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カテゴリー: 地域医療  |  癌・腫瘍学

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在宅医療の技とこころシリーズ

チャレンジ!

在宅がん緩和ケア

改訂2版

梶原診療所在宅サポートセンター 平原佐斗司 編著
東芝病院緩和ケア科 茅根義和 編著

定価

3,960(本体 3,600円 +税10%)


  • A5判  289頁
  • 2013年7月 発行
  • ISBN 978-4-525-42562-3

エキスパートのアプローチ法が実践的に紹介されていると大好評の一冊がリニューアル.オピオイドや抗がん剤の副作用について新しく章を設けて解説したほか,最新のガイドラインに従い全体を見直した.在宅という状況を踏まえた構成ではあるが,在宅に限らず,WHO方式の緩和ケアはある程度マスターした医師にも読み応えある内容となっている.

  • 目次
  • 序文
目次
目次

第1章 在宅がん緩和ケアに必要な腫瘍学の基本
 A.肺 癌
 B.消化器癌
 C.乳 癌
 D.婦人科癌
 E.前立腺癌

COLUMN 1 悪性の血液疾患の看取り

第2章 痛みケアの戦略Overview
 A.痛みのケアに不可欠なこと
 B.痛みの包括的評価
 C.情報収集
 D.在宅ケアにおけるチーム医療
 E.実際の疼痛コントロール

COLUMN 2 在宅でのがんの進展評価

第3章 オピオイド使用の基本
 A.強オピオイドの特徴
 B.弱オピオイドと拮抗性鎮痛薬
 C.オピオイドの剤型と特徴
 D.オピオイドの選択
 E.開始時のタイトレーション
 F.オピオイド製剤の変更

第4章 オピオイドの副作用対策
 A.嘔気・嘔吐
 B.便 秘
 C.眠 気
 D.せん妄
 E.ミオクローヌス
 F.口内乾燥
 G.排尿障害

第5章 厄介な痛み(その1) 神経障害性疼痛
 A.神経障害性疼痛とは
 B.神経障害性疼痛の評価方法
 C.神経障害性疼痛の治療

第6章 厄介な痛み(その2) 骨転移の痛み
 A.骨転移の頻度
 B.骨転移からの予後
 C.骨転移の診断
 D.骨転移への対応(予後,ADLを考慮)
 E.骨転移の痛みのケア
 F.骨折予防
 G.骨折時の対処

COLUMN 3 NSAIDsの選択

第7章 呼吸困難がおこったら
 A.「呼吸困難」と「呼吸不全」の定義
 B.評 価
 C.原 因
 D.原因の治療
 E.薬物的対症療法
 F.非薬物的対症療法
 G.終末期の呼吸困難の対応

COLUMN 4 認知症を伴うがん患者の苦痛の評価

第8章 がん性腹膜炎に伴う諸問題 —嘔気嘔吐,消化管閉塞,腹水
 A.消化管閉塞
 B.腹 水

COLUMN 5 中心静脈用カテーテルで胸水・腹水を抜く

COLUMN6 がん患者における腹水濾過濃縮再静注法(CART)

第9章 せん妄がおこったら
 A.せん妄とは
 B.頻 度
 C.せん妄の原因
 D.せん妄の臨床症状
 E.診 断
 F.検 査
 G.鑑別診断
 H.治 療
 I.せん妄患者の経過と予後
 J.家族のケア

COLUMN 7 高カルシウム血症

第10章 終末期の輸液治療の実際
 A.終末期における輸液治療のガイドライン
 B.在宅における終末期がん患者に対する輸液治療のあり方
 C.輸液の投与経路について
 D.輸液治療に際して考慮すべき問題
    経口摂取の低下に関連して,患者・家族に生じる苦痛とその支援

COLUMN 8 皮下輸液に使える薬一覧

第11章 在宅で持続皮下注射を使いこなす
 A.何を準備すればよいのか
 B.持続皮下注射の実際

COLUMN 9 がん治療における抗がん剤治療と緩和ケア

第12章 在宅医が知っておくべき抗がん剤の副作用
 A.抗がん剤治療の適応と限界
 B.代表的癌腫のレジメンと副作用
 
第13章 在宅でできる抗がん剤副作用対策
 A.入院化学療法を受け,退院した後の在宅での副作用対策のポイント
 B.外来化学療法 在宅での副作用対策のポイント
 C.在宅で行う副作用対策

第14章 在宅がん緩和ケアに必要なインターベンションの知識
 A.放射線治療
 B.IVR
 C.神経ブロック
 D.経皮内視鏡的胃瘻造設術
 E.整形外科的療法

第15章 分泌物に伴う苦痛を減らすために
 A.気道分泌増加の背景
 B.具体的な対応
 C.抗コリン薬の投与
 D.抗コリン薬の有効性について

COLUMN 10 ハイスコ(R)パッチ

第16章 がんの皮膚転移,終末期がんに伴う皮膚トラブルのケア —臭気管理を中心に
 A.病 態
 B.皮膚転移・トラブルの評価
 C.治 療
 D.臭気管理の実際
 E.悪臭の判定と改善度の評価法

COLUMN 11 アミノ安息香酸エチル(アネステジン)親水軟膏

第17章 出血の対処法
 A.在宅での出血の頻度
 B.在宅での出血への対応
 C.在宅での出血に対する処置
 D.在宅での輸血
 E.在宅での鎮静

第18章 鎮静が必要なとき
 A.緩和ケアにおける鎮静とは
 B.鎮静の適応となる治療困難な苦痛とは
 C.鎮静と安楽死との相違
 D.鎮静の分類
 E.薬剤の選択
 F.鎮静時の家族のケア
 G.鎮静の倫理的妥当性

第19章 がん患者の予後予測と看取りの考え方 —看取りのパスの在宅での応用
 A.予後予測について
 B.看取りが近いときのケア

第20章 在宅でのコミュニケーション
 A.在宅コミュニケーションにおける6つのポイント
 B.がんを疑いながら精密検査を拒否する患者に対して
 C.がん治療専門病院で治療不可能と告げられた患者に対して
 D.いよいよ看取りが間近になった際には

COLUMN 12 在宅での看取りの実際

COLUMN 13 スピリチュアルケアの方向性

第21章 緩和ケアの学び方
 A.在宅緩和ケアに必要な能力とは
 B.基本的な緩和ケアを学習するには
 C.どのように学ぶか

資料1.オピオイド比較表
資料2.持続皮下注射で使用するオピオイドおよび主な薬剤の配合の可否
資料3.卒直後の初期臨床研修において行われるべき緩和医療の教育目標(シラバス)

索 引
序文
 本書は高度な在宅緩和ケアを実践したい在宅医や訪問看護師への手引きになるよう2009年に出版された.編集者の予測を超えて多くの医療従事者の支持を得ることができ,このたび改訂第2版を出版する事に至った.初版を手に取り,利用してくださった読者の皆様には感謝する次第である.
 初版作成時にも最新の知見に基づいた内容を心がけたが,この4年間でがん緩和医療の変化には目を見張るものがあった.日本緩和医療学会より疼痛治療,呼吸器症状,消化器症状,鎮静に対するガイドラインが相次いで出版,改訂されたこと,新しいオピオイド製剤の相次ぐ発売,新しい化学療法剤の登場とレジメンの進歩などにより,初版の内容の中には現状にそぐわない部分も出て来ている.今回はこれらの変化に対応すべく初版の内容を全面的に見直し,改版を行った.特にオピオイドの副作用対策,抗がん剤の副作用対策については新章を設けた.また,在宅での緩和ケアがスムーズに行われるために必要なコミュニケーションに関しての章も新設した.既存の章に関しても細かい点についての必要な改訂を行い,いくつかのコラムも新たに追加した.
 このように装いも内容も新たになった第2版が,さらに多くの在宅緩和ケアに関わる医療従事者の診療の役に立つことを編集者は願っている.
 最後に,今回の改訂において編集者の細かい要望に応えてすばらしい原稿を執筆してくださった分担執筆者にこころよりの謝意をもって序文としたい.

2013年5月

編集者を代表して 茅根義和
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