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「治療」2021年1月 Vol.103 No.1

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2021年1月 Vol.103 No.1
2つのルーチン検査値で患者の病態を考えてみよう

定価:2,750円(本体2,500円+税10%)

今月の視点

ルーチン検査が読めるようになると, 医師の人生が2倍楽しくなる

 入院時,多くの患者に行われる血算,生化学検査,凝固・線溶検査,尿・糞便検査,動脈血ガス分析を信州大学ではルーチン検査と呼んでいる.ルーチン検査は世界で最も頻繁に行われる検査であるが,十分に活用されていない.検査には「診断する検査」と「病態を探る検査」の2つがあり,ルーチン検査では病態を探る.患者の病態は刻々と変化するので,ルーチン検査は時系列で読むべきである.また,ルーチン検査は1項目で詳細な病態を検討するのはむずかしい.複数項目を同時に解析すれば,患者のなかで生じている病態が明らかになる.つまり,ルーチン検査は,複数項目を時系列で検討することで,より臨床に役立つ情報が得られる.しかし,そのように検査値を読む教育が行われていないので,十分に活用されていない.信州大学では,ルーチン検査で患者の病態を詳細にわかるようになると,医師の人生が2倍楽しくなると説明してから,reversed clinico-pathological conference (RCPC)の講義を始める.
 本特集では,ルーチン検査は1項目よりも,2項目同時に検討するほうが,より詳細な患者情報が得られることを示した.ルーチン検査は,各々が互いに関連し,ネットワークを形成している.最終的に,すべての検査値を同時に解釈できれば,患者のより詳細な病態が浮かび上がってくる.そのためには,ルーチン検査を読むトレーニングが必要である.「AST,ALTが高ければ肝機能に問題がある」とか「クレアチニン,UNが高ければ腎機能に問題がある」だけでは,ルーチン検査の解釈としては不十分である.

〔編集幹事〕信州大学医学部 病態解析診断学
本田孝行

特集の目次

総タンパクとアルブミン 藤田清貴
クレアチニンと尿素窒素 山本さやか,山田俊幸
ASTとALT 松尾収二
γ-GTとALP 戸塚 実
γ-GTとビリルビン 米川 修
アルブミンと血小板 本田孝行
ASTとLD 濵田悦子
血小板とフィブリノゲン 菅野光俊
CRPとフィブリノゲン 石嶺南生
ヘモグロビンとMCV 上岡樹生
ヘモグロビンとビリルビン 稲葉 亨
フィブリノゲンとD-dimer 橋口照人
桿状核球と白血球 宇佐美陽子
桿状核球と血小板 松本 剛
ナトリウムとクロール 五十嵐 岳
尿タンパク,尿潜血 加治貴彰,北島信治,和田隆志

連載

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レズビアン・バイセクシュアル女性の健康問題とケア(小川尋海,久保田 希)

PC 医×精神科医 街角の遠隔診療 アタリマエのことを丁寧に(5)
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