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カテゴリー: 産婦人科学

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これならわかる産科学

学生から研修医までをトータルサポート

改訂2版

東北大学 名誉教授/東北公済病院 院長 岡村州博 編集
福島県立医科大学 名誉教授 佐藤 章 編集協力
近畿大学 教授 星合 昊 編集協力
山梨大学 副学長 星 和彦 編集協力
高知大学 教授 深谷孝夫 編集協力
東北大学 教授 八重樫伸生 編集協力
滋賀医科大学 教授 村上 節 編集協力

定価

5,500(本体 5,000円 +税10%)


  • B5判  432頁
  • 2010年9月 発行
  • ISBN 978-4-525-33092-7

すべての医学部学生から,卒後研修医に贈る「産科学の教科書」決定版!医師国家試験に向け,医学部学生が卒業までに知っておくべき基礎的な重要事項をベースに,さらには卒後臨床研修の義務化に向け,産婦人科にローテートする卒後研修医が臨床の場で必要とする知識を skill up・side memo欄として盛り込んだ.

  • 序文
  • 目次
序文
 「これならわかる産科学」初版を出してから 7 年が過ぎてしまった.産科学の基本的なところは変わってはいないが,この間に学問の進歩にともない,教科書として多くの部分で新しい事実を入れ,部分的に手直しをしなければならなかった.特に胎児機能不全への最新の対応や産科医として必要な新生児学,産科麻酔の部分は大幅に改訂した.
 第 2 版でのコンセプトは初版の序文に述べたところと変わるところはない.しかし,日本産科婦人科学会に代表される産科学に関連する学会が,エビデンスに基づくガイドラインを出版し,また定義の見直しなどを行っているなかで,本教科書も変わらざるを得ない.執筆者も第一線で活躍する方々に新たに加わって頂き,学生・研修医に是非伝えていきたい事項をふんだんに取り入れながら,医療の進歩に合わせて改訂した.そのために上梓するのにやや時間がかかったが,学生のみならず研修医や産婦人科専攻医,助産師やさらには指導的立場の産婦人科医の方々に対しても自信を持ってお薦めできる内容になったのではないかと自負している.是非,本書を教室のみならず病棟・外来に常備して,日常の診療にも役立てて頂ければ望外の喜びである.
 第 2 版を出版するに際し,前回と同様福島県立医科大学佐藤章名誉教授をはじめ,近畿大学星合昊教授,山梨大学星和彦副学長,高知大学深谷孝夫教授,東北大学八重樫伸生教授,滋賀医科大学村上節教授に多大なるご助言と,貢献を頂いた.特に,2010 年 6 月には長年ご協力頂き,産科学の泰斗であった佐藤章名誉教授が逝去され,先生に捧げる一冊となったことが残念である.
 最後に,南山堂の高見沢恵氏はじめ編集部の方々の終始一貫したご支援があったからこそ本書は完成できた.心から感謝申し上げる.

2010年7月
東北大学 名誉教授
国家公務員共済組合連合会 東北公済病院 院長
岡村州博
目次
第1章 女性骨盤臓器の解剖
 Ⅰ.骨 盤
 Ⅱ.外 陰
 Ⅲ.腟
 Ⅳ.子 宮
 Ⅴ.卵 巣
 Ⅵ.卵 管
 Ⅶ.骨盤内血管・リンパ管
 Ⅷ.神経支配
 Ⅸ.乳 房

第2章 妊 娠
 Ⅰ.妊娠の生理学
  A .妊娠の成立
  B .妊娠のコントロール
  C .妊娠の診断
  D .妊娠による母体の変化
 Ⅱ.妊婦管理
  A .産科診察,妊婦の診察
  B .一般検査・特殊検査
  C .妊娠週数と予定日の診断
  D .妊婦の生活指導
 Ⅲ.妊娠中の異常
  A .妊娠悪阻
  B .流 産
  C .胞状奇胎(奇胎)
  D .異所性妊娠(子宮外妊娠)
  E .早産,切迫早産
  F .過期妊娠
  G .子宮内胎児死亡
  H .頸管無力症
  I .妊娠高血圧症候群(旧妊娠中毒症)
  J .常位胎盤早期剥離
  K .前置胎盤
  L .羊水過多・過少
  M .多胎妊娠
  N .若年初産婦・高齢初産婦
  O .血液型不適合妊娠
 Ⅳ.胎児の発育と異常
  A .fetus as a patient
  B .胎児診断法
  C .胎児の発育と成熟
  D .染色体異常と遺伝疾患
 E .先天代謝異常症
  F .子宮内胎児発育遅延
  G .巨大児
  H .胎児の形態異常
  I .非免疫性胎児水腫
  J .双胎間輸血症候群
  K .周産期遺伝カウンセリングと出生前診断
 Ⅴ.妊娠偶発合併症
  A .中枢神経系疾患
  B .循環器系疾患
  C .血液疾患
  D .内分泌・代謝系疾患
  E .呼吸器疾患
  F .泌尿器系疾患
  G .消化器系疾患
  H .精神・神経系疾患
  I .皮膚疾患
  J .筋肉疾患
  K .自己免疫疾患
  L .感染症
  M .婦人科疾患

第3章 分 娩
 Ⅰ.分娩の定義
  A .分娩の定義
  B .分娩の種類
  C .分娩の 3 要素
 Ⅱ.分娩発来のメカニズム
  A .陣痛開始
  B .頸管熟化
 Ⅲ.胎児の胎位と回旋
  A .胎位,胎向,胎勢
  B .分娩機転
 Ⅳ.正常分娩の経過
  A .分娩の前兆
  B .分娩開始
  C .分娩経過の期別分類
  D .分娩所要時間
  E .分娩時の出血量
 Ⅴ.正常分娩の介助と処置
  A .アクティブバース
  B .分娩への準備
  C .分娩開始
 Ⅵ.産婦と胎児の診察と監視
  A .入院時の診察
  B .分娩進行の評価とパルトグラム
  C .産婦の評価
  D .胎児の状態の評価
 Ⅶ.無痛分娩・和痛分娩
  A .産痛の特徴
  B .薬物によらない鎮痛法
  C .鎮痛薬・鎮静薬全身投与法
  D .区域麻酔による方法
 Ⅷ.異常分娩
  A .娩出力の異常
  B .分娩誘導法
  C .産道の異常
  D .児頭骨盤不均衡
  E .肩甲難産
  F .回旋・進入の異常
  G .胎位の異常
  H .遷延分娩
  I .胎児付属物の異常
  J .胎児機能不全(旧胎児ジストレス, 旧胎児仮死)
  K .異常出血
  L .産科ショック

第4章 産科手術
 Ⅰ.妊娠中の手術
  A .人工妊娠中絶
  B .頸管縫縮術
 Ⅱ.分娩時の手術
  A .会陰切開術
  B .クリステレル胎児圧出法
  C .鉗子分娩
  D .吸引分娩
  E .骨盤位牽出術
  F .帝王切開術
  G .妊娠分娩時における子宮摘出術
  H .B-Lynch Suture
 Ⅲ.胎児娩出後の手術
  A .胎盤娩出法
  B .器械的止血法
  C .軟産道損傷の縫合術

第5章 産 褥
 Ⅰ.産褥期の母体の変化
  A .内分泌学的変化
  B .性器の復古
  C .乳汁分泌
  D .全身の変化
 Ⅱ.産褥期の管理
  A .分娩直後の処置
  B .産後の生活指導
 Ⅲ.産褥の異常
  A .産褥出血
  B .産褥感染症
  C .血栓塞栓症
  D .産褥精神病

第6章 新生児
 Ⅰ.新生児総論
  A .新生児の諸定義
  B .胎児から新生児への変化
  C .身体発育と成熟
 Ⅱ.新生児の取り扱い
  A .分娩室での処置
  B .新生児の診察
  C .移行期の評価とケア
  D .新生児の保育
 Ⅲ.新生児の病態
  A .新生児仮死
  B .呼吸障害
 Ⅳ.未熟児
  A .未熟児の特徴
  B .未熟児保育の要点
 Ⅴ.母子緊急医療体制
  A .ハイリスク新生児の搬送
  B .MFICU
  C .NICU
  D .総合周産期医療センター

第7章 産科と社会
 Ⅰ.母子医療と倫理
  A .生殖医療と倫理
  B .出生前診断と倫理
  C .未熟児,新生児医療と倫理
  D .インフォームド・コンセント
 Ⅱ.産科とリスクマネージメント
 Ⅲ.わが国における母子衛生統計
  A .世界の母子衛生統計
  B .性教育
  C .家族計画
  D .母子保健関係の法規と用語

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