書籍カテゴリー:臨床看護学|小児科学

母乳とくすり
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Breastfeeding for a medical profession
母乳とくすり
あなたの疑問解決します

第2版

  • 昭和大学医学部小児科准教授,国際認定ラクテーション・コンサルタント 水野克己 著

定価:4,320円(本体4,000円+税8%)

  • B5判 364頁
  • 2013年8月 発行
  • ISBN978-4-525-50312-3

概要

「母乳とくすりの疑問に答える一冊」,改訂版が出来ました!
初版からの方針は変えることなく,母乳とくすりについて最新情報にアップデート.とくに各論の代表的な薬剤は国内外の論文・書籍の情報を加えて更新し,さらに掲載薬剤の数を大幅に追加(約40).これさえあれば,「母乳とくすり」に関する不安は即効解消!

序文

 母乳とくすり第1版が出版されて2年というころに第2版を出そうという話が決まりました.通常であれば,3年も経たずに版が変わることはあまりないのでしょうが,どうしても早急に第2版を出さなければならないと考え,南山堂の方に無理を聞いていただきました.
 なぜ,そう思ったのか少し説明させてください.第1版が出てから,多くのお母さんそして母乳育児を支援していらっしゃる方からお手紙,お電話,メールなどでご相談をいただくようになりました.お母さん方がわたしに直接電話をされてくるのは,処方されたくすりを目の前にして,「くすりを飲んで授乳を一時的にしてもやめるのか」,それとも「くすりを飲まずに授乳を続けるのか」,というのっぴきならない状況に追い込まれてのことです.また,母乳育児を支援している医療者も,お母さんたちの相談にどのようにして情報を提供すればよいのかと悩まれている様子でした.このような状
況から,第1版だけでは適切な情報提供ができないこともあったであろうと推察されました.
 ご相談いただいたくすりに対しては,改めて多くの資料に当たりながらお答えさせていただきました.また,大学病院で「母乳とくすり相談外来」を始めてからも,第1版に掲載した情報だけでは足りないことを痛感しました.
 そこで,この2年間に新たに調査した内容や,実際に母乳や新生児・乳児の血液の薬物濃度を測定させていただいた結果を,できるだけ早くお示しすることで,多くの方の役に立てるのではと考えた次第です.
 もちろん,第2版にもすべての薬剤の情報を掲載できているわけではありませんが,同じ作用機序を持つくすりのデータを参考にしていただければ,処方された薬剤が掲載されていなくても少しは役立つかと考えています.また,これから処方するという場合には,データがないくすりよりは,情報が得られている,かつ,安全性がより高いくすりを処方することがベストであり,その選択の際の一
助になればこのうえない幸せと思っております.

 母乳で育てているお母さん方が,日本のどこで「授乳とくすり」の相談をしても,適切な情報が提供されて,安心して母乳育児を続けていけるなら…その時にはじめて「あなたの疑問解決します」と言えることでしょう.
 たくさんのお母さんと赤ちゃんのご協力によって,この書はできました.この場をお借りして,心より感謝の意を表します.

2013年7月吉日
水野 克己

目次

Q&A よくある質問
 Q 1. くすりを飲んだら母乳は中止?
 Q 2. 授乳中にくすりを飲むには…
 Q 3. 授乳中に注意が必要なくすりって…?
 Q 4. くすりを服用中の場合は人工乳のほうが安全?
 Q 5. かぜのときに…
 Q 6. 薬剤師としての対応は…?
 Q 7. お母さんから授乳とくすりについて質問を受けたら…
 Q 8. くすりを飲みながらの授乳は可能?
 Q 9. 虫歯の治療と授乳
 Q10. じんま疹が出たときには?
 Q11. カンジダと授乳
 Q12. 花粉症のくすりを飲みながら授乳は可能?
 Q13. 喘息がつらくて困っています
 Q14. アトピーと母乳育児
 Q15. 肺炎のときは?
 Q16. かぜをひいたときは市販薬でもOK?
 Q17. インフルエンザになったら…
 Q18. 下痢のときは…?
 Q19. 便秘のときは…
 Q20. 抗菌薬(抗生物質)と授乳
 Q21. 帯状疱疹になったら…
 Q22. ヘルペスの治療には?
 Q23. 痛み止めと授乳
 Q24. 糖尿病と授乳
 Q25. 脂質異常症と授乳
 Q26. レントゲン検査(バリウム)
 Q27. 目薬と授乳
 Q28. アイソトープ検査
 Q29. MRI検査
 Q30. レントゲン検査(血管造影剤)
 Q31. 乳がん検査(被曝)と授乳
 Q32. 腱鞘炎と授乳
 Q33. 手術(麻酔)と授乳
 Q34. 頭痛と授乳
 Q35. ステロイド薬(内服)と授乳
 Q36. 乗物酔いには…?
 Q37. うつ病と授乳
 Q38. てんかんと授乳
 Q39. 痔(市販の塗り薬)と授乳
 Q40. 尖形コンジローマ(塗り薬)と授乳
 Q41. 不眠症と授乳
 Q42. 潰瘍性大腸炎と授乳
 Q43. 乳腺炎と授乳
 Q44. ビール(アルコール)と授乳
 Q45. コーヒー(カフェイン)と授乳
 Q46. タバコ(ニコチン)と授乳

総 論 母乳とくすりの基礎知識

 母乳とくすりを取り巻く現状
 どのようなくすりが安全なのか
  母乳へのくすりの移行機序
  母乳移行を決定する因子
  赤ちゃんへのくすりの移行を決定する因子とその影響
 授乳を中断・中止しなければならないくすりと注意が必要なくすり
  授乳の中断・中止が必要なくすり
  授乳中の使用に注意が必要なくすり
 カウンセリングと情報提供
  クライアントとのコミュニケーションとくすりの情報提供
  授乳とくすり相談-カウンセリングの実際-
  母乳を中断しなければならない場合,中止することを選択した場合の支援

各 論 くすりの情報

各論の読み方
 炎症,アレルギーに作用するくすり
 病原微生物に対するくすり
 消化器系に作用するくすり
 呼吸器に作用するくすり
 循環器に作用するくすり
 神経に作用するくすり
 代謝系に作用するくすり
 ホルモン剤
 感覚器官に使用するくすり
 血液製剤,血液に作用するくすり
 栄養剤
 抗悪性腫瘍薬,免疫抑制薬
 その他(造影剤・放射性同位元素・放射線治療・骨代謝薬)
 市販薬配合成分
 参考薬(日本未承認薬)

あとがき

参考資料
 母乳育児のメリット
 薬剤変更をお願いする手紙 文例

一般索引
薬剤索引