§10.生命倫理とターミナルケア
   I 尊厳死の概念
   1.尊厳死の要請
   2.尊厳死と安楽死
   II 尊厳死と自己決定権
   1.医療行為における自己決定権
   2.厳死における自己決定権の保障
  III 尊厳死の実現をめざして
   1.パターナリズムからの脱却
   2.インフォームド・コンセントの徹底
   3.共同による意思決定
   IV 残された問題―治療義務との関係

§11.バーンアウト症候群と看護婦
   I 対象・方法
  II 結果

§12.ターミナルケアと心の動き
   I 事例紹介
   II 経過
  III Eさんを支えた人々

§13.リエゾン精神医学からみたターミナルケア
   I がん患者に対するコンサルテーション・リエゾン精神医学
    の成立と発展
   II がん患者の心理的・精神医学的変化
   1.告知の形態 (モデル)
   2.がん患者の心理・精神的変遷
   3.終末期の患者の精神状態
  III 精神医学的援助
   1.薬物療法
   2.精神療法
   IV リエゾンの困難性と展望
   1.精神科に対する誤解と抵抗
   2.コンサルテーションとリエゾン

§14.患者と医師および看護婦との関係
   I 医学生の教育
  II 社会の教育

§15.ターミナルケアにおける心身医学的アプローチ
   I ポリサージェリーケース
   II 心身症と神経症
  III 交流分析
   IV 高齢者の生きがい
   V リラックス法
   1.自律訓練法
   2.バイオフィードバック法
   3.絶食療法

§16.残される家族へのアプローチ

§17.グリーフケア (喪悲療法)
   I グリーフケアの対象
   II グリーフのメカニズム
  III 喪悲の対処
   IV グリーフケアの要点
   1.死別家族, 近親者や友人が受ける心身のストレス
   2.うつになる人ならぬ人
   V チーム医療としてのグリーフケア
   1.死別した家族に対する治療的介入の効果に関する研究
   VI 個別医療としての心身医学的治療の具体例

§18.ターミナルケアと医療経済
   I 終末期医療をめぐる状況
   1.死亡動向と死亡場所
   2.終末期における延命医療
   3.診療報酬と末期医療評価
   II 終末期医療費の動向
  III 大学病院における死亡前医療費
   IV 終末期医療の質的充実と医療経済

§19.末期がん患者の緊急処置
   I 出血
   1.肝腫瘍の破裂
   2.がん腫からの出血
   3.食道・胃静脈瘤からの出血
   4.播種性血管内凝固症候群の対策
   II 通過障害
   1.食道がんによる狭窄
   2.大腸がんによる閉塞
   3.がん性腹膜炎による腸閉塞
   4.尿管閉塞
   5.胆道閉塞
  III消化管穿孔
   1.食道気管支瘻
   2.胃がんの穿孔
   3.大腸がんの穿孔

§20.現在における医療の問題点と今後のあり方
   I 大学病院における検査部門の役割
   II 救急医療とターミナルケア
   1.高齢者:プライマリーケアの立場から
   2.精神疾患:自殺企図と救急医療
   3.変性神経疾患:末期状態の介護と救急医療
   4.在宅ケア:チーム医療のコミュニケーション
   5.救急疾患の重要性:多臓器不全
   III 臨床薬学の現状と課題
   1.薬剤師職能の明確化:薬剤師倫理規定の制定
   2.日本におけるクリニカル・ファーマシーの実体化:
      入院調剤技術基本料・薬剤管理指導料の設定
   3.アメリカでのクリニカル・ファーマシーから
    ファーマシューティカル・ケアへの進展
   4.日本におけるファーマシューティカル・ケアの取り組み:
    薬学診断およびその他の試みの例
   5.薬剤師教育の遅れ:医療現場に対応できる
    薬剤師教育の試み
   IV 放射線部とその周辺
   V リハビリテーション,今日,明日
   VI 病院ボランティアの活動
   VII 病院における事務局 (医事部門) の役割
  VIII 栄養士の立場
   1.ターミナルケアにおける食事療法の検討
   2.がんの食事療法の現状
   3.QOL と食事療法
   4.今後の課題
   IX 病院情報システム

§21.大学病院のこれからの手術部のあり方

§22.これからの看護のあり方
   I 医療を取り巻く社会の変化と看護
   II サービス業としての医療
  III 生活習慣病とターミナルケア
   IV 看護におけるインフォームド・コンセント
   V 看護における実践能力とは
   VI 21世紀に向けて期待される看護

§23.在宅のよりよいケアと看取りを目ざして
   I 在宅ケアへのあゆみ
   II 在宅ケアの取り組みと現状から
  III 在宅ケアのあり方,問題点

§24.夫立ち会い分娩の意義と事例
   I 夫立ち会い分娩の意義
  II 事例

§25.小児精神医学の周辺
   I 小児科精神衛生外来を受診する子どもたち
  II 精神心理学的な問題をかかえる子どもの入院治療
    ―その包括的医療の意義について

§26.札幌医大における 「医学概論,医療総論」 教育
   I 医学概論1 (テーマ学習)
   II 医学概論2 (施設体験実習)
  III 医学概論3 (看護実習)
   IV 医学概論・医療総論4−5