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とびだせ、薬剤師!
臨床現場で活躍する薬剤師の知識やスキルのおさらい&アップデートをサポートする雑誌

月刊:毎月5日発行 B5判 定価:2,200円(本体2,000円+税10%)※増刊号・臨時増刊号を除く ISSN 0044-0035

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※増刊号・臨時増刊号を除く ISSN 0044-0035

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2024年3月増刊 Vol. 75 No.4

みえる!わかる!精神科のくすり

ISBN 978-4-525-94012-6

定価

3,300(本体 3,000円+税10%)

B5判 200頁

  • 序文
  • 目次
  • 編集部より
序文
 2025年をめどに地域包括ケアシステムの実現がすすむなかで,“精神障害にも対応した地域包括ケアシステム”,通称「にも包括」が並行して構築されます.また,精神科医療が進歩し,社会保障が整備されることによって,外来で治療を継続できる精神疾患患者は年々増えています.これに伴い,精神科の医療を取り巻く環境が大きく変わろうとしています.今後,地域において薬剤師が精神疾患患者と接する機会がより多くなり,また,関わり方はより深くなっていくことが予想されます.
 しかし,一般科の薬剤師からは,精神科の処方箋を受けることに対して苦手意識があるという声がたくさん聴こえてきます.苦手な理由として,精神科の処方箋は,①内容を確認しても疾患名・病態がはっきりわからない,②多剤大量処方,適応外使用,同効薬の併用などの煩雑な処方内容が多くて医師の処方意図がわかりにくい,などがあげられています.
 また,入院時の持参薬に精神科のくすりが含まれる場合,精神科がない病院では類似薬への切り替えや中止の判断が難しく,そもそもどうして服用しているのかを考えあぐねる,という声もたくさん聴きます.また患者とのコミュニケーションでも,①患者さんにどのように質問すればよいかわからない,②聞き取った情報をどう生かせばよいかわからないなど,対応に困ったり,悩んだりする方も多いようです.
 今回の増刊号では,臨床でよく見かける精神科の病気とくすりへの対応を,自信がない薬剤師の方々にもご理解いただけるように,精神科で活躍中の執筆者に“まるっ”とまとめていただきました.第Ⅰ部では,精神科のくすり一覧として,各薬剤のエッセンスを“ぎゅっと”詰め込みましたので,業務のなかで日常的に使用していただけると思います.第Ⅱ部では,精神疾患に用いられるくすりについて,改めて振り返るために整理・解説しました.第Ⅲ部では精神科に関わるキーワードについて初学者にも理解できるように解説しました.本書を通じて,精神科処方箋に苦手意識を持っている読者の皆さまが,精神疾患患者の薬物療法にも自信をもってサポートできるようになっていただければ幸いです.

2024年3月
編者を代表して
鈴鹿医療科学大学薬学部 教授
三輪高市
目次
第1章 精神科のくすり一覧
 抗精神病薬
 抗うつ薬
 気分安定薬
 精神刺激薬
 ADHD治療薬
 抗不安薬
 睡眠薬
 認知症治療薬
 中毒治療薬

第2章 精神疾患と薬物療法
 01抗精神病薬
 02抗うつ薬
 03気分安定薬
 04抗不安薬
 05睡眠薬
 06ADHD治療薬
 07依存症治療薬(アルコール,ニコチン)
 08認知症治療薬
 09精神科領域で使われる漢方薬

第3章 用語解説
 01中枢神経系の神経伝達物質
 02ドパミン
 03ドパミン受容体
 04ノルアドレナリン(アドレナリン)
 05アドレナリン受容体
 06セロトニン
 07アセチルコリン
 08アセチルコリン受容体
 09ヒスタミン
 10グルタミン酸
 11GABA
 12脳の解剖学
 13情動に関わる脳の領域
 14睡眠・覚醒に関わる脳の領域
 15血液脳関門の役割
 16運動調整に関する脳領域
 17脳や神経系に作用する物質
 18カフェイン
 19アルコール
 20ニコチン

薬剤索引
編集部より
 精神科疾患の治療の進歩,社会保障の整備などにより,地域のなかで外来治療を継続していく患者さんの割合が増え,精神科疾患の患者さんの処方箋を薬局で応需する機会が増えている.みなさんは,苦手感をもたずに対応できているだろうか?
 「精神科のくすり」が苦手な理由として,精神科疾患は処方箋から疾患名・病態がはっきりわからない,多剤大量処方,適応外使用,同効薬の併用などにより医師の処方意図を汲み取りにくい,わかりにくいなどが理由としてある.また,患者さんにどのように質問をして,聞き取った情報をどう活かすか,対応に迷うことが多い.
 そこで,「みえる! わかる! 精神科のくすり」では,臨床でよくみかける精神科の病気とくすりについて,精神科で活躍中の執筆者がわかりやすく解説.図・イラストをたくさん使用し,経験が浅い薬剤師にも活用しやすい工夫がされている.精神科患者さんの薬物療法を自信をもってサポートができる1 冊である.
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