最新号

「薬局」2017年2月 Vol.68 No.2

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2017年2月 Vol.68 No.2
不妊と薬
エキスパートが教える薬物治療の“知識”と“ノウハウ”

定価:2,160円(本体2,000円+税8%)

特集の目次

■特集にあたって(市川 智彦)
■不妊に関する基礎知識!治療戦略における薬物治療の位置づけとその限界
・女性不妊(久具 宏司)
・男性不妊(白石 晃司)
■妊孕性・性機能に影響を及ぼす不妊リスクのある医薬品(柿﨑 詩野 ほか)
■女性不妊における治療薬の基礎と実践:いつ・だれに・どう使うか
・抗エストロゲン薬(森宗 愛菜 ほか)
・ゴナドトロピン製剤(都築 朋子 ほか)
・ドパミン作動薬(高島 明子 ほか)
・GnRHアナログ(網田 光善 ほか)
・アロマターゼ阻害薬(生水 真紀夫)
・インスリン抵抗性改善薬(松崎 利也)
・プロゲステロン経腟製剤(藤原 敏博)
・エストロゲン製剤(藤野 祐司)
■男性不妊における各種治療薬の考え方・使い方と患者説明のポイント
・非ホルモン療法(千葉 公嗣 ほか)
・ホルモン療法(大橋 正和 ほか)
・ホスホジエステラーゼ5阻害薬(永尾 光一)
■不妊治療での漢方薬を活用する知識とノウハウ(安井 敏之 ほか)
■種々疾患を有する挙児を希望する不妊患者へのアプローチ
・統合失調症×女性不妊(中塚 幹也)
・甲状腺機能異常×女性不妊(橘 正剛 ほか)
・全身性エリテマトーデス×女性不妊(柴原 浩章 ほか)
・うつ病×男性不妊(小宮 顕)
・炎症性腸疾患×男性不妊(慎 武 ほか)

シリーズ

■子どもの皮膚トラブル -薬局・薬店でのアドバイスのコツ-
(山本 一哉)
■緩和ケアでの問題解決力を磨く! 薬剤師のための5ステップ実践ガイド
せん妄の薬物療法,精神科医師にすべて任せっきりにしていませんか?
(伊勢 雄也/片山 志郎/鈴木 規仁/岡村 由美子)
■薬立つブレイクスルー! メディカル・レコード書き方講座
経過記録とSOAP
(寺沢 匡史)
■プロフェッショナルEYE 専門薬剤師からみた勘所
統合失調症患者の状況に応じた最適な処方を考えよ!
(橋本 保彦)
■医療マンダラ ~思考と感性のセンスを磨く~
ものごとの認識の仕方を,「点」から「線」へ,「線」から「面」へ!
~理解を深め,より適切な対処法ができるようにするために! ~
(中野 重行)
■「治療」「薬局」合同連載 ポリファーマシー “処方整理力”を鍛える!
血圧が高いのは心配です!
(矢吹 拓)

Report

■院外処方箋検査値記載,検体測定の時代到来!
クリニカルファーマコメトリクスを学べば薬局・薬剤師は進化する
(猪川 和朗)

巻頭言

 私が医学部を卒業し泌尿器科に入局した頃は,体外受精がようやく始まったばかりであり,不妊症における薬物治療の意義は現在とはまったく異なっていた.精液所見が少しでも改善すれば自然妊娠の可能性も上がるのではないかと,ビタミン剤やホルモン剤などを用いた薬物治療が試され,精液検査の結果に一喜一憂したものであった.その後,顕微授精が導入され,その成績が格段に上昇したことにより,不妊診療における薬物治療の意義も大きく変わった.運動精子さえあれば生殖補助医療(ART)を用いて妊娠・出産を目指すことが可能となり,妊娠に直結しない薬物治療を漫然と行うことはほとんどなくなった.しかし,自然妊娠を望むカップルにとって,薬物治療への期待は依然強いものがある.女性においては,ARTにおける調節卵巣刺激やプロゲステロン投与による黄体補充など薬物治療の意義は高く,新たに開発された製剤の特徴を生かしてさまざまな工夫がなされている.男性においても,遺伝子組み換えヒト卵胞刺激ホルモンが保険収載され,低ゴナドトロピン性性腺機能低下症における薬物治療のコンプライアンスが格段に上昇した.女性の初婚年齢や第一子出生時の年齢は年々上昇している.妊孕性は女性の年齢に大きく影響を受けるが,最近の報告では,男性の年齢も妊孕性に影響する可能性が示されている.高齢のカップルでは,妊孕性に影響を与えるような薬物治療を行っている場合も考えられ,個別の対応が必要になる.
 今回の特集は,それぞれの領域において第一線でご活躍されているエキスパートの先生方に執筆をお願いした.不妊に関する薬物治療において疑問点があるときに,いつでも参照できるよう手元に置いていただき,日常診療にぜひご活用いただければ幸いである.

市川 智彦
千葉大学大学院医学研究院 泌尿器科学 教授

次号予告

2017年3月 Vol.68 No.3
痤瘡と痤瘡様皮疹のマネジメント
― 薬物治療の最前線と実践のポイント ―