ブックタイトル薬局69巻6月号

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概要

薬局69巻6月号

82 2588 薬 局 2018 Vol.69, No.7急増する外国人患者日本国内における訪日外国人は約2,870万人,在留外国人は256万人と報告されている(2017年12月現在).訪日外国人の推移は増加傾向にあり,特に近年は増加が著しい.訪日外国人旅行者数の割合は,アジア圏が約8割を占めており,国別では中国,韓国,台湾となっている(図1, 2)1).2020年に東京オリンピック・パラリンピックが開催されることもあり,訪日外国人はさらに増加することが予想され,開催期間中には1日当たり最大92万人の観戦客が東京を訪れると予想されている.現在でも東京都に訪れる旅行者は約1,300万人を超え,このうち約2~4%は体調不良やけがにより都内の医療機関を受診したと推計されている.このような背景から,医療機関における訪日外国人と在留外国人も増加が見込まれ,外国人受け入れのための環境整備が求められている.2016年に実施された医療機関における外国人旅行者および在留外国人受け入れ体制などの実態調査では,1,710の医療機関のうち,外来では79.7%,入院では58.5%の外国人患者受け入れ状況が報告されている2).外国人受け入れの問題点医療機関への外国人受け入れの問題点としては,主に「言葉の壁」が挙げられるが,経済外国人患者への服薬支援近年,訪日外国人が増加し,医療機関を受診する外国人も増加している.医療機関における外国人受け入れのための環境整備が求められている.外国人服薬支援のためにさまざまな外国語対応ツールの整備が必要である.薬局機能情報提供制度の活用など官民が連携した国際化が求められる.■ 外国人患者対応の実践ポイント?? ?増田 純一国立国際医療研究センター病院 薬剤部 医薬品情報管理室長02,0001,0003,0001964 1970 1975 1980 1985 1990 1995 2000 2005 2010 2015(万人)(年)図1 年別 訪日外客数の推移(文献1 より作成)