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とびだせ、薬剤師!
臨床現場で活躍する薬剤師の知識やスキルのおさらい&アップデートをサポートする雑誌

月刊:毎月5日発行 B5判 定価:2,200円(本体2,000円+税10%)※増刊号・臨時増刊号を除く ISSN 0044-0035

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※増刊号・臨時増刊号を除く ISSN 0044-0035

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2025年4月 Vol.76 No.5

メタボ治療のゲームチェンジャー!?

GIP/GLP-1受容体作動薬

ISBN 978-4-525-94017-1

定価

2,200(本体 2,000円+税10%)

  • 巻頭言
  • 目次
巻頭言
 糖尿病診療ガイドラインはシステマティック・レビューに基づき作成される.主にGRADEシステムを用いて,血糖コントロール効果,全死亡,主要心血管イベント(MACE),心筋梗塞,脳卒中,心不全による入院,慢性腎臓病(CKD)の進行,重篤な有害事象,重症低血糖,10%以上の体重減少などについて優先順位をつける.さらに,薬価や糖尿病をもつ人の状況や環境を考慮し,糖尿病治療薬の推奨度が示されている.
 わが国では,日本糖尿病学会から『糖尿病診療ガイドライン2024』が発表され,病態に応じた薬剤選択として「非肥満」と「肥満」に分類し,それぞれに適した薬剤を推奨している.
 一方,肥満者の多い欧米では,SGLT2阻害薬とGLP-1受容体作動薬が,患者の病態に応じて推奨されている.また,日本人糖尿病患者に最も多く処方されているDPP-4阻害薬を推奨しない糖尿病診療ガイドラインも発表されるようになっている.
 GIP/GLP-1受容体作動薬は,欧米では,心血管疾患,慢性心不全,慢性腎臓病を考慮した後,さらに代謝機能障害関連脂肪性肝疾患(MASLD)か代謝機能障害関連脂肪肝炎(MASH)を考慮する場合に推奨されている.わが国では,インスリン抵抗性治療薬として新たに追記されている.
 15~39歳の若い世代の糖尿病が国内外を問わず増えているが,肥満や過体重が増えたことによるインスリン抵抗性に原因があるとされている.したがって,わが国においても肥満や過体重に起因した糖尿病患者は増え,それに応じた治療が必要となる.今後,GIP/GLP-1受容体作動薬は,糖尿病の薬物治療においてさらに重要なポジションを得ることが想像される.
 本特集では,国内外を問わず第一線で活躍されている各専門分野の先生方に,さまざまな視点からGIP/GLP-1受容体作動薬に関して解説いただいた.本書のように全分野にわたりわかりやすくまとめられた特集は,ほかにはないほどである.ぜひ,教科書としても本書を活用していただきたい.

御所南はらしまクリニック 院長
原島 伸一
目次
特集
メタボ治療のゲームチェンジャー!?
GIP/GLP-1受容体作動薬

■特集にあたって (原島 伸一)

■「インクレチン物語」新章はじまる
 ・インクレチンの概念提唱からインクレチン受容体作動薬の登場まで (瀬野 陽平 ほか)
 ・なぜ,GIPはこれまで臨床応用されなかったのか? (藤井 美紀 ほか)
 ・ツインクレチン「GIP/GLP-1受容体作動薬」─2つの作用メカニズムによる相乗効果 (高橋 明裕 ほか)

■臨床データからみるGIP/GLP-1受容体作動薬の多面的作用
 ・血糖降下作用 (佐々木 順子 ほか)
 ・体重減少作用 (牟田 芳実 ほか)
 ・心臓に対する保護作用 (尾野 亘)
 ・腎臓に対する保護作用 (北井 悠一朗 ほか)
 ・肝臓に対する保護作用 (井上 喬二郎 ほか)

■聞きたい! スペシャリストの本音─GIP/GLP-1受容体作動薬の可能性と課題
 ・糖尿病専門医の視点から (田口 真理奈 ほか)
 ・肥満症専門医の視点から (田中 智洋)
 ・循環器専門医の視点から (絹川 真太郎)
 ・腎臓専門医の視点から (横井 秀基)
 ・老年科専門医の視点から (大村 卓也 ほか)
 ・精神医学分野の視点から (林 果林)
 ・栄養士の視点から (三上 恵理)
 ・看護師の視点から (西村 亜希子)
 ・薬剤師の視点から (岡田 浩)

■社会薬学的観点からGIP/GLP-1受容体作動薬を考える
 ・痩身・ダイエットを目的とした適応外使用 (原島 伸一)
 
■予告「インクレチン─グルカゴン物語」
 ・グルカゴン─GLP-1─GIPの三角関係 (北村 忠弘)
 ・開発途上にある新たなデュアルアゴニスト,トリプルアゴニスト (瀧澤 裕樹 ほか)

シリーズ

■えびさんぽ
 持続型GIP/GLP-1受容体作動薬には,どのような効果が期待できますか?
 (青島 周一)

■医薬品適正使用・育薬 フラッシュニュース
 ・2型糖尿病患者はSGLT2阻害薬で痛風リスクが低下?
 ・睡眠薬の持ち越しが運転に及ぼす影響
 (佐藤 宏樹 澤田 康文)

■Gebaita?! 薬剤師の語(カタ)ログ
 〈第40回〉実録! 学会参加レポ~初めての子連れ参加で考えたこと~
 (山田 友奈美)

■飲み合わせ研究所 子どもの服薬Tips
 〈第28回〉セレスタミン®配合シロップ
 (小嶋 純 米子 真記)

■薬剤師40年目の独り言
 やりたくない仕事,やりたい・やりがいのある仕事
 (鎧のない薬剤師)

■タイパUP!誰も教えてくれなかった臨床業務の段取りお手本ファイル
 〈File 01〉初回面談とその記録
 (山村 真依子 寺沢 匡史)

■薬剤師力の型 新たな思考と行動プランを手に入れろ!
 〈肆拾ノ型〉外用薬の特性・創の状態から適切な薬剤を提案せよ!
 (中島 眞)

■ぐっとよくなる!漢方処方 快訣ビフォーアフター
 〈第16回〉“病因論”の変換から処方を考え直してみる 漢方医学は「体質」をどのように扱うか
 (津田 篤太郎)

■薬剤師の1,2,3,4!(ヒフみよ) 大井教授の皮膚×くすり講座
 4時限目 皮膚の変化(色素沈着のしくみ)
 (大井 一弥)

■がん研有明病院薬剤部のABCセミナーの楽屋話
 ・薬薬連携の推進について
 ・大腸がんの薬物療法
 ・麻薬管理
 (山口 正和 中野 泰寛 山田 玲子)

■「全(ZEN)か無(MU)か」じゃないんだよ薬物相互作用
 〈File 07〉直接作用型経口抗凝固薬(DOAC)関連薬物相互作用
 (平井 利典 児島 悠史)
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