書籍カテゴリー:基礎薬学|臨床薬学

Pharmaceutical Communication
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在庫状況:絶版

Pharmaceutical Communication
ファーマシューティカルコミュニケーション

1版

  • 日本ファーマシューティカルコミュニケーション学会 編

定価:3,240円(本体3,000円+税8%)

  • B5判 242頁
  • 2007年5月 発行
  • ISBN978-4-525-70351-6

概要

本書は心理学の基礎から臨床現場で役立つスキルまでわかりやすく解説しているテキストである.
薬学生はもとより,現在,病院・薬局で勤務される薬剤師や薬系大学での教育に携わる方々にとっても,医療コミュニケーションの基本と活用へのヒントをこの一冊から学ぶことができる.

序文

薬学の世界は地味な歩みが多かったが,このところめまぐるしい変革を遂げ注目されることも多い.薬剤師の資格を取得するためには6年が必要となる教育制度の実施に移行して1年,この新しい教育制度のもと薬剤師が誕生するのは5年後のことである.薬科大学は模索の中で教育をしているが,5年生は実務実習として,実際の病院や保険薬局での研修を受ける.そのため4年終了時に共用試験を受けなければならない.この試験はCBT(Computer Based Testing)といい機械的な知識を問うものと,OSCE(Objective Structured Clinical Examination)という客観的第三者評価試験からなっている.OSCEに向けて,コミュニケーションの基礎を学ぶ教科書の必要性が求められ,より実践に役立つ本書の出版となった.OSCEだけに留まらず,患者さんにかかわる薬剤師すべてに役立つようにと配慮した.
また,薬学教育6年制へシフトし,今までの教育との大きな違いの1つに模擬患者さんを使っての教育がある.OSCEにも必要であるが,試験のためとするStandardな模擬患者さんばかりでなく,教育のためにはSimulated Patientがぜひ必要である.模擬患者さんと対応する学生を見ていると,フィードバックを受ける度に学生が成長する姿を目の当たりにすることができる.
日本ファーマシューティカルコミュニケーション研究会は,2003年2月に昭和大学で立ち上げ総会を行って4年,P-Co(ピコ)研の愛称で親しまれ会員数も確実に増えている.そこでこの春から日本ファーマシューティカルコミュニケーション学会としてスタートすることになった.各種研究発表やワークショップで向上活動を進めていく.
本書は基礎から応用編まで網羅する豊富な内容になっているため,学生教育ばかりでなく,薬剤師の方々が患者さんとの対応で困ったことや,職場の人間関係に行き詰まった時,開いて何か役に立つ一言を見つける,座右の書として活用されることを期待したい.

2007年春  日本ファーマシューティカルコミュニケーション学会 会長  小川芳子


目次

Chapter 1 自分自身を理解する
Introduction 自分を知るための心理学
1.性格特性を知る −交流分析とエゴグラム−
2.自己イメージを探る
3.自己の確立 −発達段階とその課題−
4.対人態度を知る

Chapter 2 患者心理を理解する
Introduction 患者理解のための心理学
1.患者心理とその変化
2.疾患特有の心理
3.服薬の心理
4.患者心理を理解するための検査


Chapter 3 コミュニケーションの基礎
Introduction 医療におけるコミュニケーション
1.コミュニケーションの基本要素
2.言語的コミュニケーション
3.非言語的コミュニケーション
4.援助的対人態度
5.コミュニケーションへの影響要因

Chapter 4 コミュニケーションスキルの基礎
Introduction 薬剤師−患者間のコミュニケーションスキル
1.導入のスキル
2.質問のスキル
3.傾聴のスキル
4.話を促すスキル
5.終了のスキル

Chapter 5 ファーマシューティカルコミュニケーションの実践
Introduction コミュニケーションを現場で実践する
1.気管支喘息患者
2.小児患者と保護者
3.関節リウマチ患者
4.高血圧患者
5.糖尿病患者

Chapter 6 患者と向き合うために
Introduction 薬剤師が守るべき医療倫理
1.QOL尊重のためのコミュニケーション
2.インフォームド・コンセントと薬剤師
3.服薬指導と服薬援助
4.チーム医療の中の薬剤師
5.コーディネータとしての薬剤師