臨床現場で注目されている薬剤や疾患を取り上げ、新人薬剤師には「やさしく」、先輩薬剤師には「くわしく・強くなる」をコンセプトに解説します。薬剤業務の悩みを解消、臨床力も磨けます。
年4回刊:1/4/7/10月の1日発行 B5判オールカラー 定価:1,320円(本体1,200円+税10%)
臨床現場で注目されている薬剤や疾患を取り上げ、新人薬剤師には「やさしく」、先輩薬剤師には「くわしく・強くなる」をコンセプトに解説します。薬剤業務の悩みを解消、臨床力も磨けます。
年4回刊:1/4/7/10月の1日発行 B5判オールカラー 定価:1,320円(本体1,200円+税10%)
よりよい薬物治療のための食事のはなし
服薬指導その前に!!
ISBN 978-4-525-92213-9
定価
1,320円(本体 1,200円+税10%)
原島伸一/村上 理/浜田康次/島﨑 学/原島知恵/米良真理/吉田 智/西村亜希子/竹内美江/赤瀬朋秀
- 目次
- はじめに
目次
ヒトは食べられないとどうなっちゃうの?
1.かいつまみ! 栄養と代謝の生理学
2.食べられないとき①:健康への弊害
3.食べられないとき②:治療への弊害
4.食べられないとき③:運動能力・生活への弊害
疾患や症状にまつわる食べられません! のめません!
1.短期的または一時的な症状・疾患
2.心身の機能低下・不調
3.慢性疾患の病期進行と食事・栄養
4.治療の影響
服薬指導に役立つ食習慣とくすり
1.食習慣や服用のタイミングに影響を受けるのはどんなくすり?
2.食習慣や消化・排泄に影響を与えるのはどんなくすり?
3.服用のタイミングを変えてもよいくすり,変えられないくすり
栄養と服薬のお悩み相談室
1.のみ合わせにまつわる栄養とくすりのギモン
2.疾患にまつわる栄養のギモン
3.健康管理にまつわる栄養のギモン
4.用法にまつわる服薬のギモン
コラム
・経鼻・経管栄養の意義
・在宅医療・終末期医療と栄養,輸液
・特別な栄養管理が必要なとき
・がん悪液質ってなに?
・外来薬物治療は薬をのむことでスタートする
Series
・最近のコクシ 食事(栄養)とくすり
・プレイバック物化生 エネルギーの世界へようこそ……物理系薬学の入門編!
・ハマゾン.co.jp 食の歴史
・漢方検分録 ケースで学ぶ漢方薬の安全チェック
患者のコンプライアンスと生薬の特徴を併せて考えて,服薬指導をする
book review
・マナビジュアルノート がん薬物療法 副作用対策&曝露対策(南山堂)
1.かいつまみ! 栄養と代謝の生理学
2.食べられないとき①:健康への弊害
3.食べられないとき②:治療への弊害
4.食べられないとき③:運動能力・生活への弊害
疾患や症状にまつわる食べられません! のめません!
1.短期的または一時的な症状・疾患
2.心身の機能低下・不調
3.慢性疾患の病期進行と食事・栄養
4.治療の影響
服薬指導に役立つ食習慣とくすり
1.食習慣や服用のタイミングに影響を受けるのはどんなくすり?
2.食習慣や消化・排泄に影響を与えるのはどんなくすり?
3.服用のタイミングを変えてもよいくすり,変えられないくすり
栄養と服薬のお悩み相談室
1.のみ合わせにまつわる栄養とくすりのギモン
2.疾患にまつわる栄養のギモン
3.健康管理にまつわる栄養のギモン
4.用法にまつわる服薬のギモン
コラム
・経鼻・経管栄養の意義
・在宅医療・終末期医療と栄養,輸液
・特別な栄養管理が必要なとき
・がん悪液質ってなに?
・外来薬物治療は薬をのむことでスタートする
Series
・最近のコクシ 食事(栄養)とくすり
・プレイバック物化生 エネルギーの世界へようこそ……物理系薬学の入門編!
・ハマゾン.co.jp 食の歴史
・漢方検分録 ケースで学ぶ漢方薬の安全チェック
患者のコンプライアンスと生薬の特徴を併せて考えて,服薬指導をする
book review
・マナビジュアルノート がん薬物療法 副作用対策&曝露対策(南山堂)
はじめに
薬と食事は共にある
薬の吸収や効果は,薬同士が影響しあうだけでなく,食べ物や飲み物の影響を受けることがよく知られています.適切な時間に適切な方法で正しく服用してもらうことは,薬の効果を十分に得て,副作用を抑えるためには何もよりも重要です.
一方で,正しく服用するに当たっては,健康的で規則正しい食生活を送っていることが前提になっているともいえるでしょう.そのため,薬が効き過ぎていたり,効果が十分に得られなかったりした場合に,適切に食べているか,適量の水で服薬しているか,薬物代謝に影響を与える食品を摂取したり間違った調理方法をしていないかなどの確認が疎かになることは少なくありません.特に,このコロナ禍にあっては,外出の機会が減ってこれまでと異なるライフスタイルになっていても,「新しい生活様式」に適さない処方や服薬指導が継続されているかもしれません.
病気を克服し,あるいは病気と長く付き合うためには,必要な栄養素がしっかりと体に取り込まれ利用される必要があり,健康的な食事が欠かせません.薬もその一部であり,健康的な食事と共にあります.しかし,それができないとき,できない病態になったときに,栄養学や代謝学を理解し,疾患と食事と栄養の関係を知っていることは,直面した問題の解決と適切な服薬指導につながるため,患者は安心して薬を継続することができるでしょう.
本特集が,服薬指導を行う薬剤師をはじめ,医療スタッフや医師の皆さんの一助になれば幸いです.
御所南はらしまクリニック 内科・糖尿病内科 院長
京都大学大学院医学研究科人間健康科学系専攻 非常勤講師・客員研究員
原島伸一
薬の吸収や効果は,薬同士が影響しあうだけでなく,食べ物や飲み物の影響を受けることがよく知られています.適切な時間に適切な方法で正しく服用してもらうことは,薬の効果を十分に得て,副作用を抑えるためには何もよりも重要です.
一方で,正しく服用するに当たっては,健康的で規則正しい食生活を送っていることが前提になっているともいえるでしょう.そのため,薬が効き過ぎていたり,効果が十分に得られなかったりした場合に,適切に食べているか,適量の水で服薬しているか,薬物代謝に影響を与える食品を摂取したり間違った調理方法をしていないかなどの確認が疎かになることは少なくありません.特に,このコロナ禍にあっては,外出の機会が減ってこれまでと異なるライフスタイルになっていても,「新しい生活様式」に適さない処方や服薬指導が継続されているかもしれません.
病気を克服し,あるいは病気と長く付き合うためには,必要な栄養素がしっかりと体に取り込まれ利用される必要があり,健康的な食事が欠かせません.薬もその一部であり,健康的な食事と共にあります.しかし,それができないとき,できない病態になったときに,栄養学や代謝学を理解し,疾患と食事と栄養の関係を知っていることは,直面した問題の解決と適切な服薬指導につながるため,患者は安心して薬を継続することができるでしょう.
本特集が,服薬指導を行う薬剤師をはじめ,医療スタッフや医師の皆さんの一助になれば幸いです.
御所南はらしまクリニック 内科・糖尿病内科 院長
京都大学大学院医学研究科人間健康科学系専攻 非常勤講師・客員研究員
原島伸一