最新号

「治療」2022年2月 Vol.104 No.2

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2022年2月 Vol.104 No.2
終末期の心不全ケア

定価:2,750円(本体2,500円+税10%)

今月の視点

地域でできる,包括的な心不全ケア

 心不全はコモンディジーズであり,とくに心不全患者が急増する心不全パンデミックのなかでは,在宅医療や地域医療の場で末期心不全の患者への治療や支援,緩和ケアを提供する機会が増加している.
 近年,有望な心不全薬の登場や有効なインターベンションの増加など心不全の治療の進歩が目覚ましい.一方,超高齢者の心不全患者が増加するなかで,併存症のマネジメント,フレイル対策や栄養管理などの重要性が知られるようになり,高齢者の心不全患者のマネジメントが注目されている.
 そして,2010年に「循環器疾患における末期医療に関する提言」(日本循環器学会)が発表されて以降,心不全の緩和ケアが注目されるようになり,2016年に厚生労働省の「がん等における緩和ケアの更なる推進に関する検討会」で心不全の緩和ケアのあり方のワーキンググループが開かれ,国の会議で初めて心不全の緩和ケアについて議論された.そして,2018年には末期心不全患者が緩和ケア診療加算の対象に追加され,がん以外の疾患が診療報酬上初めて緩和ケアの対象として認められることとなった.
 この特集では循環器専門医や在宅医療,緩和ケアの領域の最先端をいく先生方に幅広くご執筆いただき,近年選択肢が増加している心不全薬からプライマリ・ケア医が普段みることがないインターベンションについての知識,地域での心不全診療に必要な心臓リハビリテーションやアセスメント,マネジメントのコツ,外来や在宅での高齢者の心不全の管理,さらには緩和ケアや看取りの実際,意思決定支援までを網羅した内容になっている.皆様の地域における心不全診療の一助になれば幸いである.

〔編集幹事〕東京ふれあい医療生活協同組合 梶原診療所
平原佐斗司

特集の目次

■まずはここから! 心不全のケア
マネジメント,治療,緩和ケアに活かす心不全評価 芹澤直紀 弓野 大
プライマリ・ケア医のための心不全薬の使い方 高岡慶光 水野 篤
在宅や地域での心臓リハビリテーションの進め方 諸冨伸夫
心不全の予後予測について 北方博規 白石泰之
かかりつけ医外来における心不全マネジメント 横山広行
在宅医療における心不全マネジメント 藤田真奈

■さらに深める心不全診療
専門医しか知らないインターベンションの知識 大石醒悟
心不全患者への社会的支援 齋藤慶子
高齢者心不全の特徴 木原康樹
frailty と心不全 齋藤 洋 末永祐哉
高齢心不全患者の栄養管理 宮澤 靖

■覚えておきたい終末期の心不全ケア
心不全の ACP と意思決定支援について 清水政克
心不全の緩和ケア・EOL ケア 平原佐斗司
末期心不全の苦痛に対する緩和ケアの実際 柏木秀行
心不全患者の精神症状への緩和ケア 西村勝治
心不全高齢者の看取りの実際 岡村知直

連載

えびさんぽ(2)
心房細動患者に対する直接経口抗凝固薬の有効性・安全性はワルファリンに劣りませんか? (青島周一)
 ─ランドマークスタディと路地裏エビデンス
 ─臨床での使い方

メンタル産業医が教える! 今月の筋トレ処方(2)
股関節ストレッチ ~イチロー体操~ (櫻澤博文)

総合診療 POEMs ─診療で使える!旬なオススメ文献─ (6)
SGLT2 阻害薬は駆出率が維持された心不全にも効果がある? (大村早葵子 海永千怜 岡田 悟)

臨床と宗教 死に臨む患者に私ができること(12)
十字架に込められた意味 (孫 大輔,深谷美枝)

メンタル産業医が解決! 忙しい医師のためのレジリエンス力 Up 術(2)
レジリエンス力 Up の基本 後編 (櫻澤博文)

頑張る女性をサポートする漢方処方プロセス(9)
月経不順 (谷川聖明)

次号予告

2022年3月 Vol.104 No.3
その絶食,ちょっと待った!
食べるを支えるアプローチ