ジェネラリストが
「いま」必要な情報を届ける雑誌
月刊:毎月1日発行 B5判 定価:2,750円(本体2,500円+税10%) ISSN 0022-5207
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総合診療×脳梗塞
定価
2,750円(本体 2,500円+税10%)
- 今月の視点
- 特集の目次
- 連載
今月の視点
総合診療医的な発想でかかわる
2022年には日本人の約10万7,500人が脳卒中で死亡し,日本人の死因第4位となっている 1) .また死因第6位の誤嚥性肺炎 1) にも間接的に影響し,要介護になる原因としても脳卒中が第2位である 2) .
脳卒中は超急性期から急性期,亜急性期,後遺症をもった慢性期まで続き,その患者の生涯にわたっての診療を必要とする.またその原因の多くは生活習慣病であり,そこにはdiseaseモデル的な対応だけでなく,行動変容などを含めたillnessモデル的なかかわり方も必要になる.脳梗塞超急性期から急性期を診療する総合診療医はそこまで多くはないかもしれないが,それらのフェーズ後の慢性疾患管理や誤嚥性肺炎,脳血管性認知症なども含めると,どこかの時点で総合診療医がかかわらないことのほうがまれだろう.
脳卒中は生物医学的な本人の症状に加え,介護する家族や福祉,社会とのかかわり,本人の心理的な部分を含みながら,継続的に後遺症や次の予防,生活習慣にも対応していくという点では,きわめて総合診療的な発想が必要な疾患だと考える.
本特集では総合診療の視点を重視し,脳梗塞の教科書的な部分よりも,現場としてよく困る問題や,見過ごされがちだが実は潜在している問題をメインに,実際に患者と伴走している実践者達に執筆をお願いした.本特集が読者のみなさんの診療の一助になれば幸いである.
1)厚生労働省:令和4年(2022)人口動態統計月報年計(概数)の概況.
https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/jinkou/geppo/nengai22/dl/gaikyouR4.pdf
2)厚生労働省:2022(令和4)年 国民生活基礎調査の概況.
https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/k-tyosa/k-tyosa22/dl/05.pdf
〔編集幹事〕
東京北医療センター 総合診療科
岡田 悟
2022年には日本人の約10万7,500人が脳卒中で死亡し,日本人の死因第4位となっている 1) .また死因第6位の誤嚥性肺炎 1) にも間接的に影響し,要介護になる原因としても脳卒中が第2位である 2) .
脳卒中は超急性期から急性期,亜急性期,後遺症をもった慢性期まで続き,その患者の生涯にわたっての診療を必要とする.またその原因の多くは生活習慣病であり,そこにはdiseaseモデル的な対応だけでなく,行動変容などを含めたillnessモデル的なかかわり方も必要になる.脳梗塞超急性期から急性期を診療する総合診療医はそこまで多くはないかもしれないが,それらのフェーズ後の慢性疾患管理や誤嚥性肺炎,脳血管性認知症なども含めると,どこかの時点で総合診療医がかかわらないことのほうがまれだろう.
脳卒中は生物医学的な本人の症状に加え,介護する家族や福祉,社会とのかかわり,本人の心理的な部分を含みながら,継続的に後遺症や次の予防,生活習慣にも対応していくという点では,きわめて総合診療的な発想が必要な疾患だと考える.
本特集では総合診療の視点を重視し,脳梗塞の教科書的な部分よりも,現場としてよく困る問題や,見過ごされがちだが実は潜在している問題をメインに,実際に患者と伴走している実践者達に執筆をお願いした.本特集が読者のみなさんの診療の一助になれば幸いである.
1)厚生労働省:令和4年(2022)人口動態統計月報年計(概数)の概況.
https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/jinkou/geppo/nengai22/dl/gaikyouR4.pdf
2)厚生労働省:2022(令和4)年 国民生活基礎調査の概況.
https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/k-tyosa/k-tyosa22/dl/05.pdf
〔編集幹事〕
東京北医療センター 総合診療科
岡田 悟
特集の目次
■総論:脳梗塞患者を取り巻く全体像
脳梗塞患者のペイシェント・ジャーニーとケア移行 ─患者中心性の重要度─(松本朋弘)
■急性期:診断から急性期病院での治療,精査,退院まで
本当に脳梗塞なのか? ─脳梗塞ミミック─(山里一志)
超急性期の専門的治療が必要になるとき ─rt-PA, 血栓回収の適応─(小幡佳輝)
プライマリ・ケアの急性期抗血栓療法(齋藤惣太)
脳梗塞発症後に行う動脈硬化精査は何をするか?(伊波菜緒子,他)
急性期の血圧・脂質・血糖はどうするか?(山路修平,他)
脳梗塞に伴う嚥下障害 / 栄養への対応をどうするか?(豊島孝幸,他)
意外と多い原因不明の塞栓症(潜因性脳卒中)への対応はどうすればよいか?(光本貴一,他)
もともと抗血小板薬を内服している場合に二次予防をどうするか?(加藤 開,他)
脳梗塞後の精神症状の気づき方とその対応(三澤 仁)
症候性てんかんへの対応(海永光洋)
■回復期から慢性期:リハビリテーションからその後年余にわたる慢性期管理
回復期リハビリテーション病棟とは?(関根崚太,他)
福祉との連携/介護保険主治医意見書の書き方/身体障害者手帳(梁 祐輔,他)
トラブルになりやすい脳梗塞後の車の運転をどうするか?(山内勇祐)
脳梗塞後の慢性期管理でプライマリ・ケア医が意識することとは?(小山元気,他)
脳梗塞患者をもつ家族の援助をどうするか?(宮本侑達)
■それぞれのプロフェッショナルの視点
NPからプライマリ・ケアに求めるもの(西島結梨恵,他)
リハビリ療法士からプライマリ・ケアに求めるもの(六鹿健児,他)
脳神経内科からプライマリ・ケアに求めるもの(海永光洋)
脳神経外科からプライマリ・ケアに求めるもの(小幡佳輝)
脳梗塞患者のペイシェント・ジャーニーとケア移行 ─患者中心性の重要度─(松本朋弘)
■急性期:診断から急性期病院での治療,精査,退院まで
本当に脳梗塞なのか? ─脳梗塞ミミック─(山里一志)
超急性期の専門的治療が必要になるとき ─rt-PA, 血栓回収の適応─(小幡佳輝)
プライマリ・ケアの急性期抗血栓療法(齋藤惣太)
脳梗塞発症後に行う動脈硬化精査は何をするか?(伊波菜緒子,他)
急性期の血圧・脂質・血糖はどうするか?(山路修平,他)
脳梗塞に伴う嚥下障害 / 栄養への対応をどうするか?(豊島孝幸,他)
意外と多い原因不明の塞栓症(潜因性脳卒中)への対応はどうすればよいか?(光本貴一,他)
もともと抗血小板薬を内服している場合に二次予防をどうするか?(加藤 開,他)
脳梗塞後の精神症状の気づき方とその対応(三澤 仁)
症候性てんかんへの対応(海永光洋)
■回復期から慢性期:リハビリテーションからその後年余にわたる慢性期管理
回復期リハビリテーション病棟とは?(関根崚太,他)
福祉との連携/介護保険主治医意見書の書き方/身体障害者手帳(梁 祐輔,他)
トラブルになりやすい脳梗塞後の車の運転をどうするか?(山内勇祐)
脳梗塞後の慢性期管理でプライマリ・ケア医が意識することとは?(小山元気,他)
脳梗塞患者をもつ家族の援助をどうするか?(宮本侑達)
■それぞれのプロフェッショナルの視点
NPからプライマリ・ケアに求めるもの(西島結梨恵,他)
リハビリ療法士からプライマリ・ケアに求めるもの(六鹿健児,他)
脳神経内科からプライマリ・ケアに求めるもの(海永光洋)
脳神経外科からプライマリ・ケアに求めるもの(小幡佳輝)
連載
在宅医療の質を高める!(10)
意思決定支援に重要な5つのポイント(永井康徳)
えびさんぽ(23)
栄養状態の改善や運動をすることでフレイルは改善できますか?(青島周一)
─ ランドマークスタディと路地裏エビデンス
─ 臨床での使い方
疲れた消化器をサポートする漢方処方プロセス(3)
食欲不振(谷川聖明)
意思決定支援に重要な5つのポイント(永井康徳)
えびさんぽ(23)
栄養状態の改善や運動をすることでフレイルは改善できますか?(青島周一)
─ ランドマークスタディと路地裏エビデンス
─ 臨床での使い方
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食欲不振(谷川聖明)