書籍カテゴリー:臨床薬学|地域医療

在宅薬剤管理入門
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在宅医療の技とこころシリーズ
在宅薬剤管理入門
コミュニティ・ファーマシストの真髄を求めて

1版

  • いらはら診療所 和田忠志 監修
  • 南国病院 川添哲嗣 監修
  • メディカルグリーン 大澤光司 編集
  • ファーコス 宇田和夫 編集
  • カネマタ薬局 高橋眞生 編集
  • 昭和薬科大学 串田一樹 編集

定価:3,240円(本体3,000円+税8%)

  • A5判 241頁
  • 2014年9月 発行
  • ISBN978-4-525-78581-9

概要

薬剤師も臨床力が問われる時代になり,地域の保険薬局の新たな機能として在宅医療への参入が期待されている.
本書は「これから在宅に取り組もう!」と考えている薬剤師向けに,先人達のノウハウを凝縮.在宅医療に携わるにあたり,今ある知識と技術だけで,すぐにでも始められるように,必要な部分だけをわかりやすく解説.

序文

このところ在宅医療がとてもメジャーになり,正直喜んでいる.思い返すと1998 年,筆者が在宅訪問を始めた頃,それは大変珍しがられたものである.十数年を経た今,かかわる薬剤師も大変多くなり,在宅医療における薬剤師の活躍ぶりは全国各地から報告されるようになっている.
 しかし一方では,在宅医療を儲けの手段として捉え,その本質を忘れている薬局もあるように聞く.主語が「患者さん」ではなく薬剤師となり,利益目的のみで取り組むような在宅訪問は絶対にやめてほしい.あくまでも主語は「患者さん」である.患者さんに何が必要なのか,患者さんが何を求めているのかをきちんと聞きとり,そのためには自分たちに何ができるかを考えつつ行動していくことは,医療そのものの本質である.そのマインドを絶対に失わずにかかわってほしい.
 本書はそんな本質やマインドをベースに書かれている.そしてそのベースの上に,具体的な取り組みにおける留意点を解説した項目を多数掲載している.在宅医療にかかわる全国の薬剤師の傍らに本書が置かれ,在宅医療の本質とマインドをしっかり継承してくださることを切に願う.
 なお,この場をお借りして,本書の発刊のために企画から執筆までご尽力いただいた,和田忠志先生ならびに編者の先生方,そして各項目をご執筆いただいた在宅医療・地域医療でご活躍の全国の先生方に厚く御礼申し上げたい.また,幾多の苦難を乗り越え完成に導いてくださった南山堂の皆様,とくに伊藤様,宇津木様にも心より御礼申し上げたい.

2014年 7月
川添哲嗣

目次

第Ⅰ章 総 論

1.コミュニティ・ファーマシストの真髄を求めて
2.患者との信頼構築を重視する地域に根ざす薬局・薬剤師
3.今,薬剤師の覚悟を示そう
4.在宅医療の必要性と薬剤師への期待
5.超高齢化社会の現状を踏まえた薬剤師の役割

第Ⅱ章 先人からのメッセージ

1.一生懸命が生んだ多職種連携
2.“在宅” に取り組み今思うこと,そして次の一歩のために
3.初めての訪問
4.私の薬剤師人生と在宅医療
5.仮面ライダーとショッカーが生んだもの
6.患者さんの笑顔がやる気の源
7.依頼がきたら,断らないで一歩踏み出そう
8.きっかけを大切に
9.多職種のなかで活躍する薬剤師への期待
10.多職種とのネットワークを活用しよう!
11.信頼関係を築くために

第Ⅲ章 地域での試み

1.認定 NPO 法人長崎在宅 Dr.ネットと長崎薬剤師在宅医療研究会の連携
2.千葉県薬剤師会の取り組み
3.震災後の在宅医療—東日本大震災支援が嚆矢となった在宅医療—
4.山の集落における地域医療への取り組み

第Ⅳ章 在宅関連調剤報酬および介護報酬

1.在宅患者訪問薬剤管理指導と居宅療養管理指導の違い
2.介護保険被保険者証のみかた
3.居住系サービス事業所の入居者への訪問算定要件とポイント
4.在宅患者緊急訪問薬剤管理指導
5.在宅患者緊急時等共同指導
6.退院時共同指導
7.介護保険における公費対象者
8.生活保護者,中国残留邦人,介護保険料未払い者への対応
9.サポート薬局制度
10.無菌調剤室の共同利用

第Ⅴ章 訪問薬剤管理指導

1.訪問薬剤管理指導の開始に至る 4 つのパターン
2.患者とのコミュニケーションポイント
3.在宅訪問における薬剤師の役割
4.訪問薬剤管理指導の流れ
5.服薬管理支援のポイント
6.在宅患者の体調チェックポイント①
7.在宅患者の体調チェックポイント②

第Ⅵ章 各疾患への服薬管理支援

1.高齢者への服薬管理支援
2.薬物動態を踏まえた薬効評価と副作用モニタリング
3.認知症患者に対する服薬管理支援
4.パーキンソン病患者に対する服薬管理支援
5.在宅緩和ケアの概念
6.在宅緩和ケアにおける薬剤師の役割
7.褥瘡ケアと薬剤
8.在宅経腸栄養法
9.在宅中心静脈栄養法
10.輸液の無菌調剤調製法
11.在宅患者への物品供給

第Ⅶ章 届出および作成書類

1.地方厚生支局,国保連,都道府県,福祉窓口への届出書類
2.医療機関からの処方せんへの訪問指示および情報提供書
3.薬学的管理指導計画書の書式と記載のポイント
4.訪問同意書(医療保険)および重要事項説明書・契約書(介護保険)
5.薬局内外の掲示物,在宅訪問用名刺や名札の例,個人情報保護に関する書類
6.報告書と薬歴の記載ポイント
7.IT ツールを利用した業務の効率化

第Ⅷ章 在宅ケア諸制度と多職種連携

1.介護保険制度における要介護認定と支給限度基準額
2.介護支援専門員と地域包括支援センターの役割
3.在宅医療を支える医師の役割
4.訪問看護師の役割
5.歯科医師,リハビリテーションスタッフ,ホームヘルパー,栄養士との連携
6.居住系サービス事業所との連携
7.各職種との連携のポイント

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