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カテゴリー: 神経学/脳神経外科学

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なるほどなっとく!シリーズ

なるほどなっとく!脳神経内科学

1版

福岡国際医療福祉大学 教授 飛松省三 著
久留米大学 名誉教授 谷脇考恭 協力

定価

3,960(本体 3,600円 +税10%)


  • B5判  277頁
  • 2025年3月 発行
  • ISBN 978-4-525-24971-7

神経学を知る!親しむ!楽しむ!

神経内科学の授業は,「むずかしい」「わかりづらい」,「つまらない」などと苦手意識をもつ学生がとても多い.かつて筆者は九州大学で神経内科学,神経生理学の研究と教育に従事し,現在は,理学療法,作業療法,看護,視能訓練,診療放射線などのメディカルスタッフ養成大学で神経学の授業を担当しており,これらの経験を踏まえて神経内科学の教科書を企画した.本書では「臨床脳神経内科学」を学ぶうえで,PT/OTをはじめとする医療系学生に必要なエッセンスを凝縮し,ポイントを絞って解説した.また,筆者の専門とする神経生理学的検査のリハビリテーション領域における上手な使い方にも言及した.本書を一読することで「神経系の中でどのような障害が生じているのか」を理解でき,オールカラーの図表や画像をふんだんに使用し,各章末には復習問題を設け,学習意欲を高めることができる.
この領域は苦手だなと思いつつも,どうしたら理解できるようになるのか悩んでいる学生やメディカルスタッフに携帯していただきたい一冊である.

  • 序文
  • 目次
序文
 筆者は1979年3月に九州大学医学部を卒業し,同年6月に黒岩義五郎教授が主宰される脳神経病研究施設神経内科に入局した.入局した理由は,医学進学課程3 年時(今でいう学部5 年生)の神経内科の講義で感銘を受けたからである.その当時は頭部CT が導入されて間もない時代で,脳MRI 検査は存在しなかった.神経学的診察をすることで,病気の診断をしていた.つまり,神経内科は画像に頼らず,患者さんを観察するという「医の原点」を行っていたわけである.その当時から,医師は患者を診ずに,検査結果から診断しているという批判があった.私は,「医の原点」を学ぼうと神経内科の門を叩いた.
 神経系はシステムとして働く.この働きについて,病歴と神経学的診察から,病変部位がどこにあるのか,どういう性質をもつのかを考える.これらを基盤に画像検査や電気生理学的検査を行って,臨床診断に到達する.しかし,神経内科学は,「むずかしい」,「わかりづらい」と苦手意識をもたれがちである.2017 年,日本神経学会は診療科名を神経内科から脳神経内科に変更した.これはもっと一般の人に神経内科とはどういう診療科なのか知ってもらい,難病に悩める患者さん達に適切な診断・治療を行うことが目的である.
 筆者は九州大学で生理学,神経内科学を教え,今はメディカルスタッフの養成大学で神経学の授業を担当している.これらの経験から,本書では「臨床脳神経内科学」を学ぶうえで必要なエッセンスを凝縮し,ポイントを解説した.筆者の専門とする生理学的検査のリハビリテーション領域における上手な使い方にも言及した.本書を一読することで「神経系の中でどのような障害が生じているか」を理解できるようにするのが本書の目的である.
 本書が,臨床脳神経内科学は苦手だなと思いつつも,どうしたら理解できるようになるのか悩んでいる医療系学生やメディカルスタッフのお役に立てば幸いである.

 本書の企画,編集では長期間にわたり,編集部の石井裕之氏に協力していただきました.また,谷脇考恭先生(久留米大学名誉教授)には脳MRIや脳機能イージングの画像を多数提供していただきました.時村洋先生(鹿児島市立病院脳神経外科)には脳腫瘍や頭部外傷の画像,荒畑創先生(大牟田病院脳神経内科医長)には筋疾患の画像,田代邦雄先生(北海道大学名誉教授)には脊髄疾患の画像を提供していただき,本書の見える化に貢献していただきました.これらの方々の御協力によりこの本は完成致しました.この場を借りて厚く御礼申し上げます.

2025年1月
福岡国際医療福祉大学医療学部視能訓練学科 飛松省三
目次
【総 論】
 1章 序 論
 2章 神経解剖学の基礎
 3章 脳神経
 4章 神経学的診察法
 5章 運動麻痺・筋萎縮のみかた
 6章 不随意運動のみかた
 7章 小脳失調のみかた
 8章 感覚障害のみかた
 9章 自律神経系
 10章 大脳連合野
 11章 失語症
 12章 失 行
 13章 失 認
 14章 高次脳機能障害
 15章 構音障害
 16章 嚥下障害
 17章 意識障害
 18章 頭痛と痛み
 19章 めまい
 20章 臨床検査

【各 論】
 21章 脳血管障害
 22章 脳腫瘍
 23章 頭部外傷
 24章 認知症
 25章 変性疾患
 26章 脊髄疾患(ミエロパチー)
 27章 末梢神経障害(ニューロパチー)
 28章 筋肉疾患(ミオパチー)
 29章 発作性疾患
 30章 脱髄性疾患
 31章 感染性疾患
 32章 中毒性疾患
 33章 全身疾患と神経合併症
 34章 ビタミン欠乏症
 35章 先天異常性神経疾患
 36章 先天奇形 
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