
臨床現場で注目されている薬剤や疾患を取り上げ、新人薬剤師には「やさしく」、先輩薬剤師には「くわしく・強くなる」をコンセプトに解説します。薬剤業務の悩みを解消、臨床力も磨けます。
年4回刊:1/4/7/10月の1日発行 B5判オールカラー 定価:1,320円(本体1,200円+税10%)

臨床現場で注目されている薬剤や疾患を取り上げ、新人薬剤師には「やさしく」、先輩薬剤師には「くわしく・強くなる」をコンセプトに解説します。薬剤業務の悩みを解消、臨床力も磨けます。
年4回刊:1/4/7/10月の1日発行 B5判オールカラー 定価:1,320円(本体1,200円+税10%)
おさらい! がん治療薬の基本
ISBN 978-4-525-92252-8
定価
1,320円(本体 1,200円+税10%)
宮田佳典/長瀬通隆/村上 理/浜田康次/三浦篤史/篠原佳祐/宮田智陽/吉池麻衣/征矢あや乃/栁澤沙織/國枝献治/山田友奈美/石川和宏/阿部容子/大森智史/赤瀬朋秀/島﨑 学
- 序文
- 目次
序文
近年,がん薬物療法の件数は右肩上がりで増加しています.当院だけではなく他のがん診療連携拠点病院でも同様に増加しているようですから,全国的な傾向と考えてよさそうです.増加している理由はいくつか考えられます.有効な薬剤が増えていること,効果が長期間持続すること,術前・術後治療への応用などで適応症が増えていること,副作用に対する支持療法が進歩し治療の忍容性が高まっていることなどによる生存期間の延伸が件数増加の要因ではないかと考察しています.これまで治療の対象とならなかったような高齢者でも免疫チェックポイント阻害薬の単独投与で長期間奏効する例も経験するようになりました.
治療効果を上げるためには適切な薬剤を適切な量で使用することは当然ですが,副作用の予防や出現早期の対応による重症化の阻止がとても重要です.がん治療薬は細胞障害性抗がん薬,ホルモン薬,分子標的薬,免疫チェックポイント阻害薬などに分類されますが,それぞれ特徴的な副作用が発現するため,適切な管理には医師だけではなくチームでの対応が必要です.とくに薬のスペシャリストである薬剤師の役目はきわめて重要です.がん薬物療法における薬剤師の関わりを評価するために,医療機関に対しては令和2年度から連携充実加算,令和6年度からがん薬物療法体制充実加算(いわゆる薬剤師外来)が設けられ,また保険薬局に対しては令和2年度から特定薬剤管理指導加算2が設けられました.
近年は内服のみの薬物療法も増えてきており,保険薬局と医師の顔の見える連携が必要な場合が増えています.今回の特集が,がん治療薬の基本を学ぶ機会となり,よりよい連携の一助となれば幸いです.
佐久総合病院佐久医療センター 院長
宮田佳典
佐久総合病院佐久医療センター腫瘍内科 部長
長瀬通隆
治療効果を上げるためには適切な薬剤を適切な量で使用することは当然ですが,副作用の予防や出現早期の対応による重症化の阻止がとても重要です.がん治療薬は細胞障害性抗がん薬,ホルモン薬,分子標的薬,免疫チェックポイント阻害薬などに分類されますが,それぞれ特徴的な副作用が発現するため,適切な管理には医師だけではなくチームでの対応が必要です.とくに薬のスペシャリストである薬剤師の役目はきわめて重要です.がん薬物療法における薬剤師の関わりを評価するために,医療機関に対しては令和2年度から連携充実加算,令和6年度からがん薬物療法体制充実加算(いわゆる薬剤師外来)が設けられ,また保険薬局に対しては令和2年度から特定薬剤管理指導加算2が設けられました.
近年は内服のみの薬物療法も増えてきており,保険薬局と医師の顔の見える連携が必要な場合が増えています.今回の特集が,がん治療薬の基本を学ぶ機会となり,よりよい連携の一助となれば幸いです.
佐久総合病院佐久医療センター 院長
宮田佳典
佐久総合病院佐久医療センター腫瘍内科 部長
長瀬通隆
目次
がん治療の効きどころ
1 がん治療の目的と,薬物治療の立ち位置
2 知っておきたい「がん用語」
生検/コンパニオン診断/MMRとMSI/組織型/病期・TNM分類/AYA・妊孕性/がん悪液質/がんゲノム/遺伝子パネル検査/レジメン/分子標的薬/CVポート/有害事象・副作用/アピアランスケア/支持療法/5年生存率/OS・PFS/がん診療の拠点病院
がんはどこからやってくる?
1 がんが生活を脅かすまで
2 がんになりやすい人,がんになりやすい環境ってある?
3 がんを早期発見するには?
がん治療“薬”の効きどころ
1 細胞障害性抗がん薬
2 分子標的薬
3 免疫チェックポイント阻害薬
4 ホルモン薬
がん治療薬のチカラを最大限に引き出すには?
1 診断や治療効果判定に関わるバイオマーカー
2 治療選択に関わるバイオマーカー・コンパニオン診断薬
3 はじめてのゲノム薬理学Q&A ~くすりの効きめは人それぞれ?~
4 治療計画(レジメン)には何が含まれる? 誰が決める?
5 地域で支える! 薬局からみえる患者対応のリアル
文 献
Series
最近のコクシ
がんとくすり
ハマゾン.co.jp
がん治療は,どこで誤ったか
漢方検分録 ケースで学ぶ漢方薬の安全チェック
漢方薬の使い方の情報提供をしっかりと
プレイバック物化生
核医学画像診断法に使われる放射線の知識をプレイバック
book review
・薬立つ検査値(南山堂)
1 がん治療の目的と,薬物治療の立ち位置
2 知っておきたい「がん用語」
生検/コンパニオン診断/MMRとMSI/組織型/病期・TNM分類/AYA・妊孕性/がん悪液質/がんゲノム/遺伝子パネル検査/レジメン/分子標的薬/CVポート/有害事象・副作用/アピアランスケア/支持療法/5年生存率/OS・PFS/がん診療の拠点病院
がんはどこからやってくる?
1 がんが生活を脅かすまで
2 がんになりやすい人,がんになりやすい環境ってある?
3 がんを早期発見するには?
がん治療“薬”の効きどころ
1 細胞障害性抗がん薬
2 分子標的薬
3 免疫チェックポイント阻害薬
4 ホルモン薬
がん治療薬のチカラを最大限に引き出すには?
1 診断や治療効果判定に関わるバイオマーカー
2 治療選択に関わるバイオマーカー・コンパニオン診断薬
3 はじめてのゲノム薬理学Q&A ~くすりの効きめは人それぞれ?~
4 治療計画(レジメン)には何が含まれる? 誰が決める?
5 地域で支える! 薬局からみえる患者対応のリアル
文 献
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最近のコクシ
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がん治療は,どこで誤ったか
漢方検分録 ケースで学ぶ漢方薬の安全チェック
漢方薬の使い方の情報提供をしっかりと
プレイバック物化生
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・薬立つ検査値(南山堂)