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カテゴリー: 感染症学  |  臨床薬学

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おうちでできる「菌力UP!」エクササイズ 入院編(注射剤)

1版

名古屋セントラル病院 薬剤科 坂野昌志 著
安城更生病院 薬剤部 奥平正美 著
京都薬科大学 臨床薬剤疫学分野 教授 村木優一 著
名古屋セントラル病院 薬剤科 吉村昌紘 著

定価

1,980(本体 1,800円 +税10%)


  • B5判  163頁
  • 2021年11月 発行
  • ISBN 978-4-525-23871-1

抗菌薬の知識を自己学習で高めよう!

臨床現場で、つねに求められる抗菌薬の知識.学生時代に微生物や薬物療法の講義を受けたものの,ちょっと苦手だなと感じている方の自己学習にオススメです.
本書は「もう迷わない! 抗菌薬Navi 第3版」の内容をもとに,基本知識の確認だけでなく,実際に知識を活用する臨床現場を想定したさまざまな問題を解きながら,感染症予防と治療のスキルを習得できるように構成しました.
また,実践的な問題集にするために「外来編」と「入院編」の2分冊とし,本書では主に入院病棟で抗菌薬を使用する場面を想定した処方監査・症例問題を掲載! 「もう迷わない! 抗菌薬Navi」とともにくりかえし読み返すことで,よりしっかりと知識の定着が図れます.

  • 目次
  • 序文
  • 書評1
  • 書評2
目次
【第1部 基本編】
1.ペニシリン系抗菌薬
2.セフェム系抗菌薬
3.カルバペネム系抗菌薬
4.アミノグリコシド系抗菌薬
5.キノロン系抗菌薬
6.マクロライド系抗菌薬
7.テトラサイクリン系抗菌薬
8.抗MRSA薬
9.その他の抗菌薬
10.抗真菌薬
11.抗結核薬
12.抗ウイルス薬

【第2部 応用編】
実践問題 1:緑膿菌に有効な抗菌薬
実践問題 2:抗菌薬の治療が始まったら…
実践問題 3:ESBL産生菌に有効な抗菌薬
実践問題 4:細菌の特徴と抗菌薬の作用機序
実践問題 5:抗菌薬使用時の菌交代症
実践問題 6:中心静脈カテーテル挿入患者
実践問題 7:TDM対象薬が処方されたとき
実践問題 8:耐性菌患者への対処法
実践問題 9:PK/PD理論を考慮した抗菌薬の選択
実践問題10:誤嚥性肺炎の抗菌化学療法
実践問題11:食中毒の原因推定と対応
実践問題12:細菌性髄膜炎の治療と予防
実践問題13:敗血症の診断と治療
実践問題14:壊死性筋膜炎の評価と治療
実践問題15:Clostridioides difficile感染症
実践問題16:手術部位感染症の抗菌化学療法
実践問題17:妊婦への抗菌薬投与
序文
 「尿路感染症の患者さんなんですが,尿の培養から腸球菌が検出されたため,抗菌薬を〇〇ペネムから〇〇シリンに変更してもらうよう提案します」
 「婦人科のA医師から〇〇感染症の妊婦さんに対する抗菌薬の使い方について相談を受けたので,〇〇シリンを提案しました」
 先輩薬剤師がこのような会話をしているのを聞いたことがありませんか? 先輩薬剤師は医師とともに対応を検討し,堂々と感染症治療に関する話ができている,私なんて知識がないから,もし同様な状況になってもどのように答えていいのかわからない…….入職後すぐの薬剤師が感染症治療で気後れするのは自然だと思います.私もその当時を思い出すと,感染症に対する知識や自信など,まったくなかったことを思い出します.
 また,薬剤師も参加する施設内のインフェクションコントロールチーム(ICT)の活動内容には,感染症診療における抗菌薬の適正使用の推進と,手指消毒や消毒薬の適正使用を中心とした感染対策への関与があります.適切な抗菌薬の選択・使用状況モニタリングだけでなく,病院薬剤師が感染制御に関わることや,地域連携も含めた業務内容の幅広さに不安を感じることあるでしょう.
 そのため,本書は「もう迷わない! 抗菌薬Navi 第3版」の内容をもとに,知識の確認だけでなく,実際に知識を活用する臨床現場を想定したさまざまな問題を解きながら感染症予防と治療のスキルを習得できるように構成しました.また,臨床現場に即したより実践的な問題集にするために「外来編(経口剤)」と「入院編(注射剤)」の2分冊とし,本書では主に入院病棟で抗菌薬を使用する場面に焦点をあてています.
 どの病棟でも感染症診療は行われており,治療的・予防的介入では診療科を横断的に関与する必要もあります.本書が,感染症を学ぼうとする皆さんの自己学習に役立ち,感染症診療,感染予防の一助となれば幸いです.

2021年9月
著者を代表して
奥平正美
書評1
感染症治療薬を正しく自己学習するための良書

北原 隆志(山口大学医学部附属病院 薬剤部長・教授)

 本書は『もう迷わない! 抗菌薬Navi 第3版』をもとに作成されたトレーニングブックという位置づけであるが,感染症治療に関する薬剤師向けのトレーニングブックは非常に少ないことから,さまざまなケースで活用できる書籍である.
 本書は入院編(注射剤)と外来編(経口剤)の2冊から成り立っており,どちらも「第1部 基本編」「第2部 応用編」という構成になっている.基本編では抗微生物薬の系統別に項目立ててあり,「1. 総論」としてその系統の抗微生物薬の特徴,「2. 各論」としてそれぞれの抗微生物薬の特徴を穴埋め問題として学ぶことができ,「3. 確認問題」で理解度を確認できる.さらに「処方監査」として処方例,患者情報をもとに変更や問い合わせの必要がないかを考えるように構成されており,確認しながらステップアップして感染症治療を考えることができ学びやすい.応用編では提示された症例と処方例が示されており,その内容についての問題を解く内容となっているが,難易度が星印でわかるようになっていて,学習者が自己学習する上で自身の知識レベルを確認しやすい.
 注射剤と経口剤の2冊に分かれているが,感染症治療を正しく理解し,実践できるようにするためには両書を手に取って学習に取り組むことをお勧めする.本書は,初学者,薬学部生にとって優れたトレーニングブックであり,またベテランの薬剤師にとっても抗微生物薬による化学療法をあらためて学ぶことができる良書である.
書評2
小沼利光(岡山大学病院医療安全管理部 薬剤師GRM)

 この本はいわゆる問題集である.国家試験で必要となる基礎的な内容や,臨床でも遭遇する処方例を問題として取り上げており,新人や抗菌薬の使い方をイチから勉強しようとしている薬剤師にはお勧めできる一冊である.ただ,この本を最大限に活用するためには「抗菌薬Nav(i 南山堂)」が必須である.感染症治療で使用する薬剤を系統別にレビューしており,非常にわかりやすく,発刊当時は衝撃を受けた.現在は第3版が出版されており,こちらは参考書として必携の書である.
 私自身は臨床で必要な時に情報を思い出せず,「後で調べて連絡します」ということは多々経験してきたが,それだと現場では物足りない.感染症や栄養といった全ての患者に共通して必要な知識は,いつでもその情報が提供できるレベルまで高めておく必要があると考える.本書の問題を解くことで自然と知識が定着するため,迅速に質疑へ回答・提案することが可能となる.それゆえ新人だけでなく感染症を学ぶ全ての薬剤師に役立つことは間違いなく,お勧めしたい書籍である.
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