カテゴリー: 腎・泌尿器科学
楽しくイラストで学ぶ水・電解質の知識
改訂2版
望星病院 院長 北岡建樹 著
定価
3,520円(本体 3,200円 +税10%)
- B5判 287頁
- 2012年6月 発行
- ISBN 978-4-525-23612-0
一般的に難解であるといわれる体液生理学を初学者向けに興味を持って通読・読破できるよう1項目毎にイラストを用いて1ページで解説している.
著者の手書きイラストや趣きのある文章で本分野の基礎知識を余すところなく楽しく身につく.
- 序文
- 目次
序文
本書が出版されたのは1987 年のことである.読者のおかげで息の長いロングセラーとなり,電解質を専門と自認する方々からも,若い時分に本書で勉強させてもらったというお礼の言葉を受けることが多く,著者冥利に尽きるといえる.しかしながら,日進月歩を続ける医学の世界において,長期間にわたって改訂することもなく出版されてきたことに対して,どのような申し訳も立たないのであるが,なかなか改訂作業を行うことができなかった.
この理由はいくつかある.本書で述べてきた体液,水・電解質,酸塩基平衡に関する基礎的および臨床的な知識は,基本的に大きな間違いはなく通用すると考えられる.もちろん基礎的な分野では,分子生物学や遺伝子工学をもとにした研究の進歩は目覚ましく,特に電解質輸送形式,レセプターなどの分野が次々と解明され,成因の解明に寄与してきた.このような研究により,疾患や病態のより細かなメカニズムが証明されたことは評価できるものであるが,臨床家にとって臨床の現場でその有用性は必ずしも大きいというわけではなく,基本的な水・電解質の輸送系,メカニズムに関しては,ほぼ間違いなくそれ以前からの知識で臨床的応用には問題なく対処できるからである.
本書の出版の目的はあくまでも初心者に,水・電解質に興味をもってもらう入門書という意味があった.しかしながら,やはり時代の流れをみると,確立した最新の用語を知っておくことは意味のあることであり,現在では常識ともいえる知識に触れないようでは,いかに初心者向けの書物といえ,無責任の謗りは免れないと思われる.ところが,いざ改訂となると日常の業務の傍らで原稿を書くことの困難さがあり,遅々として進展せず,今日に至ってしまったわけである.
本書は初心者向けにわかりやすく理解してもらう,当時としては画期的な内容であったと自負している.1 項目を1 ページに収め,興味深いイラスト入りの図表,ややふざけた感のある文章などが読者の興味を引いたのであるが,本書の体裁を大きく変更することは躊躇された.基本的な体裁はもとのままとし最新情報を加えつつ,図表については全面的に書き改めることにした.
改訂版を上梓するのに長い時間が経過したが,十分実用に耐えしかも近年のこの領域に関する基本的な知識を得るに必要な内容となったものと確信している.
今後も温かいご支援を期待する次第である.
2012年4月
北岡建樹
この理由はいくつかある.本書で述べてきた体液,水・電解質,酸塩基平衡に関する基礎的および臨床的な知識は,基本的に大きな間違いはなく通用すると考えられる.もちろん基礎的な分野では,分子生物学や遺伝子工学をもとにした研究の進歩は目覚ましく,特に電解質輸送形式,レセプターなどの分野が次々と解明され,成因の解明に寄与してきた.このような研究により,疾患や病態のより細かなメカニズムが証明されたことは評価できるものであるが,臨床家にとって臨床の現場でその有用性は必ずしも大きいというわけではなく,基本的な水・電解質の輸送系,メカニズムに関しては,ほぼ間違いなくそれ以前からの知識で臨床的応用には問題なく対処できるからである.
本書の出版の目的はあくまでも初心者に,水・電解質に興味をもってもらう入門書という意味があった.しかしながら,やはり時代の流れをみると,確立した最新の用語を知っておくことは意味のあることであり,現在では常識ともいえる知識に触れないようでは,いかに初心者向けの書物といえ,無責任の謗りは免れないと思われる.ところが,いざ改訂となると日常の業務の傍らで原稿を書くことの困難さがあり,遅々として進展せず,今日に至ってしまったわけである.
本書は初心者向けにわかりやすく理解してもらう,当時としては画期的な内容であったと自負している.1 項目を1 ページに収め,興味深いイラスト入りの図表,ややふざけた感のある文章などが読者の興味を引いたのであるが,本書の体裁を大きく変更することは躊躇された.基本的な体裁はもとのままとし最新情報を加えつつ,図表については全面的に書き改めることにした.
改訂版を上梓するのに長い時間が経過したが,十分実用に耐えしかも近年のこの領域に関する基本的な知識を得るに必要な内容となったものと確信している.
今後も温かいご支援を期待する次第である.
2012年4月
北岡建樹
目次
1 体液の量と組成
1-1. 組織による水分含有量の違い
1-2. 体液区分
1-3. 年齢・性別・肥満の有無による体液量の違い
1-4. 体液量の測定法
1-5. 電解質と非電解質
1-6. 電解質平衡
1-7. 血液電解質の正常値
1-8. 水・電解質代謝に用いられる単位
1-9. 当量の概念
1-10. 化学反応と生体内の反応
1-11. molとEqの関係
1-12. 主要イオンの換算法
1-13. 体液区画中の電解質の組成
1-14. ドナンの平衡
1-15. 消化液の電解質組成
1-16. アニオンギャップの概念
1-17. アニオンギャップの異常の原因
1-18. 浸透圧の概念
1-19. mOsm/lの求め方
1-20. 浸透圧と粒子数
1-21. 浸透圧による細胞容積の変化
1-22. 有効浸透圧の概念
1-23. オスモラールギャップ
2 腎臓のはたらき
2-1. 腎臓のはたらき
2-2. クリアランスの概念
2-3. ネフロンの部位による作用の違い
2-4. ネフロンにおける濾過,再吸収,分泌の機構
2-5. 尿細管における再吸収極量(Tm)
2-6. 膜における溶質輸送
2-7. 水チャネル
2-8. 物質の輸送機序
2-9. 膜輸送蛋白質
2-10. 尿濃縮・尿希釈の機構
2-11. 自由水クリアランスの概念
2-12. 腎臓における尿酸性化機構
2-13. 腎臓と内分泌の関係
3 水分代謝の調節機構とその異常
3-1. 体内水分の役割
3-2. 水分代謝経路
3-3. 水分平衡
3-4. 最低必要な尿量
3-5. 不感蒸泄と発汗による水,NaClの喪失
3-6. 最少必要水分量
3-7. 水分保持機構
3-8. ADH分泌の刺激・抑制因子
3-9. ADHの分泌調節のはたらき
3-10. ADH分泌と尿浸透圧の関係
3-11. 口渇の抑制と刺激
3-12. 口渇の発生機序
3-13. 心因性多飲症と尿崩症
3-14. 尿崩症
3-15. 尿崩症と心因性多飲症の鑑別
3-16. 希釈尿と濃縮尿の原因
3-17. 尿量異常の原因
3-18. 急性腎不全の乏尿発生機序
3-19. バソプレシン受容体拮抗薬
3-20. AVP分泌と集合管の反応性
4 ナトリウム代謝の調節機構とその異常
4-1. 体内におけるNaの作用
4-2. 体液量調節におけるNaの役割
4-3. Naの平衡
4-4. Naの体内分布と出納
4-5. 浸透圧調節系と容量調節系の関連
4-6. レニン-アンジオテンシン-アルドステロン系
4-7. アルドステロンの作用とその分泌調節因子
4-8. アルドステロンの作用部位
4-9. レニン-アルドステロンの産生・分泌に影響する因子
4-10. アルドステロン,DOCAによるエスケープ現象
4-11. Na調節因子
4-12. Naの再吸収
4-13. 第3因子の分類
4-14. Na利尿ペプチド系
4-15. 心房性Na利尿ペプチド(ANP)の分泌と作用
4-16. 体内のNa排泄系と貯留系の関係
4-17. 血管作動性物質
4-18. 糸球体─尿細管バランス
4-19. 尿中Na排泄量に関係する因子
4-20. 高Na血症の病態と体内Na量の関係
4-21. 低Na血症の病態と体内Na量の関係
4-22. 細胞外液量の評価には
4-23. 偽性低Na血症
4-24. 高血糖と低Na血症
4-25. 高Na血症の原因
4-26. 高Na血症にみられる脳・神経症候
4-27. 高Na血症の病態別治療方針
4-28. 低Na血症の原因
4-29. 低Na血症の発生期間による症候の違い
4-30. 低Na血症の病態別治療方針
4-31. Naと水分代謝異常の位置関係
4-32. ADH不適切分泌症候群(SIADH)
4-33. ADH不適切分泌症候群(SIADH)の成因と病態
4-34. ADH不適切分泌症候群(SIADH)の診断基準
4-35. 本態性高Na血症の概念
4-36. 血漿浸透圧の異常とADH分泌の関係
4-37. 塩類喪失症候群と鉱質コルチコイド反応性低Na血症
5 体液量の異常
5-1. 血漿浸透圧と体液異常の原因疾患
5-2. 体液量の異常の評価
5-3. 水分欠乏型脱水症とNa欠乏型脱水症
5-4. 脱水症の症候発生の機序
5-5. 水分欠乏型脱水症とNa欠乏型脱水症の比較
5-6. 水分欠乏型脱水症の症候とその重症度
5-7. Na欠乏型脱水症の症候とその重症度
5-8. 浮腫の症候
5-9. 浮腫発生の因子
5-10. スターリングの法則
5-11. 心不全における局所因子
5-12. 浮腫の原因
5-13. 心臓性浮腫の成因と病態
5-14. 肝硬変の浮腫の成因と病態
5-15. 腹水発生に関する新旧2説
5-16. ネフローゼ症候群の浮腫の成因と病態
5-17. 特発性浮腫の成因と病態
5-18. 利尿薬の分類とその作用部位
5-19. 利尿薬使用の要点
5-20. 浮腫の治療方針
5-21. マラソンランナーにおける低Na血症
6 カリウム代謝の調節機構とその異常
6-1. 体内におけるKの作用
6-2. Kの体内分布と出納
6-3. Kのバランス
6-4. Na-Kポンプ
6-5. 細胞内外へのK分布輸送
6-6. K分泌促進因子
6-7. 腎臓からのK排泄の影響因子
6-8. 尿中K排泄の調節
6-9. 細胞内外でのK移動
6-10. 血清K濃度に影響する因子
6-11. 血清K濃度と体内K含量の関係
6-12. 高K血症の原因
6-13. 高K血症の症候
6-14. 血清K濃度と心電図変化
6-15. 高K血症の緊急治療法
6-16. 低K血症の原因
6-17. K欠乏の症候
6-18. K欠乏と代謝性アルカローシスの関係
6-19. 低K血症・K欠乏の治療
6-20. 腎臓からのK排泄異常の臨床
7 クロール代謝の調節とその異常
7-1. 体内におけるClの作用
7-2. Clの体内分布
7-3. Clの出納
7-4. Clの体内の動き
7-5. アニオンギャップの異常によるClの変化
7-6. アニオンギャップの違いによる血清Cl濃度の変化
7-7. 高Cl血症の原因
7-8. 低Cl血症の原因
7-9. Bartter症候群の定義
7-10. Bartter症候群の成因
7-11. Bartter症候群とGitelman症候群
8 酸塩基平衡の調節機構とその異常
8-1. 酸と塩基の概念
8-2. Henderson-Hasselbalchの式
8-3. Henderson-Hasselbalchの式(重炭酸-炭酸緩衝系)
8-4. H+濃度とpHの関係
8-5. 酸塩基平衡の調節系
8-6. 〔H+〕の平衡
8-7. H+バランス調節系
8-8. 総酸排泄量と尿pH
8-9. 肺と腎臓の代償作用
8-10. PCO2 に影響する因子
8-11. 不揮発性の酸〔H+〕排泄に影響する因子
8-12. 酸排泄に関する輸送体,チャネルについての遺伝子情報
8-13. 単純性の酸塩基平衡異常
8-14. 赤血球における緩衝作用
8-15. 酸塩基平衡異常時の細胞内外のH+濃度
8-16. 酸塩基平衡異常と細胞内外のK移動
8-17. 酸塩基平衡異常時の尿pH
8-18. アシドーシスとアルカローシスの成因
8-19. アシドーシスの症候
8-20. 代謝性アシドーシスの原因
8-21. 糖尿病性ケトアシドーシスの成因と病態
8-22. 糖尿病性アシドーシスの鑑別
8-23. 乳酸性アシドーシスの分類と原因
8-24. 慢性腎不全における水・電解質・溶質の排泄
8-25. CKDにおける病期分類
8-26. 尿毒症にみられる体液異常
8-27. 残存ネフロンあたりのNa排泄率
8-28. 尿細管性アシドーシス(RTA)の概念
8-29. 尿細管性アシドーシスの分類
8-30. 近位尿細管性アシドーシス
8-31. 遠位尿細管性アシドーシス
8-32. アシドーシスの特徴と鑑別
8-33. 選択的低アルドステロン症と低レニン?低アルドステロン症
8-34. アルカローシスの症候
8-35. 副腎不全(Addison病)の成因
8-36. 低アルドステロン症
8-37. 代謝性アルカローシスの原因
8-38. 代謝性アルカローシスの治療的分類
8-39. 嘔吐における代謝性アルカローシス
8-40. 原発性アルドステロン症の成因と病態
8-41. アルドステロン症とLiddle症候群
8-42. 続発性アルドステロン症
8-43. 高CO2血症治療後のアルカローシス
8-44. 呼吸性アシドーシスの原因
8-45. 呼吸性アシドーシスの症候
8-46. 呼吸性アルカローシスの原因
8-47. 過換気症候群
8-48. 単純性酸塩基平衡異常の代償反応
8-49. 酸塩基平衡異常の総合診断図
8-50. 混合性の酸塩基平衡異常
8-51. 酸塩基平衡異常の診断手順
8-52. 練習として
9 カルシウム代謝の調節機構とその異常
9-1. 体内におけるCaの作用
9-2. Caの体内分泌
9-3. 腸管からのCa吸収に影響する因子
9-4. 腎臓におけるCa排泄への影響因子
9-5. Caの取り込み
9-6. 心筋の活動電位とCaイオンのはたらき
9-7. 骨改変remodelingに関与する因子
9-8. ビタミンDの代謝経路
9-9. PTHとCTの分泌・抑制の因子
9-10. 血清Ca分画
9-11. 酸塩基平衡異常とイオン化Caの関係
9-12. Ca代謝調節ホルモン
9-13. Ca代謝の調節機構
9-14. PTHとビタミンD
9-15. 高Ca血症の原因
9-16. 高Ca血症の症状
9-17. 高Ca血症性クライシス
9-18. 低Ca血症の原因
9-19. 低Ca血症の症候
9-20. 低Ca血症の治療
9-21. Brickerのtrade-off理論
10 リン代謝の調節とその異常
10-1. 体内におけるPの作用
10-2. リン酸の電荷
10-3. 体内P分布
10-4. 腸管におけるP吸収に影響する因子
10-5. 腎臓からのP排泄に影響する因子
10-6. Ca,P代謝調節ホルモンの相互関係
10-7. P代謝
10-8. 高P血症の原因
10-9. 低P血症の原因
10-10. 慢性低P血症の影響
10-11. 腎不全にみられる二次性副甲状腺機能亢進症の成因
10-12. 慢性腎不全にみられる骨障害
11 マグネシウム代謝の調節とその異常
11-1. 体内におけるMgの作用
11-2. Mgの体内分布とその出納
11-3. 腸管におけるMg吸収に影響する因子
11-4. 尿中Mg排泄に影響する因子
11-5. 血漿中のMg分画
11-6. Mg代謝異常の臨床
11-7. 高Mg血症の原因
11-8. 高Mg血症の症候
11-9. 低Mg血症の原因
11-10. Mg欠乏・低Mg血症の症候
12 体液異常の診かたとその治療
12-1. 体液・電解質代謝の出納因子
12-2. 体液の恒常性の調節機能
12-3. 各種症候と電解質異常の関係
12-4. 主要疾患における体液・電解質異常
12-5. 体液・電解質異常を生じる主要疾患
12-6. 薬剤による電解質異常(1)
12-7. 薬剤による電解質異常(2)
12-8. 体液異常のチェック項目
12-9. 高Na血症の鑑別法
12-10. 低Na血症の鑑別法
12-11. 高K血症の鑑別法
12-12. 低K血症の鑑別法
12-13. 代謝性アシドーシスの鑑別法
12-14. 代謝性アルカローシスの鑑別法
12-15. 輸液療法の適応と目的
12-16. 輸液実施のフローチャート
12-17. 欠乏量の推定法
12-18. 食事摂取と輸液
12-19. 輸液剤の種類と使い方
12-20. 輸液による副作用
12-21. 輸液の投与速度
12-22. 心原性ショックとhypovolemic shock
12-23. 術後の輸液
日本語索引
外国語索引
1-1. 組織による水分含有量の違い
1-2. 体液区分
1-3. 年齢・性別・肥満の有無による体液量の違い
1-4. 体液量の測定法
1-5. 電解質と非電解質
1-6. 電解質平衡
1-7. 血液電解質の正常値
1-8. 水・電解質代謝に用いられる単位
1-9. 当量の概念
1-10. 化学反応と生体内の反応
1-11. molとEqの関係
1-12. 主要イオンの換算法
1-13. 体液区画中の電解質の組成
1-14. ドナンの平衡
1-15. 消化液の電解質組成
1-16. アニオンギャップの概念
1-17. アニオンギャップの異常の原因
1-18. 浸透圧の概念
1-19. mOsm/lの求め方
1-20. 浸透圧と粒子数
1-21. 浸透圧による細胞容積の変化
1-22. 有効浸透圧の概念
1-23. オスモラールギャップ
2 腎臓のはたらき
2-1. 腎臓のはたらき
2-2. クリアランスの概念
2-3. ネフロンの部位による作用の違い
2-4. ネフロンにおける濾過,再吸収,分泌の機構
2-5. 尿細管における再吸収極量(Tm)
2-6. 膜における溶質輸送
2-7. 水チャネル
2-8. 物質の輸送機序
2-9. 膜輸送蛋白質
2-10. 尿濃縮・尿希釈の機構
2-11. 自由水クリアランスの概念
2-12. 腎臓における尿酸性化機構
2-13. 腎臓と内分泌の関係
3 水分代謝の調節機構とその異常
3-1. 体内水分の役割
3-2. 水分代謝経路
3-3. 水分平衡
3-4. 最低必要な尿量
3-5. 不感蒸泄と発汗による水,NaClの喪失
3-6. 最少必要水分量
3-7. 水分保持機構
3-8. ADH分泌の刺激・抑制因子
3-9. ADHの分泌調節のはたらき
3-10. ADH分泌と尿浸透圧の関係
3-11. 口渇の抑制と刺激
3-12. 口渇の発生機序
3-13. 心因性多飲症と尿崩症
3-14. 尿崩症
3-15. 尿崩症と心因性多飲症の鑑別
3-16. 希釈尿と濃縮尿の原因
3-17. 尿量異常の原因
3-18. 急性腎不全の乏尿発生機序
3-19. バソプレシン受容体拮抗薬
3-20. AVP分泌と集合管の反応性
4 ナトリウム代謝の調節機構とその異常
4-1. 体内におけるNaの作用
4-2. 体液量調節におけるNaの役割
4-3. Naの平衡
4-4. Naの体内分布と出納
4-5. 浸透圧調節系と容量調節系の関連
4-6. レニン-アンジオテンシン-アルドステロン系
4-7. アルドステロンの作用とその分泌調節因子
4-8. アルドステロンの作用部位
4-9. レニン-アルドステロンの産生・分泌に影響する因子
4-10. アルドステロン,DOCAによるエスケープ現象
4-11. Na調節因子
4-12. Naの再吸収
4-13. 第3因子の分類
4-14. Na利尿ペプチド系
4-15. 心房性Na利尿ペプチド(ANP)の分泌と作用
4-16. 体内のNa排泄系と貯留系の関係
4-17. 血管作動性物質
4-18. 糸球体─尿細管バランス
4-19. 尿中Na排泄量に関係する因子
4-20. 高Na血症の病態と体内Na量の関係
4-21. 低Na血症の病態と体内Na量の関係
4-22. 細胞外液量の評価には
4-23. 偽性低Na血症
4-24. 高血糖と低Na血症
4-25. 高Na血症の原因
4-26. 高Na血症にみられる脳・神経症候
4-27. 高Na血症の病態別治療方針
4-28. 低Na血症の原因
4-29. 低Na血症の発生期間による症候の違い
4-30. 低Na血症の病態別治療方針
4-31. Naと水分代謝異常の位置関係
4-32. ADH不適切分泌症候群(SIADH)
4-33. ADH不適切分泌症候群(SIADH)の成因と病態
4-34. ADH不適切分泌症候群(SIADH)の診断基準
4-35. 本態性高Na血症の概念
4-36. 血漿浸透圧の異常とADH分泌の関係
4-37. 塩類喪失症候群と鉱質コルチコイド反応性低Na血症
5 体液量の異常
5-1. 血漿浸透圧と体液異常の原因疾患
5-2. 体液量の異常の評価
5-3. 水分欠乏型脱水症とNa欠乏型脱水症
5-4. 脱水症の症候発生の機序
5-5. 水分欠乏型脱水症とNa欠乏型脱水症の比較
5-6. 水分欠乏型脱水症の症候とその重症度
5-7. Na欠乏型脱水症の症候とその重症度
5-8. 浮腫の症候
5-9. 浮腫発生の因子
5-10. スターリングの法則
5-11. 心不全における局所因子
5-12. 浮腫の原因
5-13. 心臓性浮腫の成因と病態
5-14. 肝硬変の浮腫の成因と病態
5-15. 腹水発生に関する新旧2説
5-16. ネフローゼ症候群の浮腫の成因と病態
5-17. 特発性浮腫の成因と病態
5-18. 利尿薬の分類とその作用部位
5-19. 利尿薬使用の要点
5-20. 浮腫の治療方針
5-21. マラソンランナーにおける低Na血症
6 カリウム代謝の調節機構とその異常
6-1. 体内におけるKの作用
6-2. Kの体内分布と出納
6-3. Kのバランス
6-4. Na-Kポンプ
6-5. 細胞内外へのK分布輸送
6-6. K分泌促進因子
6-7. 腎臓からのK排泄の影響因子
6-8. 尿中K排泄の調節
6-9. 細胞内外でのK移動
6-10. 血清K濃度に影響する因子
6-11. 血清K濃度と体内K含量の関係
6-12. 高K血症の原因
6-13. 高K血症の症候
6-14. 血清K濃度と心電図変化
6-15. 高K血症の緊急治療法
6-16. 低K血症の原因
6-17. K欠乏の症候
6-18. K欠乏と代謝性アルカローシスの関係
6-19. 低K血症・K欠乏の治療
6-20. 腎臓からのK排泄異常の臨床
7 クロール代謝の調節とその異常
7-1. 体内におけるClの作用
7-2. Clの体内分布
7-3. Clの出納
7-4. Clの体内の動き
7-5. アニオンギャップの異常によるClの変化
7-6. アニオンギャップの違いによる血清Cl濃度の変化
7-7. 高Cl血症の原因
7-8. 低Cl血症の原因
7-9. Bartter症候群の定義
7-10. Bartter症候群の成因
7-11. Bartter症候群とGitelman症候群
8 酸塩基平衡の調節機構とその異常
8-1. 酸と塩基の概念
8-2. Henderson-Hasselbalchの式
8-3. Henderson-Hasselbalchの式(重炭酸-炭酸緩衝系)
8-4. H+濃度とpHの関係
8-5. 酸塩基平衡の調節系
8-6. 〔H+〕の平衡
8-7. H+バランス調節系
8-8. 総酸排泄量と尿pH
8-9. 肺と腎臓の代償作用
8-10. PCO2 に影響する因子
8-11. 不揮発性の酸〔H+〕排泄に影響する因子
8-12. 酸排泄に関する輸送体,チャネルについての遺伝子情報
8-13. 単純性の酸塩基平衡異常
8-14. 赤血球における緩衝作用
8-15. 酸塩基平衡異常時の細胞内外のH+濃度
8-16. 酸塩基平衡異常と細胞内外のK移動
8-17. 酸塩基平衡異常時の尿pH
8-18. アシドーシスとアルカローシスの成因
8-19. アシドーシスの症候
8-20. 代謝性アシドーシスの原因
8-21. 糖尿病性ケトアシドーシスの成因と病態
8-22. 糖尿病性アシドーシスの鑑別
8-23. 乳酸性アシドーシスの分類と原因
8-24. 慢性腎不全における水・電解質・溶質の排泄
8-25. CKDにおける病期分類
8-26. 尿毒症にみられる体液異常
8-27. 残存ネフロンあたりのNa排泄率
8-28. 尿細管性アシドーシス(RTA)の概念
8-29. 尿細管性アシドーシスの分類
8-30. 近位尿細管性アシドーシス
8-31. 遠位尿細管性アシドーシス
8-32. アシドーシスの特徴と鑑別
8-33. 選択的低アルドステロン症と低レニン?低アルドステロン症
8-34. アルカローシスの症候
8-35. 副腎不全(Addison病)の成因
8-36. 低アルドステロン症
8-37. 代謝性アルカローシスの原因
8-38. 代謝性アルカローシスの治療的分類
8-39. 嘔吐における代謝性アルカローシス
8-40. 原発性アルドステロン症の成因と病態
8-41. アルドステロン症とLiddle症候群
8-42. 続発性アルドステロン症
8-43. 高CO2血症治療後のアルカローシス
8-44. 呼吸性アシドーシスの原因
8-45. 呼吸性アシドーシスの症候
8-46. 呼吸性アルカローシスの原因
8-47. 過換気症候群
8-48. 単純性酸塩基平衡異常の代償反応
8-49. 酸塩基平衡異常の総合診断図
8-50. 混合性の酸塩基平衡異常
8-51. 酸塩基平衡異常の診断手順
8-52. 練習として
9 カルシウム代謝の調節機構とその異常
9-1. 体内におけるCaの作用
9-2. Caの体内分泌
9-3. 腸管からのCa吸収に影響する因子
9-4. 腎臓におけるCa排泄への影響因子
9-5. Caの取り込み
9-6. 心筋の活動電位とCaイオンのはたらき
9-7. 骨改変remodelingに関与する因子
9-8. ビタミンDの代謝経路
9-9. PTHとCTの分泌・抑制の因子
9-10. 血清Ca分画
9-11. 酸塩基平衡異常とイオン化Caの関係
9-12. Ca代謝調節ホルモン
9-13. Ca代謝の調節機構
9-14. PTHとビタミンD
9-15. 高Ca血症の原因
9-16. 高Ca血症の症状
9-17. 高Ca血症性クライシス
9-18. 低Ca血症の原因
9-19. 低Ca血症の症候
9-20. 低Ca血症の治療
9-21. Brickerのtrade-off理論
10 リン代謝の調節とその異常
10-1. 体内におけるPの作用
10-2. リン酸の電荷
10-3. 体内P分布
10-4. 腸管におけるP吸収に影響する因子
10-5. 腎臓からのP排泄に影響する因子
10-6. Ca,P代謝調節ホルモンの相互関係
10-7. P代謝
10-8. 高P血症の原因
10-9. 低P血症の原因
10-10. 慢性低P血症の影響
10-11. 腎不全にみられる二次性副甲状腺機能亢進症の成因
10-12. 慢性腎不全にみられる骨障害
11 マグネシウム代謝の調節とその異常
11-1. 体内におけるMgの作用
11-2. Mgの体内分布とその出納
11-3. 腸管におけるMg吸収に影響する因子
11-4. 尿中Mg排泄に影響する因子
11-5. 血漿中のMg分画
11-6. Mg代謝異常の臨床
11-7. 高Mg血症の原因
11-8. 高Mg血症の症候
11-9. 低Mg血症の原因
11-10. Mg欠乏・低Mg血症の症候
12 体液異常の診かたとその治療
12-1. 体液・電解質代謝の出納因子
12-2. 体液の恒常性の調節機能
12-3. 各種症候と電解質異常の関係
12-4. 主要疾患における体液・電解質異常
12-5. 体液・電解質異常を生じる主要疾患
12-6. 薬剤による電解質異常(1)
12-7. 薬剤による電解質異常(2)
12-8. 体液異常のチェック項目
12-9. 高Na血症の鑑別法
12-10. 低Na血症の鑑別法
12-11. 高K血症の鑑別法
12-12. 低K血症の鑑別法
12-13. 代謝性アシドーシスの鑑別法
12-14. 代謝性アルカローシスの鑑別法
12-15. 輸液療法の適応と目的
12-16. 輸液実施のフローチャート
12-17. 欠乏量の推定法
12-18. 食事摂取と輸液
12-19. 輸液剤の種類と使い方
12-20. 輸液による副作用
12-21. 輸液の投与速度
12-22. 心原性ショックとhypovolemic shock
12-23. 術後の輸液
日本語索引
外国語索引
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