書籍カテゴリー:臨床薬学

アドヒアランスに着目した 経口抗がん薬 服薬支援マニュアル
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アドヒアランスに着目した 経口抗がん薬 服薬支援マニュアル

1版

  • がん研究会有明病院薬剤部 川上和宜 編
  • 慶應義塾大学薬学部医薬品情報学講座 堀 里子 編
  • 福岡大学筑紫病院薬剤部 松尾宏一 編

定価:3,850円(本体3,500円+税10%)

  • B6変型判 386頁
  • 2019年10月 発行
  • ISBN978-4-525-70591-6

概要

がん患者のアドヒアランスやQOL向上・維持のために考えること・できること!初回/継続面談時の具体的な指導・対処法がわかる

外来の経口抗がん薬治療では患者自身が服薬を管理するため,治療効果低下や副作用重篤化を防ぐにはアドヒアランスの維持が重要となる.本書は,がん患者のアドヒアランスやQOLの向上・維持のために面談で確認・指導すべき点や状況に応じた対処法を抗がん薬別に示した.経口抗がん薬に関わる医療者のニーズに応える新しい切り口の実用書である.

序文

 近年,標準療法と呼ばれるレジメンに経口抗がん薬が多く組み込まれ,臨床現場では多くの経口抗がん薬が使用されています.がん薬物療法は,入院して行う注射剤による治療が以前は主流でしたが,現在は外来で経口剤を使う治療が主流となりつつあります.薬剤師は,今まで適切な処方監査に基づき,処方通りの薬剤を処方通りの錠数,患者に渡すことが主な仕事でした.しかし,今後は「医薬品,医療機器等の品質,有効性及び安全性の確保等に関する法律」の改正により,調剤時に限らず,必要に応じて患者の薬剤の使用状況の把握や服薬指導を行う義務が法制化されることになる予定です.つまり経口抗がん薬を調剤した薬剤師は,経口抗がん薬のアドヒアランスを評価し,副作用発現時の対応について服薬指導を行うことが義務付けられるということです.経口抗がん薬のアドヒアランスを評価するといっても,どのようにやるのか,どういう点に注意するのかといった知識やスキルは多くの薬剤師に浸透していないのが現状です.
 そこで本書では,第1章にアドヒアランスの評価の考え方と,具体的にどのようにやるかを実践例を交じえて記載し,第2章,第3章でそれぞれの経口抗がん薬について,薬剤師が初回面談時,継続面談時に行うべきこと,アドヒアランスが保てない場合に行うことなどについて薬剤師目線で記載しています.
 本書は,「現場で使える書籍にするためには」という視点を大切にして製作に取り組みました.さらに,本書を読んだ現場の薬剤師と一緒に,よりよいものへ育ててていきたいと考えています.本書を手に取った皆様からの多くの声を期待しています.
 当たり前ですが,外来治療での経口抗がん薬は,患者自身が自宅で指示された量を指示された期間内服しなければ安全かつ有効な治療はできません.薬剤師がいなければ,安全かつ有効な経口抗がん薬治療はできないと患者やほかの医療従事者から言われる環境を作っていくことを目標としています.その目標達成のために本書が貢献できればと切に願っています.

2019年10月
編者を代表して 
川上 和宜 

目次

第1章 アドヒアランス総論
・服薬アドヒアランスの考え方
・経口抗がん薬のアドヒアランス評価方法
・アドヒアランスを高める行動科学〜エンパワーメントを用いた実践例〜
・病院でのアドヒアランス評価と向上への取り組み事例
・節薬バッグ運動におけるアドヒアランス評価と向上への取り組み事例

第2章 複数のがん種で使用される抗がん薬
・ティーエスワン®(S-1)
・ゼローダ®
・アフィニトール®
・ネクサバール®
・タルセバ®
・スチバーガ®
・ヴォトリエント®
・スーテント®
・リムパーザ®

第3章 がん種別抗がん薬
【肺癌】
・イレッサ®
・ジオトリフ®
・タグリッソ®
・アレセンサ®
・ローブレナ®
・ジカディア®
・ビジンプロ®
【乳癌】
・ノルバデックス®
・アリミデックス®
・フェマーラ®
・アロマシン®
・イブランス®
・ベージニオ®
【大腸癌】
・UFTR/ロイコボリン(ユーゼル)®
・ロンサーフ®
【泌尿器癌】
・イクスタンジ®
・ザイティガ®
・カソデックス®
・インライタ®
【血液腫瘍:慢性骨髄性白血病】
・グリベック®
・スプリセル®
・タシグナ®
【血液腫瘍:多発性骨髄腫】
・レブラミド®
【肝臓癌】
・レンビマ®
【悪性神経膠腫】
・テモダール®
【悪性黒色腫】
・メキニスト®
・タフィンラー®