カテゴリー: 循環器学
研修医・若手Dr.にエキスパートが伝授する
循環器診療のロジック
1版
東京大学大学院医学系研究科 循環器内科学 教授 小室一成 監修
東京大学大学院医学系研究科 循環器内科学 講師 赤澤 宏 編
東京大学大学院医学系研究科 重症心不全治療開発講座
特任准教授 波多野 将 編
東京大学大学院医学系研究科 循環器内科学 講師 渡辺昌文 編
定価
6,600円(本体 6,000円 +税10%)
- B5判 372頁
- 2017年10月 発行
- ISBN 978-4-525-24561-0
ロジカル循環器病学のすすめ
東大病院循環器内科の豊富な症例をもとに,熟練した医師が臨床で行っている検査・診断・治療選択の思考プロセスに基づいて51疾患を解説!診療の時系列に沿った臨場感のある解説と,次の一手を問うQ&Aで,専門医を目指す研修医をはじめ,若手循環器内科医に,ポイントとなる知識をおさえながら,循環器疾患の診かたを伝授する一冊.
動画ファイルはこちら
- 序文
- 目次
序文
“ロジカル循環器病学のすすめ”
循環器に関するテキストは数多く出版されているが,その理由のひとつは,循環器病学の理解が容易ではないからであろう.そこで,読むうちに自然に実践力が身につくようなテキストがあれば,と本書を企画した.
本書の特徴は2つある.まず「ロジック」に力点を置いたことである.循環器病学ほど診断学が進歩している分野はない.問診,身体所見から始まり,心電図や心臓超音波検査など,数多くの検査を駆使して診断する.個々の検査結果を理解するだけでも容易ではないが,さらに,各検査で得た結果を論理的につなぎ合わせて1つの結論に至る必要がある.また,循環器疾患は種類が豊富で覚えるべきことが多いうえに,即座に診断を下し治療を開始しないといけないことも多い.そこで重要なのは,情報を丸ごと暗記するのではなく,ロジカルに頭の中に整理しておくことである.そうすれば忘れにくいばかりでなく,急を要する場合にも適切な対応が可能である.
もう1つの本書の特徴は,症例から考えるということである.教科書が疾患を覚えるための横串なら,本書は症状や所見から診断に至る方法を学ぶための縦串である.本書は循環器専門医が知っておくべき疾患において,診療における実践力が身につくように,そのほとんどを東京大学医学部附属病院循環器内科の診療スタッフが執筆した.当科には心臓移植や肺移植を希望する多くの重症心不全患者や肺高血圧症患者が全国から集まっており,時に,100床近くになる病棟は忙しさを極めているが,その臨場感を少しでも味わっていただければと思う.本書によりロジカルな考え方が身につき,明日からの循環器診療に役立つことを祈っている.
2017年8月
東京大学大学院医学系研究科
循環器内科学 教授
小室一成
循環器に関するテキストは数多く出版されているが,その理由のひとつは,循環器病学の理解が容易ではないからであろう.そこで,読むうちに自然に実践力が身につくようなテキストがあれば,と本書を企画した.
本書の特徴は2つある.まず「ロジック」に力点を置いたことである.循環器病学ほど診断学が進歩している分野はない.問診,身体所見から始まり,心電図や心臓超音波検査など,数多くの検査を駆使して診断する.個々の検査結果を理解するだけでも容易ではないが,さらに,各検査で得た結果を論理的につなぎ合わせて1つの結論に至る必要がある.また,循環器疾患は種類が豊富で覚えるべきことが多いうえに,即座に診断を下し治療を開始しないといけないことも多い.そこで重要なのは,情報を丸ごと暗記するのではなく,ロジカルに頭の中に整理しておくことである.そうすれば忘れにくいばかりでなく,急を要する場合にも適切な対応が可能である.
もう1つの本書の特徴は,症例から考えるということである.教科書が疾患を覚えるための横串なら,本書は症状や所見から診断に至る方法を学ぶための縦串である.本書は循環器専門医が知っておくべき疾患において,診療における実践力が身につくように,そのほとんどを東京大学医学部附属病院循環器内科の診療スタッフが執筆した.当科には心臓移植や肺移植を希望する多くの重症心不全患者や肺高血圧症患者が全国から集まっており,時に,100床近くになる病棟は忙しさを極めているが,その臨場感を少しでも味わっていただければと思う.本書によりロジカルな考え方が身につき,明日からの循環器診療に役立つことを祈っている.
2017年8月
東京大学大学院医学系研究科
循環器内科学 教授
小室一成
目次
総 論
循環器診療のロジックを臨床で活用する
Category I.虚血性心疾患
1.急性心筋梗塞
2.労作性狭心症
3.冠攣縮性狭心症
4.無症候性心筋虚血
Category II.心不全
5.心原性ショック
6.HFpEF
7.甲状腺機能亢進症
8.先端巨大症
9.脚気心
10.CRT-Dで治療した症例
Category III.心筋疾患
11.急性心筋炎,急性心不全
12.閉塞性肥大型心筋症
13.拡張型心筋症,慢性心不全
14.拘束型心筋症
15.不整脈原性右室心筋症
16.心アミロイドーシス
17.心サルコイドーシス
18.たこつぼ型心筋症
19.心Fabry病 長谷川洋
Category IV.心膜疾患
20.急性心膜炎
21.収縮性心膜炎
22.心タンポナーデ
Category V.弁膜疾患
23.僧帽弁狭窄症
24.僧帽弁閉鎖不全症
25.大動脈弁狭窄症
26.大動脈弁閉鎖不全症
Category VI.感 染
27.感染性心内膜炎
Category VII.心臓腫瘍
28.粘液腫
Category VIII.先天性心疾患
29.心房中隔欠損症
30.心室中隔欠損症,Eisenmenger症候群
31.ファロー四徴症術後症例
Category IX.不整脈
32.WPW症候群,房室回帰性頻拍
33.発作性上室頻拍
34.心房粗動
35.心房細動
36.期外収縮
37.心室頻拍
38.洞不全症候群
39.房室ブロック
Category X.失 神
40.神経調節性失神
Category XI.大動脈疾患
41.大動脈解離
42.大動脈瘤
43.大動脈炎症候群
44.Marfan症候群
Category XII.末梢動脈疾患
45.閉塞性動脈硬化症
Category XIII.肺循環異常
46.特発性肺動脈性肺高血圧症
47.膠原病に伴う肺動脈性肺高血圧症
48.急性肺血栓塞栓症,深部静脈血栓症
49.慢性血栓塞栓性肺高血圧症
Category XIV.血圧異常
50.腎血管性高血圧
51.原発性アルドステロン症
日本語索引
外国語索引
循環器診療のロジックを臨床で活用する
Category I.虚血性心疾患
1.急性心筋梗塞
2.労作性狭心症
3.冠攣縮性狭心症
4.無症候性心筋虚血
Category II.心不全
5.心原性ショック
6.HFpEF
7.甲状腺機能亢進症
8.先端巨大症
9.脚気心
10.CRT-Dで治療した症例
Category III.心筋疾患
11.急性心筋炎,急性心不全
12.閉塞性肥大型心筋症
13.拡張型心筋症,慢性心不全
14.拘束型心筋症
15.不整脈原性右室心筋症
16.心アミロイドーシス
17.心サルコイドーシス
18.たこつぼ型心筋症
19.心Fabry病 長谷川洋
Category IV.心膜疾患
20.急性心膜炎
21.収縮性心膜炎
22.心タンポナーデ
Category V.弁膜疾患
23.僧帽弁狭窄症
24.僧帽弁閉鎖不全症
25.大動脈弁狭窄症
26.大動脈弁閉鎖不全症
Category VI.感 染
27.感染性心内膜炎
Category VII.心臓腫瘍
28.粘液腫
Category VIII.先天性心疾患
29.心房中隔欠損症
30.心室中隔欠損症,Eisenmenger症候群
31.ファロー四徴症術後症例
Category IX.不整脈
32.WPW症候群,房室回帰性頻拍
33.発作性上室頻拍
34.心房粗動
35.心房細動
36.期外収縮
37.心室頻拍
38.洞不全症候群
39.房室ブロック
Category X.失 神
40.神経調節性失神
Category XI.大動脈疾患
41.大動脈解離
42.大動脈瘤
43.大動脈炎症候群
44.Marfan症候群
Category XII.末梢動脈疾患
45.閉塞性動脈硬化症
Category XIII.肺循環異常
46.特発性肺動脈性肺高血圧症
47.膠原病に伴う肺動脈性肺高血圧症
48.急性肺血栓塞栓症,深部静脈血栓症
49.慢性血栓塞栓性肺高血圧症
Category XIV.血圧異常
50.腎血管性高血圧
51.原発性アルドステロン症
日本語索引
外国語索引