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「治療」2019年2月 Vol.101 No.2

在庫状況:在庫あり(2月1日発売予定)

2019年2月 Vol.101 No.2
検査で異常がない消化器症状・疾患

定価:2,700円(本体2,500円+税8%)

今月の視点

総合診療医に求められる適切なマネジメント

 本特集では「検査で異常がない消化器症状・疾患」と称して,機能性消化管障害のうち, 主に食道障害,胃・十二指腸障害,機能性腸障害について,その診療に欠かせない診断(器質的疾患の鑑別・除外)の観点を含め,臨床現場でご活躍の先生方にご執筆をいただきました.これらは,生命に直接の影響はありませんが生活の質(QOL)に直結し,罹患率が高く,総合診療医には適切なマネジメントが望まれます.
 まず,重篤な疾患の除外と専門診療科へ適切な紹介を行う必要があります.そこで,「慢性の上腹部症状への診断的アプローチ」,「慢性下痢への診断的アプローチ」,「慢性便秘への診断的アプローチ」と,「うつ,不安障害などに伴う消化器症状」,「小児・思春期患者の腹痛へのアプローチ」を取り上げました.
 次に,総合診療医は生活面へのアドバイスに力を入れるべきです.胃食道逆流症(gastroesophageal reflux disease:GERD),過敏性腸症候群(irritable bowel syndrome:IBS),機能性ディスペプシア(functional dyspepsia:FD)の各々と高齢者の慢性便秘について,生活指導の実際をご執筆いただいています.
 さらに,薬物療法について特殊な薬剤を除いて熟知しておくことも望まれます.胃食道逆流症(GERD),過敏性腸症候群(IBS),機能性ディスペプシア(FD),高齢者の慢性便秘(機能性)の薬物療法についての項を参考にしていただきたいと思います.
 さて,総合診療医には,臓器・領域のアプローチから“漏れてしまう”,検査で異常がないが消化器症状を有する人を診る役割があることも忘れてはいけません.その点,「検査で異常がない消化器症状を訴える患者への向き合い方のコツ」の項は非常に有意義です.
 本特集では,疾患ごとにまとめざるを得ませんでしたが,実際の臨床現場では,慢性便秘症はもちろん,食道胃逆流症(GERD),過敏性腸症候群(IBS),機能性ディスペプシア(FD)などの機能性消化管疾患が併存していることも珍しくないと考えられます.本特集が,読者の先生方の診療に少しでも役立ちましたら編者として望外の喜びです.

[編集幹事]北里大学医学部 地域総合医療学 木村琢磨

特集の目次

■検査で異常がない消化器症状・疾患という前に
慢性の上腹部症状への診断的アプローチ(石丸裕康)
慢性下痢への診断的アプローチ(佐田美和,他)
慢性便秘への診断的アプローチ(江口忠志,他)

■検査で異常がない消化器疾患へのアプローチ
胃食道逆流症(GERD)患者への生活指導(大熊幹二)
非びらん性胃食道逆流症(NERD)に対する薬物療法(富永健司,他)
機能性ディスペプシア(FD)患者への生活指導・薬物療法(飯田 洋)
過敏性腸症候群(IBS)患者への生活指導(阿部 剛)
過敏性腸症候群(IBS)の薬物療法(山田英司,他)
高齢者の慢性便秘への生活指導(木村琢磨)
高齢者の慢性便秘(機能性)への薬物療法(水上 健)

■検査で異常がない消化器症状へのアプローチ
うつ病,不安障害などに伴う消化器症状(櫻井秀樹,他)
小児・思春期患者の腹痛へのアプローチ(花戸貴司)
検査で異常がない消化器症状を訴える患者への向き合い方のコツ(大西規史,他)

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