患者さんと医療スタッフのための
モチベーションUP! 糖尿病教室
1版
京都大学大学院医学研究科 糖尿病・栄養内科学 教授 稲垣暢也 監修
京都大学大学院医学研究科 糖尿病・栄養内科学 特定講師
原島伸一 編集
京都大学医学部附属病院 看護部(糖尿病・栄養内科)
山田美惠子 編集
京都大学医学部附属病院 疾患栄養治療部 副部長 幣 憲一郎 編集
定価
3,190円(本体 2,900円 +税10%)
- B5判 112頁
- 2013年6月 発行
- ISBN 978-4-525-23661-8
糖尿病療養指導に必須の知識(食事療法・運動療法の新しい取り組み方からインクレチン関連薬,インスリン治療まで)をわかりやすく解説した,イラストで楽しく学べる患者さん向けの別冊カラー版テキストと,医療スタッフ向けのテキストの2部構成.病院や診療所の糖尿病教室で,モチベーションUP!しながら活用できる1冊です.
- 序文
- 目次
序文
糖尿病患者さんは,戦後増加の一途をたどり,糖尿病腎症,網膜症,神経障害などの細小血管障害,脳梗塞や心筋梗塞などの大血管障害,さらに足病変といった合併症の増加が社会的に深刻な問題となっています.
そのようななか,現在の糖尿病の診療では,糖尿病の早期発見,適切な治療に加えて,合併症の発症や進行を防ぐための療養指導が求められます.とくに療養指導の場面では,医療スタッフの役割がとても大切で,医師,看護師,薬剤師,管理栄養士,臨床検査技師,歯科医師などのさまざまな職種によるチーム医療の重要性がますます大きくなっています.そして,食事療法・運動療法はもちろんのこと,新しく種類が増えてきた薬物療法などについても,患者さんや医療スタッフが知っておくべき事柄が増えてきています.
京都大学医学部附属病院 糖尿病・栄養内科は,その前身を昭和13年に開設された栄養治療室にまでさかのぼりますが,糖尿病と栄養の専門科として,糖尿病治療のみならず,早くから栄養指導・療養指導に積極的に取り組んで参りました.当科の「糖尿病教室」で使用する教材は工夫を重ね,新しく登場したインクレチン関連薬についての解説なども「とてもわかりやすい」とご好評いただいてきました.そこで,このような教材を冊子にすることで,当科だけでなく,全国各地で「糖尿病教室」の運営に携わる医療スタッフのみなさんにご活用いただければとの思いで,本書を企画編集いたしました.
本書の特色は,京都大学医学部附属病院 糖尿病・栄養内科の「糖尿病教室」で,実際に使用されてきたテキストをもとに,医療スタッフ向けのテキスト「患者さんと医療?スタッフのための モチベーションUP! 糖尿病教室」と患者さん向けのテキスト「きょうからはじめる モチベーションUP! 糖尿病教室」の2部構成からなり,当院の医師,看護師,薬剤師,管理栄養士,健康運動指導士,臨床検査技師といった多職種の専門スタッフの尽力によって作成された点にあります.
本書を通して,糖尿病療養指導のための実践的なノウハウを共有し,全国で取り組まれている「糖尿病教室」のモチベーションUP! につながることを願ってやみません.
2013年4月
京都大学大学院医学研究科
糖尿病・栄養内科学 教授
稲垣暢也
そのようななか,現在の糖尿病の診療では,糖尿病の早期発見,適切な治療に加えて,合併症の発症や進行を防ぐための療養指導が求められます.とくに療養指導の場面では,医療スタッフの役割がとても大切で,医師,看護師,薬剤師,管理栄養士,臨床検査技師,歯科医師などのさまざまな職種によるチーム医療の重要性がますます大きくなっています.そして,食事療法・運動療法はもちろんのこと,新しく種類が増えてきた薬物療法などについても,患者さんや医療スタッフが知っておくべき事柄が増えてきています.
京都大学医学部附属病院 糖尿病・栄養内科は,その前身を昭和13年に開設された栄養治療室にまでさかのぼりますが,糖尿病と栄養の専門科として,糖尿病治療のみならず,早くから栄養指導・療養指導に積極的に取り組んで参りました.当科の「糖尿病教室」で使用する教材は工夫を重ね,新しく登場したインクレチン関連薬についての解説なども「とてもわかりやすい」とご好評いただいてきました.そこで,このような教材を冊子にすることで,当科だけでなく,全国各地で「糖尿病教室」の運営に携わる医療スタッフのみなさんにご活用いただければとの思いで,本書を企画編集いたしました.
本書の特色は,京都大学医学部附属病院 糖尿病・栄養内科の「糖尿病教室」で,実際に使用されてきたテキストをもとに,医療スタッフ向けのテキスト「患者さんと医療?スタッフのための モチベーションUP! 糖尿病教室」と患者さん向けのテキスト「きょうからはじめる モチベーションUP! 糖尿病教室」の2部構成からなり,当院の医師,看護師,薬剤師,管理栄養士,健康運動指導士,臨床検査技師といった多職種の専門スタッフの尽力によって作成された点にあります.
本書を通して,糖尿病療養指導のための実践的なノウハウを共有し,全国で取り組まれている「糖尿病教室」のモチベーションUP! につながることを願ってやみません.
2013年4月
京都大学大学院医学研究科
糖尿病・栄養内科学 教授
稲垣暢也
目次
STEP 1 きほん Basic
第1章 糖尿病を正しく知ろう (原島伸一)
第2章 クイズ形式で学ぶ糖尿病のウソ・ホント (原島伸一)
STEP 2 患者さんへのケア+アプローチ法 Care+Approach
第3章 糖尿病の療養指導 今日から実践! これならできる糖尿病の食事療法 (幣 憲一郎)
3-1 食事療法を無理なく実践してもらうための3つのポイント
3-2 糖尿病食事療法の基本ステップ
3-3 各種栄養素を決定するための注意点
コラム 糖尿病にならないようにするには? (原島伸一)
第4章 糖尿病の療養指導 運動療法 〜はじめの一歩〜 (和田啓子)
4-1 「運動の効果」にはどんなことがありますか?
4-2 「運動の適応と禁忌」についてどんなことに気をつけますか?
4-3 「運動処方」とはどんなものですか?」
4-4 運動指導の実際
4-5 運動のときに準備するもの
4-6 合併症をもつ患者さんへの運動指導
4-7 運動を続けるコツ
第5章 日常生活の留意点 糖尿病との上手なおつきあい その1
─低血糖・シックデイ・糖尿病昏睡─ (野々村博美)
5-1 低血糖
5-2 シックデイ
コラム シックデイに備えて
5-3 糖尿病昏睡
コラム 間食がやめられない…?!
コラム 「気づき」に…
第6章 日常生活の留意点 糖尿病との上手なおつきあい その2
─感染予防・血圧・禁煙・海外旅行─ (中石幸子)
6-1 感染予防
6-2 血圧
6-3 禁煙
6-4 海外旅行
6-5 災害時の備え
第7章 フットケア 足の合併症はあなたのお手入れしだい (今村華奈)
7-1 糖尿病足病変
7-2 なぜ足病変が起こるのか?
7-3 なぜフットケアが必要?
7-4 足病変につながる足の状態と観察のポイントは?
7-5 足病変に影響する糖尿病合併症
7-6 正しい足のお手入れ方法
7-7 足に傷ができてしまった場合はどうする?
第8章 糖尿病患者さんのメンタルケアと家族へのサポート (藤田めづる)
8-1 成人期
8-2 老年期
8-3 妊娠期
8-4 各ライフステージに共通する家族・周囲のかかわり
STEP 3 糖尿病の診断と治療 Diagnosis+Treatment
第9章 あなたの知らない血糖値の世界 (山根俊介)
9-1 血糖調節機構
9-2 血糖値の測定
9-3 経口ブドウ糖負荷試験(OGTT)
9-4 HbA1c
9-5 糖尿病の診断
9-6 血糖コントロールのめやす
第10章 ほうっておくとこわい高血糖 糖尿病の合併症とは? その1
─細小血管障害(網膜症・腎症・神経障害)─ (長嶋一昭)
10-1 細小血管障害
10-2 糖尿病網膜症
10-3 糖尿病腎症
10-4 糖尿病神経障害
第11章 ほうっておくとこわい高血糖 糖尿病の合併症とは? その2
─大血管障害(心筋梗塞・脳卒中・足壊疽)─ (藤田義人)
11-1 大血管障害
11-2 冠動脈疾患
11-3 脳卒中
11-4 末梢動脈疾患(PAD)
11-5 足壊疽
コラム 糖尿病大血管障害における予防的ケアの重要性
第12章 ほうっておくとこわい高血糖 糖尿病の合併症とは? その3
─その他の合併症(歯周病・うつ病・認知症・骨粗鬆症・がん)─ (田中大祐)
12-1 細小血管障害・大血管障害以外にもある糖尿病の慢性合併症
12-2 糖尿病と歯周病
コラム 定期的な歯科受診の必要性について
12-3 糖尿病とうつ病
12-4 糖尿病と認知症
12-5 糖尿病と骨粗鬆症
12-6 糖尿病とがん
コラム がんの早期発見のために定期的な健康診断を受ける必要性
第13章 糖尿病の合併症を防ぐために気をつけること (濵崎暁洋)
13-1 糖尿病治療の目的は合併症の発症・進展を防ぐこと
13-2 合併症の発症・進展を防ぐために
コラム 「何もなくてよかったですね」の一言を
13-3 何をどこまでコントロールすればよいのか
コラム できるときにできるだけのコントロールをはかる
13-4 何より定期的な受診を継続することが重要
13-5 長い経過のなかで
第14章 糖尿病のおくすりの選び方・使い方 経口薬 (豊田健太郎)
14-1 糖尿病のお薬
1 スルホニル尿素薬
2 ビグアナイド薬
3 α-グルコシダーゼ阻害薬
4 チアゾリジン薬
5 グリニド薬
6 DPP-4阻害薬
14-2 糖尿病のお薬の選び方,使い方
第15章 糖尿病のおくすりの選び方・使い方 インスリン・GLP-1受容体作動薬 (原田範雄)
15-1 インスリン調整のしくみ
15-2 インスリン療法
15-3 GLP-1受容体作動薬
〈別冊 きょうからはじめる モチベーションUP! 糖尿病教室〉
糖尿病を正しく知ろう (原島伸一)
クイズ形式で学ぶ 糖尿病のウソ・ホント (原島伸一)
糖尿病の検査を知ろう (岡﨑一幸)
今日からはじめる 食事療法 (浅井加奈枝)
運動療法 まずははじめの一歩から (井田めぐみ)
あなたの知らない血糖値の世界 (山根俊介)
糖尿病との上手なおつきあい
1 低血糖に気をつけよう (野々村博美)
2 シックデイに気をつけよう (野々村博美)
3 そのほかの注意点 (中石幸子)
ほうっておくとこわい高血糖
1 糖尿病昏睡に気をつけよう (小倉雅仁)
2 糖尿病の合併症とは? (藤田義人)
糖尿病の合併症を防ぐために気をつけること (濵崎暁洋)
フットケア 足の合併症はあなたのお手入れしだい (今村華奈)
心のケア (藤田めづる)
糖尿病のおくすり
1 経口薬 (木下美津子)
2 注射薬 (大澤理代)
第1章 糖尿病を正しく知ろう (原島伸一)
第2章 クイズ形式で学ぶ糖尿病のウソ・ホント (原島伸一)
STEP 2 患者さんへのケア+アプローチ法 Care+Approach
第3章 糖尿病の療養指導 今日から実践! これならできる糖尿病の食事療法 (幣 憲一郎)
3-1 食事療法を無理なく実践してもらうための3つのポイント
3-2 糖尿病食事療法の基本ステップ
3-3 各種栄養素を決定するための注意点
コラム 糖尿病にならないようにするには? (原島伸一)
第4章 糖尿病の療養指導 運動療法 〜はじめの一歩〜 (和田啓子)
4-1 「運動の効果」にはどんなことがありますか?
4-2 「運動の適応と禁忌」についてどんなことに気をつけますか?
4-3 「運動処方」とはどんなものですか?」
4-4 運動指導の実際
4-5 運動のときに準備するもの
4-6 合併症をもつ患者さんへの運動指導
4-7 運動を続けるコツ
第5章 日常生活の留意点 糖尿病との上手なおつきあい その1
─低血糖・シックデイ・糖尿病昏睡─ (野々村博美)
5-1 低血糖
5-2 シックデイ
コラム シックデイに備えて
5-3 糖尿病昏睡
コラム 間食がやめられない…?!
コラム 「気づき」に…
第6章 日常生活の留意点 糖尿病との上手なおつきあい その2
─感染予防・血圧・禁煙・海外旅行─ (中石幸子)
6-1 感染予防
6-2 血圧
6-3 禁煙
6-4 海外旅行
6-5 災害時の備え
第7章 フットケア 足の合併症はあなたのお手入れしだい (今村華奈)
7-1 糖尿病足病変
7-2 なぜ足病変が起こるのか?
7-3 なぜフットケアが必要?
7-4 足病変につながる足の状態と観察のポイントは?
7-5 足病変に影響する糖尿病合併症
7-6 正しい足のお手入れ方法
7-7 足に傷ができてしまった場合はどうする?
第8章 糖尿病患者さんのメンタルケアと家族へのサポート (藤田めづる)
8-1 成人期
8-2 老年期
8-3 妊娠期
8-4 各ライフステージに共通する家族・周囲のかかわり
STEP 3 糖尿病の診断と治療 Diagnosis+Treatment
第9章 あなたの知らない血糖値の世界 (山根俊介)
9-1 血糖調節機構
9-2 血糖値の測定
9-3 経口ブドウ糖負荷試験(OGTT)
9-4 HbA1c
9-5 糖尿病の診断
9-6 血糖コントロールのめやす
第10章 ほうっておくとこわい高血糖 糖尿病の合併症とは? その1
─細小血管障害(網膜症・腎症・神経障害)─ (長嶋一昭)
10-1 細小血管障害
10-2 糖尿病網膜症
10-3 糖尿病腎症
10-4 糖尿病神経障害
第11章 ほうっておくとこわい高血糖 糖尿病の合併症とは? その2
─大血管障害(心筋梗塞・脳卒中・足壊疽)─ (藤田義人)
11-1 大血管障害
11-2 冠動脈疾患
11-3 脳卒中
11-4 末梢動脈疾患(PAD)
11-5 足壊疽
コラム 糖尿病大血管障害における予防的ケアの重要性
第12章 ほうっておくとこわい高血糖 糖尿病の合併症とは? その3
─その他の合併症(歯周病・うつ病・認知症・骨粗鬆症・がん)─ (田中大祐)
12-1 細小血管障害・大血管障害以外にもある糖尿病の慢性合併症
12-2 糖尿病と歯周病
コラム 定期的な歯科受診の必要性について
12-3 糖尿病とうつ病
12-4 糖尿病と認知症
12-5 糖尿病と骨粗鬆症
12-6 糖尿病とがん
コラム がんの早期発見のために定期的な健康診断を受ける必要性
第13章 糖尿病の合併症を防ぐために気をつけること (濵崎暁洋)
13-1 糖尿病治療の目的は合併症の発症・進展を防ぐこと
13-2 合併症の発症・進展を防ぐために
コラム 「何もなくてよかったですね」の一言を
13-3 何をどこまでコントロールすればよいのか
コラム できるときにできるだけのコントロールをはかる
13-4 何より定期的な受診を継続することが重要
13-5 長い経過のなかで
第14章 糖尿病のおくすりの選び方・使い方 経口薬 (豊田健太郎)
14-1 糖尿病のお薬
1 スルホニル尿素薬
2 ビグアナイド薬
3 α-グルコシダーゼ阻害薬
4 チアゾリジン薬
5 グリニド薬
6 DPP-4阻害薬
14-2 糖尿病のお薬の選び方,使い方
第15章 糖尿病のおくすりの選び方・使い方 インスリン・GLP-1受容体作動薬 (原田範雄)
15-1 インスリン調整のしくみ
15-2 インスリン療法
15-3 GLP-1受容体作動薬
〈別冊 きょうからはじめる モチベーションUP! 糖尿病教室〉
糖尿病を正しく知ろう (原島伸一)
クイズ形式で学ぶ 糖尿病のウソ・ホント (原島伸一)
糖尿病の検査を知ろう (岡﨑一幸)
今日からはじめる 食事療法 (浅井加奈枝)
運動療法 まずははじめの一歩から (井田めぐみ)
あなたの知らない血糖値の世界 (山根俊介)
糖尿病との上手なおつきあい
1 低血糖に気をつけよう (野々村博美)
2 シックデイに気をつけよう (野々村博美)
3 そのほかの注意点 (中石幸子)
ほうっておくとこわい高血糖
1 糖尿病昏睡に気をつけよう (小倉雅仁)
2 糖尿病の合併症とは? (藤田義人)
糖尿病の合併症を防ぐために気をつけること (濵崎暁洋)
フットケア 足の合併症はあなたのお手入れしだい (今村華奈)
心のケア (藤田めづる)
糖尿病のおくすり
1 経口薬 (木下美津子)
2 注射薬 (大澤理代)