バックナンバー

「薬局」2016年2月 Vol.67 No.2

在庫状況:在庫あり

2016年2月 Vol.67 No.2
徹底理解!消毒薬
医療関連感染対策を有効に実現するために

定価:2,160円(本体2,000円+税8%)

特集の目次

■特集にあたって(白石 正)
■押さえておきたい! 消毒薬のキホンとピットフォール
・高水準消毒薬(小阪 直史 ほか)
・中水準消毒薬(添田 博)
・低水準消毒薬(細谷 順 ほか)
■最新エビデンスに基づいた感染症・コンタミネーションへの対応
・人工呼吸器関連肺炎(小林 昌宏 ほか)
・カテーテル関連血流感染(新岡 丈典)
・カテーテル関連尿路感染(山田 和範)
・手術部位感染(高橋 佳子)
・血液培養検体のコンタミネーション(河野 えみ子)
■アウトブレイク発生!? 何の消毒薬をどう使う?!
・メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(丹羽 隆 ほか)
・バンコマイシン耐性腸球菌(豊口 禎子)
・多剤耐性緑膿菌(石原 美佳)
・多剤耐性アシネトバクター(原田 大 ほか)
・カルバペネム耐性腸内細菌科細菌(中蔵 伊知郎)
■手指衛生の質を上げる「ワザ」と「知恵」
・手指衛生の実際とポイント(白石 正)
・手指衛生モニタリングと遵守率を向上・維持するための方策(本田 仁)
・感染対策と医療経済 -手指衛生を中心に-(本田 順一)

シリーズ

■薬剤師よ,心電図を読もう!
徐脈性不整脈を極める
(大八木 秀和)
■医療従事者のギモンや困ったに答える! トラブルに巻き込まれない著作権のキホン
(服部 誠)
■医療マンダラ ~思考と感性のセンスを磨く~
医薬品の「副作用」と「薬物有害反応」という用語について考える
(中野 重行)

Report

■ポリファーマシーなどの重要課題に積極的に取り組む日本老年薬学会が設立
(大井 一弥)

巻頭言

 消毒薬はこれまでも医療関連感染防止に大きく貢献してきた.そして,これからもその果たす役割は大きい.しかし,いかに優れた消毒薬が存在しても,それを使用する医療スタッフが適正に使用しなければ十分な効果が期待できない.適正な使用とは原則,添付文書に記載された濃度や適応を守って使用することであるが(一部そぐわない場合もある),実際のその使用を見ていると首をかしげることも多い.希釈倍数の間違いにより高濃度液を使用し接触皮膚炎が発生した例,粘膜禁忌の消毒薬を粘膜に使用し有害事象が発生した例など,数多く挙げられる.本企画は消毒薬を適正に使用するため基礎から実践,最新のトピックスならびに抗菌薬耐性菌に対する消毒薬の有効性,さらに接触感染防止対策を集約したものである.
 まず,水準別消毒薬の基礎的な知識と現場で遭遇する有害事象の発現,間違った消毒薬の使用などについての対処などを解説していただき,次に医療関連感染症,すなわち,人工呼吸器関連肺炎(VAP),カテーテル関連血流感染(CR―BSI),カテーテル関連尿路感染(CAUTI),手術部位感染(SSI)さらに血液培養検体汚染について,消毒薬の選択および使用に加え最新の文献を紹介していただいた.これらのことを踏まえ,抗菌薬に耐性を獲得した病原微生物として代表的かつ医療現場で問題となっているメチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA),バンコマイシン耐性腸球菌(VRE),多剤耐性緑膿菌(MDRP),多剤耐性アシネトバクター(MDRA),カルバペネム耐性腸内細菌科細菌(CRE)について,アウトブレイク時の対応として消毒薬の選択および使用を解説していただいた.最後に医療関連感染防止対策の中で,最も重要とされる接触感染防止を推進するため手指衛生を取り上げ,実践するポイント,手荒れ対策,遵守率を向上させる方策,経済的視点の解説をお願いした.
 以上のことから,基礎的知識を取得し,間違った消毒薬の使用を避けることや感染症が発生した場合の消毒薬の選択,さらに接触感染防止を実施するに当たり手指衛生の有効な方法などについて造詣の深い先生方に執筆していただいた.本企画が医療関連感染防止対策の一助になることを願うものである.

白石 正
山形大学医学部附属病院 薬剤部 主任教授・薬剤部長