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「薬局」2015年5月 Vol.66 No.6

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2015年5月 Vol.66 No.6
がん疼痛とオピオイド
実践で使える投与設計と患者応対のスキル

定価:2,200円(本体2,000円+税10%)

特集の目次

■特集にあたって(森田 達也)
■がん疼痛治療の戦略と心構え(山本 亮)
■オピオイドの臨床薬理(久原 幸)
■オピオイドの投与設計の実際
・オピオイドの増量(定期投与)(淺野 寿利 ほか)
・オピオイドスイッチング(浜野 淳)
・がん突出痛とレスキュー薬-経粘膜吸収フェンタニル製剤の位置づけ-(山口 崇)
・鎮痛補助薬の併用(山川 宣)
・高用量のオピオイドでも除痛できない患者への投与設計-spinal opioidsについて-(鄭 陽)
・肝・腎機能障害を合併した患者への投与設計(国分 秀也 ほか)
■オピオイドによる副作用か否かの見極めと発現時の対応
・オピオイド依存(関根 龍一)
・悪心・嘔吐(今井 堅吾)
・眠気・せん妄(松本 禎久)
■オピオイドを使用する上で押さえておきたい患者応対のポイント
・‌オピオイドについてのがん患者の心理(沖﨑 歩)
・オピオイドについての家族のとらえ方(新城 拓也)
・薬剤師が知っておきたいがん患者の心理(大谷 弘行)
・がん疼痛に対するオピオイドの患者指導および薬学的管理の実践(髙瀬 久光)
・薬剤師に求められるオピオイドを使用するがん患者・家族および医療者とのコミュニケーションスキル(川床 優子 ほか)

TOPICS

・放射性ヨウ素治療抵抗性の甲状腺癌患者に待望の新薬「レンバチニブ」
・高用量セフェピム-腎機能低下時の用量調節と腎機能正常時の投与量-
・心房細動患者へのジゴキシン投与は死亡率を増加させる!?
・妊娠中は1滴もお酒を飲むべきではないのか?

シリーズ

■子どもの皮膚トラブル -薬局・薬店でのアドバイスのコツ-
(山本 一哉)
■「治療」「薬局」合同企画 データで読むクスリ
高尿酸血症・痛風治療薬のアンメット・メディカル・ニーズ
(浜田 康次)
■目指せ感染症マスター! 副作用・相互作用マネジメントの超実践アプローチ
ステロイド療法中の入院患者における発熱
(國本 雄介/山田 和範/岸田 直樹)
■がん治療への薬学的介入と症例サマリ
緩和ケアにおける薬学的介入
(岩根 裕紀/吉野 健史)
■薬剤師よ,心電図を読もう!
薬剤師はどんな時に心電図の知識を生かせるか
(大八木 秀和)
■医療従事者のギモンや困ったに答える! トラブルに巻き込まれない著作権のキホン
(服部 誠)
■医療マンダラ ~思考と感性のセンスを磨く~
薬物Aの改善率が60%とはどういう意味? ~患者も医療者も陥りやすい罠~
(中野 重行)
■Pharm.D.を取り巻く医療環境レポート
・体重に基づいた免疫グロブリン静脈内投与用量と血清免疫グロブリンGの濃度変化との関係
・臨床薬学研究チームの薬剤師レジデント研究に対する影響
(木村 利美 ほか)
■メディカル・アプリ情報室
テイコプラニンは初期投与設計が大事
(澁谷 正則)

Report

■ネットワーク・メタ分析を用いた文献の読み方-①
JAMA医学文献ユーザーズガイドに沿った吟味
(村山 隆之)

特集にあたって

 今回はがん疼痛に対するオピオイドの特集である.糖尿病や高血圧と同じように,がん疼痛の治療薬も数が増えてきている.モルヒネ,オキシコドンの経口剤,フェンタニルの貼付剤に加えて,オキシコドンの注射剤,フェンタニルの口腔粘膜吸収剤が発売されている.さらに最近では,タペンタドール,メサドンも利用可能になり,今後も数種類のオピオイドが販売される予定である.また,鎮痛薬が増えるのみならず,国内外でオピオイドを使用する患者の心理,がん疼痛のある患者をみた家族の心理についての知見もいくらか蓄積している.
 新薬が発売され,新しい知見が得られたことで考え方の変わったこと,なお変わらないことの両方があるが,今回の特集ではおおむね標準的と考えられるオピオイドについての知識を整理した.
 がん疼痛治療の戦略と心構えでは基本的な治療についての考えを振り返った.オピオイドの基礎薬理では薬剤師に必要な各オピオイドの基礎知識をまとめた.処方設計の実際として,ベースの増量,オピオイドの変更(以前はオピオイドローテーションと言っていたが,最近はスイッチングと言う),今話題の突出痛とレスキュー薬(以前はレスキュードースと言っていたが,最近はレスキュー薬と言う),神経障害性疼痛で併用されることの多い鎮痛補助薬,高用量での対応,肝不全・腎不全の対策についてそれぞれまとめた.副作用としては,オピオイド依存,消化器症状,精神症状についてその見極めと対策を,また,患者応対のポイントとしては,患者の気持ち,家族の心理,服薬指導についてそれぞれ参考になることをまとめた.
 本特集が,オピオイドを内服する患者への対応に役立てば幸いである.

森田 達也
聖隷三方原病院 副院長 緩和支持治療科