医療従事者のギモンに答える!トラブルに巻き込まれない著作権のキホン

医療従事者のギモンに答える!トラブルに巻き込まれない著作権のキホン

書評

著作権は奥深い!

堀 美智子 先生(医薬情報研究所 株式会社エス・アイ・シー)

 本書を読んでの感想.「ヘエー!」「アラ!」「危ナーイ!」「ナンダ!」「勉強になりました!」である.
 本書は,論文・書籍・ブログなどの執筆やプレゼンテーションなどで生じる著作権の基本について,医療従事者向けに具体的にQ&Aの形式で解説されたものである.著作権については,以前話題になったコピペ原稿.さすがに,これは駄目でしょうとの認識はあるが,さて,私自身が原稿を書くときなど気にしていたかというと,「引用を記載しておけば大丈夫だよね」という何とも大雑把な考えで対処していた.「危ないことをしていたかも」と,少々不安になってきた.
 本書は,まさにトラブルに巻き込まれないために,著作権に対する不安を解消するために知っておくべき基本が収められており,知らないで著作権侵害をしてしまう人がいないようにとの思いが込められている.その一方で,気にしていたデータの取り扱いに関しては,「基礎研究や臨床試験の過程で得られたデータなどは著作物にはあたらない」とのことである.まさに「ナンダそうだったのか!」である.
 Q&A集というと,単なる「ハウツー物」と思われがちであるが,著者が弁護士であることから,解説は判例に基づいており,随所に紹介されている事案を拾い読みするだけでも何だか謎解きをされている気分になる.製薬企業の製品の包装箱のデザインの判例,写真の取り扱いなど,どうぞ本書を一読されることをお勧めします.