書籍カテゴリー:衛生・公衆衛生学|保健/福祉/介護

学生のための健康管理学

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学生のための健康管理学

第2版

  • 山野美容芸術短期大学副学長 木村康一 著
  • 昭和女子大学教授 熊澤幸子 著
  • 新渡戸文化短期大学副学長 近藤陽一 著

定価:2,160円(本体2,000円+税8%)

  • B5判 159頁
  • 2012年3月 発行
  • ISBN978-4-525-62052-3

概要

本書はこれから保健医療福祉に関わろうとする学生が健康の正しい知識,疾病の予防,健康の管理方法について学べる教科書である.わかりやすい文章と図表で構成され,Tea Time(用語の解説やトピックス)では今日的な話題を掲載,Q and A では理解度の確認ができる.健康管理のエキスパートになるための一冊!

序文

 2010年現在,わが国の65歳以上の高齢者の割合は,総人口に対して22.7%に達しており,「高齢化社会」「高齢社会」を経過し,今や「超高齢社会」と呼ばれる時代に突入しています.初版発行以降,こうした時代背景を反映し,死亡原因にも変化がみられています.具体的には,「老衰」が全体の5位となり,高齢者に多くみられる「肺炎」が増加傾向を示しています.従来から課題となっている生活習慣病への対策はもちろんのこと,今後ますます加速度的に進むことが予想される人口の高齢化への対策が,強く求められる時代となっています.
 また,昨年(2011年)は,19,000人以上もの方が亡くなる,あるいは行方不明となっている未曾有の大震災が起きました.個人の努力だけでは生命や健康を守りきることはできないということが教訓となるような出来事でした.今,日本は「絆」を合言葉に復興への道を歩き始めています.保健医療福祉の分野で活躍しようとしている皆さんが,こうしたタイミングに世の中へ出ていくということは,時代の要請かもしれません.
 このように,世の中の状況は刻々と変化していきます.人の生命や健康に携わる保健医療福祉の従事者は,こうした変化を把握したうえで判断し,行動をとることが求められます.そのためには,変化を反映する新しい統計の入手や,変化に対応するための新しい制度を理解しておくことが大切です.そこで,改訂2版では入手できる限り,最新のデータや新しい制度などを紹介するよう努めました.特に,この間の大きな変更のひとつに高齢者の保健医療制度の見直しがありましたので,従前の制度と比較できるよう整理しました.ご参照ください.
 今後,保健医療福祉の現場で活躍をされていく皆さんにとって,本書がその一助となることを願い,改訂2版の序といたします.

2012年1月
執筆者を代表して 木村康一

目次

01 健康の捉え方
A.健康の定義
 ①公衆衛生学からみた健康の概念
 ②生理・衛生学からみた健康の概念
B.健康観
C.予防医学の考え方
 ①4つの衛生行政
 ②疾病予防の3段階

02 健康の指標と現状
A.人口
 ①日本の人口
 ②世界の人口
B.出生,婚姻,離婚
 ①出生率
 ②再生産率
 ③婚姻と離婚
C.死亡
 ①死亡率と年齢調整死亡率
 ②乳児死亡,周産期死亡
 ③PMI(PMR)
 ④死因
D.寿命
 ①平均寿命
 ②健康寿命
E.健康状態と受療状況
 ①健康状態
 ②受療状況
F.人口統計に用いる比率

03 健康増進
A.健康増進のための3つの要素
 ①WHOの定義とわが国の健康増進対策のあゆみ
 ②健康増進法
 ③食生活と栄養
 ④運動
 ⑤休養と睡眠
B.健康づくりのための施策
 ①健康づくりの施策

04 生活習慣と健康
A.栄養・食生活
 ①栄養・食生活の現状
 ②食事バランスガイド
 ③食育基本法
B.運動
 ①運動の目的
 ②健康のための運動処方
 ③健康運動の種類
 ④健康運動の安全限界
 ⑤健康体力の分類
C.ストレスと休養・睡眠
 ①ストレスの種類
 ②ストレスとリラクセーション
 ③ストレスの活用法
 ④休養と睡眠
D.喫煙
 ①喫煙と健康被害
 ②「たばこの規制に関する世界保健機関枠組条約」
 ③喫煙率
E.飲酒
 ①飲酒の弊害
 ②飲酒対策
 ③アルコール関連問題の現状と課題
F.環境
 ①生態系における人間・病因・環境の関係
 ②環境行政の推移
 ③環境基本計画
 ④地球的規模な環境と健康管理
 ⑤生活環境と健康(環境衛生)
G.歯科
 ①歯の健康目標
 ②歯の健康管理

05 疾病の予防
A.生活習慣病
B.がん
C.循環器疾患
 ①高血圧症
 ②心疾患
 ③脳血管疾患
D.代謝疾患
 ①糖尿病
 ②脂質異常症
 ③肥満
 ④メタボリックシンドローム
E.骨・関節疾患
 ①骨粗鬆症
 ②骨折
F.歯科・口腔疾患
 ①歯周病
 ②むし歯(う歯)
 ③歯科保健
G.感染症
 ①感染症
 ②エイズ
H.精神疾患
 ①統合失調症
 ②躁うつ病
 ③うつ病
 ④人格障害
 ⑤不安障害
 ⑥パニック発作とパニック障害
I.自殺

06 健康管理の進め方
A.健康維持のための健康管理
B.健康管理の体系
 ①計画―実施―評価の体系
C.健康教育
 ①健康教育の考え方
 ②健康教育のねらい
 ③健康教育の方法
 ④健康教育の範囲
D.健康相談
E.集団健康診断と集団検診
F.スクリーニング
 ①スクリーニングの定義
 ②スクリーニングの種類
 ③スクリーニングの精度を示す指標
 ④カットオフ値の設定(スクリーニング・レベル)
 ⑤EBMによるスクリーニングテストの有効性
 ⑥EBMにおける疫学調査

07 健康管理の実際
A.地域の健康管理
 ①保健所
 ②市町村保健センター
 ③保健師の活動
 ④健康増進のための施設
B.母子の健康管理(母子保健)
 ①母子保健制度の目的と現状
 ②妊産婦と幼児の保健指導
 ③妊産婦と小児に対する医療援護
 ④乳幼児を対象とする健康診査
 ⑤予防接種
 ⑥地域保健
 ⑦乳幼児の事故予防
C.学校の健康管理(学校保健)
 ①保健教育
 ②保健管理(健康管理)
 ③学校給食
D.職場の健康管理(産業保健)
 ①業務上疾病(労働災害)の現状
 ②労働衛生の3管理
 ③職場の健康診断
 ④職場環境の特殊性
 ⑤ストレスの多い中年労働者
E.高齢者の健康管理
 ①高齢者の健康体力の特色
 ②高齢者の保健対策
F.高齢者医療制度の概要
 ①後期高齢者医療制度への移行
 ②旧老人保健制度と後期高齢者医療制度の違い

08 健康情報
A.健康情報について
 ①健康情報とは
 ②情報収集の目的
B.健康情報の収集
 ①公表されている健康情報
C.ホームページの活用
D.健康情報のマネジメント
E.保健医療情報システム