最新号

「治療」2017年10月 Vol.99 No.10

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2017年10月 Vol.99 No.10
救急×家庭医療
よりよい連携を目指して

定価:2,700円(本体2,500円+税8%)

今月の視点

“救急医療の崩壊”は救急だけの問題なのか
救急医が生存寿命だけを気にする時代は終わった

 救急医療の進歩とともに,内科疾患・外傷を問わず救命率は向上している.華々しい救急の裏でわが国は高齢社会になって久しく,それに伴い救急出動件数および搬送人員ともに毎年過去最多を更新している.全国の救急車の出動回数を平均すれば,およそ約5.3秒間に1回の割合で出動しているのが現状である.現行の救急医療体制では,この現状によって歪みが生じてきている.歪みの根源は何なのか? そのヒントが本特集には散りばめられている.
 本特集は普段,診療所で勤務されているような先生が,読後に救急との円滑な連携ができるよう頻回に遭遇する事案に関して,それぞれ救急医側,家庭医側の医師から解説していただいている.
 本特集が,互いの理解を深め,患者が健康でいられる時間を増やす一助になることを祈っている.普段の読者層は内科医の先生が多いと存じているが,救命センターで働くような救急医の先生にも本特集を活用していただければ幸いである.

[編集幹事]埼玉県立小児医療センター 救急診療科  今本俊郎


 「“救急医療の崩壊”は,はたして救急だけの問題なのだろうか」.今回この企画の話をいただいたときに,以前から自分のなかに抱いていた疑問がはっきりとした形になった.
 救急というとたらい回しの問題など救急搬送の瞬間が大きくクローズアップされることが多いが,実際の現場では搬送前後に問題が隠れていることも多く,防ぎ得る救急搬送も多く存在する.また,家庭医・救急医双方の立場に立った自身の経験から,日々お互いに協力し合って地域の救急問題に取り組む必要性を感じている.
 超高齢化社会が間近に迫っている現在,救急搬送は今後も増加し続けるに違いない.本特集は救急医療を「地域」という視点から,家庭医・救急医にそれぞれの立場から語ってもらった今までにない企画となっている.今後お互いの交流がさらに進んで,地域の総合的な力で救急医療を解決する1つのヒントとなることを期待したい.

[編集幹事]埼玉医科大学総合医療センター 救急科(ER)  遠井敬大

特集の目次

■総 論
救急車の受け入れ事情(高齢者を中心に)
 救急医の視点(今野健一郎)
 家庭医の視点(宮道亮輔)
情報の共有
 救急医の視点(北井勇也)
 家庭医の視点(小坂文昭)
社会システム
 救急医の視点(安松比呂志,他)
 家庭医の視点(大杉泰弘)

■各 論
心理社会背景について
 救急医の視点(日下伸明)
 家庭医の視点(豊田喜弘,他)
患者教育
 救急医の視点(今本俊郎)
 家庭医の視点(金子 惇)
骨 折
 救急医の視点(井手亮太)
 家庭医の視点(田中久也)
感染症
 救急医の視点(薬師寺泰匡)
 家庭医の視点(藤原悠子,他)
終末期
 救急医の視点(土屋静馬,他)
 家庭医の視点(髙木 暢)
小児の虐待
 救急医の視点(谷口昌志,他)
 家庭医の視点(杉山由加里)
予防医療
 救急医の視点(佐々木隆徳)
 家庭医の視点(家 研也)
医療経済
 救急医の視点(渡瀬剛人)
 家庭医の視点(齋木啓子)

■特別座談会)
救急⇔家庭医療 ジェネラリストとしての視点の違い(遠井敬大,今本俊郎,山上 浩,齊藤裕之)

連 載

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痔疾患治療薬(浜田康次)

「 治療」「薬局」合同連載 Dr. ヤンデルの言葉のネタ帳
~“病院ことば”の,じっくり,例えば,結局は~(7)
ぼかしても見えちゃう ~ Note7.「子宮筋腫」を言い換える~(市原 真)

次号予告

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