書籍カテゴリー:基礎看護学|解剖学

解剖生理学

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解剖生理学

1版

  • 北海道大学医学部 講師 高野 廣子 著

定価:5,184円(本体4,800円+税8%)

  • B5判 498頁
  • 2002年12月 発行
  • ISBN978-4-525-60081-5
  • ISBN4-525-60081-0

概要

医学・医療の道をめざす方へ,人体の構造と機能を簡潔かつ明快に解説した教科書.臨床的な内容とリンクさせてある構成は,解剖生理学を身近なこととしてとらえ,覚えるのではなく理解することができる.全ページカラーとなっているが,その色使いは長時間でも読者の目に負担がかからないような工夫が施されている.

序文

本書は,伊藤隆著「ナースのための解剖学」の改訂版です.原著は看護学生のために書かれましたが,その内容は看護学生のみならず医学・医療に将来たずさわる方々にとって一読に値するものでした.そこで,本書では原著の内容を生かしつつ,組織学的事項と生理学事項を書き加えて内容の幅を広げ,タイトルも「解剖生理学」と改めました.
解剖生理学とは,人体の構造(解剖)と機能(生理)について学ぶ学問です.本書で扱っている内容は,病理学,薬理学,内科学,外科学,その他医学を学ぶさいの基本的知識となるものです.また,医療についても同様です.解剖生理学の膨大な知識のプールから,あなたが将来つくであろう職業の責任の大きさからみて,これくらいは知っておいたほうがよいと思われるものを選んで一冊にまとめました.
医学・医療の進歩にともない,知っておくべき解剖生理学の知識は増えています.これは,自分で勉強しなくてはいけないことが増えているということでもあります.そこで,少しでも解剖生理学を効果的に学べるようにと,本書にはカラーの図を多数収めました.これらの図は,教科書として使うときにも,また,独学するときにもあなたの理解を助けることでしょう.また,解剖生理学と臨床医学および医療との接点が容易に見えるように,関連する病気や検査についても積極的にふれました.これにより構造(解剖学・組織学)と機能(生理学)を一冊で学ぶことができ,構造が機能を果たすために実に巧妙にできていることが浮き彫りになると思います.
医療の場において煩雑に行われている検査については,その原理をわかりやすく図解しました.解剖生理学的な知識は医学・医療において応用の源になるものであり,これらの知識がタイミングよく頭に浮かぶことがセンスのよい医学・医療を実践していくことにつながります.
本書が,医学・医療の道に進む決心を固められたあなたに役立つ一冊になることを願います.また,読者のみなさんの声を聞いて,今後も改訂していきたいと思っています.ご意見,ご感想,ご質問は南山堂ホームページ http://www.nanzando.comまでお願いいたします.
最後にこの場をかりて,本書の執筆にあたり終始励ましとご協力をいただきました永野俊雄様,大田すみ子様に感謝申し上げます.また,本書をこのような立派な本に完成してくださった編集担当の方々にお礼申し上げます.

平成14年秋 紅に染まる札幌にて 高野 廣子

目次

第1章 細 胞
  細胞一般
    細胞の数
    細胞の大きさ
    細胞の形
    細胞の構造
  細胞膜
    細胞膜の機能
    細胞膜の透過性
    分泌と吸収
  細胞質
    細胞小器官
  細胞核
    細胞分裂
 細胞周期

第2章 組 織
  上皮組織
    上皮の種類
    基底膜
    上皮の機能
    腺上皮
    細胞間結合装置
  支持組織
    結合組織
    軟骨組織
    骨組織
  筋組織
    骨格筋組織
    白筋と赤筋
    心筋組織
    平滑筋組織
    筋細胞まとめ
  神経組織
    神経細胞
    神経膠(グリア)
    電気生理学

第3章 身体の概要
  身体の切断面の名称
  身体各部の名称
  器官系の概観
    運動器系
    循環器系
    造血器系
    消化器系
    呼吸器系
    泌尿器系
    生殖器系
    内分泌系
    神経系
    外皮
    感覚器系

第4章 骨格系
  骨
    骨の分類
    骨の構造
    骨の機能
  骨の連結
    不動連結
    可動連結
  骨格の構成
    頭蓋
    脊柱
    胸郭
    上肢の骨格
    下肢の骨格

第5章 筋 系
  筋系
    筋の構造
    筋と神経
    筋の機能
  筋系をつくる主な筋
    頭部の筋
    頚部の筋
    胸部の筋
    腹部の筋
    背部の筋
    上肢の筋
    下肢の筋

第6章 循環器系
  血管系一般
    血管の構造
    血管の生理学
  心臓
    心尖の位置
    心臓の内腔
    心臓の外面
    心臓の弁
    心臓壁の構造
    心膜
    刺激伝導系
    心臓の血管
    心臓の神経
    心臓の機能
  血管
    肺循環系と体循環系
    動脈系
    動脈の生理学
    静脈系
    胎生期の血液循環

第7章 血液・造血器・リンパ系
  血液
    血漿
    血球
  造血器
    血球の寿命と産生
    造血の場
   骨髄における造血
    リンパ系
    リンパ管
    リンパ節
    胸腺
    脾臓
    扁桃
    免疫機構

第8章 消化器系
  消化器一般
  消化管壁の一般構造
    粘膜
    筋層
    漿膜(外膜)
    粘膜下神経叢と筋間神経叢
  口腔
    口唇
    口蓋
    口蓋扁桃
    舌
    歯
    唾液腺
  咽頭
    咽頭の部位
    咽頭の構造
    咽頭扁桃

  食道
    食道の構造
    食物通過との関係
    食道の生理的狭窄部位
  胃
    胃の構造
    胃の機能
    胃液の分泌調節
  小腸
    小腸の分類
    小腸の構造
    小腸の機能
  大腸
    大腸の分類
    大腸の構造
    大腸の機能
    排便の仕組み
  肝臓
    肝臓の構造
    肝臓の機能
  胆嚢
    胆路
  膵臓
    膵臓の構造
    膵臓の機能
  腹膜
    腹膜の構造


第9章 呼吸器系
  呼吸器一般
  鼻
    外鼻
    鼻腔
    副鼻腔
  咽頭
  喉頭
    喉頭軟骨
    喉頭の構造
    喉頭の機能
  気管と気管支
    気管・気管支の構造
  肺
    肺の構造
    肺の機能
    肺の血管
  胸膜
  縦隔
  胸郭
    呼吸運動を担う筋肉
    呼吸の神経性調節


第10章 泌尿器系
  腎臓
    腎臓の構造
    腎臓の血管
    腎臓の機能
    尿生成の目的
  尿管
    腎・尿路系の感覚神経
  膀胱
    膀胱の組織学的構造
    膀胱の機能
    膀胱の神経支配
  尿道
    男性の尿道
    女性の尿道
    排尿調節

第11章 生殖器系
  生殖腺の発生と性の分化
  男性生殖器
    精巣
    精巣上体
    精管
    精索
    付属腺
    精液
    外生殖器(外陰部)
  女性生殖器
    卵巣
    卵管
    子宮
    胎盤
    腟
    女性生殖器に分布する血管
    骨盤腔の腹膜
    外生殖器(外陰部)
    会陰

第12章 内分泌系
  内分泌一般
  ホルモンと受容体
    細胞膜にある受容体
    細胞質にある受容体
  下垂体
    前葉
    中間部
    後葉
  松果体
  甲状腺
    甲状腺の構造
    甲状腺ホルモン
    傍ろ胞細胞
 上皮小体
    上皮小体ホルモン
  副腎
    副腎皮質
    副腎髄質
    副腎の血管
  膵島
    膵島のホルモン

第13章 神経系
  神経一般
  中枢神経系
    中枢神経系の発生
    脊髄
    脳
    脳室系
    脳脊髄膜(髄膜)
    中枢神経系の血管
    中枢神経系の伝導路
  末梢神経系
    脳脊髄神経
    自律神経系

第14章 外 皮
  皮膚
    皮膚の構造
    皮膚の神経
    皮膚の色調
    皮膚の機能
  角質器
    毛
    爪
  皮膚腺
    汗腺
    脂腺
    乳腺

第15章 感覚器
  感覚一般
  視覚器
    眼球
    副眼器
  平衡聴覚器
    外耳
    中耳
    内耳
  嗅覚器
    嗅覚の伝導路
  味覚器
    味覚の伝導路

第16章 体液の恒常化
  体液の組成
  体液の水・電解質バランス
    水分の調節
    電解質濃度の調節
    水・電解質の出納
  体内の酸・塩基平衡
    緩衝系による調節
    肺の呼吸による調節
    腎臓による調節
 体温の調節機構
    体温
    体温調節中枢と体熱の産生
    体温の生理的変動
    発熱専門の装置‐褐色脂肪組織