書籍カテゴリー:歯学

歯科保存マニュアル

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歯科マニュアル
歯科保存マニュアル

第4版

  • 東京歯科大学教授 平井 義人 編
  • 日本大学教授 伊藤 公一 編
  • 大阪歯科大学教授 戸田 忠夫 編

定価:4,860円(本体4,500円+税8%)

  • A4判 183頁
  • 2006年3月 発行
  • ISBN978-4-525-82014-5
  • ISBN4-525-82014-4

概要

講義内容のエッセンスを表形式で簡潔にまとめた歯科マニュアル新シリーズ!
保存修復・歯周療法・歯内療法の3領域で構成.講義のまとめ,学内外の試験直前の整理に役立つ書.

序文

厚生労働省が6年ごとに行っている最新の「歯科疾患実態調査報告」によると,5歳以上の永久歯齲蝕罹患率は85.86%であり,そのうち治療完了者は44.06%,治療中および放置者は,38.23%である.また,齲蝕の程度は,齲蝕症第2度までが71.74%で,28.26%の者が歯髄処置,根管処置あるいは抜歯の処置を受けている.
歯肉・歯周に関して,歯肉に所見のある5歳以上の者は72.88%で,プロビング後の出血を有した者は11.33%,歯石沈着者は29.06%,歯周ポケットが4mm以上6mm未満の者は25.36%(うち歯石沈着者11.48%),6mm以上の者は7.14%(うち歯石沈着者4.07%)であった.年齢階級別有病者率では,年齢が高くなるにつれ歯肉に所見がある者が増加し4554歳で最も高率(88.4%)であった.これらのデタからも理解できるように口腔内における最も高い発生頻度の疾患は,齲蝕と歯周病である.
現在の治療は,単に歯を保存することが主目的ではなく,安全でかつ機能を回復し,審美的にも満足のできる治療が求められている.すなわち,QOLを考慮した歯の咬合回復が必要となっている.このため保存修復学,歯周療法学,歯内療法学の個々に考究することが必要となり基礎的研究,臨床面で発展を遂げているが,これら3分野は切り離すことができない最も関連の深い教科である.
本マニュアルは,歯科医師国家試験出題基準および教授要綱の歯内療法学,歯周療法学,保存修復学を表形式で1冊にまとめたテキストとして1987年に出版された.その後改訂を重ねたが,この度,平成18年歯科医師国家試験出題基準が改定され,新規に歯学教育モデル・コア・カリキュラムが導入されたのを機会に,執筆者の構成の変更とこれらの内容に準じて全項目の見直しおよび新しい項目の追加を行い,完成度の高いマニュアルとして発行する運びとなった.
歯科臨床の実際は,歯科補綴学,口腔外科学,歯科放射線学,歯科矯正学,歯科麻酔学,小児歯科学など各専門分野の知識の整理と集約が必須条件である.各分野の知識と集約は他の科目のものと併せて利用されることをお薦めするが,講義や参考書によって内容を理解した者にとって本書の企画は歯科保存学のまたとない良書であり,歯科医師国家試験や学年末の試験に際して知識の整理に役立つものと考えられる.

2006年1月    編者代表  平井 義人


目次

I.保存修復

第1章 概   論
 1.保存修復の意義および目的
 2.齲蝕の病因・病態
 3.齲蝕の分類と特徴
 4.齲蝕の診査・診断
 5.齲蝕の治療
 6.仮封処置
 7.保存修復の治療計画

第2章 窩   洞
 1.窩洞の名称と分類
 2.窩洞の形態に関する諸条件
 3.窩洞形成用器械器具
 4.窩洞形成法
 5.歯髄保護法

第3章 修   復
 1.修復物の具備すべき形状
 2.修復のための前準備
 3.修復材料の一般的性状
 4.アマルガム修復
  A.アマルガム修復法の特色・適応
  B.アマルガム修復窩洞
  C.歯髄刺激と歯髄保護
  D.臨床的操作法
  E.水銀による環境汚染とその防止法
  F.予   後
 5.コンポジットレジン修復
  A.コンポジットレジン修復法の特色
  B.コンポジットレジンの理工学
  C.コンポジットレジン修復法の適応
  D.コンポジットレジン修復窩洞
  E.歯髄刺激と歯髄保護
  F.臨床的操作法
  G.歯質接着法
  H.レジンと他の材料との接着
  I.予   後
 6.コンポジットレジンインレー修復
  A.コンポジットレジンインレーの特色
  B.コンポジットレジンインレーの適応
  C.コンポジットレジンインレーの調製法
 7.グラスアイオノマーセメント修復
  A.グラスアイオノマーセメント修復の概要
  B.グラスアイオノマーセメントの組成と硬化機構
  C.グラスアイオノマーセメント修復法の特色と適応
  D.グラスアイオノマーセメント修復窩洞
  E.グラスアイオノマーセメント修復法の術式
  F.予   後
 8.メタルインレー修復
  A.メタルインレー修復法の特色・適応・修復窩洞の特性
  B.各種窩洞の形態と形成法
  C.メタルインレー修復物調製法の種類と特徴
  D.暫間インレー(テンポラリーインレー)
  E.印 象 法
  F.模型調製法
  G.蝋型調製法
  H.埋没前準備
  I.埋 没 法
  J.鋳 造 法
  K.鋳造欠陥の原因と防止対策
  L.鋳造体の仕上げ研磨法
  M.合 着 法
  N.予   後
 9.セラミックインレー修復
  A.セラミックインレー修復法の特徴
  B.セラミックインレー修復法の適応
  C.セラミックインレー修復物調製法の種類
 10.修復物の合着・接着
  A.セメントの種類と特色
  B.各種セメントの用法


II.歯周療法

第1章 概   論
 1.歯周療法の意義および目的
 2.歯周組織の発生,構造および機能
  A.歯周組織の発生
  B.歯周組織の構造
  C.歯周組織の生理
  D.歯周組織の病理
  E.歯周組織と咬合

第2章 病   因
 1.歯周疾患の病因
  A.初発因子(直接因子)
  B.局所性修飾因子(局所性増悪因子)
   B-1.炎症性修飾因子(プラーク増加因子)
   B-2.外傷性修飾因子(外傷性咬合)
  C.全身性修飾因子(全身性増悪因子)
 2.歯周疾患のリスクファクター
 3.歯周疾患と全身疾患との関わり

第3章 疾患と症状
 1.歯周疾患の分類と特徴
 2.歯周疾患の症候と病態

第4章 診査・検査と診断,治療計画
 1.意義と目的
 2.歯周疾患の診査・検査
 3.歯周疾患の診断と予後
 4.歯周疾患治療の基本原則と治療計画

第5章 治   療
 1.意義および目的
 2.歯周基本(初期)治療
  A.応急処置
  B.口腔清掃指導
  C.スケーリング(歯石除去)
  D.ルートプレーニング
  E.歯周ポケット掻爬
  F.咬合機能回復処置
  G.知覚過敏症の処置
  H.生活習慣・悪習癖の改善
 3.再 評 価
 4.歯周外科治療
 5.根分岐部病変の処置
 6.歯周治療における咬合治療
  A.咬合調整と歯冠形態修正
  B.ブラキシズムの処置
  C.暫間固定と永久固定
  D.矯正治療
  E.歯冠修復
  F.欠損補綴
 7.薬物療法
 8.歯周─歯内疾患の治療
 9.特殊な歯周疾患の治療
 10.全身疾患を有する者の歯周疾患治療
 11.高齢者の歯周疾患治療
 12.メインテナンス治療


III.歯内療法

第1章 概   論
 1.歯内療法の意義および目的
 2.歯の構造と機能
  A.歯の形態(歯種の鑑別)
  B.歯   式
  C.歯の硬組織の構造と機能
  D.歯髄の構造と機能
  E.加齢による歯の変化
  F.口腔感覚

第2章 疾   患
 1.歯の硬組織疾患
 2.歯髄疾患
  A.象牙質知覚過敏症
  B.歯髄の炎症
  C.歯髄の退行性変化
 3.根尖性歯周組織疾患
  A.急性根尖性歯周炎
  B.慢性根尖性歯周炎
 4.感染根管
 5.歯内─歯周疾患
 6.歯根の外部吸収とセメント質添加

第3章 診断,治療
 1.口腔診査・検査と診断
 2.無菌的処置
 3.仮封処置
 4.歯の硬組織疾患の治療
 5.象牙質知覚過敏症の治療
 6.歯髄疾患の治療
 7.根尖性歯周組織疾患の治療
 8.感染根管の治療
 9.根管充填
 10.根管充填後の治癒経過
 11.根未完成歯の治療
 12.外科的歯内療法
 13.歯内─歯周疾患の診断と治療
 14.歯髄・根管処置における偶発症
 15.外傷歯の治療
 16.変色歯の処置法
 17.根管処置後の歯冠修復
 18.全身疾患を有する者の歯内療法
 19.顕微鏡を用いた歯内療法

索   引