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「治療」2020年6月 Vol.102 No.6

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2020年6月 Vol.102 No.6
プライマリ・ケア医が知っておくべき心不全診療

定価:2,750円(本体2,500円+税10%)

今月の視点

心不全の進展を抑えるためには,プライマリ・ケアの予防が重要

 わが国や欧米では,医療の発展に伴い,高齢化が進み,心血管疾患の行く末となる心不全患者がすさまじい勢いで増えています.わが国においても,この5年でも心不全入院患者の平均年齢は5歳以上高くなり,1年での再入院は30%を超えています.心不全は入退院を繰り返し,病状は進行していきます.少しでも心不全の病状の進展を抑え,生活の質を維持し豊かな在宅療養を継続するには,増悪してから病院で治療を行うのではなく,生活の場に近い,地域のプライマリ・ケア医による心不全のリスクの予防が重要であると考えます.
 しかしながら,心臓病というと地域では,患者家族だけではなく医師や看護師なども不安を抱えながら治療ケアを行っているのが現状であります.地域での循環器専門の医師や看護師が限られているなかで,これからさらに急増する心不全患者をみていくためには,プライマリ・ケア医をかかりつけ医とした診療体制,また病院専門医との上手な病診連携が必要となります.本誌では,わが国において,さまざまな立場で多くの心不全患者の診療を行っている先生方から,地域のかかりつけの先生方が心不全患者をみていくための,心不全診療における診断,治療,管理などをご解説いただきます.明日からの日常診療の一助になれば幸いです.

[編集幹事]医療法人社団ゆみの
弓野 大

特集の目次

■総 論
特別座談会:これから5年の心不全診療の課題と展望(弓野 大,佐藤直樹,坂田泰史)
慢性心不全のステージ分類:診断,治療,管理の総論(猪又孝元)

■診 断
まず心不全の基礎疾患を考える(山口 修)
心不全の症状と身体所見(白石泰之)
検査結果をどうみるか:心電図(大島一太)
検査結果をどうみるか:BNP,NT-proBNP(奥村貴裕)
検査結果をどうみるか:心エコー(鶴田ひかる)
初診患者が心不全かどうかをどうやって見極めるのか?(佐藤直樹)
再入院・突然死はどのような患者がする?(坂田泰彦,他)
コラム:post CORONAのオンライン心不全診療の可能性(弓野 大)

■治療:薬物治療
LVEFで分けた慢性心不全治療の考え方(大西勝也)
利尿剤のDOSEを意識した正しい使い方:ループとサイアザイド(末永祐哉)
利尿薬のDOSEを意識した正しい使い方:ミネラロコルチコイド受容体拮抗薬(梶本克也)
利尿剤のDOSEを意識した正しい使い方:トルバプタン(松川龍一)
古き良きジゴキシンを導入する症例(志賀 剛)
β遮断薬の適応症例,至適用量(世良英子)
SGLT2阻害薬の適応となる患者(佐野元昭)
新しい心不全治療薬の可能性:イバブラジンとアンギオテンシン受容体 ネプリライシン阻害薬(ARNI)(波多野 将)
ガイドラインに書けない高齢者心不全治療薬の使いかた(秋田敬太郎,他)
症状緩和(目に見える)と予後改善(目に見えない)の使い分け(志賀 剛)

■Pick Up
非専門医の先生にここまでお願いしたい心不全の外来診療(泉 知里)
心不全診療で手を抜いてしまいがちな5つのこと(加藤真帆人)

■治療:非薬物治療
高齢者のデバイス治療の適応(今村輝彦)
高齢者のSHDカテーテル治療の適応(竜﨑俊亘,他)

■心不全患者の管理方法
食事指導の新たな考え方(宮澤 靖)
自宅でできる運動指導(鈴木 豪)
生活指導 番外編(肥後太基)
緩和ケア:意思決定支援(坂下明大)
緩和ケア:症状緩和(大石醒悟)
緩和ケア:在宅医療(小出雅雄)
再入院をさせない社会資源サービスの使いかた(齋藤慶子)

連載

ゲンバで使える!リラックスして読める! 診療の○泌テク(6)
高齢者(とくに要介護者)の肉眼的血尿(松木孝和)

今月のお薬ランキング(51)
脂質異常症治療薬(スタチンを除く)(浜田康次)

こちらつるかめ病院臨床倫理カフェ つるりん(13)
昨晩お会いしましょう(金城謙太郎,長尾式子,竹下 啓)

症例×Q&A 超高齢社会シコウの利尿薬適正使用シコウ(12)
利尿薬の適正使用を目指して The use of diuretic regimens remains an art rather than science(杉本俊郎)

映画で読み解く医療―シネメデュケーション(映画医療教育)(15)
患者への行動変容アプローチを考える(宇井千穂)

ジェネラリストのためのLGBT講座(3)
医療一般:問診・診察において配慮すべきこと(山下洋充)

プライマリ・ケア診療の幅を広げる 飯塚☆漢方カンファレンス(13)
雨天で悪化する頭痛には……(吉永 亮)