南山堂

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臨床現場で注目されている薬剤や疾患を取り上げ、新人薬剤師には「やさしく」、先輩薬剤師には「くわしく・強くなる」をコンセプトに解説します。薬剤業務の悩みを解消、臨床力も磨けます。

年4回刊:1/4/7/10月の1日発行 B5判オールカラー 定価:1,320円(本体1,200円+税10%)

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臨床現場で注目されている薬剤や疾患を取り上げ、新人薬剤師には「やさしく」、先輩薬剤師には「くわしく・強くなる」をコンセプトに解説します。薬剤業務の悩みを解消、臨床力も磨けます。

年4回刊:1/4/7/10月の1日発行 B5判オールカラー 定価:1,320円(本体1,200円+税10%)

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2017年秋号 Vol. 16 No.4

要点ガッチリ!!

「認知症高齢者」対応力

ISBN 978-4-525-92174-3

定価

1,320(本体 1,200円+税10%)

三輪高市/村上 理/浜田康次/中村友喜/浅井考介/柴田奈央/山本 巌/新 雪乃/矢野脩一朗/青島周一/桑原秀徳/山本雅洋

  • はじめに
  • 目次
はじめに
 わが国は他国と比較して高齢化がもっとも早く進行し,どの国も経験していなかった超高齢者社会を2007年に迎えました.その影響により,平均寿命と健康寿命との格差が拡大し,不健康な状態で過ごす年月が延びています.この格差拡大の一因として「認知症」が大きな問題として取り上げられています.

 厚生労働省は,2015年1月に認知症対策の指針「新オレンジプラン」を策定しました.そのなかで,認知症の早期診断・早期対応のための体制整備の一環として「薬剤師の認知症対応力向上」が新たに明記され,薬剤師の認知症患者への“薬物療法のゲートキーパー”としての新たな役割が期待されています.つまり,薬剤師が,医学的視点から認知症を理解することで,認知症高齢者への対応力を身に付けることが社会的に求められています.
 そこで本特集では,疾患や薬物治療についての基礎的な解説をはじめ,地域包括ケアなどの取り組みを意識して企画しました.臨床現場で活躍している薬剤師によって,認知症高齢者への対応における重要ポイントや在宅医療に必要となる情報が整理されています.

 認知症の薬物療法において“具体的に何から手を付ければよいかわからない”という薬剤師の方々が,本特集で提示した事例や取り組みなどから,新たな一歩を踏み出すためのヒントを見つけていただければ幸いです.

鈴鹿医療科学大学薬学部 教授
三輪高市
目次
「対応力」の基礎づくり
1.病気のイロハ
 ・「記憶障害」=「認知症」ではない
 ・認知症の定義 
 ・押さえておきたい4つのタイプの認知症
 ・主な認知症のタイプと治療薬 
 ・BPSDの種類と症状 
 ・せん妄・うつ病 vs. 認知症─類似点と相違点 
2.中核症状と薬物治療のイロハ
 ・認知症における薬物治療の位置づけ
 ・薬物療法に期待できる効果 
 ・使用を開始するタイミングと治療薬の選択
 ・認知症治療薬の種類と特徴 
 ・コリンエステラーゼ阻害薬の作用メカニズム
 ・NMDA受容体阻害薬の作用メカニズム 
 ・コリンエステラーゼ阻害薬の副作用とその対応
 ・適応症からみた使い分け
 ・剤形からみた使い分け
 ・コリンエステラーゼ阻害薬+メマンチンの併用効果
 ・服用の止め時はいつか―最高度認知機能障害時の薬剤使用の判断
3.化学構造からみた認知症と治療薬のかたち
 ・認知症のかたち
 ・コリンエステラーゼ阻害薬のかたち
4.BPSDと向精神薬のイロハ
 ・BPSDの発生機序と薬物療法開始前にできること
 ・BPSDの薬物治療 
 ・抗精神病薬を使用する場面と使用時の注意点
 ・抗うつ薬を使用する場面と使用時の注意点
 ・抗てんかん薬を使用する場面と使用時の注意点
 ・抗不安薬を使用する場面と使用時の注意点 
 ・睡眠薬を使用する場面と使用時の注意

地域包括ケア時代! 今できそうなこと
1 認知症の影響による服薬トラブルとその対応 
2 認知機能と薬の効果の関係をわかりやすく伝えるポイント 
3 認知機能に影響を及ぼす薬の管理と中止・変更のポイント 
4 コリンエステラーゼ阻害薬による消化器系副作用の管理と発現時の対応
5 メマンチンによるめまい・傾眠などの管理
6 嚥下能力が低下した患者への服薬支援 
7 せん妄を誘発しやすい薬の管理 
8 認知症高齢者に特に注意が必要な相互作用 
9 高齢者のADMEを考慮した向精神薬の投与設計・管理 
10 高齢者への向精神薬使用にあたって留意すべき身体疾患と症状 
11 認知症高齢者への向精神薬投与による転倒・骨折リスク 
12 在宅業務における寝たきり認知症患者への服薬支援のポイント 
13 認知症高齢者の褥瘡予防 
14 認知症の早期発見につながるポイントと受診へ導くコツ 
15 認知症に伴う睡眠障害の対策 
16 多職種連携における留意点は? 
17 他職種との連携において薬剤師が期待されている情報提供

処方例から学ぶ!  認知症高齢者の対応
case1 ドネペジル治療中に認知機能の低下が進んだ70代女性
case2 レビー小体型認知症と診断された70代男性
case3 寝たきり認知症患者の退院時共同指導から在宅への移行
case4 夫婦ともに認知症患者の在宅における服薬支援

コラム
・レム睡眠行動障害とは?
・リバスチグミンの剤形はなぜ貼付剤?
・BPSDと漢方治療
・BPSDの評価尺度
・インペアードパフォーマンス

Series
・最近のコクシ 認知症  
・ハマゾン.co.jp 私は誰になっていくの?─アルツハイマー病者からみた世界
・エビデンスと実臨床の架け橋〜臨床疑問のゆくえ〜
 認知症患者にベンゾジアゼピン系薬剤を投与すると肺炎は増える?

巻末付録
・医薬品集 カスタマイズツール
 認知症高齢者
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