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カテゴリー: 東洋医学  |  医学・医療一般

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漢方を本格的にはじめる。

診療で生きる与太噺と神田橋処方のトリセツ

1版

下田医院 院長 下田哲也 著

定価

2,200(本体 2,000円 +税10%)


  • A5判  220頁
  • 2021年9月 発行
  • ISBN 978-4-525-47161-3

気づいたら漢方理論が身に付いている!? 楽しみながら学ぶ漢方入門書

これから漢方を本格的に学びたい人に向け,漢方診療の基本手筋を語る1冊ができました.
漢方診療をはじめるまで,自らも漢方に対して否定的な見解をもっていたという筆者は,漢方理論について本書で以下のように述べています.
“漢方理論というものは,科学の常識からみると与太ばかり,少なくとも残念ながらきちんとしたエビデンスに乏しい体系です.ただし,長年の経験に基づいている事実は控えめに主張させて下さい.そんな与太をふまえないと使いにくいのが漢方の体系なのです.”
漢方医学を理解するための法則,四診合参の独自解釈,「神田橋処方」をシステムとして捉えた運用方法,世界最小の中医学事典による漢方用語の捉え方など,ユーモアを交えて解説.この本を読み終える頃には,自然と漢方の基本が身に付いているはずです.

  • 序文
  • 目次
序文
 本書の企画は敬愛する神田橋條治先生の勧めでスタートしました.先生のご注文は「所謂神田橋処方を煎じ薬で創方しろ」だったのですが,私如きが新しい方剤を作ったところで,使ってもらえそうにないので「エキス剤の組み合わせで,煎じ薬を用いるような微調整が可能である」ことを解説し示談にしてもらおうとしましたけれど,成り行き上煎じ薬の処方術も書いてしまいました(初心者が初めて煎じ薬を処方する場面を想定しました.興味のある方はやってみて下さい).
 本書「与太噺」などと漢方指南本にはあるまじきサブタイトルをつけてますが,漢方理論というものは,科学の常識からみると与太ばかり,少なくとも残念ながらきちんとしたエビデンスに乏しい体系です.ただし,長年の経験に基づいている事実は控えめに主張させて下さい.そんな与太をふまえないと使いにくいのが漢方の体系なのです.
 で,本書のウリを申しますと「初心者は学ばなくてもいいこと」を明言した点と自負しております.もちろん将来的に本書で私が「学ばなくていい」と断じたことを研究されることにも意味はあるでしょう.でもとりあえずはスルーしておくのが能率的と思います.
 私「メディカル・エンタテイナー」という面妖なアイデンティティも持っています.「読者の表情筋を緩ませる配慮」は全編にちりばめました.要するに「楽しく読めて漢方の基本が身につく」本を書いたつもりです.お付き合い下さい.

2021年初夏
下田哲也
目次
00 漢方を本格的にはじめる
01 法則で学ぶ漢方医学総論―この20の法則が本格漢方の基礎
02 私の四診合参論
03 神田橋條治「精神科診断面接のコツ」について
04 教科書的四診合参
05 診断と弁証の異同
06 システムとしての漢方方剤― 抑肝散とその周辺を例に
07 「神田橋処方」の運用― エキス製剤を用いたシステムとして
08 エキス製剤化された方剤
09 漢方方剤のネーミング
10 神田橋処方を煎じ薬にしてみませんか?―「條心治傷飲」の提言
11 証とは臨床的仮説である
12 エキス漢方から生薬を使う漢方へ
13 脇役としての漢方方剤― 主役を引き立てる名脇役です
14 身体疾患にだって精神療法するといいのだ
15 中医学・漢方医学理解のための中国語
 < COLUMN > 「全面的」という形容詞について
 < COLUMN > 話のタネに ― 知らなくてもいいこといろいろ ―
お世話になった方々,および推薦図書の紹介
終わりに
 附1 エキス製剤化された「五十音順」方剤リスト
 附2 「製品番号順」方剤リスト

漢方薬を「理解」して使いたい臨床家へ(神田橋條治)
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