最新号

「治療」2021年4月 Vol.103 No.4

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2021年4月 Vol.103 No.4
小児期からの移行期医療を実践しよう!

定価:2,750円(本体2,500円+税10%)

今月の視点

小児科医のカウンターパートへ

 本誌「治療」2011年10月号で「小児慢性疾患の移行期医療」というタイトルで石崎優子先生,丸 光惠先生の編集のもと,移行期医療が特集された.それから約10年経った今号において再び移行期医療を取り上げることになった.この10年間で移行期医療に関連する文献が増え,各科のガイドラインが徐々に整備されつつあり,さらに進歩した小児医療は小児期発症慢性疾患の生存率を伸ばしてきた.また,2015年に日本医師会雑誌で取り上げられ,2019年の日本医学会総会では移行期医療のシンポジウムが組まれることになり,小児医療だけが取り組むべき問題ではなく成人医療の諸科もカウンターパートとして取り組むことが必要であると認識されるようになった.
 この10年間で総合診療や家庭医療を担う医師は徐々に増えてきている.新専門医制度のなかでも総合診療医が19番目の専門医として定義され,いよいよ今年度は研修と試験を合格した専門医が誕生する.小児医療からは,臓器別に囚われない全人的な医療を提供でき,各成人診療科と協力しながら多職種と連携することができる医師を求める声が日々増えてきている.その理由の詳細は本号の各章を読んでいただければ理解できるであろう.今回の特集では,すでに現場で取り組んでおられる小児科医・総合診療医・家庭医・内科小児科医にさまざまな視点から移行期医療についてのポイントを執筆いただいた.
 今号が出版されてこれからの10年間で,現在10歳未満の疾患をもった子どもたちが移行期支援を受けられ,現在10代の子どもたちが将来20歳を超えていくなかでスムーズに移行(トランジション)していくことを期待したい.

〔編集幹事〕いちのせファミリークリニック
一ノ瀬英史

特集の目次

■総 論
移行期医療 health care transition とは 一ノ瀬英史
行政・制度についての現状 一ノ瀬英史
移行期医療に総合診療医がかかわることへの期待(小児科医より) 窪田 満

■各診療の場での移行期医療
病院(病棟・救急)での対応 笹澤裕樹
病院総合診療医が移行期患者の外来担当を依頼されたら 相田雅司
移行期以降のための地域包括ケア 杉山由加里
在宅医療での対応 紅谷浩之
看護からみたヘルスケアの移行 ─10代患者を中心に 丸 光惠

■気になる Topic
思春期(移行期)とのつきあい方 北西史直
親・家族にとっての移行期医療 佐古篤謙
アメリカでの動向 伊藤誠治

■支援パターン別に疾患を学ぼう
並走パターン 神経・筋疾患 小橋孝介
並走パターン がんサバイバー 稲垣剛志
完全引き継ぎパターン 発達障害や思春期の問題(不登校→ひきこもり) 高島大樹

連載

ゲンバで使える!リラックスして読める! 診療の○泌テク(16)
子どもの夜尿症(松木孝和)

今月のお薬ランキング(61)
医療用漢方エキス製剤(浜田康次)

総合診療 POEMs ─診療で使える!旬なオススメ文献─
初めての POEMs(川幡翔太郎,山田宏貴,玉井杏奈)

映画で読み解く医療 ─シネメデュケーション(映画医療教育)─ (23)
家庭医療の原理とは(宇井千穂)

臨床と宗教 死を臨む患者に私ができること(3)
医療からこぼれ落ちるもの(孫 大輔,森田敬史)

ジェネラリストのためのLGBT講座(13)
トランスジェンダーのケア(子ども)(康 純)